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Drug Atlas · B1 Hemostatics / 止血薬

新鮮凍結血漿

fresh frozen plasma

分類
Hemostatics / 止血薬
商品名(日本)
新鮮凍結血漿-LR「日赤」
科目
Pharmacology
トピック
B1: Drugs influencing blood coagulation I: Antiplatelet agents. Fibrinolytic drugs. Drugs inhibiting bleeding
監視検査値
プロトロンビン時間(PT-INR)フィブリノゲン血小板数カルシウム
原因となる疾患
輸血関連急性肺障害輸血関連循環過負荷

🧠 全体像:(FFP)は、全血または由来の血漿をそのまま凍結したで、すべての凝固因子・アルブミン・免疫グロブリンを生理的濃度のまま含む点が(PCC)のようなとの根本的な違いである。濃度が生理的=希釈されているぶん、同じ効果を得るのに大容量(を20〜30%上げるのに約8〜12 mL/kg、体重50 kgなら約400〜600 mL)と融解・の時間を要し、その間に(TACO)や感染・TRALIのリスクを引き受けることになる。「複数の凝固因子を同時に補充する」以外の目的(容量補充・栄養補給・)には向かない製剤だと理解しておくと適応の境界が読みやすい。

薬効群の中での位置づけ

製剤 含有因子の濃度 必要容量・時間 主な用途
(FFP) すべての凝固因子・アルブミン・免疫グロブリンを生理的濃度で含む(保存液により希釈) 8〜12 mL/kg前後、融解(30〜37℃)とに時間を要する 複合的な、大量出血、後天性の
(PCC) 第II・VII・IX・X因子を濃縮(少量の静注容量に凝集) 数十mL、単回静注で数十分以内に是正 の緊急拮抗
フィブリノゲン・第VIII因子・・を濃縮 少量 を伴う出血
ビタミンK 凝固因子そのものは含まない(合成の補因子) 経口・静注、効果発現に数時間〜1日 持続的な是正の維持

⭐ PCCとFFPは「同じ因子を補充する薬」ではなく「濃度と時間軸が違う薬」として対比する。 PCCは少量・短時間で是正できる代わりにを負い、FFPは生理的濃度ゆえに大容量・長時間を要する代わりに単一製剤で全因子とアルブミン・免疫グロブリンまで補える。

機序

flowchart TD
    A["全血または<span class='jp-term jp-term-diagram' title='apheresis'>成分採血</span>由来の血漿を採取後速やかに凍結"] --> B["すべての凝固因子・アルブミン・免疫グロブリンを生理的濃度で保持"]
    B --> C["投与前に30〜37℃で融解"]
    C --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='intravenous'>静脈内</span>に輸注"]
    D --> E["複数の凝固因子を同時に補充"]
    E --> F["止血に必要な最少活性量(正常の20〜30%程度)まで因子活性を引き上げる"]
    G["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='plasma protein'>血漿タンパク</span>濃度は保存液で希釈されている"] --> H["同じ因子上昇量を得るのに大容量(8〜12 mL/kg程度)を要する"]

薬物動態

複数の凝固因子・の混合物であるため、効果の持続は各因子ごとの半減期に左右される。を体重1 kgあたり約40 mL/kgと概算すると、を正常の20〜30%まで引き上げるのに必要なは理論上約8〜12 mL/kgとなるが、実際は・残存する・の有無を考慮して投与量・間隔を決める1。

適応

⚠️ 国内の正本は2026年3月に入れ替わった。 長く引かれてきた厚生労働省「の使用指針」は、令和8(2026)年3月24日付け医薬発0324第2号をもって「輸血療法の実施に関する指針」「保管管理マニュアル」とともに廃止され、内容を整理・統合した日本輸血・学会の「輸血療法実践ガイド」(令和8年2月)を参照するよう通知されている2。以下は同ガイドに基づく。

位置づけ
複合的なを伴う出血・、または手術を行う患者 特定のがないか凝固因子が特定できない場合に適応となる3
のない単独症(第V・) FFPはの無いにおける唯一の治療法であり、この病態に限っては医学的蓋然性により予防輸注を行って差し支えないとされる4
大量出血時 FFPをと1:1、少なくとも1:2以上の比で使用する。⚠️ ・に明確なトリガー値は無い(推奨の強さは提示されていない)。フィブリノゲン濃度は産科領域以外で150 mg/dL、産科領域で200 mg/dLを目安にFFPを使用することを弱く推奨(2C)4。AABBガイドラインも大量輸血患者へのを弱く提案する5
() 後天性では早期にと併用し、FFPをとしたを実施すべきとされる。⚠️ にはFFPを使用しないことを弱く推奨し、の使用を考慮する4

