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Disease Atlas · 運動器 · 先天性疾患

Ellis-van Creveld症候群

Ellis-van Creveld syndrome

別名
軟骨外胚葉異形成症EVC症候群
臓器系
運動器循環器小児
科目
Microscopic Anatomy and Embryology (Embryology)PathologyMedical Genetics and Immunology (Genetics)
トピック
発生学 9.5:骨格系:臨床病理学 C/90:骨の先天性疾患遺伝学 4.6:常染色体劣性遺伝(AR I)
上位概念
線毛病
鑑別疾患
Mainzer-Saldino症候群McKusick-Kaufman症候群Weyers顔面末端異骨症短肋骨胸郭異形成症(Jeune症候群)短肋骨多指症候群頭蓋外胚葉異形成症(Sensenbrenner症候群)軟骨無形成症
続発疾患
先天性心疾患(非チアノーゼ性・チアノーゼ性)
症状
多指症爪異形成

🧠 全体像:は「軟骨(骨格)と外胚葉(爪・歯)の両方が同時に侵される」であり、そこにを中心としたが加わる。四つの柱——・・爪と歯の異常・——のうち、は診断の入口、心疾患は生命予後の、という役割分担で覚えると整理しやすい。知能は正常であり、「多発奇形=知的障害」という連想を持ち込まない。

定義と位置づけ

とも呼ばれ、2023年改訂のでは線毛または線毛シグナルの異常による(Group 10)に置かれる1。すなわち本症は骨格を主戦場とするの一つであり、同じでも腎・網膜が主戦場となるや、致死的なとは侵される臓器の組み合わせが異なる。

はEVC(49%)とEVC2(38%)が大半を占め、GLI1(4%)・DYNC2LI1(3%)・DYNC2H1(2%)・WDR35(2%)・SMO(1%未満)が続く。これらはいずれも遺伝である一方、PRKACAとPRKACB(各1%、合わせて2%)による例は遺伝を示す1。

💡 がばらばらに見えて、すべてのHedgehogシグナルの1点に集まる。 EVCとEVC2はので複合体をつくる膜蛋白をコードし、線毛におけるHedgehogシグナルの伝達因子として必須の機能をもつ。SMOはHedgehogの結合によって活性化されGLI蛋白(GLI1がコードするものを含む)の産生をもたらすとともに、EVC-EVC2複合体と相互作用してGLI蛋白を線毛先端へ運ばせる。WDR35はGolgi小胞を被覆して線毛への輸送のシグナルとなり、その破綻はEVCとSMOの線毛への動員を損なう。DYNC2H1とDYNC2LI1は-2のサブユニットで、線毛への輸送を担う1。⭐ このHedgehogシグナルは口腔顔面領域・の・心臓の基本的なの一つであり、外胚葉・骨格・心という離れた臓器が同時に侵される理由がここにある1。

💡 PRKACA/PRKACBだけがなのにも理由がある。 これらがコードする(PKA)は、の中でGLI蛋白を恒常的に抑制している(すなわちHedgehogシグナルのブレーキである)。他の遺伝子のは機能喪失が機序だろうとされる(原文も EVC/EVC2 以外は likely と留保している)のに対し、PRKACA/PRKACBのは感受性の亢進によってPKA活性を上げる機能獲得型と考えられており、結果としてHedgehogシグナルがより強く抑制される。⭐ ブレーキを強める変異は片アレルでも効くので、という遺伝形式と整合する1。

⭐ 同じEVC/EVC2のバリアントはを起こす。 ・爪と歯の異常は共有するが、均衡を欠く・心疾患・胸郭異形成を欠くのであり、「両アレルなら本症、片アレルならWeyers」という対応になる2。が確定した報告は約250例で、Pennsylvania州Lancaster郡のAmishにがある1。

臨床像

GeneReviewsが5報を集計した頻度は次のとおりである1。

所見 頻度 補足
手の 98% 95%超が両側。ほぼ全例が両手6本指
83% 36%は出生前から短縮を認める
爪の異栄養・低形成 78% 認める例はいずれも軽度以上
73% 成人身長109〜152 cm
66% 80%超がを含む
66% ふつう左右対称
歯の異常 59% ・など
足の 34% 90%超が両側
の欠損 28% を伴わない
発達遅滞 9% —

