Pathophysiology

Pathophysiology · P-2-32

認知機能検査と神経変性疾患(軽度認知障害)

Cognitive tests & neurodegenerative disorders (MCI)

前提:病態
分子・細胞レベルの老化老化症候群の臓器レベルの症状
疾患
脳アミロイド血管症
スコア
MMSE

🧠 全体像: では、低下した領域だけでなく、発症速度と日常生活の自立性を評価する。では自立性が保たれる一方、認知症では低下が日常生活を妨げる。検査は総合認知、記憶、に分けて組み合わせる。

認知機能低下の概念

原資料では、変性性または血管性の原因による後天的なを扱い、関連する状態を次のように整理している。

状態 特徴
せん妄 急性に生じる
重度 認知症に相当する
軽度 に相当する

⚠️ せん妄は急性の意識・であり、一般にそのものとは区別して評価する。

軽度認知障害

  • では、以前の状態と比べて1領域以上のが低下する。
  • 正常な加齢性変化と認知症の中間状態に位置づけられる。
  • 日付、誕生日、曜日などに関する軽度の低下を、本人または家族が認識することがある。
  • 支払い管理や服薬管理などの日常生活の自立性は損なわれないが、以前より強い集中を要することがある。
  • せん妄や他の精神障害では説明できない。
  • 評価には以下を用いる。
    • Addenbrooke検査、などの検査
    • 臨床検査
    • ・CT
    • 機能的脳画像検査
  • 原資料では「薬物療法はなく、認知トレーニングを行う」と整理されている。

⚠️ の治療は原因やによって異なるため、「薬物療法なし」は一律の治療指示ではなく、原資料の概括として理解する。

重度認知機能障害

  • 標準化された神経心理学的検査で、有意なが示される。
  • 低下が日常生活の自立性を妨げるため、他者の援助が必要になる。

主な認知症の比較

種類 主な特徴 病理・背景
最も多い。原資料では65〜74歳に言及。海馬が重要 細胞内の(過リン酸化tau)と、APP由来による
動脈硬化を背景とする虚血性・出血性脳卒中との関連が中心 多発梗塞型(皮質・皮質下)、戦略的部位梗塞型、皮質管性脳症に分けられる。原資料では血管壁への沈着にも言及している
型認知症 皮質・皮質下病変と α-synuclein陽性とLewy神経突起(Lewy neurite)。を伴うことがある
記憶は比較的保たれる一方、計画・判断・が低下 前頭のタンパク質異常。原資料では40%が家族性。行動型と言語型がある

の危険因子として、年齢、性別、糖尿病、喫煙、高血圧、不足が挙げられる。予防的として、と運動が挙げられる。

認知機能検査

評価領域 検査 評価内容
総合認知 Addenbrooke検査(ACE) 10点、注意・認知的柔軟性8点、・意味記憶35点、言14点、課題28点
記憶 Rey–Osterrieth複雑図形検査 図形のと再生
記憶 Corsiブロック課題 9個の正の系列を用いた
記憶 Rey聴覚性言語学習検査 聴覚性言語記憶と学習
A/B 認知的柔軟性と抑制
Hanoiの塔課題 計画能力
Wisconsinカード分類検査 セット転換と
顔写真課題 顔写真から感情反応を認識する能力

⚠️ Addenbrooke検査には複数の版があり、領域構成と配点が異なる。この表の配点は原資料の記載を保持したものであり、実施時は使用する版の正式な採点基準に従う。また、血管壁への沈着はなどでみられる所見であり、全般の定義的所見ではない。

💡 と認知症を分ける軸は、検査点数だけではなく、が日常生活の自立性を妨げているかどうかである。