眼科学

眼科学 · ML-07

調節・老視・コントラスト感度・色覚

Accommodation, presbyopia, contrast sensitivity and colour vision

前提:正常
視覚の生理学網膜の視細胞

🧠 全体像:の「1.0」は、白地に黒の文字という理想的な条件での、ある一つの距離の見え方にすぎない。実際の「見える」は、距離が変わってもピントを合わせ直す力(調節)、淡い濃淡を見分ける力()、色を見分ける力()に支えられている。調節はの弾性に頼るので、年齢とともに必ず衰えてになる。はやで視力より先に落ち、は3種類の錐体の働きで決まるので、どの錐体が欠けたか・弱いかを色の並べ方や混色の合わせ方で判定する。

調節

調節とは何か

調節とは、見る物までの距離が変わっても、網膜にはっきりした像を保つようにピントを合わせ直す働きである。でレンズを前後させてピントを合わせる操作に相当するが、眼はレンズを動かすのではなく、の形()を変える。

  • 若く健康なは、遠くから手元まで、どの距離にもピントを合わせられる。
  • それを可能にしているのはの弾性である。
  • 遠くを見るとき、平行に入った光は調節なしで網膜上に集まる。近くの物からの光は広がりながら入ってくるので、のを増やして網膜上に集め直す必要がある。

調節のしくみ

は、に伸び縮みしないでつながり、から放射状に吊り下げられている。

状態 ピント
遠くを見る(調節の休止) 弛緩し、の輪が大きい 張っている 引っ張られて薄く平たい 遠方
近くを見る(調節) 収縮し、の輪が小さくなる ゆるむ 自身の弾性で厚く丸くなる 近方
flowchart TD
    A["近くの物を見ようとする"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='oculomotor nerve (CN III)'>動眼神経</span>の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='parasympathetic fibers'>副交感線維</span><br>(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ciliary ganglion'>毛様体神経節</span>を経由)"]
    B --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ciliary muscle'>毛様体筋</span>が収縮する"]
    C --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ciliary body'>毛様体</span>の輪が縮み、<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='zonule of Zinn'>チン小帯</span>の張力がゆるむ"]
    D --> E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='lens'>水晶体</span>が弾性で丸くなる<br>(前面の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='curvature'>曲率</span>が特に増す)"]
    E --> F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='refractive power'>屈折力</span>が増し、近くの像が網膜に結ぶ"]
    A --> G["同時に<span class='jp-term jp-term-diagram' title='convergence'>輻湊</span>(両眼が内に寄る)と<span class='jp-term jp-term-diagram' title='miosis'>縮瞳</span>が起こる"]

💡 この「の収縮でがゆるみ、が丸くなる」という説明は Helmholtz の説に基づく。ほかに、の収縮での小帯はむしろ緊張するとする Schachar の説や、側から側への圧の差で前面の中央がになるとする Coleman の説も提唱されている1。

💡 「筋肉が縮むのにがゆるむ」のが直観に反する点である。は輪の形をしていて、縮むと輪が小さくなり、を外へ引いていたがたるむ。調節は「を押しつぶす」のではなく「引っ張りを外して、が自分で丸くなるのを許す」働きである。

⭐ 調節・・は一緒に起こる()。この連動のため、の小児が強く調節すると過剰なでになる()。瞳孔のはとで扱う。

調節力と年齢

調節で増やせるの幅を(D)という。は一生にわたって線維が加わり続けて硬くなるので、は小児期が最大で、年齢とともに一方的に減る。

年齢 の目安 の目安
10歳ごろ 約14 D 約7 cm
20歳ごろ 約10 D 約10 cm
30歳ごろ 約7 D 約14 cm
40歳ごろ 約4〜5 D 約20〜25 cm
50歳ごろ 約2 D 約50 cm
60歳以降 約1 D 以下 1 m 前後より遠い

これは Donders・Duane の古典的な測定に基づく概数で、が大きい。はで「1÷(m)」として求めた値である。

老視

定義と原因

は、加齢での弾性が失われ、が低下して手元にピントが合わなくなる状態である()。病気ではなく、誰にでも起こる生理的な変化である。

  • 読書距離(約33 cm)にピントを合わせるには、で 1÷0.33=約3 D の調節が要る。が3 D を下回ると、読書距離の文字がぼやける。
  • 実際には、を上限いっぱいまで使い続けると疲れるので、を残せなくなる段階(が読書に必要な量をいくらか上回る段階)から手元の見えにくさ・疲れを感じ始める。
  • では、40歳前後から症状が出る。は40代前半〜半ばに始まって50代にかけて進み、40歳時点で80%を超える人に起こり、60歳までにはほぼ全員に起こるとされる1。