骨格

はで、四肢の短縮は近位から遠位へ向かうほど強くなる2。⭐ のと向きが逆である。 胸郭は肋骨が短いため細長く、発生期のや出生後のにつながりうる。⚠️ ただしGeneReviewsは「呼吸不全が高度になることはまれ」と明記している1。狭い胸郭という所見は共有していても、呼吸不全が指標所見となる(Jeune)とは重さが違う。は脛骨外側のによって生じ、ほかにの短縮、、・の癒合、近位端とのがみられる。頭蓋と脊椎は通常正常で、筋力も保たれる1。

外胚葉——爪と歯

爪は低形成で、・・陥凹といった異栄養がすべての爪に少なくとも軽度は現れる。歯はとが最も多く、出生時から歯が生えている()例、、、多発する小帯や癒着もみられる1。爪と歯の所見だけを見ればと重なるが、本症ではやではなく骨格と心臓の異常が前面に出る。

心

心疾患があるときはほぼ必ずを含み、単独のこともあれば他の奇形と併存することもある。・・も比較的多く、も挙げられる。一方、左心室低形成・/閉鎖・はまれとされる1(2007年の総説はをの内訳に挙げており、まれな所見という位置づけは資料によって一致していない2)。⚠️ 心疾患は生命予後の主たるであり2、GeneReviewsはHillsら2011の報告として心疾患をもつ例の半数弱が何らかの程度の心不全を来すと記している1。

💡 知能は正常が原則で、発達遅滞を示すのは9%にとどまり、多くは軽度〜中等度である。運動は骨格の問題に二次的なことが多い1。

診断

のコンセンサスは公表されていない。とX線所見の組み合わせで疑い、遺伝学的検査(または)で確定する1。X線で探す所見は次のとおりである。

  • 狭い胸郭と短い肋骨
  • 短く太い、指骨の
  • 近位端・の
  • ・の癒合(多くはと)
  • 小さいとの突出()
  • の

出生前には妊娠18週以降の超音波で、狭い胸郭・の著明な短縮・手足の6本指・として捉えられうる。さらに早く、後半に狭い胸郭・短くした・丸い・・が組み合わさることから疑われた例や、妊娠13週の肥厚を契機とした報告もある2。

鑑別

⚠️ 「の鑑別」は、資料によって切り口そのものが違う。 非対称に見えるところは、多くの場合どちらかの取りこぼしではなく表が何を並べているかの違いである。

  • GeneReviewsが表で並べるのは骨系統のに限った5疾患(・・・頭蓋・Mainzer-Saldino症候群)で、表題自体が範囲を「鑑別上関心のある骨系統の」と限定している。したがってこの表に載っていないことは「鑑別に挙がらない」を意味しない1
  • 2007年の総説は出生後の主要な鑑別をJeune異形成症・・Weyers症候群の3つとし、出生前の鑑別として(とくにIII型のVerma-Naumoff症候群)を挙げる2

⭐ 下の表は両者を合わせ、でない鑑別も含めた臨床上の一覧である。 「という枠の内側でどう分かれるか」をまで並べて比べたいときはの項の表を見る。

疾患 見分け方
胸郭低形成によるが本症よりはるかに高度で中核をなし、腎・肝も侵される。はまれ1
が高く多発奇形を伴う。本症よりはるかに重症1
同じ遺伝子の。・心疾患・胸郭異形成を欠くの2
と狭い胸郭を共有する。⚠️ ・・肝疾患・を伴う点が本症と異なる。はまれ1
Mainzer-Saldino症候群 指骨のを共有するが、骨格の表現型はこの群の他疾患に比べて目立たない(原文も最上級ではなく a less pronounced skeletal phenotype と比較級で述べる)。⚠️ は必発で、ともきわめて多い。を伴う1
と心疾患を共有するが、と外胚葉異常を欠き、女児ではを伴う。の変異は6型も起こす2
⚠️ これだけはではない。 の短縮で本症と向きが逆であり、・爪と歯の異常・を伴わない

💡 が重なることが、この群の見分けにくさの正体である。 たとえばWDR35は本症の(2%)であると同時に、と頭蓋のでもあり、DYNC2H1とDYNC2LI1は・とも共有される1。⭐ だから遺伝子名では鑑別しきれず、表現型(呼吸不全の重さ、腎・肝・網膜が侵されるか、の有無)で分けることになる。

