Internal Medicine

Internal Medicine · S-01

心炎

Carditis

前提:病態
心筋炎・心筋症感染性心内膜炎(急性・亜急性)
前提:正常
心臓と心膜
疾患
急性心膜炎心筋炎
症状
Osler結節
画像所見
遅延造影

🧠 全体像には、心筋炎、が含まれる。胸痛、心不全、不整脈、発熱という共通症状がある一方、診断法と緊急治療は異なる。心タンポナーデ、劇症型心筋炎、によるは直ちに専門治療を要する。

急性心膜炎

原因にはウイルス・特発性のほか、結核・細菌、、自己免疫疾患、悪性腫瘍、、心臓手術後、放射線、薬剤がある。原因別リスクを病歴から絞り込む。

次の4項目のうち2項目以上で臨床診断する。

診断項目 特徴
胸痛 吸気・仰臥位で増悪し、で軽快
一過性のことがあり反復が必要
心電図変化 広範なST上昇と。局在性ST上昇や変化は心筋梗塞を示唆
新規または増悪する 心エコーで量と循環影響を評価

炎症反応、、心エコーを評価し、心筋障害を伴えば(myopericarditis)を考える。発熱、亜急性経過、大量、タンポナーデ、免疫抑制、外傷、抗凝固中、初期治療不応などは入院評価を要するである。

治療

  • 特発性・ウイルス性ではアスピリンまたはNSAIDs+が第一選択で、運動を制限する。
  • 副腎皮質ステロイドは第一選択ではなく、自己免疫性、NSAIDs禁忌、難治例などに限定する。
  • 細菌性、結核性、腫瘍性などは原因治療を行う。
  • 心タンポナーデではまたはを行う。

[!note] 身体所見 、低血圧、はタンポナーデを示唆する。は典型的タンポナーデよりや右室障害を示唆する。

では肥厚・石灰化した心膜が拡張期充満を制限し、右心不全、を来す。結核、心臓手術、放射線などを検索し、確立した慢性例ではを検討する。

心筋炎

感染、、薬剤・毒物、などで心筋に炎症が起こる。胸痛型、心、不整脈型、型のいずれでも発症する。

flowchart TD
    A["胸痛・心不全・不整脈・ショック"] --> B["ECG・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='troponin'>トロポニン</span>・心エコー"]
    B --> C["冠動脈疾患などを除外"]
    C --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='cardiac MRI'>心臓MRI</span>で炎症・壊死を評価"]
    D --> E{"高リスクまたは結果が治療を変えるか"}
    E -->|"はい"| F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='myocardial biopsy'>心筋生検</span>を検討"]
    E -->|"いいえ"| G["支持療法・原因治療・経過観察"]

心不全には標準的心不全治療、不整脈には個別治療を行う。劇症型では補助循環を含むが必要となる。免疫抑制は全例に使わず、巨細胞性、好酸球性、心など病型を確認して選択する。回復まで競技運動を避け、再開は症状、、画像、不整脈を再評価して決める。

組織型 特徴
リンパ球性心筋炎 最も一般的。感染後・など
好酸球性/ 薬剤、寄生虫、好酸球増多など。が治療を変える
急速な心不全・難治性不整脈。緊急生検と免疫抑制を要し得る
Chagas心筋炎 Trypanosoma cruzi感染。、DCMを来し得る

感染性心内膜炎

臨床所見

発熱、、心不全、塞栓、免疫現象を組み合わせて疑う。皮膚・眼所見には次がある。

所見 特徴 機序
手掌・足底の無痛性紅斑 敗血症性微小塞栓
の有痛性結節 免疫複合体性血管炎
(Roth spots) の中心 塞栓/免疫現象

急性経過ではStaphylococcus aureus、亜急性では口腔内、医療関連・尿路由来では腸球菌などを考える。、先天性・がリスクとなる。塞栓は脳・脾・腎・冠動脈に及び、免疫複合体により糸球体腎炎を起こし得る。

診断

安定していれば異なるから血液培養を3セット採取してから抗菌薬を開始する。など不安定な場合も、可能な限り培養を迅速採取して治療を遅らせない。をまず行い、陰性でも疑いが高い、・デバイスがある、合併症が疑われる場合はを行う。・デバイス感染ではが補助となる。

2023 Duke–ISCVID/ESC基準では、典型的血液培養、画像による、素因を統合する。単一の陽性培養だけでIEと決めない。

治療と手術適応

  • 抗菌薬は起因菌、感受性、自然弁/、腎機能に合わせる。「全例βラクタム+アミノグリコシド」ではない。
  • 手術の3本柱は、心不全、制御不能感染、である。
  • 膿瘍、、真菌・、大きな疣贅と反復塞栓、重度弁機能障害ではを検討する。
  • は、、IE既往、特定のなど高リスク患者が菌血症を伴う歯科処置を受ける場合に限定する。感染がない通常の消化管・泌尿器処置へ一律投与しない。

まとめ

  • は4基準中2つで診断し、低リスク例はNSAIDs/アスピリン+が基本である。
  • 心筋炎はCMRを中心に評価し、高リスク例やに必要な場合にを行う。
  • IEは血液培養と心エコーが診断の軸で、抗菌薬は起因菌別に選ぶ。
  • タンポナーデ、劇症型心筋炎、IEによるは緊急対応する。