原因は主にの側にある。 従来の整理では、の本質はの弾性の喪失で、の働きそのものは年をとっても変わらないと強調される。現在は、の・酸化による架橋でが硬くなることが主因で、の収縮力の低下や、の変性でからへ力を伝える効率が落ちることも関与しうると整理されている1。つまり「が主役」という骨格は変わらないが、「側はまったく変わらない」とまでは言い切らないのが現在の理解である。

症状と屈折異常による違い

訴え しくみ
手元の文字を遠ざけないと読めない が遠ざかる
暗い所で読みにくい 瞳孔が開くとが浅くなり、ピントの甘さが目立つ
読書で疲れる・頭痛 を限界近くまで使い続ける
遠くから手元へのピント切り替えが遅い 調節の速さも低下する

によって、のが出る時期は変わる。

屈折 の 理由
正視 40歳前後 標準
(未矯正) 早く出る 遠くを見るときも調節を使っており、近くにはの分だけ余計に調節が要る1
(未矯正・弱めの矯正) 遅い、またはを外せば読める がもともと手元にある。の矯正を弱めることで手元に合わせられる1

💡 「にならないの人」はいない。の人は、を外すとが手元に来るので、調節がなくても読めるだけである。用のをかけたまま手元を見ると、正視の人と同じようにをする。

そのもの(・・との考え方)は視力・屈折とを参照。

老視の矯正

方法 しくみ 注意点
の近用() 足りない調節の分をで補う。従来からの基本 遠くは見えなくなる。二重焦点・累進レンズなら遠近を1本で
片眼(多くは利き眼)を遠くに、もう片眼を手元に合わせる。コンタクトレンズ・・で行う ・がやや落ちる。試して慣れられるか確かめる
二重焦点・ レンズの中に遠用と近用の度数の領域を並べる 夜間の光のにじみ、の低下がありうる
多焦点 などでを置き換えるとき、遠近(中間も)に焦点をもつレンズを入れる 光のにじみ・まぶしさ、の低下。網膜・視神経に病気のある眼には向きにくい

(近用に足すの度数)は、の程度に応じて軽度で+0.75〜+1.25 D、中等度で+1.50〜+2.25 D、高度で+2.50 D 以上と段階的に増える1。このほか、、の、によってを深くする点眼(2021年に米国でに承認)といった方法もある1。は角膜で扱う。

flowchart TD
    A["40歳前後で手元が見えにくい"] --> B["遠見の屈折を測り、<br>必要なら遠用の矯正を合わせる"]
    B --> C["読書距離で必要な<span class='jp-term jp-term-diagram' title='add power'>加入度数</span>を決める"]
    C --> D{"遠くと手元を<br>1本の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='spectacles'>眼鏡</span>で見たいか"}
    D -->|"いいえ"| E["近用<span class='jp-term jp-term-diagram' title='monofocal'>単焦点</span>の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='spectacles'>眼鏡</span>"]
    D -->|"はい"| F["二重焦点・累進<span class='jp-term jp-term-diagram' title='refractive power'>屈折力</span>レンズ"]
    C --> G{"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='spectacles'>眼鏡</span>以外を希望するか"}
    G -->|"はい"| H["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='monovision'>モノビジョン</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='multifocal contact lens'>多焦点コンタクトレンズ</span><br>(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='cataract'>白内障</span>があれば多焦点<span class='jp-term jp-term-diagram' title='intraocular lens'>眼内レンズ</span>)"]

⚠️ 「急に手元が見えなくなった」「片眼だけ見えにくい」「ゆがむ」はではない。年齢の割に早いの低下や片眼の変化は、糖尿病・薬剤()・瞳孔や眼の病気を調べる。は両眼にゆっくり進む。

コントラスト感度

なぜ視力だけでは足りないか

は、ほぼ100%の(白地に真っ黒)の文字で、どれだけ小さい物を見分けられるかを測る。ところが日常の物・絵・写真はが100%ではなく、霧の中の車や薄暗いののように、淡い濃淡を見分けることが多い。は、視力より細やかな視機能を測る検査であり、数値として比べるには専用の表が要る。

