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Pediatrics · 3-33

全身性エリテマトーデス・強皮症・皮膚筋炎・血球貪食性リンパ組織球症

Systemic lupus erythematosus, scleroderma, dermatomyositis, and HLH

前提:病態
全身性エリテマトーデス(SLE)強皮症(全身性硬化症)筋萎縮・筋ジストロフィー・筋炎
前提:正常
Tリンパ球と細胞性免疫応答
疾患
血球貪食性リンパ組織球症

🧠 全体像:この4疾患は「多臓器炎症」という共通点を持つが、SLEは自己抗体と免疫複合体、強皮症は線維化と血管障害、は特徴的皮疹と近位筋炎、HLHは制御不能なT細胞・マクロファージ活性化が中核である。臓器障害と炎症の速度を見極め、HLHや心・肺・腎病変を高く扱う。

全身性エリテマトーデス

小児SLEは思春期女児に多いが、年少児・男児にも起こる。疲労、発熱、体重減少に加え、皮膚・関節・腎・血液・神経・心肺病変を組み合わせて疑う。

領域 主な所見
皮膚・粘膜 、爪周囲毛細血管変化、Raynaud現象
筋骨格 関節痛、非びらん性の遠位対称性、筋痛
血尿、蛋白尿、高血圧、腎機能低下。無症候でも尿検査が必要
血液・血管 溶血性貧血、白血球・リンパ球・血小板減少、関連血栓
心肺 心筋炎肺高血圧
神経 けいれん、精神症状、認知変化、など

診断は臨床像とANA、抗dsDNA抗体、、補体、CBC、尿・腎機能を統合する。ANA陽性だけでは診断しない。治療は原則を基盤とし、活動性・臓器障害に応じや生物学的製剤を早期導入し、曝露を最小化する。

新生児ループス

母体抗Ro/SSA・抗La/SSB抗体などのによる。様の皮疹、血球減少、肝障害は母体抗体消失とともに軽快しやすい一方、先天性房室ブロックは不可逆的なことがあり、から心拍・伝導を評価する。

強皮症

を区別する。は皮膚だけでなく筋・骨へ及び、四肢長差やを生じうる。前額部・顔面病変では顔面左右差、脱毛、眼・歯・も評価する。

病型 特徴 管理
単発・多発の紅斑性局面が硬く蝋様の黄へ変化 深さと活動性を評価。局所治療または全身治療
線状強皮症 帯状硬化が深部組織へ及び、を来す 活動性例ではメトトレキサート±短期全身ステロイドなどを専門管理
Raynaud現象、から皮膚硬化・萎縮へ進行。障害、・肺高血圧、心病変 肺機能・HRCT・心エコー、血圧・腎、消化管を臓器別に評価し治療

「線維化を止める治療はない」と一括せず、の免疫調節、血管・肺・消化管治療、理学・を組み合わせる。

若年性皮膚筋炎

対称性に特徴的皮疹を伴う。肩・筋力低下により、で髪をとかす、床から立つ、を上る動作が難しくなる。嚥下筋・呼吸筋障害は誤嚥・呼吸不全につながる。

所見 内容
特徴的皮疹 、上眼瞼の、V徴候、爪周囲
小児で重要 、成長・心理社会への影響
筋・全身 近位筋・頸屈筋低下、嚥下障害、、心病変、関節炎、消化管血管障害
検査 CK、AST/ALT、LDH、、筋炎特異抗体、MRI。非典型例ではを検討

典型的皮疹と筋力、筋酵素、MRIなどを統合して診断し、を全例必須とはしない。治療は全身性とメトトレキサートなどのを早期に組み合わせ、重症・難治例ではIVIG、、生物学的製剤などを病型に応じて選ぶ。日光対策、理学・作業・嚥下療法も重要である。

血球貪食性リンパ組織球症

は、・NK細胞とマクロファージが制御不能に活性化する致死的高炎症症候群である。遺伝性と、感染、悪性腫瘍、自己免疫・自己炎症疾患などを契機とする二次性がある。

flowchart TD
    A["遺伝的細胞傷害障害/感染・悪性腫瘍・炎症疾患"] --> B["NK細胞・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='cytotoxic T cell'>細胞傷害性T細胞</span>の制御不全"]
    B --> C["マクロファージ活性化とサイトカイン過剰"]
    C --> D["持続発熱・肝脾腫・肝障害"]
    C --> E["血球減少・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='coagulopathy'>凝固障害</span>"]
    C --> F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ferritin'>フェリチン</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='triglyceride'>中性脂肪</span>上昇<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='hypofibrinogenemia'>フィブリノゲン低下</span>"]
    D --> G["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='multiple organ failure (MOF)'>多臓器不全</span>"]
    E --> G
    F --> G

HLH-2004では、または発熱、脾腫、2系統以上の血球減少、/、NK活性低下、上昇、上昇の8項目中5項目を診断の枠組みに用いる。ただし、骨髄のは初期に欠くことがあり、存在してもHLH特異的ではない。基準が揃うまで進行するのを待たず専門チームへ相談する。

治療は臓器支持と誘因治療に加え、病型・重症度に応じ等で炎症を抑え、遺伝性・再発性・難治性ではを検討する。

まとめ

  • SLEは自己抗体と多臓器病変を統合し、尿・腎機能を無症候でも確認する。
  • 強皮症は限局性でも深部・顔面病変を見逃さず、全身性では肺・血管・消化管を評価する。
  • は特徴的皮疹とが軸で、嚥下・高く扱う。
  • HLHは像だけに依存せず、発熱・肝脾腫・血球減少・などの動態から早期治療へ進む。