Pathology

Pathology · A/24

心不全(心機能不全)

Pathomechanism of cardiac insufficiency

タグ
Mechanism / 機序High-yield / ポイント
応用トピック
心不全

🧠 全体像:心不全は「後方へのうっ滞」と「前方への灌流不足」の両面を持ち、は肺(呼吸困難)、右心不全は全身(浮腫・腹水)に症状が出る。(交感神経・RAAS)は短期的に血圧を保つが、Na⁺・水を貯留させ前負荷・を増やすことで、長期的にはかえって心不全を悪化させる悪循環になる。

定義

  • 心不全 = 心臓が体に十分な血液を送り出せない状態 → 血液が後方にうっ滞(うっ血)し、かつ/または前方への灌流が不足する。
  • → 肺うっ血(呼吸困難)、右心不全 → 全身うっ血(浮腫、腹水)。

左心不全

EF( 機序
低下 左室が力強く収縮できない。弱く薄い左室 → 後方への逆流
保たれる 硬く厚い左室が充満できない → 拍出量低下

右心不全(肺性心)

  • 右室がの上昇に耐えられない → → 不全 → 静脈のうっ滞全身性浮腫
  • 原因: 肺高血圧肺塞栓COPDCF、肺気腫。が最多の原因
  • 症状: 腹水、肝うっ血、呼吸困難、心拍数増加。
  • 急性(50%以上を閉塞する肺塞栓 → 右室の拡張のみ)と慢性(遷延する負荷 → 右室肥大±拡張)。

代償機構

  • 交感神経の活性化RAAS → 血管収縮+Na⁺・水の貯留 → 前負荷・の増加 → 最終的に
  • ANP/BNPが拮抗的に作用(・血管拡張)。BNPは診断マーカー。
flowchart TD
    A["心拍出量の低下"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='sympathetic activation'>交感神経活性化</span>+RAAS活性化"]
    B --> C["血管収縮+Na⁺・水の貯留"]
    C --> D["前負荷・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='afterload'>後負荷</span>の増加"]
    D --> E["心負荷の悪化→<span class='jp-term jp-term-diagram' title='decompensating'>代償不全</span>"]

💡 ポイント: → 肺(呼吸困難、S3、)、右心不全 → 全身(浮腫、腹水、)。は右心不全の最多の原因。 = EF低下、 = EF保持。RAAS・交感神経の代償は最終的に心不全を悪化させる。

まとめ

  • 心不全は心拍出量の低下により後方うっ滞または前方への灌流不足を来す状態。
  • は肺うっ血(呼吸困難)、右心不全は全身うっ血(浮腫・腹水)を来し、は右心不全の最多の原因。
  • 心不全(HFrEF、EF低下)と心不全(EF保持、充満障害)に分けられる。
  • 交感神経・RAAS活性化はだが、Na⁺・水の貯留と血管収縮により前負荷・を増やし、最終的にを来す悪循環を形成する。
  • ANP/BNPはこの悪循環に拮抗するで、BNPは心不全の診断マーカーとして用いられる。