用語 意味
明るい部分と暗い部分のの差の割合
閾値 見分けられる最も淡い
閾値の逆数。淡いものまで見えるほど大きい。対数で表すことが多い
縞の細かさ。1度あたりの縞の本数で表す

💡 正常なは、中くらいの細かさの縞で最も高く、粗すぎる縞でも細かすぎる縞でも下がる山型になる。が測っているのは、この山の「最も細かい端」だけである。

Pelli-Robson 表

文字の大きさはすべて同じで、だけが段階的に淡くなっていく文字表である。

項目 内容
配列 1行に6文字(3文字ずつの組が2組)。上の行ほど濃く、下へ行くほど淡い灰色になり、最下段はほとんど背景に溶け込む
構成 大きさ一定の文字の3文字組が16組。組ごとにが0.15 log 単位ずつ、100%(log 0.00)から0.56%(log 2.25)まで下がる2
検査距離 1 m(各文字は2.8度で、十分に大きい)2
判定 3文字のうち2文字を誤った組で終了し、その直前までの log を記録する2

のある眼では、平均値が対照群の1.45に対して1.31と有意に低かった2。

💡 Pelli-Robson 表の文字は大きいので、視力の影響をほとんど受けずに「淡さ」への感度だけを測れる。

正弦波格子による検査

明暗が滑らかに変化する縞()を描いた円形の視標を並べた表である。

構成 内容
行(A〜E) 縞の細かさ()。A が最も粗く、E に向かって細かくなる
列(1〜8) 縞の。1が最も濃く、8に向かって淡くなり、最後は無地の灰色と区別できなくなる
答え方 各円の縞が「右に傾く・垂直(上向き)・左に傾く」のどれか、または縞が見えないかを答える。表の下にこの3つの向きの見本の円がある
記録 各行で正しく答えられた最も淡い列を記録し、ごとの感度を曲線にする
が落ちる代表的な状態 特徴
光の散乱で像全体が白っぽくなる。視力が保たれていても「かすむ・まぶしい」
緑内障 より前から低下することがある
視力が回復した後もの低下が残りやすい
後・角膜の 収差や散乱で、夜間の見え方が落ちる
多焦点 光を複数の焦点に分けるため、1つの焦点あたりのが下がる

別の形式の表(上下の円のどちらに縞があるかを答える形式)は眼科の診断法と検査機器で扱う。

色覚

三色説

ヒトの網膜には、吸収する光の波長が異なる3種類の錐体があり、ヒトは3種類の信号の比で色を識別する3色型者である。

錐体 吸収のピーク(およその位置) 担う色の感覚
短波長錐体(S 錐体) 約450 nm 付近(青紫) 青
中波長錐体(M 錐体) 約540 nm 付近(緑) 緑
長波長錐体(L 錐体) 約570 nm 付近(黄緑〜黄) 赤
  • 短波長の光は周波数が高く、長波長の光は周波数が低い。はおよそ400〜700 nm の範囲である。
  • M 錐体と L 錐体の吸収曲線は大きく重なっている。そのためどちらかが欠けたり、吸収のピークがずれたりすると、赤と緑の区別がつきにくくなる。
  • S 錐体の曲線はほかの2つから離れていて、S 錐体の異常は青と黄の区別に影響する。

の光化学は網膜ので扱う。

色覚異常の分類

分類 状態 異常のある錐体
異常3 3種類の錐体はあるが、一つの吸収曲線がずれている 1型(L)・2型(M)・3型(S)
2 1種類の錐体が働かない 1型(L)・2型(M)・3型(S)
1(全色盲) 錐体が1種類以下しか働かず、色の区別がほとんどできない 杆体1など。・・眼振を伴う
区分 先天 後天
頻度 男性で最大約8%、女性で約0.5%3 原因疾患による
遺伝 赤緑の異常(1型・2型)は X 連鎖潜性遺伝で、男性に多い3 ―
型 大部分が赤緑(1型・2型)。3型はまれ 青黄の異常が多いが、原因により赤緑も
経過 生涯変わらない。両眼同程度 進行・改善しうる。左右差がありうる
その他の視機能 視力・視野は正常 視力・視野の低下を伴うことが多い
管理 治療法はなく、進路指導を含めたが中心3 原因疾患の治療

