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Drug Atlas · A3 Anticholinergics / 抗コリン薬

スコポラミン

scopolamine

分類
Anticholinergics / 抗コリン薬
商品名(EU)
Scopoderm
科目
Pharmacology
トピック
A3: Muscarinic receptor blocking drugs
禁忌疾患
イレウス・腸閉塞
副作用
傾眠錯乱
解毒薬
フィゾスチグミン
原因となる疾患
抗コリン薬中毒中毒性巨大結腸症緑内障

🧠 全体像と同じ天然由来ので、血液脳関門を通過する(中枢移行あり)点が末梢限定型のとの決定的な違いになる。この中枢のおかげで(CTZ)に届き、(PONV)の予防薬という独自のポジションを得た。経口ではが大きいため、という珍しい剤形が主流になっている。

薬効群の中での位置づけ

代表薬 中枢移行 主な適応
全身・非選択的(原型) あり 徐脈・中毒解毒
中枢移行型(鎮吐) あり
・末梢限定 なし 消化器・胆道・尿路の疝痛

との対比が最大の出題ポイント。 化学構造上はを1つ足しただけだが、その電荷付加が中枢移行の有無を決め、適応が「鎮吐・酔い止め」と「腹部の」というまったく別の臨床像に分かれる。

機序

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='scopolamine'>スコポラミン</span>が血液脳関門を通過"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='vestibular nuclei'>前庭神経核</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='chemoreceptor trigger zone (CTZ)'>化学受容器引金帯</span>(CTZ)の<br>M受容体を拮抗"]
    B --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='vestibular system'>前庭系</span>からの異常入力が中枢に伝わりにくくなる"]
    C --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='vomiting center'>嘔吐中枢</span>への刺激が減少"]
    D --> E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='motion sickness'>乗り物酔い</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='postoperative nausea and vomiting, PONV'>術後悪心嘔吐</span>の予防"]

💡 なぜなのか。 ではが大きく血中濃度が安定しにくい。皮膚から的に吸収させるにすることで、を回避しつつ長時間(約72時間)安定した血中濃度を保てる。

薬物動態

項目 値・特徴
経路 が主体(IV/IMも可)
分布 血液脳関門を通過する(中枢移行あり)
貼付後の効果発現 数時間かかるため、出発の数時間前に貼付する必要がある
作用持続 1枚で約72時間
代謝 (経口ではが大きい)

適応

領域 使いどころ
耳鼻科・旅行医学 )の予防
周術期 の予防、特に高リスク患者への追加

用法・用量

の乾いた皮膚に、なら出発の数時間前に貼付する(効果発現に時間がかかるため)。1枚で約72時間効果が持続する。PONV予防では手術前夜〜当日朝に貼付することが多い。実際の使用タイミング・用量は添付文書・施設のプロトコルで確認する。

禁忌・注意

  • 禁忌イレウス・腸閉塞、尿閉
  • 高齢者:中枢性(せん妄・)のリスクが高く、例では特に注意
  • 小児:中枢神経系副作用が出やすい

副作用

頻度 内容
高頻度 口渇、
注意 傾眠、めまい
重篤・まれ )、尿閉、の急性発作

まとめ

  • と同じで血液脳関門を通過する(中枢移行あり)——との決定的な違い。
  • ・CTZのM受容体拮抗により嘔吐反射を抑え、・PONVの予防薬として使われる。
  • 経口ではが大きいため、が主体。効果発現に時間がかかるため出発前に早めに貼付する。
  • 中枢のため高齢者・小児でなどの中枢性副作用が出やすい。
  • (せん妄・)にはになる。
  • イレウス・腸閉塞、、尿閉が禁忌。