耳鼻咽喉科学

耳鼻咽喉科学 · 31

副鼻腔・顔面骨格・前頭蓋底の外傷

Injuries of the paranasal sinuses, facial skeleton, anterior skull base

前提:正常
頭部:頭蓋頭部:鼻腔と副鼻腔
疾患
髄液漏頭蓋底骨折
症状
眼窩陥凹
画像所見
Halo徴候気脳症

🧠 全体像:・では、気道・出血・視機能・頭蓋内損傷を最初に評価する。は頭蓋内との交通を意味し、髄膜炎リスクがある。だけでなく、眼球運動、神経、を統合して治療する。

ルフォー中顔面骨折

型 骨折パターン・可動部
I 突起を含む水平骨折で、・上顎歯列が分離
II から側・眼窩下縁を通る錐体状骨折
III ・眼窩を通りが頭蓋からする頭蓋顔面

現実のでは左右非対称・混合型が多い。分類は骨折パターンを伝える参考枠組みであり、分類だけで損傷範囲やを決めず、コンピュータ断層撮影()で支持部、眼窩、鼻眼窩部、などの損傷を具体的に記載する1。

前頭蓋底・前頭蓋顔面骨折

と隣接する・が骨折し、硬膜が破綻すると鼻腔と頭蓋内が交通する。分類では、中央、、外側眼窩型に整理されるが、古典的分類は参考にとどめ、現在の治療はコンピュータ断層撮影()上の骨折・硬膜・排泄路・を個別に評価する1。

重要所見

  • 両眼周囲血腫、した皿状変形、異常
  • 透明な片側性、で増える
  • 頭痛、意識障害、、
  • 、、、・突出
  • ・、

診断

  • 外傷初期診療に従い、気道、、循環、神経、視機能を優先する。
  • 顔面骨の・可動性とを調べ、・内視鏡、で鼻腔・鼓膜を確認する。
  • りコンピュータ断層撮影()ので骨折、軟部条件で出血・血腫・を評価する。
  • 髄液疑いのにはまたはが有用で、糖測定やだけでは確定しない。ただし検査にも偽陽性・偽陰性があり、採取条件、粘液・血液混入、副鼻腔炎などを踏まえて画像・臨床経過と統合する2。

治療

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='midface'>中顔面</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='anterior skull base'>前頭蓋底</span>外傷"] --> B["気道・出血・眼・頭蓋内損傷を安定化"]
    B --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='sectioning'>薄切</span>りコンピュータ断層撮影(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='computed tomography'>CT</span>)、<span class='jp-term jp-term-diagram' title='CSF leak'>髄液漏</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='dural injury'>硬膜損傷</span>評価"]
    C --> D{"緊急手術所見?"}
    D -->|"頭蓋内圧迫、制御不能出血、眼窩緊急症"| E["緊急手術"]
    D -->|"なし"| F{"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='CSF leak'>髄液漏</span>持続、<span class='jp-term jp-term-diagram' title='cystica'>開放性</span>損傷、変位・機能障害?"}
    F -->|"はい"| G["頭蓋底修復・骨折整復を計画"]
    F -->|"いいえ"| H["厳密な観察と<span class='jp-term jp-term-diagram' title='conservative management'>保存的管理</span>"]
  • 鼻をかまない、くしゃみは口を開ける、鼻腔への不用意な器具挿入を避ける。
  • 生命を脅かす・出血、脳損傷、穿通異物、眼窩などは緊急対応する。
  • 持続性、、感染、著明な骨片変位、排泄路障害、・眼窩機能障害では手術を検討する。
  • すべてのをの有無にかかわらず一律に手術するわけではない。の多くは初期保存治療で停止しうるが、持続・再発、感染、欠損部位と損傷様式を踏まえて手術を判断する3。
代表例
直ちに対応 頭蓋内血腫による圧迫、制御不能な鼻・副鼻腔・出血、眼窩緊急症
を検討 脳損傷、修復を要する、穿通異物、髄膜炎・、持続性
状態安定後に計画 変位骨片、排泄路障害、・顔面形態障害、外傷後副鼻腔炎、

合併症

髄膜炎、、、、、、顔面変形、不全があり、長期追跡が必要なことがある。

まとめ

  • IIIは「機能不全」ではなく頭蓋顔面を表す。
  • 透明の糖・は補助にすぎず、特異的蛋白検査で確認する。
  • 手術時期は生命・眼・脳の緊急性と、硬膜・排泄路・骨格機能から決める。

出典

  1. 1.Facial fractures: classification and highlights for a useful report(Insights into Imaging・2020)顔面外傷では多列検出器CTが第一選択で、古典的分類だけでなく治療方針に影響する骨折・合併損傷を具体的に評価すること閲覧 2026-08-09
  2. 2.Diagnostic Accuracy of Beta-2 Transferrin Gel Electrophoresis for Detecting Cerebrospinal Fluid Rhinorrhea(The Laryngoscope・2025)β2トランスフェリン検査にも偽陽性・偽陰性があり、検体採取や副鼻腔炎、粘液・血液混入などが誤判定要因となること閲覧 2026-08-09
  3. 3.Cerebrospinal fluid leak management in anterior basal skull fractures secondary to head trauma(Neurological Research・2022)外傷性前頭蓋底髄液漏の多くは自然停止しうるため保存治療を先行し、持続例などで手術を検討すること閲覧 2026-08-09