Pediatrics

Pediatrics · 2-35

新生児循環適応障害

Disorders of Neonatal Cardiovascular Adaptation

前提:正常
胎児循環
疾患
胎便吸引症候群動脈管開存症未熟児合併症(気管支肺異形成症・未熟児網膜症・脳室内出血・新生児遷延性肺高血圧症)

🧠 出生時には肺胞開通でが低下し、臍帯遮断で体血管抵抗が上昇する。この移行が失敗すると、肺高血圧、胎児循環遺残、動脈管依存性心疾患が低酸素・ショックとして現れる。低酸素新生児では肺疾患とを並行評価する。

正常な移行

flowchart TD
    A["肺胞開通・酸素化"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='pulmonary vascular resistance'>肺血管抵抗</span>低下・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='pulmonary blood flow'>肺血流</span>増加"]
    B --> C["左房圧上昇"]
    C --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='foramen ovale'>卵円孔</span>の機能的閉鎖"]
    E["臍帯遮断"] --> F["体血管抵抗上昇・胎盤血流消失"]
    F --> G["プロスタグランジン低下"]
    G --> H["動脈管収縮"]

胎児では動脈管、が肺・肝を迂回する。出生後はと左房圧が増え、胎児シャントが機能的に閉じる。臨床状態が許せばは胎盤輸血と循環移行を支える。

新生児遷延性肺高血圧症

は、が十分に低下せず、動脈管・を介するが持続する状態である。

項目 内容
原因 胎便吸引、肺炎・敗血症、低酸素虚血、。明確な肺疾患がないこともある
所見 チアノーゼ、、酸素に反応しにくい低酸素、右手と足のSpO₂差
診断 心エコーで肺高血圧、右左/両方向シャント、心機能を確認し、を除外
治療 肺胞リクルート、適切な酸素化・換気、アシドーシス・低血圧・低体温の是正。適応例に吸入NO、難治例にECMO

によるアルカローシスや不必要な高酸素をルーチンに目標としない。

動脈管開存と卵円孔開存

病態 臨床像 対応
早産児に多く、左→右シャントで増加、呼吸悪化、左心では目立たないこともある 心エコーで血行動態的意義を評価。支持療法、選択例で、カテーテル・外科閉鎖
多くは正常変異で無症状。上昇時にし得る に単独PFOを治療することは通常ない。低酸素なら原因となる肺高血圧・心疾患を治療
が体循環へ短絡し、、胆汁うっ滞、、心不全を来し得る で評価し、自然閉鎖を監視。症候性・大きな短絡は閉鎖を検討

動脈管依存性心疾患

、重症などは、に伴い急速にチアノーゼまたはショックを呈する。

  • 、頻呼吸、灰白色、弱い拍動、代謝性アシドーシス、を見逃さない。
  • 疑えば心エコーと小児循環器相談を急ぎ、プロスタグランジンE₁で動脈管を維持する。無呼吸、低血圧、発熱などを監視する。
  • 低酸素血症に酸素を投与しつつ、過度の増加が体循環を悪化させる病態では専門的に換気・酸素目標を調整する。

新生児不整脈

は良性のことが多いが、、完全房室ブロック、心室性不整脈、頻呼吸、心不全、ショックを起こす。心電図でリズムとQRS幅を確認し、電解質、低酸素、薬物、構造心疾患を評価する。不安定な頻拍は、安定した規則的狭QRS頻拍はアデノシンなどを新生児救命プロトコルに従って行う。

まとめ

  • 出生時は低下と体血管抵抗上昇が同時に進む。
  • PPHNはを伴う高値で、心エコーが診断の中心である。
  • に伴うチアノーゼ・ショックでは動脈管依存性心疾患を疑いPGE₁を開始する。
  • PFOは多くが生理的で、単独では治療しない。