小児科学

小児科学 · 3-57

小児の耳疾患

Disorders of the ear

前提:正常
頭部:耳耳:中耳(耳管の形成)
疾患
聴覚ニューロパチースペクトラム障害

🧠 全体像:小児の中耳炎は、と鼓膜膨隆を伴う(acute otitis media:AOM)と、急性感染所見なしにを認める(otitis media with effusion:OME)を区別する。OMEに抗菌薬や鼻閉薬をルーチン使用せず、AOMは重症度・年齢・両側性・追跡可能性で抗菌薬と経過観察を選ぶ。と症はを示唆する。 感音難聴は遺伝性・先天性感染などが主な原因で、と、が転帰を左右する。

病変部位で整理する

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='otalgia'>耳痛</span>・難聴・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='otorrhea'>耳漏</span>"] --> B{"外耳道に炎症・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='tragal tenderness'>耳珠圧痛</span>"}
    B -->|"あり"| C["急性<span class='jp-term jp-term-diagram' title='otitis externa'>外耳炎</span>"]
    B -->|"なし"| D{"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Middle-ear effusion'>中耳貯留液</span>"}
    D -->|"なし"| E["他の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='otalgia'>耳痛</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='referred pain'>関連痛</span>を評価"]
    D -->|"あり+鼓膜膨隆/<span class='jp-term jp-term-diagram' title='acute symptoms'>急性症状</span>"| F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='acute otitis media, AOM'>急性中耳炎</span>(AOM)"]
    D -->|"あり+<span class='jp-term jp-term-diagram' title='acute inflammation'>急性炎症</span>なし"| G["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='otitis media with effusion, OME'>滲出性中耳炎</span>(OME)"]

滲出性中耳炎

により中耳が陰圧となり、非膿性の漿液性/を生じる。後、肥大、、などで多い。通常は発熱や強いがなく、、、言語発達・学習への影響で気づく。

診断

  • :鼓膜の、陥凹、や、。の色は淡黄〜青色となりうる。
  • :鼓膜可動性の低下。
  • :平坦なB型が典型で、陰圧優位ならC型となる。
  • 聴力:年齢に適した聴力検査でを評価する。

合併症を疑わないルーチンの/は不要である。のない児は発症/診断から3か月程度とし、3か月以上持続すれば聴力を評価する1。抗菌薬、抗ヒスタミン薬、、全身/鼻腔ステロイドはOME消失目的にルーチン使用しない1。両側性慢性OME+聴力障害、、ではを検討し2、必要に応じ病変も評価する。

💡 留置と言語発達。 生後62日以内の健常乳児6,350例を追跡し、3歳未満で持続するを認めた429例を早期または最大9か月遅延の挿入にした試験では、3歳時点の数・構音正確度・認知・・行動などの発達指標に両群で有意差はなく、その後6歳・9〜11歳の追跡でも差は示されなかった。児への早期挿入が発達転帰を改善するという根拠は確立していない3。

急性中耳炎

AOMはウイルス性後に、肺炎球菌、、などが中耳で増殖して起こる。保育集団、、哺乳姿勢、口蓋顔面異常、免疫異常がリスクとなる。

診断基準と治療

中等度〜高度の鼓膜膨隆、または急性(でない)を重視する。鼓膜発赤だけでは泣いた後にも起こるため診断しない4。

状況 方針
6か月未満、、39℃以上、48時間以上の、強い、全身状態不良 抗菌薬を開始
6〜23か月の両側AOM 非重症でも抗菌薬を考慮
追跡可能な軽症・片側例、年長児 鎮痛+48〜72時間の厳密な経過観察も選択可
初期抗菌薬 通常は高用量アモキシシリン。最近のアモキシシリン、膿性結膜炎、再発ではアモキシシリン/を考慮

