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Disease Atlas · 生殖・産婦人科 · 先天性疾患

ミュラー管無形成

Müllerian agenesis

別名
MRKH症候群Mayer-Rokitansky-Küster-Hauser症候群ミュラー管形成不全子宮腟欠損症
臓器系
生殖・産婦人科腎・泌尿器
科目
Obstetrics and Gynecology (Gynecology)PediatricsTranslational Medicine and Pathophysiology
トピック
婦人科 01:原発性無月経小児科 3-19:小児性腺疾患病態生理 1-25:女性ホルモン調節の異常
鑑別疾患
アンドロゲン不応症ターナー症候群横腟中隔処女膜閉鎖
関連疾患
子宮内膜症・子宮腺筋症
症状
無月経不妊症性交痛
検査値
核型分析

🧠 全体像:は、46,XX で卵巣も内分泌も正常なのに、子宮と腟上部だけが作られなかった状態である。だから無月経の4層モデルでは最下層の流出路性に入り、乳房もも正常に発育する。⭐ 見た目が完全に正常なまま思春期を過ぎるので、が来ないという一点で初めて見つかる——紹介時年齢の中央値は17.5歳である1。⚠️ 子宮が無いは、これとの2つに割れる。分けるのは核型とテストステロンである。

位置づけ——原発性無月経の第2の原因

の患者の約16%に報告され、卵巣機能不全に次ぐ第2の原因とされる1。

指標 値
一般に言われる 女児出生5,000人に1人(ただし十分に調べられていない)1
の研究(フィンランド) 4,961人に1人1
の研究(デンマーク) 4,982人に1人(95%CI 4,216〜5,887)1

⚠️ の研究は2件しか無く、どちらも欧州集団である。 他の集団で頻度が違うかは分かっていない1。

発生学——ミュラー管の上流と下流

flowchart TD
    A["妊娠5〜6週<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='paramesonephric duct'>傍中腎管</span>(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Müllerian duct'>ミュラー管</span>)の形成が始まる"] --> B["頭側:卵管"]
    A --> C["尾側の融合<br>子宮・頸部・腟上部3分の2"]
    D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='urogenital sinus'>尿生殖洞</span>"] --> E["腟下部"]
    C --> F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Müllerian duct'>ミュラー管</span>の無形成・低形成"]
    F --> G["子宮と腟上部を欠く"]
    E --> H["腟下部は作られる<br>→ 0〜3 cmの<span class='jp-term jp-term-diagram' title='blind-ending vagina'>盲端腟</span>"]
    I["卵巣は<span class='jp-term jp-term-diagram' title='genital ridge'>生殖隆起</span>由来で<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='Müllerian duct'>ミュラー管</span>とは別系統"] --> J["卵巣は存在し機能する"]

⭐ 腟が「短いが有る」のはこのためである。 腟上部3分の2は由来だが、下部はから作られる。だから頸部の無い0〜3 cmのが残る1。

⭐ 卵巣は別系統なので無傷である。 も、・・エストラジオール・アンドロゲンも正常である1。⚠️ ただし卵管が発達しないため、卵巣の位置は通常より頭側で、の内側ではなく外側にあることが多い——画像で探すときに知っておく1。卵巣自体の異常は5〜10%にとどまる1。

型——孤発型と、性器外奇形を伴う型

型 内容 頻度
type I(孤発型) 性器外奇形を伴わない 56〜72%1
type II 腎・骨格その他の性器外奇形を伴う。(・・)を含む 28〜44%1

何を探しに行くか

系 頻度 中身
腎 欧州のコホートで約30〜40%(最多の性器外奇形)1 がの約半数。・・1
骨格 約10〜40%(調べる範囲による)1 主に——、、、肋骨欠損1
心 5%未満1 、
聴覚 一般に5%未満1 ⚠️ 系統的な評価では11%に耳の異常が報告されており、過小評価の可能性がある1

💡 腎とは発生学的に隣り合っている。 は同側の完全欠損を伴うことが多い1。だから「子宮が無い」と分かった時点で、腎の評価は必須の手順になる。

⚠️ 中国のコホートではが13%・5%と大きく低い。 民族による表現型の差の可能性が指摘されているが、評価の範囲が記載されていない研究もあり過小評価の可能性も残る1。

病因——「原因遺伝子が決まった疾患」ではない

⚠️ 病因は依然として不明で、大半が孤発例である1。

  • のの多くはなを示唆する1。
  • ⚠️ とその受容体のという直感的な仮説は、支持されなかった1。男性胚で がを退縮させることから出た説だが、証拠が見つかっていない。
  • で 1q21.1・16p11.2(TBX6)・17q12(LHX1・HNF1B)・22q11.21 の反復するが同定されている。⚠️ ただし不均衡の検出陽性率は約16〜20%にとどまり、その病原性の解釈も課題として残っている1。
  • GREB1L が、を伴う type II と強く関連する最初の遺伝子とみられている(な)1。

⚠️ **WNT4 変異による「男性化・を伴う」は、とは別の疾患単位と考えられている1。⭐ **があるを見たら、MRKHの枠に押し込まない。

💡 孤発例が多いことには構造的な理由がある。 この疾患はを伴うため、形質が垂直に伝わりにくい。したがって遺伝的寄与そのものが過小評価されている可能性があると著者らは述べている1。

診断

検査 典型的所見
身体所見 身長・・体毛が正常、外性器正常、頸部を欠く0〜3 cmの、で子宮を触れない1
経腹/ 子宮・腟管を認めず、機能する卵巣が2つある1
骨盤 ⭐ gold standard。可能なら常に行う。 より優れ、の有無と遺残内の内膜の有無まで示し、腹腔鏡と高いを示す1
腎の画像(超音波か) 必ず行う(が約30%)1
46,XX。46,XY のと分けるために行う1
・・エストラジオール・アンドロゲン いずれも正常1