管理

診療ガイドラインは存在せず、診断時の系統的評価と多職種による対症療法が基本になる1。

領域 診断時の評価 経過観察
成長・骨格 身長体重、全身骨X線、リハビリテーション評価 小児期は少なくとも年1回の成長、必要に応じ整形外科評価
呼吸 やがある例での評価 徴候があれば随時
心 心エコー 必要に応じ心エコー
歯・口腔 歯科診察(のの要否を含む) 小児期は年1回、・・歯の形態を確認
発達・聴力 発達評価、 発達は成人まで各受診時に確認
泌尿生殖器・神経 、 異常があれば専門科へ

治療は、の切除(希望に応じて)、の手術、やの呼吸不全に対する人工呼吸、・、心疾患の標準治療という対症的な組み合わせになる1。⚠️ 出生時から生えている歯は哺乳を妨げるためする2。に対する治療は無効と考えられており、を合併した例でのみ有効性が報告されている2。2007年の総説は、の頻度が高いことを踏まえ歯科処置は予防的抗菌薬のもとで行うべきだとしている2。⚠️ 予防投与の対象は国によって違う。 日本循環器学会の2026年ガイドラインは、を含む大半のを群として出血を伴うでの予防投与を Class IIa で推奨しており(高リスク群に限定する欧米のガイドラインとは異なる)3、本症はを66%に合併するのでこの群に当たりうる。適応の判断はの項に従う。

⚠️ 骨盤・股関節に異常をもつ女性が妊娠した場合は帝王切開が勧められる1。

予後

予後は生後数か月の(細い胸郭と心不全による)と心疾患で決まる2。⚠️ 「が予後を決める」ことと「が高頻度に起こる」ことは別である。 GeneReviewsは狭い胸郭がやにつながりうるとしつつ、呼吸不全が高度になることはまれだと述べており1、2つの資料は矛盾していない——起きたときに予後を決める、という主張と、起きること自体はまれだ、という主張である。この時期を越えれば知能は正常で、成人身長には大きな幅がある(GeneReviewsは109〜152 cm1、2007年の総説は成人例の報告として119 cmから161 cmまで2を挙げている)。成人期にはまれにが生じうるため、経過観察を続ける2。

まとめ

  • (98%、ほぼ全例が両手6本指)・・爪と歯の異常・(66%)を四本柱とする骨系統のである。
  • 心疾患があるときは80%超がを含み、心疾患が生命予後の主たるになる。
  • 大半はEVC/EVC2のによるで、同じ遺伝子のはという軽症の疾患を起こす。
  • ⭐ はばらばらに見えて、すべてのHedgehogシグナルに収束する。 PRKACA/PRKACBだけがなのは、これらがコードするPKAがHedgehogのブレーキであり、がブレーキを強める機能獲得型だからである。
  • ⚠️ 鑑別は資料によって切り口が違う。 GeneReviewsの表は骨系統の5疾患に限定されており、そこに載らないやが鑑別から外れるという意味ではない。⚠️ はこの群で広く重なる(WDR35など)ので、遺伝子名ではなく表現型——呼吸不全の重さ、腎・肝・網膜、——で分ける。
  • 知能は正常が原則で、発達遅滞は9%にとどまる。
  • は無く、臨床とX線(・・癒合など)で疑い遺伝学的検査で確定する。診断後は心エコー・歯科・呼吸・聴力・発達を計画的に追う。