💡 抗菌薬適応の年齢・重症度基準と効果量。 上表の年齢・重症度による使い分けは、6か月以上で中等度〜高度・48時間以上の・39℃以上のいずれかを伴う重症AOM(片側・両側とも)には抗菌薬投与を推奨し、6〜23か月の非重症両側AOMは抗菌薬投与、24か月以上の非重症例(片側・両側とも)では抗菌薬投与または経過観察のいずれも選べるとした2013年のAAPガイドラインに基づく。この経過観察の選択肢は、全年齢に一律で抗菌薬を投与していた従来の運用を見直したものである4。高所得国の13試験3,401例を収載した2023年のでは、抗菌薬は24時間時点の疼痛を減らさない一方(5試験1,394例)、2〜3日時点で疼痛を伴う児を約3割減らし(7試験2,320例の統合値、[NNTB] 20)、嘔吐・下痢・発疹などの有害事象を増やした(8試験2,107例の統合値、有害必要数[NNTH] 14)5。

/による鎮痛は全例で重要である。治療不応、免疫不全、重篤合併症、が必要な場合に/を検討する。腫脹・圧痛、耳介突出、、めまい、は・を示唆する。

急性外耳炎

水泳、・、湿疹、補聴器などで外耳道バリアが破綻し、緑膿菌やS. aureusが感染する。/痛、外耳道発赤・浮腫・様・が典型で、鼓膜自体は正常である。

  • 外耳道を愛護的に清掃し、抗菌薬±ステロイドを基本とする6。
  • 強い浮腫ではで薬剤到達を助ける。
  • やがありうるときは、耳毒性のないフルオロキノロンを選ぶ。
  • 合併症のない例に、粉末、をルーチン使用しない6。
  • 糖尿病/免疫不全、強い、、ではを疑い緊急評価を行う。

小児の難聴

これまでの節は中耳・外耳の疾患を扱ってきたが、小児の難聴そのものは中耳炎によるだけでは説明できない。ここでは感音難聴を中心に整理する。

遺伝性難聴と非遺伝性難聴の内訳

小児で最も頻度の高いの原因は前述のである。先天性の感音難聴は遺伝性とに大別され、先進国では言語習得前(prelingual)難聴のおよそ65%が遺伝性、およそ35%が獲得性・の原因によるとされる。遺伝性難聴のうちおよそ70%は他の症候を伴わないである7。

感音難聴ので最も頻度が高いのはGJB2(26をコードする)で、9か国のでは難聴の最大50%を占めるとされた。ただし人種・地域差が大きく、東アジア系・欧州系集団で寄与が大きい一方、サブサハラアフリカ系集団ではほとんど関与しないとされる8。

区分 およその内訳
遺伝性 言語習得前難聴の約65%
獲得性・ 言語習得前難聴の約35%
遺伝性のうち 約70%
のうちGJB2関連(集団差あり) 最大50%

先天性サイトメガロウイルス感染と遅発性難聴

⭐⭐ 先天性感染(cCMV)は感音難聴の最多原因である。 37研究のでは、先進国におけるcCMVの出生時はおよそ0.58%で、感染児の12.6%(95%信頼区間10.2-16.5%)に難聴を来す。症候性感染児ではおよそ3人に1人、児でもおよそ10人に1人に難聴が生じ、難聴児全体のうちcCMVが原因である割合は10〜20%に上る9。

⚠️ 難聴は出生時に無くても後から出現・進行しうる(遅発性難聴)。 cCMVによる難聴はの聴覚スクリーニングでは検出されないことが多く、生後数か月〜数年たってから出現・進行する例が一定数を占め、経過は・進行性でもありうる。そのためを通過した児であっても、cCMV感染が判明していれば定期的な聴力の経過観察が必要である9。cCMVは難聴に限らず小児期の発達障害全体の後天的原因としても主因級であり10、後から難聴が判明してcCMV感染を遡って確定診断する場合は、生後3週以内に採取した検体でのでなければ・母乳感染との区別ができない点に注意する11。

