Internal Medicine

Internal Medicine · H-21

非ホジキンリンパ腫

Non-Hodgkin Lymphomas

前提:病態
濾胞性リンパ腫/マントル細胞リンパ腫/節外辺縁帯(MALT)リンパ腫びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)/バーキットリンパ腫慢性リンパ性白血病(CLL)/有毛細胞白血病菌状息肉症/セザリー症候群/末梢T細胞リンパ腫
疾患
Waldenströmマクログロブリン血症びまん性大細胞型B細胞リンパ腫マントル細胞リンパ腫有毛細胞白血病脾辺縁帯リンパ腫

🧠 全体像は、B細胞・T細胞・NK細胞由来の多様なリンパ系腫瘍の総称である。病型ごとに、分子異常、治療が大きく異なるため、・遺伝学的所見・臨床像を統合した病型診断が治療の出発点となる。

基本的な捉え方

臨床的性格 代表例 経過と治療の考え方
リンパ腫 無症候なら経過観察できることがある。でも長期制御が可能
、末梢性T細胞リンパ腫 週〜月単位で進行するが、初回治療で治癒を目指し得る
急速進行し腫瘍崩壊リスクが高い。直ちに強力なが必要

=良性」「=治らない」ではない。増殖速度が速いリンパ腫ほど化学療法感受性が高く、治癒可能な病型も多い。

成熟B細胞腫瘍

病型 代表的特徴
由来。多くでIGH::、全身性リンパ節腫脹。DLBCLへの形質転換に注意
(diffuse large B-cell lymphoma:DLBCL) 最も頻度の高いB細胞リンパ腫。節外病変も多い
多くでt(11;14)と1(cyclin D1)。消化管多発リンパ腫様を来し得る
MALTリンパ腫 慢性炎症に関連。胃ではヘリコバクター・感染除菌で寛解する例がある
IgMを伴いを形成し、を来し得る
有毛細胞白血病 、著明な脾腫、末梢血の細胞質突起。の多くでBRAF V600E
、非常に高い増殖率、。腹部腫瘤や顎病変、に注意

成熟T細胞・NK細胞腫瘍

病型 代表的特徴
皮膚原発T細胞リンパ腫。紅斑期、へ進展し得る
Sézary症候群 、全身性リンパ節腫脹、末梢血の腫瘍性T細胞
成人T細胞白血病・リンパ腫 HTLV-1関連。高Ca血症、皮膚病変、花弁状核細胞
血管性T細胞リンパ腫 全身性リンパ節腫脹、発熱、皮疹、、自己免疫現象
節外性NK/T細胞リンパ腫、鼻型 関連。鼻腔中心の破壊性病変
T 若年男性のが典型。比率によりT-ALLと連続的に扱う

症状と診察

  • 、B症状、肝脾腫
  • 消化管、皮膚、中枢神経、骨、精巣などの節外病変
  • による貧血・感染・出血
  • によるLDH上昇、尿酸上昇、
  • IgMによる、自己免疫性血球減少、低γグロブリン血症

診断

flowchart TD
    A["リンパ腫を疑う臨床像"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='excisional biopsy'>切除生検</span>を基本とする組織採取"]
    B --> C["形態・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='immunohistochemistry (IHC)'>免疫組織化学</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='flow cytometry'>フローサイトメトリー</span>"]
    C --> D["染色体・FISH・分子遺伝学的検査"]
    D --> E["病型を確定"]
    E --> F["PET/CT・血液検査・必要時骨髄評価"]
    F --> G["病期・予後・臓器機能を評価"]
    G --> H["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='subtype-specific treatment'>病型別治療</span>"]

リンパ節のだけでは構築や病型分類が不十分になりやすい。生検前のステロイドは組織像を変化させ得るため、気道・脊髄圧迫などの緊急時を除き、前の安易な投与を避ける。

Lugano分類に基づく病期の概略

病期 範囲
I期 1つの、または単一の節外臓器に限局
II期 横隔膜の同側に2つ以上の
III期 横隔膜の両側のを伴うことがある
IV期 骨髄、肝など節外臓器へのびまん性・播種性病変

病期だけでなく、病型、、LDH、年齢、全身状態、節外病変などの予後指標を合わせて治療を決める。

治療原則

状況 治療の方向性
限局性のリンパ腫 根治的放射線療法を検討
無症候・低リンパ腫 注意深いが可能なことがある
症候性のB細胞リンパ腫 抗CD20抗体を含む病型別など
B細胞リンパ腫 治癒を目標とした
T/NK細胞リンパ腫 病型に応じた化学療法、放射線療法、など
再発・難治 を病型別に選択

治療前にリスク、心機能、妊孕性、感染リスクを評価する。では補液、尿酸低下療法、頻回検査による予防が重要である。

まとめ

  • NHLは単一疾患ではなく、病型ごとにと治療が異なる。
  • 診断にはリンパ節構築、、遺伝学的所見を統合する。
  • 病期に加えて病型、、全身状態、予後指標を評価する。
  • では観察も選択肢となり、では速やかに治癒を目指す治療を行う。