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Drug Atlas · B21 Bronchodilators / 気管支拡張薬 · 必修

テルブタリン

terbutaline

分類
Bronchodilators / 気管支拡張薬Uterotonics & tocolytics / 子宮作用薬
商品名(日本)
ブリカニール
商品名(EU)
Bricanyl
科目
Pharmacology
トピック
B21: Selective β2-stimulants and other bronchodilatorsB27: Drugs acting on smooth muscles. Drugs influencing uterus contractions
副作用
動悸振戦
影響検査値
カリウム
対象疾患
気管支喘息骨盤位・胎位異常早産陣痛・早産難産(陣痛異常・児頭骨盤不均衡)
原因となる疾患
肺水腫

🧠 全体像は短時間作用型(SABA)でありながら、にはない皮下注射という産科でのとしての顔を持つ「二刀流」の薬である。ただしこの二刀流には大きなが付く——産科での長期・在宅使用はFDAの安全性で明確に否定されており、「使えるのは急性期の短時間だけ」という原則を外すとにつながりうる薬でもある。

薬効群の中での位置づけ

系統 代表薬 作用発現・持続 位置づけ
SABA 発現約5分・持続4〜6時間 発作治療の標準。吸入が基本
SABA(も) 発現約5分・持続4〜6時間 発作治療+産科での。皮下注が使える点がと違う
LABA 持続12時間 維持療法(ICS併用が原則)

だけが持つ強みは「皮下注射という選択肢」。 吸入が困難な重症発作(意識障害・重度の呼吸不全で吸入手技が成立しない場合など)では、皮下注が経路として使える。同じ理由で、産科領域でも・皮下注という非が使われ、としての慢性のは行わない。

機序

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='terbutaline'>テルブタリン</span>が<span class='jp-term jp-term-diagram' title='beta-2 receptor'>β2受容体</span>(Gs共役)に結合"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='adenylyl cyclase, AC'>アデニル酸シクラーゼ</span>活性化→cAMP↑"]
    B --> C["PKA活性化→<span class='jp-term jp-term-diagram' title='myosin light chain kinase (MLCK)'>ミオシン軽鎖キナーゼ</span>阻害"]
    C --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='airway smooth muscle relaxation'>気道平滑筋弛緩</span>→気管支拡張"]
    C --> E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='uterine smooth muscle relaxation'>子宮平滑筋弛緩</span>→<span class='jp-term jp-term-diagram' title='tocolysis'>子宮収縮抑制</span>"]
    B --> F["骨格筋β2→振戦"]
    B --> G["Na+/K+-ATPase活性化→低K血症"]
    B --> H["心臓への波及→頻脈"]

💡 気道と子宮の平滑筋がどちらもで緩む理由は「同じ受容体・同じ細胞内経路」だから。 も、cAMP↑→PKA活性化という同一の経路でが阻害され弛緩する。臓器が違っても標的のは同じであるため、喘息発作治療薬がそのままにもなる。

薬物動態

項目 値・特徴
吸入・皮下注・(施設により経口製剤もあるが慢性使用は避ける)
発現(皮下注) 約15分
持続 約4〜8時間(皮下注はやや長め)
代謝・排泄 主に(一部肝で
半減期 約3〜4時間

適応

領域 使いどころ
急性発作・の治療。吸入困難例では皮下注
・早産 。ステロイド効果発現や施設への搬送のための48〜72時間程度の短期使用に限る
異常 時のによる成功率向上
が持続する際の緊急の(分娩準備と並行)

用法・用量

皮下注:0.25 mgを皮下注射し、必要なら15〜30分後に反復(1日の上限あり)。または皮下注で開始し、48〜72時間を超える・維持療法は行わない吸入に頓用。実際の用量は適応・母体状態・腎肝機能で変わるため、施設のプロトコル・添付文書で確認する。

禁忌・注意

  • 禁忌・慎重投与、コントロール不良の心疾患
  • ⚠️ FDAの安全性):早産管理での48〜72時間を超える、および外来・在宅での持続ポンプやとしての使用は明確に否定されている。 を含む重篤な有害事象(、肺水腫、)の報告に基づく。急性期の短時間使用に限定する
  • 長期では母体肺水腫のリスクが上がる。輸液量にも注意する
  • との併用は副作用を増強しうるため、同時使用には注意する

副作用

頻度 内容
高頻度 振戦、頻脈・
注意 カリウム低下(低K血症)、高血糖
重篤・まれ 母体肺水腫(長期で増加)、不整脈、

まとめ

  • SABAでありながら皮下注が使える点、にも作用する点がとの違い。
  • 機序はβ2→cAMP↑→PKA→MLCK阻害で気道・子宮どちらの平滑筋も弛緩させる、の応用。
  • 喘息発作の吸入困難例での皮下注、早産のでのに使う。
  • 産科での使用は48〜72時間以内の急性期短期使用に限る。 長期・在宅・経口での慢性使用はFDAがリスクを理由に明確に否定している。
  • 副作用は振戦・頻脈・低K血症という他のSABAと共通のプロフィールに加え、長期での母体肺水腫が特徴的。