💡 抗ウイルス薬による難聴進行の抑制。 症候性cCMV感染乳児96例を対象としたでは、である6か月時点のの聴力に両群の差はなかった(P=0.41)。一方、である総耳(評価可能な片耳または両耳)の聴力が改善または維持された割合は、12か月時点で6か月投与群73%対6週投与群57%(P=0.01)、24か月時点で77%対64%(P=0.04)と6か月投与群で高く、24か月時点のスコアも良好であった12。

新生児聴覚スクリーニングと1-3-6ルール

⭐⭐ 米国Joint Committee on Infant Hearing(JCIH)の2019年声明は、聴覚スクリーニングを生後1か月までに完了し、難聴の確定診断を3か月までに行い、を6か月までに開始する「1-3-6」を到達目標とし、達成できるはより早い「1-2-3」を目指すべきとした。またスクリーニング結果によらず遅発性・進行性難聴を念頭に置いた聴覚・言語発達の継続的が必要であるとした13。

同声明は、通常出生の児(NICU入院歴なし)に限り、(AABR)で不合格となった後に(OAE)検査で合格すればスクリーニング合格として扱ってよいとした。これはこの集団でauditory neuropathyの頻度が低いことを根拠とする——裏を返せば、auditory neuropathyの頻度がより高いNICU入院児では、OAE単独では見逃されうるためAABRによる評価が必要という位置づけである13。

早期に難聴を同定し早期に介入を開始するほど言語発達の転帰が良好であったとするがあり、この報告の対象プログラムでは普遍的の導入前後で難聴の平均診断・介入開始年齢が20か月から2か月へ短縮した14。

技術 検出する部位 見逃しうる病態
(OAE) の機能 auditory neuropathy(蝸牛の機能は保たれてもが障害される病態はOAEを通過しうる)
(AABR) 蝸牛から脳幹までの路 機能のみの異常は相対的に検出しやすい

💡 スクリーニングの要精検率と難聴の。 112万人以上の新生児を含む85研究のでは、2段階のは両段階とも(AABR-AABR)で1.3%、のみ(TEOAE-TEOAE)で2.7%、TEOAEからAABRへ変更で3.9%、AABRからTEOAEへ変更で5.9%であり、2段階目で検査法を変更しない方が要精検率は低かった15。日本の新生児153,913例のコホートでは(40dB HL以上)のは出生1,000人あたり1.62(両側0.84、片側0.77)で、両側難聴・重度片側難聴の過半数が遺伝性または低形成に起因し、両側難聴のおよそ4%がcCMV、片側難聴のおよそ6%がauditory neuropathy spectrum disorderに関連していた16。

人工内耳

高度〜重度の両側感音難聴があり適切な補聴器から十分な便益を得られない児はの適応となる。米国では2020年3月の承認拡大により、生後9〜24か月で両側高度感音難聴があり補聴器から十分な便益を得られない児が適応に加わった(2歳以上は高度〜重度の両側感音難聴が対象)17。

5歳未満で植込みを受けた児188例と健聴児97例を3年間追跡した前向き研究では、植込み年齢がより若いほど、また難聴の既往期間がより短いほど、言語理解・表出の伸び率が有意に大きかった18。

そのほかの感音難聴の原因

  • Pendred症候群・前庭水管拡大(EVA)。 SLC26A4関連感音難聴は通過後、小児期早期からの難聴として顕在化しうるほか、3歳までに平均聴力がおよそ80dBまで進行しうる。や感染を契機とした増悪の報告はあるが、全体的な進行の主要な危険因子とは考えられていない。前庭水管拡大は感音難聴に伴う内耳奇形として最も高頻度である19。
  • 髄膜炎後の難聴との緊急性。 後に完全な難聴を来した2.6歳児の症例では、による急速な蝸牛の閉塞のため電極の挿入が制限された。蝸牛の骨化が完成する前にチームへ迅速に紹介する必要性が指摘されている20。
  • アミノグリコシドによる薬剤性難聴とミトコンドリアm.1555A>G変異。 ミトコンドリア12S のm.1555A>G変異は、に伴う難聴および難聴の双方に関連する変異として最初に報告された21。

