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Lab values · Published

ヘモグロビン尿

Hemoglobinuria

別名
血色素尿尿中ヘモグロビンUrinary hemoglobin
臓器系
血液腎・泌尿器
科目
Internal MedicinePathophysiologyUrology
トピック
内科学 L-59:高再生性貧血病態生理学 P-2-30:尿色調異常の原因泌尿器科学 N-11:血尿
関連疾患
遺伝性・後天性溶血性貧血(遺伝性球状赤血球症・G6PD欠乏症・自己免疫性溶血性貧血・発作性夜間ヘモグロビン尿症)横紋筋融解症急性腎障害

🧠 全体像は、血管内で赤血球が壊れてが尿へ濾過された状態である。赤〜のヘム陽性を示すが、尿沈渣の赤血球が少ない点が血尿との分岐になる。ただしも同じ試験紙パターンを示すため、溶血所見と筋障害所見を組み合わせて原因を決める。

何を検出しているか

で放出されたヘモグロビンは、まず血中へ結合する。結合能を超えるとが糸球体で濾過され、尿細管で再吸収しきれない分が尿中へ出る。

flowchart TD
    A["血管内で赤血球が破壊"] --> B["血漿<span class='jp-term jp-term-diagram' title='free hemoglobin'>遊離ヘモグロビン</span>増加"]
    B --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='haptoglobin'>ハプトグロビン</span>を消費"]
    C --> D["糸球体でヘモグロビンを濾過"]
    D --> E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='urine dipstick'>尿試験紙</span>ヘム陽性・赤血球少数"]
    D --> F["尿細管毒性・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='pigment cast'>色素円柱</span>"]
    F --> G["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='acute kidney injury, AKI'>急性腎障害</span>"]

はヘムのを検出し、赤血球、を区別しない。は尿色だけでなく、試験紙と尿沈渣の組み合わせで捉える。

血尿・ミオグロビン尿との鑑別

所見 血尿
ヘム 陽性 陽性 陽性
尿沈渣RBC 多い 少数〜なし 少数〜なし
後の赤色 主に沈渣 主に 主に
血漿色 通常正常 赤〜桃色になり得る 通常正常
主な追加所見 変形RBC、円柱、尿路症状 溶血所見 CK著増、筋痛・筋力低下

⚠️ では赤血球が溶血して沈渣RBCが少なく見えることがある。試験紙陽性・RBC少数だけでと断定せず、、採取条件、再検を確認する。

結果の表し方

多くはtrace3+と尿沈渣から定性的に疑う。必要に応じ尿中ヘモグロビンを免疫学的・分光学的に測定するが、一般診療では血中の溶血パネルと原因検索のほうが重要である。

「低値」や陰性には通常、独立した病的意義はない。陽性強度は尿濃縮、採尿時刻、溶血の波、腎機能に左右され、の重症度と直線的には一致しない。

陽性の意味

機序 代表的状況 急ぐ手掛かり
急性溶血性、一部の 輸血中の発熱、悪寒、低血圧
微小血管・機械的破壊 TMA、DIC、、補助循環 、血小板減少
血栓、、腹痛
赤血球内因性異常 G6PD欠乏の重症発作など 酸化薬、感染、
感染・熱傷・毒素 重症感染、広範囲熱傷など ショック、多臓器障害

は疾患名であり、すべてのを意味しない。と血栓・血球減少がそろうとき、欠損クローンを調べる。

血管内溶血を確認する

検査 典型的変化 落とし穴
血算・ヘモグロビン 低下 急性期早期は目立たないことがある
増加 ・栄養欠乏では反応不良
LDH 上昇 組織障害・採血時溶血でも上がる
間接ビリルビン 上昇 肝疾患の影響
低下 でも低く、炎症では上がる
原因別形態 など

は免疫性か非免疫性かの分岐に使う。だけで溶血機序を決めず、薬剤、輸血、、感染、血栓、家族歴を確認する。

急性腎障害との関係

濾過されたは、、尿細管への形成を介してを起こし得る。脱水、低血圧、酸性尿、既存腎障害は危険を高める。

乏尿、クレアチニン上昇、高K血症、代謝性アシドーシス、循環不全を伴えば緊急評価する。治療は原因除去、循環と尿量の監視、電解質管理が中心で、や利尿薬をすべての例へ一律に行わない。

緊急時の進め方

  • 輸血中なら直ちに輸血を停止し、を保って輸血部門へ連絡する。
  • 血算、塗抹、LDH、ビリルビン、を採取する。
  • クレアチニン、K、酸塩基、尿量を反復し、AKIと不整脈リスクを監視する。
  • 筋痛・圧挫・けいれんがあればCKを測り、を評価する。
  • TMAを疑う+血小板減少では、原因別の緊急治療を遅らせない。

測定上の注意

  • などの混入は試験紙偽陽性を起こし得る。
  • 高濃度ビタミンCは試験紙反応を弱め、偽陰性の原因になり得る。
  • 強く着色した薬剤・食品は尿色を変えるが、ヘム陰性なら別機序を考える。
  • は血清検査を乱すが、それだけで患者のを証明しない。
  • は間欠的になり得るため、陰性の単回尿でも直前の溶血を完全には除外しない。

まとめ

  • で生じるである。
  • ヘム陽性・沈渣RBC少数なら、を分ける。
  • 溶血パネル、塗抹、で原因を絞る。
  • 色素による尿細管傷害からAKI・高K血症を来し得る。
  • 、TMA、ショック、乏尿を伴う場合は緊急対応する。