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Drug Atlas · B11 Diuretics / 利尿薬 · 必修

グリセロール

glycerol

分類
Diuretics / 利尿薬
商品名(日本)
グリセオール
科目
Pharmacology
トピック
B11: Potassium sparing diuretics, ADH antagonists, osmotic diuretics
承認適応
脳梗塞脳内出血くも膜下出血外傷性脳損傷緑内障
副作用
頭痛悪心
影響検査値
高血糖

🧠 全体像:グリセロールはと同じ目的(頭蓋内圧・の低下)を持つだが、腸管から吸収され、体内で代謝もされるという一点でと決定的に異なる。この性質のおかげででも全身の効果を発揮できるが、逆に吸収されないを経口摂取すると腸管内にとどまってとして働く——同じ「浸透圧で水を引く」原理が、吸収されるかどうかで全く違う使われ方を生む好例になっている。

マンニトールとの違い

項目 グリセロール
されない(経口では下剤として働く) される(経口でもを発揮できる)
代謝 ほとんど受けない 一部代謝される経由で糖新生・に入る)
静注専用(の目的では) 経口・静注・経直腸のいずれも可能
主な適応 頭蓋内圧亢進・脳浮腫・急性緑内障 同上(日本ではグリセリン・の静注製剤が脳浮腫・頭蓋内圧亢進の管理で汎用される)、加えてとしても用いられる
代謝される分の注意点 なし 代謝により血糖値がわずかに上昇しうる

「吸収されるか・代謝されるか」の一点が全ての違いを生む。 は尿細管非依存のとして静注でしか使えないのに対し、グリセロールは吸収・代謝される分だけという選択肢が増え、逆に代謝の分だけ血糖への影響という副作用が加わる。

適応・用法

日本の電子添文では、(脳血栓・脳塞栓)、、脳髄膜炎に伴う頭蓋内圧亢進・頭蓋内浮腫の改善、および緑内障を含む下降を必要とする場合(眼科手術時の眼容積縮小を含む)がとして明記されている1。EUには相当する承認製剤がなく、この適応は日本の添付文書のみに基づく。静注では成人1回200〜500 mLを1日1〜2回、500 mLあたり2〜3時間かけて投与する。経口・経直腸ではとして使われる。実際の用量・は適応・製剤により大きく異なるため、施設のプロトコル・添付文書で確認する。

禁忌・注意・副作用

  • 禁忌、高度な脱水、先天性のグリセリン・代謝異常症(重篤な低血糖を起こしうる)、成人発症II型の一型。負荷で代謝が悪化しうる)1
  • ・電解質異常のリスクはと同様に存在するため、心不全患者では慎重に投与する
  • 副作用は頭痛悪心・脱水が中心で、代謝される分だけ血糖がわずかに上昇しうる点がとの違い

まとめ

  • と同じ目的(頭蓋内圧・の低下)を持つだが、・代謝を受ける点が異なる。
  • 吸収・代謝されるためでもを発揮でき、より高い。
  • 代謝の分だけ血糖上昇という固有の副作用を持つ。
  • 経口摂取されないが下剤として働くのと対照的に、グリセロールは経口でもとして機能する。
  • (日本の電子添文)はに伴う頭蓋内圧亢進、および緑内障を含む下降。EUには相当製剤がない。
  • 禁忌には先天性のグリセリン・代謝異常症に加え、成人発症II型も含まれる。
  • 詳しい機序・電解質への影響はのノートを参照。

出典

  1. 1.グリセオール注 添付文書(効能・効果、用法及び用量、禁忌)(KEGG MEDICUS(JAPIC添付文書情報)・2023)日本の電子添文(EUに承認製剤なし)で、頭蓋内圧亢進・頭蓋内浮腫の適応が脳梗塞・脳内出血・くも膜下出血・頭部外傷に伴うものと明記され、眼内圧下降(緑内障を含む)にも承認されていることを確認した。あわせて禁忌に成人発症II型シトルリン血症が含まれることを確認した閲覧 2026-08-03