まとめ

  • AOMは「中耳液+鼓膜膨隆/」、OMEは「中耳液+なし」で区別する。
  • OMEはまず3か月程度観察し、持続例で聴力・発達への影響を評価する。
  • AOMは重症度・年齢・両側性で抗菌薬適応を決め、鎮痛を必ず行う。
  • はと症が鍵で、局所治療が中心である。
  • 小児の感音難聴はおよそ2/3が遺伝性、1/3が獲得性・で、の最多原因は先天性感染であり遅発性・進行性の難聴もありうる。
  • は1-3-6ルール(1か月までにスクリーニング・3か月までに診断・6か月までに介入)を目標とし、高度〜にはを検討する。

出典

  1. 1.Clinical Practice Guideline: Otitis Media with Effusion (Update)(Otolaryngology–Head and Neck Surgery・2016)滲出性中耳炎(急性感染徴候を伴わない中耳貯留液)の定義と、リスクのない児では診断/発症から3か月の経過観察、抗菌薬・抗ヒスタミン薬・鼻閉改善薬・全身/点鼻ステロイドをOME消失目的にルーチン使用しない管理原則を確認した。閲覧 2026-08-27
  2. 2.Clinical Practice Guideline: Tympanostomy Tubes in Children (Update)(Otolaryngology–Head and Neck Surgery・2022)3か月以上持続する両側滲出性中耳炎で聴力障害を伴う小児に鼓膜換気チューブを推奨し、挿入しない場合は定期的な再評価を行う適応を確認した。閲覧 2026-08-27
  3. 3.Effect of Early or Delayed Insertion of Tympanostomy Tubes for Persistent Otitis Media on Developmental Outcomes at the Age of Three Years(The New England Journal of Medicine・2001)生後62日以内の健常乳児6,350例を追跡し、3歳未満で持続性中耳貯留液を認めた429例を早期または最大9か月遅延のチューブ挿入に無作為化した試験で、3歳時点の語彙数・構音正確度・認知(McCarthy指数)・受容言語・行動などの発達指標に両群間で有意差がなく、その後6歳・9〜11歳時点の追跡調査でも差が示されなかったことを確認した(中耳貯留液児への早期チューブ挿入が発達転帰を改善するという根拠は確立していない)。閲覧 2026-08-27
  4. 4.The diagnosis and management of acute otitis media(Pediatrics・2013)米国小児科学会のガイドライン(生後6か月〜12歳が対象)が、鼓膜膨隆所見を重視した診断基準に加え、6か月以上で中等度〜高度耳痛・48時間以上の耳痛・39℃以上のいずれかを満たす重症AOMには抗菌薬投与を推奨し、6〜23か月の非重症両側AOMには抗菌薬投与、24か月以上の非重症AOM(片側・両側とも)では抗菌薬投与または経過観察のいずれかを臨床医と保護者の共同判断で選べることを確認した。閲覧 2026-08-27
  5. 5.Antibiotics for acute otitis media in children(Cochrane Database of Systematic Reviews・2023)高所得国の13試験3,401例(AOMエピソード3,938件)を収載したコクランレビューで、プラセボと比較して抗菌薬は24時間時点の疼痛を減らさず(相対危険0.89、5試験1,394例)、2〜3日時点で疼痛を伴う児を約3割減らし(相対危険0.71、治療必要数[NNTB] 20、7試験2,320例)、嘔吐・下痢・発疹などの有害事象を増やした(相対危険1.38、有害必要数[NNTH] 14、8試験2,107例)。6〜8週時点(3試験953例)・3か月時点(3試験809例)の異常ティンパノメトリー所見には差がなかった。効果量ごとに統合された試験数・症例数が異なる点に注意する。閲覧 2026-08-27
  6. 6.Clinical practice guideline: acute otitis externa(Otolaryngology–Head and Neck Surgery・2014)米国耳鼻咽喉科頭頸部外科学会のガイドラインが、急性外耳炎では局所(点耳)抗菌薬±ステロイドを第一選択とし、全身抗菌薬は耳介周囲・頸部への進展、糖尿病、免疫不全など特定の宿主要因がある場合に限定すべきことを確認した。閲覧 2026-08-27