⚠️ 大量出血時の投与比は「場面ごとに違う」。 上表の1:1(少なくとも1:2以上)はFFPの章の記述で、実践ガイドは特殊な状況の章で場面別に書き分けている——心臓科手術はFFP:血小板濃厚液:=1:1:1を目標とし少なくともFFP/RBC比≧1(1C)、外傷は1:1:1を早期の目標とし少なくともFFP/RBC比≧0.5・PC/RBC比≧0.5(2C)、産科はFFP/RBC比≧1(2C)、非心臓手術は最適な投与単位比の明確な推奨は提示できない(D)が少なくともFFP/RBC比≧0.5が望ましい4。💡 日本のは諸外国と異なり、1:1:1を実施する場合はFFP 12単位・血小板製剤15単位・12単位が相当する4。抗()も場面別で、外傷は受傷後3時間以内(2B)、産科は出産後3時間以内(2B)、非心臓手術(2B)、オフポンプ(2C)といずれも弱い推奨である4。

⚠️ 適応でないもの:実践ガイドは、大量輸血を必要としない外傷・手術における予防的輸注は施行しないことを推奨し(⭐ 上表の単独症とは対象が違う。ここでも ・・フィブリノゲン濃度の閾値は明らかでないとして総合的な臨床判断を求めている)、膵炎・熱傷の治療に有効であるというエビデンスはないと述べる4。廃止された旧「の使用指針」は「不適切な使用」として6項目——①の改善と補充(やが適応)、②タンパク質源としての栄養補給、③創傷治癒の促進、④終末期患者への投与(患者の意思を尊重しない投与は控える)、⑤(大量の輸血を要しない手術や外傷、・肝硬変・等[2B]、における感染予防[2B]、[2C])、⑥その他(の治療、使用時の出血予防)——を挙げていた1。AABBガイドラインも、のない患者へのや・などへのを弱く推奨しないとしており、これらの状況ではむしろ死亡率上昇を示した研究があると指摘している5。

用法・用量

状況 目安量
通常量 1日200〜400 mL
重篤例(ショック、敗血症など) 800 mLまでを基準に年齢・症状に応じて増減3

適応ごとの目安(大量出血時の投与比・の)は上表「適応」を参照。⭐ 目標は「止血に必要な最少の量=正常の20〜30%」で、を約40 mL/kgとすればそれを満たすのに必要な血漿は約8〜12 mL/kg(体重50 kgで約400〜600 mL)と算出される1。「輸血療法実践ガイド」もを体重×40 mLとし、凝固因子を30%増加させるには12 mL/kg×回収率のFFPが必要と書いている4。

  • 容器のまま30〜37℃ので融解し、ろ過装置付きのでする3
  • 成人では投与開始10〜15分は1 mL/分程度、以降は5 mL/分程度を目安とし、輸血中は患者の様子を観察する3
  • は原則として患者と同型を使用する。 とは逆に、同型が入手困難な場合はAB型(血漿中の抗A・抗B抗体をどちらも持たない)を用いる13

⚠️ 融解後の期限は「3時間」ではない。 添付文書は、融解後は直ちに使用し、直ちに使用できない場合は2〜6℃で保存して融解後24時間以内に使用すると定めている3。「輸血療法実践ガイド」も分割したFFPについて2〜6℃で保管し融解後24時間以内に使用するとしている4。

💡 「融解後3時間以内」は平成29年3月版の「の使用指針」の規定で、平成31年3月の一部改正で添付文書と同じ「直ちに/24時間以内」に置き換わった(その指針自体は2026年3月に廃止されている)12。成書や講義資料に3時間と書かれていたら版の古さを疑う。24時間という上限には根拠も添えられている——融解後24時間の保存で血液凝固第VIII因子の活性は約3〜4割低下するが、その他の凝固因子等の活性に大きな変化は認められない31。つまり保存で真っ先に失われるのは第VIII因子であり、第VIII因子の補充を主目的にしているなら早く使うほうがよい。