後天の原因には、、(など)、黄斑疾患、などの遺伝性(の遺伝性疾患)がある。古典的なとして、網膜の病気では青黄の異常、視神経の病気では赤緑の異常が出やすいとされるが、例外(緑内障の初期の青黄の異常など)も多い。症候としてはを参照。

⚠️ 片眼だけの色の見え方の変化(特に赤が褪せて見える)は、など視神経の病気の早い徴候になる。片眼ずつ比べて確かめる。

色覚の検査

の検査には、印刷した色素の色(反射光)を使う方法と、で分けたスペクトルの色()を使う方法がある。

検査 使う色 何が分かるか
石原表 色素 先天のふるい分け
Lanthony の配列検査(の高い D-15) 色素 異常の有無と型(1型・2型・3型)、中等度以上の異常
Lanthony のを下げた D-15 色素 軽い異常、後天の検出
Nagel アノマロスコープ スペクトル の確定診断と、2か異常3かの区別

石原色覚検査表(仮性同色表)

  • 大小さまざまな色の点を円形に敷き詰め、その中に別の色の点で数字を描いた表である。
  • 点の明るさをそろえ、色()の違いだけで数字が浮かぶように作ってある。明るさでは区別できないので、色の区別がつかない人には数字が見えない。これが「仮性同色」の意味である。
  • 背景と数字の色は、の人が混同しやすい組み合わせで選ばれている。例えば、淡い橙から赤褐色の点の背景の中に、緑から黄緑・色の点で2桁の数字(「25」と読める)を描いた表がある。
  • 正常者は読めて異常者は読めない表、異常者だけが別の数字を読む表、1型と2型を分ける表がある。表の読み方の例は眼科の診断法と検査機器にある。

⚠️ は赤緑のふるい分けの検査で、青黄の異常(3型・後天)はほとんど検出できず、程度も判定できない。

色相配列検査(D-15)

  • 基準の色のキャップ1個と、が少しずつ異なる15個のキャップを使う。キャップは青から緑・黄・橙・赤・ピンク・紫へと環を一周するように並ぶ。
  • ばらばらにしたキャップを、基準の色に近い順に並べてもらう。
  • 並べた順を環の図の上に線で結ぶと、正常では円周に沿った滑らかな線になる。では、特定の方向に円を横切る線が何本も現れ、その横切る方向(混同軸)で1型・2型・3型を判定する。
  • の高い D-15は中等度以上の異常をふるい分ける。を下げた D-15はキャップの色が淡いパステル調(白に近い淡い青緑・黄・ピンクなど)で難しく、軽い異常や後天を拾える。

Nagel アノマロスコープ

  • をのぞくと、円形の視野が上下の半円に分かれて見える。
  • 光源からの光をで分け、上半分は赤と緑のの混合、下半分は黄のにする。
  • 患者はつまみで赤と緑の混合の割合と、黄の明るさを調節し、上下が同じ色に見えるように合わせる。合っていないうちは、一方の半円が明るい黄、もう一方が橙というように、上下で色味や明るさが違って見える。
結果 解釈
正常者と同じ狭い範囲の赤緑比で一致する 正常
赤を多く混ぜないと一致しない 1型異常3(L 錐体の感度がずれている)
緑を多く混ぜないと一致しない 2型異常3(M 錐体の感度がずれている)
黄の明るさを変えれば、どの赤緑比でも一致する 2(1型は赤側で黄を暗くして合わせる)

💡 アノマロスコープはスペクトルのを使うので、照明や印刷の色の違いに左右されず、の型と程度を最も正確に判定できる。

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='color vision'>色覚</span>の検査が必要"] --> B["石原<span class='jp-term jp-term-diagram' title='color vision testing'>色覚検査</span>表でふるい分け"]
    B --> C{"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='misreading'>誤読</span>があるか"}
    C -->|"ない"| D["赤緑の異常はほぼ否定<br>(青黄の異常は別に評価)"]
    C -->|"ある"| E["D-15 で型と程度を評価"]
    E --> F["アノマロスコープで確定<br>2<span class='jp-term jp-term-diagram' title='color vision'>色覚</span>か異常3<span class='jp-term jp-term-diagram' title='color vision'>色覚</span>か"]
    A --> G{"片眼だけの変化や<br>視力・視野の低下を伴うか"}
    G -->|"はい"| H["後天<span class='jp-term jp-term-diagram' title='color vision deficiency'>色覚異常</span>を疑う<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='saturation'>彩度</span>を下げた D-15、視神経・黄斑の検査"]