  7. 7.Genetic Hearing Loss Overview(GeneReviews (University of Washington, Seattle)・2026)先進国では言語習得前(prelingual)難聴のおよそ65%が遺伝性、およそ35%が獲得性・環境性の原因によること、遺伝性難聴のうちおよそ70%は他の症候を伴わない非症候性であることを確認した。閲覧 2026-08-27
  8. 8.Prevalence and evolutionary origins of the del(GJB6-D13S1830) mutation in the DFNB1 locus in hearing-impaired subjects: a multicenter study(American Journal of Human Genetics・2003)9か国の多施設研究で、GJB2(コネキシン26)遺伝子の変異が常染色体劣性非症候性難聴の最大50%を占めること、集団により寄与の大きさが異なることを確認した。閲覧 2026-08-27
  9. 9.Hearing loss and congenital CMV infection: a systematic review(Pediatrics・2014)37研究のシステマティックレビューで、先進国におけるcCMVの出生時有病率がおよそ0.58%であること、感染児の12.6%(95%信頼区間10.2-16.5%)が難聴を来し症候性児の3分の1・無症候性児の10分の1に生じること、難聴児全体の10〜20%がcCMVに起因すること、cCMVによる難聴は遅発性・進行性・変動性の経過を取りうることを確認した(cCMVは小児期の非遺伝性感音難聴の最多原因である)。閲覧 2026-08-27
  10. 10.Congenital Cytomegalovirus Infection Burden and Epidemiologic Risk Factors in Countries With Universal Screening: A Systematic Review and Meta-analysis(JAMA Network Open・2021)77研究・新生児515,646例の系統的レビュー・メタ解析で、先天性CMV感染は最も頻度の高い先天感染であり、難聴を含む発達障害の後天的原因の主因であることを確認した。閲覧 2026-08-27
  11. 11.Congenital cytomegalovirus infection diagnostics and management(2022)遅発性感音難聴が判明してから先天性CMV感染を遡って確定診断する場合、生後3週以内に採取した検体でのPCRでなければ分娩後感染・母乳感染との区別ができないことを確認した。閲覧 2026-08-27
  12. 12.Valganciclovir for symptomatic congenital cytomegalovirus disease(The New England Journal of Medicine・2015)症候性先天性CMV感染乳児96例の無作為化比較試験で、主要評価項目である6か月時点の良聴耳の聴力には両群で差がなかった(P=0.41)一方、副次評価項目の総耳聴力が改善または維持された割合はバルガンシクロビル6か月投与が6週投与に比べ12か月時点で高く(73%対57%、P=0.01)、24か月時点でも維持され(77%対64%、P=0.04)、24か月時点の受容言語スコアも良好であったことを確認した。閲覧 2026-08-27
  13. 13.Year 2019 Position Statement: Principles and Guidelines for Early Hearing Detection and Intervention Programs(Journal of Early Hearing Detection and Intervention・2019)米国Joint Committee on Infant Hearingの声明が、聴覚スクリーニングを生後1か月までに完了し難聴の確定診断を3か月までに行い早期介入を6か月までに開始する「1-3-6」を到達目標とし達成できる体制はより早い「1-2-3」を目指すべきとしたこと、スクリーニング結果によらず遅発性・進行性難聴を念頭に置いた継続的サーベイランスが必要としたこと、通常出生児に限りAABR不合格後のOAE合格を許容する根拠をこの集団でauditory neuropathyの頻度が低いことに置いたことを確認した。閲覧 2026-08-27
