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Drug Atlas · C7 Antivirals / 抗ウイルス薬

ボキシラプレビル

voxilaprevir

分類
Antivirals / 抗ウイルス薬
商品名(EU)
Vosevi(ソホスブビル・ベルパタスビルとの3剤配合)
科目
Pharmacology
トピック
C7: Agents against hepatitis viruses
禁忌疾患
肝硬変
標的微生物
C型肝炎ウイルス (HCV)

🧠 全体像:は第3世代ので、初回治療には使わず、他ので治療に失敗した患者への()専用という一点で他の-previr薬と決定的に異なる。ソホスブビル/ベルパタスビルという2剤配合レジメンに第3の薬として追加され(ソホスブビル/ベルパタスビル/)、へのを持つウイルスに対しても高い活性を保つよう最適化されている。

薬効群の中での位置づけ

NS3/4A阻害薬「-previr」 相方 位置づけ
ソホスブビル/ベルパタスビル 初回治療には使わない。不応例の()専用
初回治療の主力()
初回治療の主力(ジェノタイプ1・4)
オムビタスビル+± 初回治療(現在は非推奨・縮小)

⭐ なぜ初回治療に使わないのか——の強みはNS5Aを持つウイルスへの活性であり、初回治療ではこの強みを発揮する場面がまだない。 より単純な2剤レジメン(ソホスブビル/ベルパタスビルのみ)で足りるため、は時の「切り札」として温存される。

機序

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='voxilaprevir'>ボキシラプレビル</span>が<span class='jp-term jp-term-diagram' title='hepatitis C virus'>HCV</span> NS3/4A<span class='jp-term jp-term-diagram' title='serine protease'>セリンプロテアーゼ</span>の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='active site'>活性部位</span>に結合"] --> B["ウイルス<span class='jp-term jp-term-diagram' title='polyprotein'>ポリプロテイン</span>の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='processing'>切断</span>を阻害"]
    B --> C["ウイルス産生が止まる"]
    A -.->|"構造的に最適化"| D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='NS5A inhibitor'>NS5A阻害薬</span>への<span class='jp-term jp-term-diagram' title='resistance mutation'>耐性変異</span>を持つ<br>ウイルス株に対しても高い活性を維持"]

💡 は他の-previr薬(・)と共通するNS3/4Aプロテアーゼ阻害だが、設計の狙いが「初回治療でを出すこと」ではなく「先行治療の失敗で選択されたウイルス変異を乗り越えること」にある点が、この薬を専用にしている。

薬物動態

項目 値・特徴
吸収 食事とともに服用すると吸収が向上する(でさらに増加)
分布 肝選択的(OATP1B1・BCRP基質)
代謝 主に胆汁・糞便排泄。はごくわずか
半減期 1日1回投与が成立する長さ

適応

領域 使いどころ
不応例の ソホスブビル/ベルパタスビルにを追加した3剤配合()。通常12週間、症例によりを追加1。含有レジメン既治療例414例を対象とした第3相試験(POLARIS-1)では 96%(0%)であった2

用法・用量

ソホスブビル400mg/ベルパタスビル100mg/100mgの配合錠を1日1回、食事とともにする。通常12週間。実際のレジメンは施設のプロトコル・添付文書で確認する。

禁忌・注意

  • ⚠️ 中等度〜重度の( B/C、)を伴う肝硬変では、上昇と安全性データの不足のため投与は推奨されない(米国添付文書・英国SmPCとも「contraindicated」ではなく「not recommended」という位置づけ。同じ-previr系でもは同じ状況で明確に「禁忌」とされており、位置づけが薬剤ごとに異なる点に注意)1
  • 他の-previr薬と同様、などOATP1B1基質薬の血中濃度上昇に注意
  • 治療中〜治療後の再活性化に注意1

副作用

頻度 内容
高頻度 頭痛、下痢、悪心、疲労感
注意
重篤・まれ の増悪、再活性化

まとめ

  • 第3世代。他の-previr薬と機序は共通だが、初回治療には使わず不応例の()専用。
  • ソホスブビル/ベルパタスビルに第3の薬として加わる(ソホスブビル/ベルパタスビル/)。に対応。
  • NS5Aを持つウイルス株にも高い活性を保つよう設計されている。
  • ⚠️ では上昇のため投与は推奨されない——添付文書上は「禁忌」ではなく「推奨されない」だが、実質的な使用制限という点は他の-previr薬と共通する弱点。

出典

  1. 1.VOSEVI (sofosbuvir, velpatasvir, and voxilaprevir) tablets, for oral use — full prescribing information(Gilead Sciences / DailyMed (U.S. FDA)・2026)添付文書はジェノタイプ1・2・3・4・5・6でNS5A阻害薬含有レジメンによる前治療歴がある例、またはジェノタイプ1aもしくは3でNS5A阻害薬を含まないソホスブビル含有レジメンの前治療歴がある例への適応とし、中等度〜重度の肝機能障害(Child-Pugh B・C)の患者では安全性・有効性データが確立していないため推奨されないとする。用法は1日1回1錠(ソホスブビル400mg/ベルパタスビル100mg/ボキシラプレビル100mg)を食事とともに12週間経口投与する。枠組み警告としてHCV/HBV重複感染例でのHBV再活性化(劇症肝炎・肝不全・死亡例あり)を掲げる閲覧 2026-08-27
  2. 2.Sofosbuvir, Velpatasvir, and Voxilaprevir for Previously Treated HCV Infection(The New England Journal of Medicine・2017)NS5A阻害薬を含む前治療に失敗したジェノタイプ1・2・3・4・6感染414例を対象とした第3相試験(POLARIS-1)で、ソホスブビル/ベルパタスビル/ボキシラプレビル12週投与群のSVR12は96%(プラセボ群0%)であった。ソホスブビルを含みNS5A阻害薬を含まない前治療歴があるジェノタイプ1・4感染333例を対象としたPOLARIS-4では、同3剤配合12週投与群のSVR12は98%、ソホスブビル/ベルパタスビル12週投与群では90%であった閲覧 2026-08-27