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Drug Atlas · A3 Anticholinergics / 抗コリン薬

トルテロジン

tolterodine

分類
Anticholinergics / 抗コリン薬
商品名(日本)
デトルシトール
商品名(EU)
Detrusitol
科目
Pharmacology
トピック
A3: Muscarinic receptor blocking drugs
承認適応
尿失禁
禁忌疾患
前立腺肥大症閉塞隅角緑内障
副作用
便秘口腔乾燥錯乱
監視検査値
QT延長

🧠 全体像:はと同じ非選択的M受容体拮抗薬で、()への効果・位置づけはに準じる。との実質的な違いは大きくなく、ではなく膀胱へのがやや高いとされる点と、QT延長のモニタリングが必要な点で覚える。

薬効群の中での位置づけ

型 代表薬
非選択的 、 M1〜M3を非選択的に拮抗
M3選択的 、 M3優位

機序

非選択的M受容体拮抗によりの収縮を抑制する。機序はと同じで、独自の分子薬理学的な特徴は乏しい。

💡 膀胱へのがやや高いとされる点が売り文句だが、臨床的な差は小さい。 では唾液腺より膀胱への親和性が高いとされるが、実際の口渇の頻度はより多少軽い程度で、非選択的薬に共通する抗コリン副作用そのものは残る。

薬物動態

項目 値・特徴
代謝 (主)・で、を生じる
半減期 数時間(徐放製剤で1日1回投与が可能)
特徴 ので血中濃度が変動しうる

適応

(・頻尿・)。

用法・用量

即放製剤は1回2 mgを1日2回、徐放製剤は1日1回4 mg。のpoor metabolizer、強い阻害薬(など)併用時、軽度〜中等度肝障害では、徐放製剤は1日1回2 mgへ減量する1。実際の用量は施設のプロトコル・添付文書で確認する。

禁忌・注意

  • 禁忌:尿閉、、コントロール不良の1
  • では投与は推奨されない(添付文書上は禁忌区分ではなくセクションの制限)1
  • QT延長:、クラスIA/IIIなどQT延長を起こす薬剤との併用、 poor metabolizerや強い阻害薬併用下で注意。市販後の使用経験ではtorsade de pointesとの関連は報告されていない1

副作用

頻度 内容
高頻度 口渇、便秘
注意 、QT延長
重篤・まれ 高齢者での(による急性の意識・注意の変容)

まとめ

  • と同系統の非選択的M受容体拮抗薬。への位置づけ・使い分けはに準じる。
  • による差別化はなく、QT延長への注意が識別ポイントの一つ。のpoor metabolizerや強い阻害薬併用時は徐放製剤を1日1回2 mgへ減量する1。
  • M3選択的な・との対比で覚える薬。
  • のはを問わず認知症リスクと関連するとされ、AUA/SUFUの2024年ガイドラインはすべての処方でこのリスクを患者と話し合うよう求めている23。

出典

  1. 1.DETROL LA (tolterodine tartrate) extended-release capsules — Prescribing Information(U.S. Food and Drug Administration (DailyMed)・2010)CYP2D6のpoor metabolizerまたは強いCYP3A4阻害薬併用時は1日1回2 mgに減量すること、QT延長は先天性QT延長症候群・クラスIA/III抗不整脈薬併用で注意を要するが市販後にtorsade de pointesとの関連報告はないこと、禁忌が尿閉・胃内容排出遅延・コントロール不良の閉塞隅角緑内障であり重度肝障害は禁忌区分でなく「投与は推奨されない」という用量調整セクションの記載であることを確認した。閲覧 2026-08-03
  2. 2.The AUA/SUFU Guideline on the Diagnosis and Treatment of Idiopathic Overactive Bladder(American Urological Association / Society of Urodynamics, Female Pelvic Medicine & Urogenital Reconstruction・2024)抗コリン薬(M3選択的かどうかを問わない)を処方する患者では認知症・認知機能障害のリスクを話し合うべきという2024年改訂の推奨(Statement 18)を確認した。閲覧 2026-08-03
  3. 3.Use of bladder antimuscarinics is associated with an increased risk of dementia: a retrospective population-based case–control study(Scientific Reports・2021)トルテロジンを含む膀胱抗コリン薬7剤を対象とした症例対照研究で、曝露量に応じた認知症リスクの増加が報告されていることを確認した。閲覧 2026-08-03