⚠️ 2〜6℃で保存した製剤を急速大量輸血・新生児に用いる場合は、体温の低下・血圧低下・不整脈があらわれることがあるため加温(37℃を超えない)を要する3。一度融解したものをして使用してはならない3。

禁忌・注意

  • ⚠️ 添付文書には「禁忌」の項が置かれていない代わりに、冒頭が「」で始まる——輸血について十分な知識・経験を持つのもとで使用すること、輸血に際しては副作用発現時に救急処置をとれる準備をあらかじめしておくこと、の2点である3。禁忌が無いことは「安全だから」ではなく、代替のきかない製剤なので投与の可否を毎回判断せよという構えの反映として読む
  • 製剤成分への免疫学的副作用(ショック等)の既往がある患者は慎重投与とされる3
  • ⚠️ IgA等ののある患者では、欠損蛋白に対する抗体保有によりアナフィラキシーが起こりうる3
  • 短時間の大量輸血ではクエン酸による血中カルシウム濃度低下(手指の、悪心)とアシドーシスが起こりうるため、血清pH・電解質を測定しつつ症状があれば等で対処する13
  • ヒトであり、・・等のウイルス検査に適合したを原料としているが、や未知の病原体による感染伝播リスクを完全には排除できない3
  • ⚠️ ワルファリン拮抗の第一選択ではない。 緊急補正ではが推奨され、FFPはそれが利用できない場合に限り弱く推奨される4。廃止前の使用指針も、PCCが直ちに使用できない場合にFFPが使われるがその有効性は示されていないとしていた1

副作用

区分 内容
感染症(頻度不明) ・等の肝炎ウイルス、/2、、等3
呼吸器(頻度不明) (TRALI)——輸血中〜輸血後6時間以内の急激な肺水腫・低酸素血症・チアノーゼ・呼吸困難3
循環(頻度不明) (TACO)——輸血中〜輸血後6時間以内の心不全・チアノーゼ・肺水腫3(⚠️ 6時間は添付文書の記載。国際的な2018年改訂は輸血中〜終了後12時間以内を採る6)
血液(頻度不明) (輸血後約1週間での急激な血小板減少)3
免疫学的 、蕁麻疹・発疹等の過敏症、アナフィラキシー(特に)3
循環以外の心・腎・(頻度不明) 心不全・不整脈、、/上昇を伴う3

まとめ

  • FFPはすべての凝固因子・アルブミン・免疫グロブリンを生理的濃度で含むで、であるPCCとは容量・是正時間・用途が異なる。
  • 適応は複合的なを伴う出血、のない因子欠乏症、大量出血時、後天性のに限られる。⚠️ にはFFPを使用しないことを弱く推奨する側へ変わった(を考慮)4。
  • の補充・栄養補給・創傷治癒促進・大量輸血を必要としない外傷や手術での予防的輸注には推奨されない。膵炎・熱傷の治療に有効というエビデンスもない4。
  • ⭐ 国内の正本は2026年3月に「の使用指針」から日本輸血・学会「輸血療法実践ガイド」へ移った(指針は令和8年3月24日付け医薬発0324第2号で廃止)2。用量は通常1日200〜400 mL。大量出血時の投与比は場面ごとに違い、心臓科は1:1:1目標でFFP/RBC比≧1(1C)、外傷は1:1:1を早期目標にFFP/RBC比≧0.5(2C)、産科はFFP/RBC比≧1(2C)、非心臓手術は明確な推奨なし(D)でFFP/RBC比≧0.5が望ましい4。は原則同型、入手困難時はAB型を用いる。
  • 主な有害事象はTRALI・TACO・アナフィラキシー()・による・感染伝播であり、ワルファリン拮抗ではPCCが直ちに使えない場合の代替に留まる。

