Internal Medicine

Internal Medicine · R-08

中血管炎・大血管炎

Medium- and Large-Vessel Vasculitides

前提:病態
動脈炎・静脈炎(血管炎)
疾患
リウマチ性多発筋痛症巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)血管炎(大血管炎・中血管炎・小血管炎)高安動脈炎川崎病
症状
顎跛行
スコア
Numano分類

🧠 全体像:中血管炎はや動脈瘤、は脈拍・血圧の左右差や分枝虚血として現れる。では冠動脈、では視力、では大動脈分枝を守ることが診療の中心である。

血管径と病態

疾患 主な血管 代表的合併症
中型 冠動脈拡張・瘤
中小型 腎・
大動脈と頭蓋分枝 不可逆的視力障害、
大動脈と主要分枝 上肢・脳・腎・冠動脈虚血

Kawasaki病

主に5歳未満に起こる急性発熱性血管炎である。典型例は5日以上の発熱に、次の5所見中4つ以上を伴う。ただし冠動脈所見を伴うでは日数・項目数だけで除外しない。

  1. 両側非
  2. 口唇発赤・など口腔変化
  3. 手足の紅斑・浮腫、
  4. 発疹

心エコーで冠動脈を評価し、標準治療はとaspirinである。高リスク例やIVIG抵抗例ではglucocorticoidなどを追加する。一般的なウイルス血清検査を診断の必須項目にはしない。

巨細胞性動脈炎

50歳以上の新規頭痛、、視覚症状、炎症反応高値、を手掛かりにする。

⚠️ があれば検査結果を待たずglucocorticoidを開始する。失明後の回復は難しい。

flowchart TD
  A["50歳以上の新規頭痛・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='jaw claudication'>顎跛行</span>・視覚症状"] --> B["ESR・CRP、血算"]
  B --> C["側頭・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='axillary artery'>腋窩動脈</span>超音波を速やかに実施"]
  C --> D{"画像で支持される?"}
  D -->|"はい"| E["GCAとして治療"]
  D -->|"不明"| F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='temporal artery biopsy'>側頭動脈生検</span>または追加画像"]
  A --> G["視覚切迫なら即時ステロイド"]
  G --> E

EULAR 2023では専門性がある施設で超音波を第一選択画像とし、も含める。は依然重要で、治療開始のために遅らせない。・ステロイドではなどを検討し、大血管病変も画像で評価する。

高安動脈炎

若年女性に多く、初期の全身から、狭窄・閉塞・拡張による血管期へ進む。

侵される部位 症状・所見
下・上肢動脈 、脈拍低下、左右血圧差
頸動脈・ 頭痛、めまい、TIA・脳卒中
、腎機能低下
大動脈、心不全
冠・肺動脈 、呼吸困難、喀血

MR、超音波、必要時FDG-PETで血管壁と内腔を評価する。治療はグルココルチコイド単独にせず、MTX、などの非ステロイド薬を早期に併用する。難治例で生物学的製剤を足すときは、などのTNF阻害薬——TNF阻害薬とは作用機序が異なる別クラス)が候補で、2021年ACR/血管炎財団ガイドラインはではTNF阻害薬をより優先することを条件付きで推奨する(での臨床データ・使用経験がTNF阻害薬の方が豊富なため)1。⚠️ 同じでもではこの順序が逆で、が確立したである。は可能なら炎症を鎮静化してから行う。

まとめ

  • では冠動脈瘤を心エコーで追い、IVIGを遅らせない。
  • GCAの視覚症状は治療を先行させる救急病態で、超音波・生検・大血管画像を使い分ける。
  • では脈拍・血圧差と分枝虚血を捉え、薬物治療後にを計画する。

出典

  1. 1.2021 American College of Rheumatology/Vasculitis Foundation Guideline for the Management of Giant Cell Arteritis and Takayasu Arteritis(American College of Rheumatology / Vasculitis Foundation・2021)難治性の高安動脈炎では、トシリズマブ(IL-6受容体阻害薬)よりTNF阻害薬の追加を条件付きで優先する(高安動脈炎における臨床データ・使用経験がTNF阻害薬の方が豊富なため)閲覧 2026-08-03