出典

  1. 1.Ellis-van Creveld Syndrome(GeneReviews (NCBI Bookshelf)・2023)Europe PMC経由でNBK596643の全文XMLを自分で取得して確認した(2023年10月26日初版掲載。2026年9月7日にNCBIのライブページを再取得し、初版掲載日のままで更新表示が無いことも確かめた)。手の軸後性多指症・不均衡な四肢短縮型低身長・爪の異栄養/低形成・歯と口腔の異常・先天性心疾患・特徴的なX線所見(狭い胸郭と短い肋骨、短く太い管状骨、尺骨近位端と橈骨遠位端の球状肥大、手根骨・中手骨の癒合、指骨の円錐状骨端、小さい腸骨稜、寛骨臼の棘状突出=三叉状腸骨、脛骨プラトーの外側傾斜)を特徴とすること、Table 2に掲げる頻度(5報の集計)が手の軸後性多指症98%〈95%超で両側〉・四肢短縮83%〈出生前からの短縮36%〉・爪の異栄養/低形成78%・低身長73%・先天性心疾患66%〈80%超が心房中隔欠損〉・胸郭狭小66%・歯の異常59%・短指症35%・足の軸後性多指症34%〈90%超で両側〉・上口唇の欠損28%・発達遅滞9%であること、ほぼ全例が両手6本指で一部は7本指であること、成人身長が両親中間身長を下回ることが多く109〜152 cmの範囲であること、心疾患があるときはほぼ必ず心房中隔欠損を含み(単独のことも他の奇形と併存することもある)心室中隔欠損・単心房・左上大静脈も比較的多く概要の一覧には房室中隔欠損も挙がること、逆に左心室低形成・肺動脈弁狭窄/閉鎖・大動脈縮窄はHillsら2011に基づきまれとされること、Hillsら2011の報告として心疾患をもつ例の半数弱が何らかの程度の心不全を来すと記していること、知的障害は本症候群に典型的ではなく通常は正常知能で、発達遅滞/知的障害を示すのは一部かつ多くは軽度〜中等度であること、外反膝が脛骨外側骨幹端の骨化遅延によること、頭蓋と脊椎は通常正常で筋力も正常であること、5%未満のまれな所見として泌尿生殖器奇形・中枢神経奇形(Dandy-Walker奇形・脳梁低形成・小脳低形成)・感音難聴があること、Table 1が示す原因遺伝子の内訳がEVC 49%・EVC2 38%・GLI1 4%・DYNC2LI1 3%・DYNC2H1 2%・WDR35 2%・PRKACA 1%・PRKACB 1%・SMO 1%未満であり、Mode of Inheritance節がDYNC2H1・DYNC2LI1・EVC・EVC2・GLI・SMO・WDR35による例を常染色体潜性、PRKACAまたはPRKACBによる例(全体の2%)を常染色体顕性としていること、2023年改訂のGenetic Skeletal Disordersの分類では「線毛または線毛シグナルの異常による骨系統疾患」(Group 10)に置かれ「chondroectodermal dysplasia (Ellis-van Creveld)」と呼ばれること、分子診断が確定した報告例は約250例でPennsylvania州Lancaster郡のAmishに創始者バリアントEVC c.1886+5G>Tがあること、鑑別として短肋骨胸郭異形成症(Jeune)・短肋骨多指症候群・Weyers顔面末端異骨症・頭蓋外胚葉異形成症・Mainzer-Saldino症候群という骨系統の線毛病が並ぶこと、診療ガイドラインは存在せず初回評価として骨格X線全身検索・心エコー・歯科診察・呼吸評価・腎骨盤超音波・聴力評価・発達評価を行い、余剰指の切除は希望に応じて、外反膝は必要に応じて手術し、新生児期や高度拘束性肺障害では人工呼吸を要しうること、経過観察として小児期は少なくとも年1回の成長計測と年1回の歯科評価、発達は成人まで各受診時に確認すること、骨盤・股関節の異常をもつ妊婦には帝王切開が勧められることを確認した。あわせて2026年9月7日にNCBIのライブページ(本文HTML)を自分で取得し、次の4点を逐語で確かめた。①Differential Diagnosis節の表の表題が Skeletal Ciliopathies of Interest in the Differential Diagnosis of Ellis-van Creveld Syndrome であり、この表の範囲が骨系統の線毛病5疾患(短肋骨胸郭異形成症・短肋骨多指症候群・Weyers顔面末端異骨症・頭蓋外胚葉異形成症・Mainzer-Saldino症候群)に限定されていること。頭蓋外胚葉異形成症の欄が頭蓋縫合早期癒合・狭い胸郭・四肢近位部の短縮・高度の短指症・まれな軸後性多指症と、外胚葉異形成・進行性腎不全・肝疾患・網膜変性を挙げ、Mainzer-Saldino症候群の欄が骨格の表現型はless pronouncedである一方 retinal dystrophy is invariably present で腎不全と腎奇形もきわめて多いとすること。②Musculoskeletal manifestations節が、狭い胸郭は肺低形成や出生後の拘束性肺疾患につながりうるとしたうえで However, respiratory insufficiency is rarely severe と述べていること。