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Drug Atlas · A19 Antidepressants / 抗うつ薬 · 必修

ベンラファキシン

venlafaxin

分類
Antidepressants / 抗うつ薬
商品名(日本)
イフェクサーSR
商品名(EU)
Effexor
科目
Pharmacology
トピック
A19: Monoamine reuptake inhibitorsA13: Drugs used for treatment of gout. Drugs for headache syndromesA17: Non-benzodiazepine anxiolytics and non-benzodiazepine hypnotics
副作用
悪心不眠めまい
相互作用
モクロベミドリネゾリド
対象疾患
気分障害(うつ病・双極性障害)心的外傷後ストレス障害

🧠 全体像を理解する鍵は「用量で薬効プロファイルが変わる」という一点に尽きる。低用量(150 mg/日未満)ではほぼSERT阻害のみでSSRIのように振る舞い、高用量になって初めてNET阻害が目立つようになる。この「の二段階作用」が、SNRIに分類されながらSSRI的にも使われる理由であり、同時にという高用量特有の注意点にもつながる。

薬効群の中での位置づけ

SNRIはSERT・NET阻害バランスの現れ方で使い分ける。

薬剤 NET阻害が加わる用量 特徴
高用量(>150 mg/日)で顕著化 低用量ではSSRI的、高用量でに注意
低用量から均衡して阻害 痛み系適応が広い
用量に関わらずNE優位寄り が少ない

「低用量ではSSRI、高用量でSNRI」という単一薬剤内でのグラデーション。 では比較的低用量から中用量で効果が得られる一方、難治性うつ病では高用量まで増量してNET阻害を引き出すことがある。増量するほどのモニタリングが重要になる。

機序

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='venlafaxine'>ベンラファキシン</span>が低用量でSERTを阻害"] --> B["シナプス5-HT濃度上昇→SSRI的な効果"]
    A2["高用量(>150 mg/日)でNETも顕著に阻害"] --> C["シナプスNE濃度も上昇"]
    C --> D["抗うつ効果の増強・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='descending pain inhibitory system'>下行性疼痛抑制系</span>の関与"]
    C --> E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Dose-related'>用量依存性</span>の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='elevated blood pressure'>血圧上昇</span>"]
    A --> F["CYP2D6で代謝され<span class='jp-term jp-term-diagram' title='active metabolite'>活性代謝物</span><br>O-デスメチル<span class='jp-term jp-term-diagram' title='venlafaxine'>ベンラファキシン</span>(デス<span class='jp-term jp-term-diagram' title='venlafaxine'>ベンラファキシン</span>)へ"]

💡 デスは、それ自体が別の薬。 はCYP2D6でO-デスメチル(デス)に代謝され、これが等しく活性を持つ。デスは単独でも抗うつ薬としてされており、「親薬の代謝物がそのまま別の薬になっている」珍しい例。

薬物動態

項目 値・特徴
約45%
代謝 CYP2D6デス
半減期 約5時間、デス 約11時間(製剤が実質必須

半減期の短さがの強さに直結する。 に次いでSNRI/SSRIの中でが強い薬とされ、突然の中止は避けする。

適応

領域 使いどころ
精神科 うつ病PTSD
頭痛 片頭痛の予防(と並ぶ選択肢)
不安(身体症状) の身体症状に対する選択肢の一つ(と並んで挙げられる)

用法・用量

うつ病・で1回37.5〜75 mgを1日1回から開始し、を見ながら1日225 mgまで漸増する(重症例では最大375 mg/日まで増量することがある)。:うつ病治療量より低用量から開始することが多い。実際の用量は適応・血圧・腎肝機能で変わるため、施設のプロトコル・添付文書で確認する。中止時は他のSSRI/SNRIより時間をかけてする。

禁忌・注意

  • 禁忌などMAO阻害薬との併用・前後14日以内、リネゾリド(弱いMAO阻害作用を持ち、の危険)
  • ⚠️ があり、特に高用量ではコントロール不良の高血圧では慎重投与、定期的な血圧測定が必要
  • ⚠️ 半減期が短くが強いため、突然の中止は避けする
  • ⚠️ 25歳未満ではのリスクが増加しうる(抗うつ薬に共通するFDAの

副作用

頻度 内容
高頻度 悪心(開始初期に多い)、不眠、口渇、発汗
注意 めまい)、
重篤・まれ (高齢者)

まとめ

  • SNRI。の二段階作用(低用量でSERT優位、高用量でNETも加わる)が最大の特徴。
  • CYP2D6でデス(それ自体が別の薬)に代謝される。
  • 高用量でのリスクが上がるため、増量時は血圧モニタリングが重要。
  • 半減期が短く、SSRI/SNRIの中でもに次いでが強い。中止はする。
  • うつ病・に加え、にも用いられる。
  • MAO阻害薬・リネゾリドとの併用は禁忌()。