解剖学

解剖学 · 9.5

中枢神経・神経解剖:大脳

CNS — Cerebrum

応用トピック
脳卒中のリハビリテーション:神経・高次脳機能後遺症・目的・チーム医療失語症の型と局在頭蓋内腫瘍の症候中枢神経系腫瘍の疫学・病因・分類・症状・診断中枢神経系腫瘍の放射線療法中枢神経系腫瘍の外科治療と薬物療法転移の放射線療法と腫瘍リハビリテーション脳振盪と脳挫傷の病態・治療
症状
失語

🧠 大脳は「皮質が情報処理し、白質がつなぎ、基底核が運動選択を調整する」巨大なネットワークである。 葉と皮質機能、白質の3系統、、基底核を地図化する。

大脳葉

葉 主な機能
、、言語産生、人格
体性感覚、空間認知
聴覚、言語理解、記憶
視覚
、味覚、情動・自律反応
情動、記憶、

主要皮質野

皮質野 部位
周囲
古典的には。言語産生はなどを含む分散ネットワーク
古典的には後周辺。言語理解・処理は広い側頭・前頭ネットワーク
、判断、行動

💡 中心溝を挟んで、前がmotor、後ろが。 は運動、は体性感覚である。

とは言語局在を学ぶ有用な古典的目印だが、停止、呼称、音韻・意味処理の重要部位は両領域の外にも分布する。1

白質

は、結合する方向により3種類に分ける。

線維 連絡
左右半球をつなぐ。など
同側半球内のをつなぐ
皮質と皮質下構造・脳幹・脊髄をつなぐ

代表的な連合線維

連絡
と言語関連の側頭・頭頂領域を結ぶ上縦系の一部。終止部にはがある
・・を結ぶ複数成分からなる線維系
と前部
辺縁系

・は固定された2点間の単線ではなく、名称や成分区分にも議論のある連続的な上縦線維系として捉える。2

内包

は視床・基底核の間を通るの集中部で、小さな病変でも大きな運動・感覚障害を起こす。

部位 主な線維
、
膝
皮質脊髄路、

のでは、が目立つことがある。

基底核

基底核は運動の開始・抑制・選択、習慣学習に関わる群である。

構造 ポイント
に沿う
の
・
に関与
黒質 ドパミン作動性入力

線条体はとを指す。はとを指す。

flowchart TD
  A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='basal ganglia circuit'>基底核回路</span>"]
  A --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='direct pathway'>直接路</span>:選択された行動を促進する方向"]
  A --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='indirect pathway'>間接路</span>:競合する行動を抑制する方向"]
  A --> D["hyperdirect pathway:皮質から<span class='jp-term jp-term-diagram' title='subthalamic nucleus'>視床下核</span>へ"]
  A --> E["黒質ドパミン:経路間の活動を調節"]
  B --> F["行動中は<span class='jp-term jp-term-diagram' title='direct pathway'>直接路</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='indirect pathway'>間接路</span>が協調して活動"]
  C --> F
  D --> F
  E --> F

との促進・抑制という向きは基本モデルとして有用だが、実際には両経路が行動中に並行して活動し、線条体内回路やhyperdirect pathwayも含めて運動選択を調節する。3

機能局在と半球優位性

は多くの人で左半球で、言語機能に重要である。は空間注意、全体認知、などに関わる傾向がある。

や後は言語ネットワークの重要部位だが、候群は単一の皮質点だけでなく、周辺皮質と白質連絡を含むネットワーク障害として現れる。

障害 典型的局在
後
または

まとめ

  • 大脳皮質は葉ごとに機能局在がある。
  • 白質は、、に分ける。
  • はの集中部で、病変の影響が大きい。
  • 基底核は運動の選択と抑制に関わる。
  • は言語、は空間注意に強く関わる。

出典

  1. 1.Probabilistic map of critical functional regions of the human cerebral cortex: Broca's area revisited(Brain・2014)直接皮質刺激では発話停止や錯語の重要部位が古典的Broca野・Wernicke野だけに限られず、言語機能が分散していること閲覧 2026-08-24
  2. 2.Hodology of the superior longitudinal system of the human brain: a historical perspective, the current controversies, and a proposal(Brain Structure and Function・2021)弓状束・上縦束系の名称、成分、皮質終止部には議論と個体差があり、連続的な線維系として理解すべきこと閲覧 2026-08-24
  3. 3.Direct and indirect pathways of basal ganglia: a critical reappraisal(Nature Neuroscience・2014)基底核の直接路と間接路は運動時に並行して活動し、構造的・機能的に協調すること閲覧 2026-08-24