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Drug Atlas · B16 Sex hormones & modulators / 性ホルモン関連薬 · 必修

レボノルゲストレル

levonorgestrel

分類
Sex hormones & modulators / 性ホルモン関連薬
商品名(日本)
ノルレボミレーナ
商品名(EU)
NorLevoMirena
科目
Pharmacology
トピック
B16: Progestins and antiprogestins. Contraceptives
副作用
異常子宮出血頭痛悪心
対象疾患
異常子宮出血(機能性子宮出血)子宮体癌

🧠 全体像は第2世代として、定期避妊(配合錠・IUD)とという2つの全く異なる文脈で使われるのが最大の特徴。定期避妊では低用量を毎日または5年単位で持続的に、では性交後できるだけ早く単回・高用量で使う——同じ分子でも「量とタイミング」で役割がまったく変わる薬の代表例になる。としての機序は排卵の抑制・遅延であり、着床を妨げるものではないという点が、な誤解を解くうえでも重要。

薬効群の中での位置づけ

有効な 機序 BMIによる効果低下
性交後72時間以内(早いほど有効) 前なら・排卵を抑制。排卵後は無効 ・肥満でより早く効果が落ちるとされる
性交後120時間まで として間際でも排卵を遅延・抑制できる より体重の影響を受けにくいが、高BMIでは同様に効果が落ちる
性交後120時間まで (ホルモン非依存) 体重の影響を受けない。最も有効性が高い方法

排卵直前・直後の時期ほどは効きにくくなる。 が既に始まっていると排卵を止められないため、「性交からの時間」だけでなく「周期のどの時点か」が有効性を左右する。この弱点をカバーするのが間際でも抑制できる)であり、体重・時間を問わず最も確実なのはである。

機序

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='levonorgestrel'>レボノルゲストレル</span>を投与"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='progesterone receptor (PgR/PR)'>プロゲステロン受容体</span>(PR)を作動"]
    B --> C["視床下部・下垂体でゴナドトロピン分泌を抑制"]
    C --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='LH surge'>LHサージ</span>の抑制・遅延→排卵の抑制・遅延"]
    B --> E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='cervical mucus'>頸管粘液</span>の濃化"]
    B --> F["子宮内膜の菲薄化(定期避妊としての持続効果)"]
    D --> G["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='emergency contraception'>緊急避妊</span>としての主機序はこれのみ"]

💡 としてのは「着床を妨げる」薬ではない。 現在の一致した理解では、排卵前に投与すれば排卵そのものを抑制・遅延させるが、排卵後(受精後)に投与しても妊娠を妨げる効果はない——つまり「もし既に妊娠していたら」その妊娠には影響しない。この点は誤解が根強いため、患者説明・倫理的議論の両方で正確に伝える必要がある。

薬物動態

項目 値・特徴
経口吸収 速やか。では吸収の速さが有効性に直結する
半減期 約24〜32時間(経口)
IUD(子宮内avoidシステム)としての放出 子宮腔内へ局所的に持続放出。全身への曝露は経口より少ない

適応

領域 使いどころ
無防備な性交・避妊失敗後、できるだけ早く(〜72時間以内)
定期避妊 、またはとの配合経口避妊薬の成分
長期避妊に加え、の治療、エストロゲン補充療法における子宮内膜保護・早期に対する妊孕性温存目的の高用量(放出子宮内システムとして使用)

用法・用量

:単回1.5 mgを、性交後できるだけ早く(72時間以内、遅くなるほど有効性が下がる)内服する。・肥満では効果が落ちるとされ、高用量投与やへの切り替えが提案されることもあるが、明確なコンセンサスは確立していない。定期避妊:配合錠・POPの成分として周期に応じて服用。子宮内システム:製品により留置期間が異なる(避妊目的かかで承認期間が異なる)。実際の用法・用量は施設のプロトコル・添付文書で確認する。

禁忌・注意

  • は既に確定した妊娠に対しては無効であり、また害もない。妊娠が判明・強く疑われる場合はまず妊娠の確認を優先する
  • 原因不明の性器出血がある場合は評価を優先する(ではない)
  • リファンピシンなど)併用時はとしての効果が減弱しうる
  • 反復使用(同一周期内の複数回投与を含む)は健康被害を起こすわけではないが、定期避妊としての有効性はPOP・COC・IUDに劣るため、常用の避妊法としては推奨されない

副作用

頻度 内容
高頻度 後の予定外の出血・次回月経の前後変動)、悪心
注意 頭痛、下腹部痛
重篤・まれ 重篤な副作用は少ない(IUDでは挿入時の穿孔・脱落など手技関連の合併症が別途ある)

まとめ

  • 第2世代。定期避妊(配合錠・POP・IUD)との両方で使われる。
  • としての機序は排卵の抑制・遅延のみ作用はなく、既に妊娠が成立していれば無効。
  • 有効は性交後72時間以内。時間が経つほど、また周期がに近いほど効果が落ちる。
  • ・肥満で効果が低下するとされ、この点でが優る場面がある。
  • としては、避妊だけでなく治療・子宮内膜保護・にも使われる。
  • 反復使用は害を伴わないが、常用の避妊法としてはより確実な方法(POP・COC・IUD)に劣る。