症状ノート一覧へ

Symptoms · Published

幻視

Visual hallucination

臓器系
神経精神
科目
Neurology
トピック
神経学 G3-10:パーキンソニズムを伴う疾患群
関連疾患
Charles Bonnet症候群Lafora病パーキンソン病脚橋幻覚症血管性・レビー小体型・前頭側頭型認知症など非アルツハイマー型認知症
起因薬
イストラデフィリンサフィナミドゾニサミド
スコア
CIWA-Ar

🧠 全体像:はの中でも原因がかなり絞り込みやすい部分症状である。全般の分類やとの切り分けはの項目に譲り、ここではに特異的な代表原因を扱う。

幻視をきたす代表的な原因

原因 特徴
の中核像。具体的で反復性のが、・REM睡眠行動異常・自然発症のとともに現れる
パーキンソン病 パーキンソン病の非運動症状の1つ。疾患自体の進行でも、・などの治療薬でも生じうる
パーキンソン病治療薬(薬剤性) ・に限らない。ドパミン受容体に作用しないイストラデフィリン(アデノシンA2A受容体拮抗薬。含有製剤と併用してを短縮する補助薬)でも生じ、日本の電子添文は重大な副作用「精神障害」の筆頭に4.5%を挙げる1。米国の添付文書も・精神症状の発現時に減量・中止を検討するよう求めている2
など高度の視力障害を背景に生じる。は保たれ、だとしていることが多い点でせん妄・認知症と区別する
の一部として出現しうる。意識清明でが中心のとは別の病態(を参照)

⚠️ のに、など強力なを安易に投与しない。 抗精神病薬への感受性が著しく高く、重篤なを来しうる。

💡 パーキンソン病・では、が治療薬による誘発か、疾患自体の非運動症状かの切り分けが難しいことが多い。新規のが出現したら、まず併存する感染・脱水・薬剤変更の有無を確認する。⭐ このとき「ドパミン系の薬を足していないから薬剤性ではない」と判断しない——非ドパミン系の補助薬でもは起こる1。

まとめ

  • の(分類・との区別)はを参照する。
  • では、具体的・反復性のが中核的な診断的特徴である。
  • パーキンソン病では、疾患進行と治療薬の両方が原因になりうる。治療薬は・に限らず、非ドパミン系のイストラデフィリンもを重大な副作用として持つ。
  • は高度視力障害を背景に、を保ったままだけが生じる。
  • のはの一部であり、意識清明でが中心のと区別する。

出典

  1. 1.ノウリアスト錠20mg 電子添文(2022年4月改訂・第1版)(医薬品医療機器総合機構(PMDA)・2022)電子添文の本文を取得して確認した。11.1.1「重大な副作用・精神障害」の列挙の筆頭が幻視(4.5%)で、以下 幻覚(3.2%)・妄想(0.8%)・せん妄(0.6%)・不安障害(0.5%)と続くこと、4.効能又は効果が「レボドパ含有製剤で治療中のパーキンソン病におけるウェアリングオフ現象の改善」で6.用法及び用量が「本剤は、レボドパ含有製剤と併用する」と定めること、18.1.1の作用機序が「アデノシンA2A受容体拮抗薬であり、線条体及び淡蒼球において当該受容体を遮断することによりパーキンソン病に対する治療効果を発現する」であることを確認した閲覧 2026-09-16
  2. 2.NOURIANZ (istradefylline) tablets, for oral use — Full Prescribing Information(Kyowa Kirin, Inc.(米国添付文書。DailyMed SPL)・2023)DailyMedのSPL全文(setid a7d008cb-b273-4049-a5d2-9c6902910d58、version 6)を取得して確認した。5.2 Hallucinations / Psychotic Behavior が対照試験4件の併合で幻覚の発現率を20mg群2%・40mg群6%・プラセボ群3%とし、表1の脚注が Hallucination の内訳を「Includes hallucinations, hallucinations visual, hallucinations olfactory, hallucinations somatic, hallucinations auditory」=幻視を含む合算であると明記していること、同項が「patients with a major psychotic disorder should not be treated with NOURIANZ」と述べることを確認した。⚠️ この処方情報のHighlights末尾の改訂表示は Revised: 7/2023 で、yearはこれに従う。SPLのeffectiveTime 20250520(DailyMedの Updated May 20, 2025)は掲載側の更新日であり改訂年ではない閲覧 2026-09-16