  14. 14.From Screening to Early Identification and Intervention: Discovering Predictors to Successful Outcomes for Children With Significant Hearing Loss(Journal of Deaf Studies and Deaf Education・2003)コロラド州の縦断研究で、普遍的新生児聴覚スクリーニング導入により難聴の平均診断・早期介入開始年齢が生後20か月から2か月へ短縮したこと、難聴の同定年齢および介入開始年齢が早いほど言語発達が有意に良好であったことを確認した。閲覧 2026-08-27
  15. 15.Quality measures of two-stage newborn hearing screening: systematic review and meta-analysis(Frontiers in Public Health・2025)112万人以上の新生児を含む85研究のメタ解析で、2段階新生児聴覚スクリーニングの要精検率が両段階とも自動聴性脳幹反応で1.3%、耳音響放射のみで2.7%、耳音響放射から自動聴性脳幹反応への変更で3.9%、自動聴性脳幹反応から耳音響放射への変更で5.9%であったこと、2段階目で検査法を変更しない方が要精検率が低いことを確認した。閲覧 2026-08-27
  16. 16.Epidemiology, aetiology and diagnosis of congenital hearing loss via hearing screening of 153 913 newborns(International Journal of Epidemiology・2024)日本の新生児153,913例のコホートで、先天性難聴(40dB HL以上)の有病率が出生1,000人あたり1.62(両側0.84、片側0.77)であったこと、両側難聴・重度片側難聴の過半数が遺伝性または蝸牛神経低形成に起因したこと、両側難聴のおよそ4%がcCMV、片側難聴のおよそ6%がauditory neuropathy spectrum disorderに関連したことを確認した。閲覧 2026-08-27
  17. 17.Summary of Safety and Effectiveness Data: Nucleus 24 Cochlear Implant System (PMA P970051/S172)(U.S. Food and Drug Administration・2020)米国で2020年3月に承認された適応拡大が、両側高度感音難聴があり適切な補聴器から十分な便益を得られない生後9〜24か月の児を人工内耳の適応に含めたこと(2歳以上は高度〜重度の両側感音難聴が対象)を確認した。閲覧 2026-08-27
  18. 18.Spoken language development in children following cochlear implantation(JAMA・2010)5歳未満で人工内耳植込みを受けた高度〜重度感音難聴児188例と健聴児97例を3年間追跡した前向き研究で、植込み年齢がより若いほど、また難聴既往期間がより短いほど、言語理解・表出の伸び率が有意に大きかったことを確認した。閲覧 2026-08-27
  19. 19.SLC26A4-Related Sensorineural Hearing Loss(GeneReviews (University of Washington, Seattle)・2025)SLC26A4関連感音難聴(Pendred症候群および非症候性前庭水管拡大)は新生児聴覚スクリーニング通過後に小児期早期から変動性の難聴として顕在化しうり3歳までに純音平均聴力がおよそ80dBまで進行しうること、頭部外傷や感染に伴う増悪の報告はあるが全体的な進行の主要な危険因子とは考えられていないこと、前庭水管拡大は感音難聴に伴う内耳奇形として最も高頻度であることを確認した。閲覧 2026-08-27
  20. 20.Cochlear implantation after bacterial meningitis: the dangers of delay(Archives of Disease in Childhood・1997)細菌性髄膜炎後に完全な難聴を来した2.6歳児の症例で、骨新生による急速な蝸牛の閉塞のため人工内耳電極の挿入が制限されたことを報告し、蝸牛の骨化が完成する前に人工内耳チームへ迅速に紹介する必要性を確認した。閲覧 2026-08-27
  21. 21.Mitochondrial ribosomal RNA mutation associated with both antibiotic-induced and non-syndromic deafness(Nature Genetics・1993)ミトコンドリア12S rRNA遺伝子のm.1555A>G変異が、アミノグリコシド系抗菌薬に伴う難聴および非症候性難聴の両方に関連する初めてのミトコンドリアrRNA変異であることを確認した。閲覧 2026-08-27