Pathology

Pathology · A/40

シェーグレン症候群/強皮症(全身性硬化症)/結節性多発動脈炎

Sjögren Syndrome, Scleroderma, Polyarteritis Nodosa

タグ
Mechanism / 機序High-yield / ポイント
応用トピック
限局性強皮症と全身性強皮症唾液腺の炎症性疾患と唾液腺症全身性エリテマトーデス・強皮症・皮膚筋炎・血球貪食性リンパ組織球症
疾患
シェーグレン症候群結節性多発動脈炎全身性強皮症
症状
毛細血管拡張

🧠 全体像:3疾患は標的臓器で覚える——・唾液腺)、強皮症は線維化を介した全身臓器、PANは中動脈壁そのもの。いずれも自己抗体や免疫複合体が引き金だが、最終的なの主役は炎症性浸潤()・線維化(強皮症)・(PAN)と異なる。

シェーグレン症候群

・唾液腺破壊 → ・keratoconjunctivitis sicca)

  • 病型: 一次性(単独の「」)または二次性(SLE/RAを伴う)。
  • 発生機序: 導管上皮抗原に対するCD4⁺ T細胞+全身性のB細胞。自己抗体は抗SSA/Ro抗SSB/La(リボヌクレオタンパクに対する)。特定のMHC-II遺伝子が素因。
  • 形態: 腺への強いリンパ球+形質細胞浸潤(を形成することも)→ 腺の破壊。(中枢神経、皮膚、腎)。結果:角膜乾燥・、口腔粘膜の萎縮・、気管支炎・
  • 臨床: 40〜60歳の女性。唾液腺腫大。(MALT・非ホジキンリンパ腫のリスクが約40倍

全身性硬化症(強皮症)

皮膚、消化管、腎、心、肺、筋の強い線維化。2つの病型:

広範な皮膚病変、急速、早期に消化管・臓器病変 顔・指の皮膚のみ、緩徐な経過
)→ → 良性経過、肺高血圧

CRESTCalcinosis()、Raynaud(レイノー)、Esophageal dysmotility()、Sclerodactyly()、Telangiectasia()。

  • 発生機序(相互に関連する3つ): 自己免疫応答(CD4 T細胞 → TGF-β、IL-13、PDGF → コラーゲン)、血管傷害( → 虚血)、コラーゲンの過剰沈着。
  • 形態: 皮膚 — 指から始まる硬化性萎縮 → 。消化管 — 食道の線維化(「柔軟性を失ったゴム管」)→ GERD、吸収不良。肺 — +肺高血圧 → 。腎 — 血管壁の肥厚、腎クリーゼ・腎不全ACE阻害薬で治療)。心 —
  • 臨床: 50〜60歳、女性:男性 3:1。ほぼ全例でRaynaud現象(白→青→赤)。嚥下障害、呼吸困難。

結節性多発動脈炎(PAN)

Polyarteritis = 多数の血管、nodosa血管壁の壊死性炎症)で、しばしば免疫複合体が駆動。現在は約5〜10%がHBV関連(HBsAg複合体)とされる(ワクチン普及前の約30%から、HBVワクチン接種とスクリーニングの普及により低下)。

  • 形態: 小〜中動脈(特に)の壊死性炎症肺は侵さない。急性期:混合浸潤++血栓症 → 。慢性期:線維性の壁肥厚。灌流障害 → 梗塞、、虚血性萎縮、出血。
  • 臨床: 50歳以上の男性(あらゆる年齢)。無症状期を挟む発作性経過。虚血が侵す部位:
    • → 高血圧、乏尿、腎不全(最多の死因)。
    • 消化管 → 腹痛、吸収不良、
    • 神経
    • 皮膚、結節、潰瘍、壊疽。
    • → 冠動脈病変。
  • 診断:生検・)。糸球体は侵さない(SLEと異なり病変)。

💡 ポイント: 抗SSA/SSB、リンパ腫リスク増加。強皮症 = 線維化+Raynaud、 = 抗Scl-70/CREST = 抗、腎クリーゼ → ACE阻害薬。PAN = 中動脈の肺は侵さない、HBV関連、。糸球体は侵さない(SLEと対照的)。

まとめ

  • 症候群は・唾液腺への破壊で、抗SSA/抗SSB抗体とを特徴とし、リンパ腫リスクが約40倍に上昇する。
  • (抗Scl-70、急速な経過、)と/CREST(抗、緩徐な経過、肺高血圧)に分かれる。
  • 強皮症のほぼ全例でRaynaud現象がみられ、腎クリーゼにはACE阻害薬を用いる。
  • 性血管炎で、肺と糸球体は侵さない点がSLEと対照的。
  • PANは約5〜10%がHBV関連で、が特徴。