出典

  1. 1.「血液製剤の使用指針」(平成31年3月)(平成31年3月25日付け薬生発0325第1号 別添2)(厚生労働省医薬・生活衛生局・2019)平成31年3月版(本文書は令和8年3月24日付け医薬発0324第2号により廃止済み)の新鮮凍結血漿の項について、適応が複合的な凝固因子の補充を主目的としTTP・HUSに対する血漿交換の置換液が別項の適応であること、体重1kgあたり循環血液量を70 mL/kg・Ht 43%として循環血漿量を約40 mL/kgと算出し凝固因子活性を20〜30%上昇させるのに約8〜12 mL/kgの血漿が必要とすること、大量出血時は赤血球液とともに速やかに新鮮凍結血漿及び血小板濃厚液を投与することを推奨し(推奨度1C)投与単位の比は新鮮凍結血漿・血小板濃厚液・赤血球液=1・1・1が望ましいとしさらに早期からの抗線溶療法(トラネキサム酸)を推奨する(推奨度2B)こと、TTPには新鮮凍結血漿を置換液とした血漿交換療法(循環血漿量の1〜1.5倍/回)を強く推奨し(推奨度1B)先天性TTPでは単独投与で十分な効果があること、後天性HUSの多くはADAMTS13活性に異常が無いため血漿交換が必ずしも有効ではないこと、不適切な使用として循環血漿量減少の改善と補充・タンパク質源としての栄養補給・創傷治癒の促進・終末期患者への投与・予防的投与(大量輸血を要しない手術や外傷、慢性肝疾患や肝硬変や慢性肝炎[2B]、重症熱傷における感染予防[2B]、急性膵炎[2C])を挙げていること、ABO同型が入手困難な場合は原則としてAB型を使用すること、クマリン系薬剤効果の緊急補正ではプロトロンビン複合体製剤の使用を推奨し(推奨度1B)それが直ちに使用できない場合に新鮮凍結血漿が使われるが有効性は示されていないこと、そして7.使用上の注意点1)使用法が「使用時には30〜37℃の恒温槽中で融解し,融解後直ちに必要量を輸血する。直ちに使用できない場合は,2〜6℃で保存し,融解後24時間以内に使用すること。」と定め融解後24時間の保存で血液凝固第VIII因子活性が約3〜4割低下するがその他の凝固因子等の活性に大きな変化は認められないと添えていることを確認した(旧版の平成29年3月版にあった「融解後3時間以内に必要量を輸血する」という規定は平成31年版には無い)閲覧 2026-09-08
  2. 2.「血液製剤の使用指針」、「輸血療法の実施に関する指針」及び「血液製剤保管管理マニュアル」の廃止並びに「輸血療法実践ガイド」の周知について(医薬発0324第2号)(厚生労働省医薬局・2026)令和8年3月24日付け医薬発0324第2号(厚生労働省医薬局長通知)が、「血液製剤の使用指針」(平成31年3月25日付け薬生発0325第1号)・「輸血療法の実施に関する指針」・「血液製剤保管管理マニュアル」を本通知の発出をもって廃止すると明記し、他の通知等でこれらを引用している場合は日本輸血・細胞治療学会が公表した「輸血療法実践ガイド」を参照するよう求めていることを確認した。同ガイドはこれまで示してきた指針及びマニュアルの内容を整理し統合したものであると本通知に記されている閲覧 2026-09-08
  3. 3.新鮮凍結血漿-LR「日赤」480 添付文書(日本赤十字社(日本医薬情報センター収載)・2026)効能又は効果が血液凝固因子の補充であり複合性凝固障害での出血・出血傾向または手術を行う患者、特定の血液凝固因子製剤がないか凝固因子が特定できない欠乏症での出血時に用いること、用法・用量が通常1日200〜400 mL・重篤例で800 mLを基準とし成人では最初の10〜15分を1 mL/分、その後5 mL/分で輸注すること、輸血用器具で30〜37℃で融解すること、ABO血液型は原則として患者と同型を用いRhD陰性患者にはRhD陰性製剤が望ましいこと、大量急速輸血でクエン酸による血中カルシウム濃度低下(手指のしびれ・悪心)とアシドーシスが起こりうること、重大な副作用として感染症(HBV・HCV・HIV等)、TRALI、輸血関連循環過負荷(TACO)、輸血後紫斑病、心機能障害・不整脈、腎機能障害、肝機能障害を規定していること、IgA等の血漿蛋白欠損症のある患者では抗体保有によりアナフィラキシーが起こりうること、貯法が-20℃以下・有効期間が採血後1年間であること、本剤には「禁忌」の項が置かれておらず冒頭の「1. 警告」が輸血について十分な知識・経験を持つ医師のもとで使用することと副作用発現時に救急処置をとれる準備をあらかじめしておくことの2点を求めていること、14.1.3 融解後の注意が「融解後は直ちに使用すること。直ちに使用できない場合は、2〜6℃で保存し、融解後24時間以内に使用すること」とし融解後24時間の保存で血液凝固第VIII因子の活性は約3〜4割低下するがその他の凝固因子等の活性に大きな変化は認められないと注記していること、一度融解したものを再凍結して使用しないこととされていることを確認した(本文書に「融解後3時間以内」の記載は無い)閲覧 2026-09-08