③Table 3(Allelic Disorders)が、WDR35を短肋骨胸郭異形成症と頭蓋外胚葉異形成症の、DYNC2H1とDYNC2LI1を短肋骨多指症候群と短肋骨胸郭異形成症の原因遺伝子としても挙げていること。④Molecular Pathogenesis節が、EVCとEVC2は一次線毛の基底小体で複合体をなす膜蛋白をコードし線毛でのHedgehogシグナルの伝達因子として必須の機能を持つこと、そのシグナルが one of the fundamental drivers of the development of the orofacial region, the endochondral plate of the axial skeleton, and cardiac morphogenesis であること、SMOはHedgehogの結合により活性化されGLI蛋白(GLI1がコードするものを含む)の産生をもたらすとともにEVC-EVC2複合体と相互作用してGLI蛋白の線毛先端への移行を可能にすること、WDR35はGolgi小胞を被覆して線毛への輸送のシグナルとなりその破綻がEVCとSMOの線毛への動員を損なうこと、DYNC2H1とDYNC2LI1がダイニン-2のサブユニットで線毛への積荷輸送に鍵となる役割をもつこと、PRKACAとPRKACBがコードするPKAは一次線毛内でGLI蛋白ひいてはHedgehogシグナルを恒常的に抑制しており、EVCとEVC2の病態機序が機能喪失であるのに対しPRKACA/PRKACB関連例はcAMP感受性の亢進によるPKA活性上昇すなわち機能獲得によると考えられ、これが両遺伝子の常染色体顕性の遺伝形式と整合すると述べていることを確認した。⚠️ 同節はSMOを transcription factor と記しているが、SMOは7回膜貫通型受容体であって転写因子ではない(GLIが転写因子である)。出典側の記述の誤りと判断し、本ノートには転写因子という語を持ち込まずHedgehog結合による活性化とGLI産生への関与だけを書いた。閲覧 2026-09-07
  2. 2.Ellis-van Creveld syndrome(Orphanet Journal of Rare Diseases・2007)PMC1891277の全文を自分で取得して確認した。四肢短縮が近位から遠位へ向かうほど強くなること、先天性心疾患が約50〜60%にみられ単心房・僧帽弁/三尖弁の異常・動脈管開存・心室中隔欠損・心房中隔欠損・左心低形成症候群を含み、心疾患の存在が寿命の主たる決定因子とされること、認知発達は正常であること、Weyers顔面末端異骨症がEVC/EVC2バリアントのヘテロ接合での表現であり均衡を欠く低身長・心疾患・胸郭異形成を欠く常染色体顕性疾患であること、出生前診断が妊娠18週以降の超音波で狭い胸郭・長管骨の著明な短縮・手足の6本指・心奇形として捉えられうること、妊娠第1三半期後半に狭い胸郭・短く彎曲した長管骨・丸い骨幹端・軸後性多指症・心奇形の組み合わせから疑われうることと妊娠13週の項部透明帯肥厚を契機とした報告があること、歯科処置は心奇形の頻度が高いことを踏まえ予防的抗菌薬のもとで行うべきだとしていること、鑑別が出生前は短肋骨多指症候群(とくにIII型Verma-Naumoff症候群)、出生後はJeune異形成症・McKusick-Kaufman症候群・Weyers症候群であること、新生児期の管理が狭い胸郭と心不全による呼吸障害への対症療法であり出生時に生えている歯は哺乳を妨げるため抜去すること、低身長に対する成長ホルモン治療は無効と考えられており成長ホルモン分泌不全を合併した1例でのみ有効であったこと、外反膝と膝蓋骨脱臼に対する整形外科的経過観察を要すること、成人期にまれな脊柱管狭窄が生じうること、予後が生後数か月の呼吸障害に左右されること、成人例の最終身長の報告が119 cmから161 cmまで幅広いこと、Amishでは1家系に30同胞群52例という大家系が記載されていることを確認した閲覧 2026-09-03
  3. 3.JCS 2026 Guideline on the Management of Infective Endocarditis(Circulation Journal(日本循環器学会)・2026)全文PDF(J-STAGE)で確認。予防投与について「高リスク群に限定する欧米のガイドラインと異なり、日本のガイドラインは高リスク群と中等度リスク群の双方に予防投与を推奨する」と明記していること、Table 37 が二尖弁を含む大半の先天性心疾患を中等度リスク群に置き Class IIa としていること、Table 38 が出血を伴う侵襲的歯科処置(抜歯・歯周外科・インプラント手術・スケーリング・感染根管治療)を Class I としていることを確認した。⚠️ 本ノートで用いるのはこの予防投与の範囲だけで、診断基準・治療期間・手術適応は参照していない。閲覧 2026-09-05