まとめ

  • 調節は、の収縮でがゆるみ、が自身の弾性で丸くなってを増す働きで、・と連動する()。
  • は小児期に最大(10歳ごろ約14 D)で、年齢とともに減る(40歳ごろ約4〜5 D、60歳以降1 D 以下)。
  • はの弾性の喪失によるの低下で、読書距離には約3 D が要るため、が3 D を下回ると手元がぼやける。では40歳前後に始まる。従来はの働きは変わらないと強調されるが、現在は側の変化も一部関与しうるとされる。
  • 未矯正のではのが早く、ではを外せば手元が見える。
  • の矯正はの近用が基本で、二重焦点・累進レンズ、、、多焦点、点眼などがある。
  • は視力より細やかな視機能を測る。Pelli-Robson 表は大きさ一定の文字のを3文字ごとに0.15 log 単位ずつ下げ、の表は(行)と(列)で感度の曲線を描く。・緑内障・・後で低下する。
  • ヒトは3種類の錐体(S 約450 nm、M 約540 nm、L 約570 nm 付近)による3色型者で、M と L の吸収曲線の重なりが大きいため赤緑の異常が多い。
  • 先天は男性で最大約8%、女性で約0.5%で、赤緑の異常は X 連鎖潜性遺伝。後天は視神経・黄斑の病気や薬剤で起こり、片眼の変化が手がかりになる。
  • 検査は、色素の色を使う(赤緑のふるい分け)・D-15(型と程度、を下げた版は軽い異常と後天異常)と、スペクトルの色を使う Nagel アノマロスコープ(赤と緑の混合を黄に合わせる。確定診断)。

出典

  1. 1.Presbyopia(StatPearls (NCBI Bookshelf)・2026)2025年6月2日更新版の本文(NCBI の書籍アーカイブの XML)で、老視の原因は水晶体タンパク質の糖化・酸化による架橋形成で水晶体が硬化すること、毛様体筋の収縮力が低下しうることとチン小帯の変性で毛様体から水晶体嚢への力の伝達が妨げられることも関与すること、40代前半〜半ばに始まり50代にかけて進行し、60歳までにほぼ全員に起こり、40歳時点で80%超が発症すること、加入度数の目安が軽度(+0.75〜+1.25D)・中等度(+1.50〜+2.25D)・高度(+2.50D以上)と段階的に増えること、近視は近視矯正を減らすことで補正しうる一方遠視は遠近両方の調節に依存するため早期に症状が出ること、矯正手段として眼鏡・多焦点コンタクトレンズ・単眼視LASIK/PRK・角膜インレイ・多焦点/三焦点眼内レンズ・ピロカルピン点眼(2021年FDA承認)があること、調節の機序の説として Helmholtz・Schachar・Coleman の説が挙げられていることを確認した。閲覧 2026-09-29
  2. 2.SPARCS and Pelli-Robson contrast sensitivity testing in normal controls and patients with cataract(Eye(The Journal of the Royal College of Ophthalmologists)・2017)全文(PMC5437330)で、Pelli-Robson 表が大きさ一定の Sloan 文字の3文字組16組からなり、組ごとにコントラストが0.15 log 単位ずつ100%(0.00)から0.56%(2.25)まで下がること、検査距離1 mで各文字が2.8度に相当すること、1組の3文字のうち2文字を誤った時点で終了して log コントラスト感度を記録すること、平均Pelli-Robson値が白内障群1.31・対照群1.45で有意差(P<0.001)があったことを確認した。閲覧 2026-09-29
  3. 3.Colour vision deficiency(Eye(The Journal of the Royal College of Ophthalmologists)・2010)抄録のみを閲覧しており全文は未取得。色覚異常が先天性と後天性に大別されること、先天性色覚異常が男性で最大8%・女性で0.5%と視覚障害の中で最も頻度が高いものの一つであり、この有病率差は主要な先天性色覚異常がX連鎖劣性遺伝であることを反映していること、現在の先天性色覚異常の管理は主に適切なカウンセリング(進路指導を含む)であること、視覚補助具は特定の作業では有用でも正常な色覚を回復させるわけではないことを確認した。閲覧 2026-09-07