  4. 4.輸血療法実践ガイド(日本輸血・細胞治療学会 ガイドライン委員会・2026)令和8年2月公表の本ガイド「III 血液製剤の使用 3 新鮮凍結血漿」について、使用目的が濃縮製剤の無い血漿成分の補充であること、FFPは濃縮製剤の無い凝固因子欠乏において唯一の治療法であり一部を除き血漿交換の置換液はFFPを用いなくてもよいとすること、大量輸血の必要な手術・外傷ではFFPを赤血球液と1対1・少なくとも1対2以上の比で使用しPT・APTTに明確なトリガー値は無い(推奨の強さなし)としフィブリノゲン濃度は産科領域以外の大量出血で150mg/dL・産科領域で200mg/dLを目安にFFPを使用することを弱く推奨する[2C]こと、大量輸血を必要としない外傷・手術における予防的輸注は施行しないことを推奨すること、後天性TTPには早期にカプラシズマブと併用しFFPを置換液とした血漿交換を実施すべきで先天性TTPに対してはFFPを使用しないことを弱く推奨し遺伝子組換えADAMTS13製剤の使用を考慮するとしていること、ワルファリン効果の緊急補正ではPCCが推奨されFFPはPCCが利用できない場合に限り弱く推奨されること、不適切な使用として膵炎・熱傷の治療に有効であるというエビデンスはないと述べること、循環血漿量を体重×40mLとし凝固因子を30%増加させるには12mL/kg×回収率のFFPが必要とすること、分割したFFPは2〜6℃で保管し融解後24時間以内に使用するとしていることを確認した。あわせて「IV 特殊な状況における輸血」で、心臓血管外科手術ではFFP対血小板濃厚液対赤血球液=1対1対1を目標とし少なくともFFP/RBC比1以上を維持する[1C]、非心臓手術では最適な投与単位比の明確な推奨は提示できない[D]が少なくともFFP/RBC比0.5以上が望ましい、外傷では1対1対1を早期の目標とし少なくともFFP/RBC比0.5以上・PC/RBC比0.5以上を維持する[2C]、産科では赤血球液とFFPをFFP/RBC比1以上で投与する[2C]、と場面ごとに書き分けられていること、抗線溶療法(トラネキサム酸)が外傷では受傷後3時間以内[2B]・産科では出産後3時間以内[2B]・非心臓手術[2B]・オフポンプ冠動脈バイパス術[2C]とやはり場面別であること、日本の血液製剤規格では1対1対1がFFP12単位・血小板製剤15単位・赤血球製剤12単位に相当すると注意していることを確認した閲覧 2026-09-08
  5. 5.Evidence-based practice guidelines for plasma transfusion(AABB Clinical Transfusion Medicine Committee(Transfusion誌)・2010)大量輸血を要する患者への血漿輸血を弱い推奨で提案する一方、大量輸血時の血漿:赤血球比1:3以上や非大量輸血手術での血漿輸血の是非については推奨を出せなかったこと、ワルファリン関連頭蓋内出血には血漿輸血を弱い推奨で提案するが頭蓋内出血を伴わないワルファリン拮抗目的の血漿輸血については推奨を出せなかったこと、急性膵炎・有機リン中毒・アセトアミノフェン過量による凝固障害・凝固障害のない重症閉鎖性頭部外傷後の頭蓋内出血予防・非外科的非心臓ICU患者など他の患者群への血漿輸血には弱い推奨で反対したこと、これらの不適切例では凝固障害のない患者への予防的投与でむしろ死亡率が上昇した研究があったことを確認した閲覧 2026-09-01
  6. 6.Association of Anaesthetists guidelines: the use of blood components and their alternatives(Anaesthesia(Association of Anaesthetists)・2025)輸血関連循環過負荷(TACO)が「輸血中または輸血終了後12時間以内(during or up to 12 h after transfusion)の急性のもしくは増悪する呼吸障害ならびに/または急性のもしくは増悪する肺水腫」に、患者の基礎疾患では説明できない心血管系の変化、容量過負荷の所見、および関連バイオマーカーの支持的結果を加えたものとして広く定義されることを、Europe PMC の全文(PMC11885198)で逐語確認した閲覧 2026-09-03