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Neurology · G3-02

ヘルペスウイルスによる神経疾患

G3-02: Neurological disorders caused by Herpes viruses

前提:病態
ヘルペスウイルス:単純ヘルペスウイルス1・2型ヘルペスウイルス:水痘・帯状疱疹ウイルスヘルペスウイルス:サイトメガロウイルスヘルペスウイルス:HHV-6・7・8
疾患
ウイルス性脳炎
画像所見
内側側頭葉のFLAIR高信号

🧠 全体像は初感染後に神経節、単核球、リンパ球などへ潜伏し、免疫低下時に再活性化する。は直接感染、血管炎、感染後免疫反応から生じ、宿主の年齢・免疫状態により病型と治療が大きく異なる。

主要ウイルスと神経病型

ウイルス 主な 重要な背景・特徴
HSV-1 ・辺縁系、発熱、行動変化、、痙攣
HSV-2 、再発性髄膜炎、新生児脳炎
VZV 脳炎、髄膜炎、、血管症、帯状疱疹性耳炎症候群、 発疹を欠く中枢神経病変もある
EBV 稀な・小脳炎、感染後GBS の強い疫学的関連因子だが、直接の急性合併症とはいわない
HHV-6B 後、記憶障害、痙攣、低Na血症
HHV-7 との関連報告 と治療根拠は限定的
CMV 、網膜炎、脳室脳炎、多発根 胎児・新生児、進行HIV、移植後
HHV-8 Kaposi肉腫、原発性体腔液リンパ腫 原発性体腔液リンパ腫は通常体腔液に生じ、原発と一般化しない

HSV脳炎の緊急対応

HSV-1脳炎は治療遅延で死亡・が増える。MRIではなど、髄液ではリンパ球優位細胞増加と蛋白上昇、EEGではなどがみられうる。

flowchart TD
    A["発熱・脳症・痙攣・局在症状"] --> B["脳炎を疑う"]
    B --> C["静注アシクロビルを直ちに開始"]
    B --> D["MRI・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='cerebrospinal fluid PCR'>髄液PCR</span>・EEG"]
    D --> E["初回HSV PCR陰性でも疑いが強い"]
    E --> F["治療継続・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='cerebrospinal fluid PCR'>髄液PCR</span>再検"]
    D --> G["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='bacterial meningitis'>細菌性髄膜炎</span>を除外できない"]
    G --> H["経験的抗菌薬も開始"]

腎機能に合わせて用量を調整し、十分な補液と腎機能監視を行う。新生児・免疫不全・重症例では病型と治療期間が異なるため感染症専門医と管理する。

VZV神経疾患

VZVは後根・に潜伏し、再活性化で帯状疱疹を起こす。顔面神経の再活性化によるでは、耳介・外耳道の疱疹、、難聴・めまいを来す。

VZV血管症は大小血管を侵し、虚血性・出血性脳卒中を起こす。発疹がないこともあり、髄液VZV PCRに加えてVZV抗体が診断に有用な場合がある。中枢神経感染では静注アシクロビルを基本に、血管炎への副腎皮質ステロイド併用を専門的に検討する。

EBV・HHV-6・HHV-7

EBV中枢神経感染は稀で、、小脳炎、などを来す。陽性は免疫不全ではなどでもみられ、臨床像と画像を統合する。EBV感染は発症と強く関連するが、EBVが単独で直ちにを起こすという意味ではない。

HHV-6Bは後に再活性化し、を起こす。とMRI、記憶障害・痙攣などを合わせて診断し、静注またはを毒性と併存症に応じて選ぶ。HHV-7となどの関連は研究段階で、検出のみで原因と断定しない。

CMVとHHV-8

先天性CMV感染は感音難聴、発達遅滞、痙攣を来しうる。高度免疫不全ではCMV脳室脳炎や多発根が生じ、と画像で評価する。HIV関連CMV中枢ではの併用が推奨されるが、骨髄抑制、腎障害、電解質異常を慎重に監視する。

HHV-8はKaposi肉腫関連ヘルペスウイルスで、原発性体腔液リンパ腫は胸水・腹水・などに生じるのが典型である。稀な中枢神経病変では他の感染・腫瘍を含む組織学的診断が必要となる。

まとめ

  • を疑った時点で静注アシクロビルを開始し、早期PCR陰性だけで中止しない。
  • VZVは皮疹なしでも・血管症を起こす。
  • HHV-6Bは移植後に重要で、またはを選ぶ。
  • EBV・HHV-7・HHV-8の関連を過大解釈せず、宿主背景、画像、髄液、病理を統合する。