内科学

内科学 · R-12

全身性強皮症

Systemic Sclerosis

前提:病態
全身性エリテマトーデス・全身性硬化症・シェーグレン症候群
疾患
全身性強皮症
検査値
抗RNAポリメラーゼIII抗体抗トポイソメラーゼI抗体

🧠 全体像:は、血管障害、自己免疫、線維化が皮膚と内臓で進む疾患である。皮膚硬化だけでなく、、肺動脈性肺高血圧、を系統的にスクリーニングする。

病型と病態

flowchart TD
  A["遺伝・環境因子"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='vascular endothelial damage'>血管内皮障害</span>"]
  B --> C["Raynaud現象・虚血"]
  B --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='immune activation'>免疫活性化</span>"]
  D --> E["線維芽細胞活性化"]
  E --> F["皮膚・肺・消化管・心筋の線維化"]
病型 皮膚分布 の傾向
肘・膝より末梢と顔面 長い経過後のPAH、、
近位四肢・体幹を含む 早期ILD、腎クリーゼ、心筋病変
明らかな皮膚硬化なし 抗体・血管・内臓所見で認識

CRESTは、Raynaud現象、低下、、を表す。

自己抗体

抗体 主な関連
抗centromere抗体 、PAH
抗(Scl-70)抗体 、ILD
急速な皮膚進行、腎クリーゼ、発症時期に近い悪性腫瘍

は多くで陽性だが、特異抗体と臨床像を組み合わせる。2013 ACR/分類は手指皮膚硬化、病変、、、PAH/ILD、Raynaud現象、特異抗体などをし9点以上で分類する。これは分類基準であり、診断は類似疾患を含む臨床評価と統合する。1

臓器病変

領域 主な所見・合併症
皮膚・末梢血管 浮腫期から硬化・萎縮、、、、
肺 ILD、PAH;主要な死亡原因
腎 急激な高血圧、AKI、MAHAを伴う
消化管 GERD、低下、血管拡張、、SIBO
心 、不整脈、、心不全
筋骨格 関節痛、、、筋炎

定期評価

  • 血圧と腎機能を追跡し、急な頭痛・高血圧・Cr上昇を見逃さない。
  • 初期に呼吸機能・とを評価し、ILDを追跡する。
  • 心エコー、、呼吸機能などでPAHを毎年評価し、疑えばで確定する。
  • はSSc型の評価に有用である。

臓器別治療

病態 現行の主な選択肢
Raynaud現象 dihydropyridine系Ca拮抗薬を第一選択;阻害薬、重症なら静注
阻害薬・静注で治癒を促し、で新規潰瘍を予防
PAH +阻害薬の早期併用、進行例で等
皮膚線維化 、MMF、リツキシマブ;早期炎症性でを検討
MMFを推奨薬の中心とし、、リツキシマブ、、等は進行性、病型、併存症、毒性に応じて選択2
GERD・運動障害 、;SIBOに反復・交替抗菌薬
腎クリーゼ 阻害薬を診断時から直ちに開始し、必要時透析

⚠️ 高用量glucocorticoidはのリスクを高めるため避け、投与中は血圧を厳密に監視する。阻害薬は腎クリーゼ発症後には直ちに用いる一方、発症前の予防投与は利益が確立せず観察研究で不良転帰との関連もあるため、一律に行わない。3

SSc-PAHへ抗凝固薬を一律投与せず、Ca拮抗薬は血管反応性が確認された限られたPAHでのみ用いる。

まとめ

  • SScは血管障害・自己免疫・線維化の三本柱で、皮膚以外の臓器評価が重要である。
  • 抗体はILD、PAH、腎クリーゼなどのに役立つ。
  • ILD・PAH・腎クリーゼを定期的に探し、臓器別の現行治療を選択する。

出典

  1. 1.2013 classification criteria for systemic sclerosis: an American College of Rheumatology/European League against Rheumatism collaborative initiative(ACR / EULAR・2013)全身性強皮症の2013 ACR/EULAR分類基準が手指皮膚硬化、指尖病変、毛細血管・肺・Raynaud・特異抗体所見を加重することを支持する閲覧 2026-08-13
  2. 2.Treatment of Systemic Sclerosis-associated Interstitial Lung Disease: Evidence-based Recommendations. An Official American Thoracic Society Clinical Practice Guideline(American Thoracic Society・2024)SSc-ILDではMMFを推奨し、シクロホスファミド、リツキシマブ、トシリズマブ、ニンテダニブ等は条件付き選択肢であることを支持する閲覧 2026-08-13
  3. 3.Angiotensin-converting enzyme inhibitors prior to scleroderma renal crisis in systemic sclerosis: A systematic review and meta-analysis(Journal of Clinical Pharmacy and Therapeutics・2022)強皮症腎クリーゼ発症前のACE阻害薬投与を予防目的に一律使用しないことを支持する閲覧 2026-08-13