Pathology

Pathology · A/48

肥満の病態機序と合併症

Pathomechanism of obesity and its consequences, examples

タグ
Mechanism / 機序High-yield / ポイント

🧠 全体像肥満の合併症はすべて「という内分泌臓器の暴走」から説明できる——摂取が消費を上回ってが蓄積すると、TNF-α/IL-6の増加との低下が慢性炎症とインスリン抵抗性を招き、そこから2型糖尿病NAFLDが枝分かれする。

定義

肥満 = 健康に悪影響を及ぼすほどの脂肪による体重増加。BMI = 体重(kg) / 身長(m²) で測定。BMI >30 で健康リスク(25〜29.9、肥満30〜34.9、高度35〜39.9、病的≥40)。

病因

脂肪分布

  • 中心性・内臓型(「リンゴ型」) — 体幹・腹部の脂肪、代謝的に危険。
  • 末梢性・皮下型(「洋ナシ型」) — 腰より下、低リスク。

病態機序 — エネルギーバランスと脂肪の内分泌シグナル

摂取 > 消費 → の肥大・過形成。脂肪量シグナルに応答する視床下部の回路により調節される:

ホルモン 由来 摂取への効果
(LEP遺伝子) 摂取を減らす(POMC/CART↑、NPY/AgRP↓)—「食べるのをやめる」。肥満では
「脂肪」。肥満では低下↑、抗炎症・
摂取を増やす(NPY/AgRPを刺激)
ペプチドYY(PYY) 回腸・結腸 摂取を減らす(満腹)

= 内分泌臓器: TNF-α/IL-6増加、低下 → 慢性の低グレード炎症+インスリン抵抗性

flowchart TD
    A["摂取 > 消費"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='adipocyte'>脂肪細胞</span>の肥大・過形成<br>(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='visceral fat'>内臓脂肪</span>の蓄積)"]
    B --> C["TNF-α・IL-6増加<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='adiponectin'>アディポネクチン</span>低下"]
    C --> D["慢性の低グレード炎症"]
    D --> E["インスリン抵抗性"]
    E --> F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='metabolic syndrome'>メタボリック症候群</span>・2型糖尿病・NAFLD"]

合併症

💡 ポイント: 肥満 = BMI >30、中心性・内臓型(「リンゴ型」)が危険。 =「食べるのをやめる」(肥満では抵抗性)、は肥満で低下、↑・PYY↓が食欲。 → TNF/IL-6 → インスリン抵抗性、2型糖尿病、NAFLD、OSA。癌はインスリン/IGF-1を介す(子宮内膜、結腸、乳房)。

まとめ

  • 肥満はBMI>30で定義され、中心性・内臓型(「リンゴ型」)が代謝的に危険。
  • は「食べるのをやめる」シグナルだが肥満ではが生じ、は肥満で低下する。
  • は内分泌臓器としてTNF-α/IL-6を増やしを減らし、慢性炎症とインスリン抵抗性を招く。
  • インスリン抵抗性は、2型糖尿病、NAFLD/NASH、へとつながる。
  • 癌との関連はインスリン・IGF-1の増加、効果、慢性炎症を機序とし、女性では・閉経後乳癌、男性では結腸・のリスクが上がる。