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Microbe Atlas · 細菌

Mycobacterium bovis

牛型結核菌

分類
抗酸菌 / Acid-fastMycobacterium
性状
抗酸菌 Acid-fast桿菌 Bacilli
科目
Medical Microbiology
トピック
2/34: Causative agents of human tuberculosis, Mycobacterium leprae5/11: Zoonotic infections (list) and their prevention
自然耐性薬
ピラジナミド
原因となる疾患
結核

🧠 全体像M. bovisときょうだい種で臨床像はほぼ結核と同じだが、宿主域と感染経路が異なる。とし、という食品由来の経路でヒトに達する点、そしてという一点だけがヒト型との実務上の分かれ目になる。はこの菌の弱毒株から作られており、「病気を起こす」と「予防に使う弱毒株」が同じ種というねじれ構造を持つ、抗酸菌の中でも独特な位置にある。

微生物学的な特徴

と同じMycobacterium tuberculosis complex(MTBC)に属し、形態・染色性(抗酸菌、Ziehl-Neelsen陽性)・培養の緩徐さは共通する。区別点は生化学的性状にある。

項目 M. tuberculosis M. bovis
陽性 陰性
活性 陽性 陰性pncA遺伝子の点変異で失われている)
陽性 陰性

⚠️ 陰性がそのまま無効を意味する。 で、菌体内のへ変換して初めて活性を持つ。M. bovisはこの酵素を先天的に欠くため、標準4剤(HRZE)のうちだけが最初から効かない——種としてのであり、治療中に獲得される耐性ではない。

感染経路と疫学

  • (乳牛の乳腺・肺結核)
  • ヒトへの伝播:未殺菌(生)乳・乳製品の経口摂取が主経路。まれに罹患動物からの
  • 先進国では乳のの普及で稀だが、非殺菌乳製品を扱う地域・獣医/畜産従事者では今も重要な人獣共通感染症

起こす疾患

病型 特徴
経口摂取した菌が腸管リンパ組織に定着。腹痛・下痢・吸収不良、の狭窄・瘻孔
, scrofula) 小児で頸部リンパ節の腫大・。頸部の腫瘤として気づかれる
肺結核 ヒト型結核と同様の像を呈しうるが頻度は低い

診断・治療

診断(塗抹・培養・)の原則はと共通する。治療はを除いたリファンピシン、必要に応じなど)で行い、耐性を確認したうえでレジメンを組む。

予防

  • BCG(Bacille Calmette-Guérin)ワクチンの株はM. bovisして作られたもの。乳幼児のなど重症病型の予防に用いる
  • 乳のの結核検査・が動物側対策の柱

まとめ

  • と同じMTBCに属し臨床像は共通するが、からのというヒト型とは異なる感染経路を持つ人獣共通感染症。
  • を欠くため——標準治療からを外す。
  • )が特徴的な肺外病型。
  • されたM. bovis株がの原料になっている。