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Neurology · G3-01

ウイルス感染による神経疾患

G3-01: Neurological disorders caused by viral infections

前提:病態
中枢神経系感染症(髄膜炎・脳炎)パピローマウイルスとポリオーマウイルス(BK・JC)ピコルナウイルス:ライノ・コクサッキー・エコー・エンテロウイルス
疾患
横断性脊髄炎進行性多巣性白質脳症免疫再構築炎症症候群

🧠 全体像:ウイルスは神経組織への直接感染、潜伏再活性化、感染後免疫反応、免疫不全に伴う感染を通じて、中枢神経・末梢神経・筋を障害する。急性脳炎では病原体確定を待たずを想定して静注アシクロビルを開始する。

病態の枠組み

flowchart TD
    A["ウイルス感染"] --> B["神経向性ウイルスの直接侵入"]
    A --> C["潜伏後の再活性化"]
    A --> D["感染後の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='immune-mediated'>免疫介在性</span>障害"]
    A --> E["免疫不全での<span class='jp-term jp-term-diagram' title='opportunistic'>日和見</span>感染"]
    B --> F["髄膜炎・脳炎・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='myelitis'>脊髄炎</span>"]
    C --> F
    D --> G["GBS・ADEM"]
    E --> H["PML・HIV関連中枢<span class='jp-term jp-term-diagram' title='neurological disorder'>神経疾患</span>"]

ウイルス性脳炎

発熱、頭痛、意識・行動変化、痙攣、・麻痺などの局在症状を来す。・辺縁系を侵しやすい。VZV、、West Nileウイルス、なども原因となる。

評価 要点
MRI CTより感度が高く、病変、視床・基底核、脳幹など分布が病因を示唆
髄液 細胞数・分画、蛋白、糖、培養、HSV/VZV PCRなど
EEG の検出、脳機能障害の補助評価
病歴 免疫状態、旅行、蚊・動物曝露、発疹、ワクチン、薬剤

脳炎を疑えば静注アシクロビルを直ちに開始する。を除外できなければ抗菌薬も遅らせない。頭蓋内圧亢進やの所見がある場合のみ画像を先行し、のために治療を待たない。早期のHSV PCRは偽陰性となりうるため、疑いが強ければ治療を続けて再検する。

ウイルス性髄膜炎

発熱、頭痛、、悪心、を呈し、意識障害や局在症状が目立てば脳炎を考える。が多く、HSV-2、VZV、なども原因となる。

髄液は一般にリンパ球優位細胞増加、軽度蛋白上昇、正常糖を示すが、病初期にはや一部ウイルスでは低糖となりうる。多くは支持療法だが、HSV・VZVなど病原体と重症度に応じて抗ウイルス薬を用いる。

Guillain–Barré症候群

Guillain–Barré症候群は感染後免疫反応による急性多発根で、進行性の左右対称性筋力低下と・消失を示す。Campylobacterが代表的だが、CMV、EBV、Zika、HIVなども関連する。

  • で脱髄性または軸索性障害を評価する。
  • 髄液のは病初期にはみられないことがある。
  • 、嚥下・咳嗽、自律神経変動を反復評価する。
  • または進行例ではまたはを行う。両者の単純併用は行わず、ステロイド単独は有効でない。

急性散在性脳脊髄炎

は、多くが感染後に発症する単相性ので、小児に多い。脳症に多巣性神経症状を伴い、MRIで広範な白質・深部灰を示す。高用量副腎皮質ステロイドを第一選択とし、重症・難治例では免疫グロブリンまたはを専門的に検討する。

ポリオと急性弛緩性麻痺

は前ニューロンを障害し、感覚を保った非対称性を来す。便・咽頭検体によるウイルス検査を行い、治療は呼吸管理とリハビリテーションを含む支持療法である。予防の中心はワクチンである。類似像では、GBS、を鑑別する。

PMLとHIV関連神経疾患

JCウイルス再活性化による感染で、HIV、、免疫抑制治療などを背景に亜急性の認知、視覚、運動、失調を来す。MRIは非対称性を示し、通常は造影・浮腫・が乏しいが、では出現しうる。髄液JCV PCRが陰性でも疑いが強ければ再検やを検討する。特異的抗ウイルス薬は確立せず、回復が中心である。

HIVでは、末梢に加え、、CMV、PML、原発性中枢神経リンパ腫などを鑑別する。と病因別治療を行う。

まとめ

  • ウイルス神経障害は直接感染、再活性化、感染後免疫、感染で整理する。
  • 脳炎疑いでは検査結果を待たず静注アシクロビルを開始する。
  • GBSは呼吸・自律神経を監視し、IVIGまたはで治療する。
  • PMLとHIV関連では免疫状態と感染を同時に評価する。