Internal Medicine

Internal Medicine · L-36

急性腎障害

Acute Kidney Injury

前提:病態
急性腎不全の原因と全身的影響急速進行性糸球体腎炎(RPGN)
前提:正常
腎循環と糸球体濾過
疾患
急性腎障害後腹膜線維症
症状
乏尿
検査値
Na排泄分画クレアチニン

🧠 全体像はクレアチニン上昇または乏尿で定義される症候群で、を並行して評価する。原因除去、循環・体液管理、薬剤調整、合併症監視が中心で、透析はクレアチニン値ではなく治療抵抗性合併症で判断する。

KDIGO診断基準

以下のいずれかを満たす。

  • 48時間以内に≥0.3 mg/dL(≥26.5 μmol/L)上昇。
  • 7日以内に≥1.5倍
  • 尿量が<0.5 mL/kg/時で6時間以上。
病期 クレアチニン基準 尿量基準
1 1.5–1.9倍または≥0.3 mg/dL上昇 <0.5 mL/kg/時が6–12時間
2 2.0–2.9倍 <0.5 mL/kg/時が12時間以上
3 3倍、≥4.0 mg/dLへの上昇、または開始 <0.3 mL/kg/時が24時間以上、または12時間以上

基準クレアチニンが不明な場合の推定には不確実性があり、、輸液、薬剤、採血間隔も解釈に影響する。尿量は早期変化を捉える一方、閉塞したカテーテルや利尿薬の影響を受ける。

原因

分類 主な原因 手掛かり
出血、消化管喪失、敗血症、心不全、肝硬変、過度の病変 、改善可能な循環要因
虚血/毒性、糸球体腎炎、間質性腎炎、血管炎、TMA、 尿沈渣、蛋白尿・血尿、全身所見、曝露
、結石、腫瘍、 、膀胱拡張、水腎症;早期は画像正常もあり得る

NSAIDsは、ACE阻害薬/ARBはの緊を変え、特定の血行動態でAKIを悪化させ得る。造影剤、アミノグリコシド、バンコマイシンシスプラチン、造血・腫瘍崩壊関連薬なども確認する。

診断アプローチ

flowchart TD
    A["クレアチニン上昇/乏尿"] --> B["直ちに再測定・尿量・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='vital sign'>バイタルサイン</span>・薬剤を確認"]
    B --> C["尿検査+尿沈渣+血算・電解質"]
    B --> D["膀胱スキャン/<span class='jp-term jp-term-diagram' title='renal and urinary tract ultrasonography'>腎尿路超音波</span>"]
    B --> E["循環血液量・心拍出・敗血症を評価"]
    C --> F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='RBC casts'>赤血球円柱</span>・蛋白:<span class='jp-term jp-term-diagram' title='glomerular'>糸球体性</span>"]
    C --> G["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='muddy brown cast'>泥状褐色円柱</span>:<span class='jp-term jp-term-diagram' title='tubular injury'>尿細管障害</span>"]
    C --> H["白血球・薬剤歴:間質性"]
    D --> I["閉塞なら緊急解除"]
    E --> J["灌流異常を是正"]

BUN/クレアチニン比、尿浸透圧、、FENa、FEureaは補助所見にすぎない。CKD、利尿薬、敗血症、早期などで典型値から外れるため、単独で/腎性を決めない。尿沈渣は診断価値が高く、や血管炎が疑われれば補体・自己抗体、腎生検を急ぐ。

初期治療

  • 原因薬・腎を中止または調整し、すべての薬を現在の腎機能に合わせる。
  • hypovolemiaにはを用い、反応を見ながら投与する。出血、敗血症、など原因別に治療し、を避ける。
  • 閉塞は膀胱カテーテル、などで解除する。は泌尿器救急である。
  • K、酸塩基、Na、リン酸、、栄養、尿量を継続監視する。
  • 利尿薬はの管理には使えるが、AKIそのものの回復目的には用いない。低用量を腎保護目的に用いない。

腎代替療法

緊急適応は、薬物治療に抵抗する高K血症・重症アシドーシス・肺水腫/・脳症・出血、一部の透析可能な中毒などである。クレアチニンやBUNの単一だけで開始せず、症状、推移、代謝需要、回復可能性を総合する。AKI後は回復してもCKDリスクが高いため、約3か月後を含め腎機能・を再評価する。

まとめ

  • AKIはクレアチニン変化と尿量で診断・する。
  • 尿沈渣、循環評価、薬剤歴、超音波で・実質性・を並行評価する。
  • 透析は数値だけでなく、治療抵抗性の電解質・酸塩基・体液・合併症で判断する。