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Drug Atlas · C13 Antibiotics / 抗菌薬 · 必修

ネオマイシン

neomycin

分類
Antibiotics / 抗菌薬
科目
Pharmacology
トピック
C13: Aminoglycosides
禁忌疾患
イレウス・腸閉塞
標的微生物
Escherichia coliStaphylococcus aureus
副作用
皮疹
相互作用
ジゴキシン
対象疾患
D-乳酸アシドーシス
原因となる疾患
接触皮膚炎

🧠 全体像は他のアミノグリコシド系と同じ30S阻害・な機序を持つが、消化管からほとんど吸収されないという性質を逆手にとって腸管内・体表面だけに効かせる薬として使われる。全身投与は毒性が強すぎて行わない——「効くのに使えない」のではなく、「吸収されないからこそ限られた場所で安全に使える」という逆転の発想がこの薬の位置づけを決める。

薬効群の中での位置づけ

使い方の軸 代表薬 特徴
重症グラム陰性菌の主力 βラクタム系との
緑膿菌特化 嚢胞性線維症での吸入投与
耐性グラム陰性菌の切り札 に分解されにくい構造
局所・腸管内限定 消化管からほとんど吸収されない。全身投与は毒性が強く行わない

機序

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='neomycin'>ネオマイシン</span>を経口・外用投与"] --> B["消化管粘膜をほとんど透過できず<br>腸管内・体表面にとどまる"]
    B --> C["局所の細菌の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='30S ribosome'>30Sリボソーム</span>に<br>不可逆的に結合"]
    C --> D["mRNA<span class='jp-term jp-term-diagram' title='misreading'>読み違い</span>誘発<br>→<span class='jp-term jp-term-diagram' title='protein synthesis inhibition'>蛋白合成阻害</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='bactericidal'>殺菌的</span>"]
    E["腸管粘膜の炎症・潰瘍がある場合"] -.->|"例外的に吸収が増える"| F["血中へ移行→腎毒性・耳毒性のリスク<br>(他アミノグリコシドと同じ機序)"]

💡 なぜ全身毒性がひときわ強いとされるのか。 はアミノグリコシド系の中でも腎毒性・耳毒性が特に強い部類とされる。これは「吸収されないこと」を前提に腸管内・局所で完結させる設計だからこそ、万一血流に入った場合のがあらかじめ確保されていないためである。

適応

領域 使いどころ
外用(皮膚・眼感染) Bなどと配合した局所製剤で軽度の皮膚・眼感染に
腸管手術前の腸内細減少(他の抗菌薬・機械的と併用)
肝性脳症 腸内のアンモニア産生菌を減らす目的で歴史的に使われてきたが、現在はが標準治療であり、は腎毒性・耳毒性の懸念から優先度が下がった代替選択肢という位置づけになっている

用法・用量

外用(皮膚・眼)または経口(・肝性脳症の代替選択肢)。全身(注射)投与は行わない。 実際の用量は適応・製剤で変わるため、施設のプロトコル・添付文書で確認する。

禁忌・注意

  • 禁忌イレウス・腸閉塞(腸管内での薬剤停滞により吸収が増え全身毒性のリスクが上がる)、過敏症
  • ⚠️ 全身投与は行わない。腸管粘膜に炎症・潰瘍があると吸収が増え、腎毒性・耳毒性が現れうる
  • 長期の腸管内投与で脂肪・ビタミンB12・ジゴキシンなど他薬剤の吸収が低下するを起こすことがある——ジゴキシンとの併用では血中濃度が低下しうる点に注意(他のテトラサイクリン系・の変化でジゴキシン吸収を増加させるのとは逆方向の相互作用)
  • 外用ではの頻度が高く、で陽性になりやすい代表的アレルゲンの一つとして知られる

副作用

頻度 内容
高頻度 接触皮疹(外用時)
注意 長期腸管内投与での吸収不良(、ビタミンB12欠乏)
重篤・まれ (吸収された場合の)腎毒性・耳毒性

まとめ

  • 30S阻害・というアミノグリコシド共通の機序を持つが、消化管からほとんど吸収されないことを利用し腸管内・外用に限定して使う。
  • 全身投与は毒性が強すぎるため行わない。
  • 、肝性脳症、皮膚・眼の外用感染に用いる。
  • 肝性脳症では現在が標準治療で、は優先度が下がった代替選択肢。
  • 長期腸管内投与でジゴキシンなど他薬剤の吸収低下()を起こすことがある。
  • 外用ではの頻度が高い代表的アレルゲン。