Medical Microbiology

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抗菌化学療法のリスクと副作用

Risks and side effects of antibacterial chemotherapy

🧠 抗菌薬の副作用は「菌を狙ったはずが宿主に当たる」パターンと「菌を殺しすぎて宿主が巻き添えを食う」パターンに大別できる。 アレルギー・直接臓器毒性・は前者(が不完全なために起こる)、カンジダ症は後者(の破壊や、菌の急速死滅そのものが害になる)——どちらのパターンかを意識すると、各副作用の対処法(減量する/別系統に変える/解毒管理する)も自然に見えてくる。

アレルギー

ジスバクテリオーシス

カンジダ症

  • Candida(酵母様真菌)は通常、無害に体内に常在している。
  • その増殖は免疫系によって制御されている。
  • 抗菌薬使用により腟や口腔内のが攪乱される→カンジダが増殖する→真菌感染が形成される、という経過をたどる。

直接的な臓器毒性

薬剤 主な標的臓器・組織
アミノグリコシド系(aminoglycoside 腎臓・神経
chloramphenicol 骨髄
バンコマイシン 腎臓
抗真菌薬 肝臓
テトラサイクリン系(tetracycline 歯(発育中の歯に沈着するため、8歳未満の小児、妊婦・授乳婦には使用を避ける)
キノロン系 発育中の骨・軟骨

免疫系の抑制など

Jarisch-Herxheimer反応

⚠️ 治療により菌が大量死すると、放出された内毒素が全身反応を起こすことがある。 による治療で多数の菌が一斉に死滅した際、菌体から放出された内毒素(内毒素の性状と作用機序を参照)が原因で、症→ショック→死に至りうる一連の反応をという。

治療失敗にもつながるリスク

抗菌薬治療がうまくいかない背景には、耐性・不適切な用量や・感染部位への非浸透など複数の要因がある(詳細はの「」を参照)。

まとめ

  • アレルギー:ペニシリンに約5%が過敏(I型過敏反応)、アナフィラキシーの危険。セファロスポリンでは発疹・蕁麻疹。
  • :正常の減少→C. difficile増殖→
  • カンジダ症:の攪乱→カンジダ過増殖→真菌感染。
  • :アミノグリコシド(腎・神経)、(骨髄)、バンコマイシン(腎)、抗真菌薬(肝)、テトラサイクリン(歯)、キノロン(発育中の骨・軟骨)。
  • その他:の誘導。
  • による菌の急速死滅→内毒素放出→toxemia→ショック→死、という重篤な経過をたどりうる。