⚠️ 診断だけを目的に腹腔鏡を行わない。 で足りる。腹腔鏡が要るのは、疼痛の原因になるを摘出するときである1。

鑑別

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='primary amenorrhea'>原発性無月経</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='secondary sex characteristics'>二次性徴</span>は正常"] --> B["画像で子宮を認めない"]
    B --> C["核型と血清テストステロン"]
    C -->|"46,XX・女性域テストステロン"| D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Müllerian agenesis'>ミュラー管無形成</span><br>腎・骨格の評価へ進む"]
    C -->|"46,XY・男性域テストステロン"| E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='complete androgen insensitivity syndrome, CAIS'>完全型アンドロゲン不応症</span><br>性腺の位置とAR遺伝子を確認"]
    C -->|"46,XY・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='mineralocorticoid excess'>鉱質コルチコイド過剰</span>と高血圧"| F["17水酸化酵素/<span class='jp-term jp-term-diagram' title='17,20-lyase deficiency'>17,20-リアーゼ欠損症</span>"]
    B -->|"超音波で近位<span class='jp-term jp-term-diagram' title='vaginal lumen'>腟腔</span>や<span class='jp-term jp-term-diagram' title='hematocolpos'>腟血腫</span>が見える"| G["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='imperforate hymen'>処女膜閉鎖</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='transverse vaginal septum'>横腟中隔</span><br>(腟は有るが出口が塞がっている)"]

⚠️ をやと取り違えると、医原性の不利益を招く。 超音波で近位のと、ときにが見えれば閉塞性の異常であって無形成ではない1。

⚠️ 「子宮が無い」という画像所見そのものを疑う場面がある。 卵巣機能不全()のある 46,XX・45,X の女性でが誤って報告されることがあるが、これらの患者ではで子宮の発達が誘導される——つまり無形成ではなく思春期の子宮発達の欠如である1。⚠️ 思春期前の子宮の画像は、無形成と誤判定する危険があるため慎重に解釈する1。

⭐ との違いは核型(46,XY)とテストステロン(男性域)である。では逆に子宮はあって卵巣が化しており、が無くが高い——止まっている層そのものが違う。

子宮遺残と、そこから来る症状

⚠️ 「子宮が無い」は「何も残っていない」ではない。 骨盤側壁にが48〜95%に認められる1。

  • 遺残にがあると、周期性の腹痛を来す1。
  • 遺残腔内のによりを生じうる1。
  • ⭐ があってで内膜の活動性が見えるなら、腹腔鏡で遺残を摘出することを考える1。
  • も、とくに遺残とのある患者で起こりうる1。遺残子宮の・・のヘルニアも報告がある1。

💡 「無月経なのに周期性の痛みがある」は、この疾患では矛盾ではない。 卵巣が動いていて、応答する内膜がどこかに残っているという意味になる。

腟無形成の管理——拡張が第一選択

⭐ ACOG は2002年以降、を第一選択として推奨している——成功率90〜96%、非侵襲的、が低く、費用も低い1。

方法 内容
自己拡張() 漸増するを腟窩に1日1〜3回、10〜30分あてる。⚠️ 開始前に十分な説明と手技の指導、開始後は経過の綿密な追跡が要る1
性交による拡張(d’Alberton法) 良好な解剖学的・機能的転帰が報告されている。⚠️ 定期的な性交とパートナーを要するので全員の選択肢ではない1
手術(McIndoe・Baldwin・Davydov・Williams・Vecchietti) ・腸管・腹膜・などを用いる。⚠️ がしなかった場合に留保する1

⚠️ 手術は「拡張から解放される方法」ではない。 ACOG は、手術後も狭窄を避けるために拡張の継続が要ることを強調している1。と手術を比較した数少ない研究は、概して拡張が手術に劣らないとしている1。

💡 拡張に基づく方法は正常な粘膜とをもたらす。 これは将来ので有利になりうる1。

⚠️ 治療しないという選択肢がある。 一部の患者にとってはそれが正しい選択でありうると総説自身が述べている1。⭐ 腟の長さは目的ではなく手段である。 転帰の指標を解剖(腟の深さと幅)だけに置く研究が多かったことは、この分野の限界として指摘されている1。

心理・心理性的側面は治療の一部である

診断は思春期という感受性の高い時期に下され、・性・不妊という重い問題が一度に押し寄せる1。研究は一致して、のある女性の心理的苦痛が高いことを報告している1。⭐ やの・セクソロジスト・への紹介を常に検討する。 患者会への接続も勧められる1。

妊孕性——絶対的子宮性不妊と子宮移植

は(AUFI)に属する。卵巣は機能しているのでは採れるが、妊娠を担う子宮が無い1。

⭐ は、この疾患に対する最初の真の不妊治療である。 世界初の後の出産は2014年9月、スウェーデン・ヨーテボリで起きた1。

国際学会(ISUTx)の登録が2000〜2024年の91件をまとめている2。

指標 値
件数 91件(67・24)、5大陸24施設2
⭐ の原疾患 88%が2
12か月時点の 74〜75%2
母親が最多で64%2
44件(平均在胎34.5週、2回目の出産8件を含む)2
あたりの率 約30%2
⚠️ 妊娠合併症 が最多で、に至った妊娠の23%2
  • 拒絶エピソード(免疫抑制の増強を要したもの)は移植後1〜5か月に44%、6〜10か月に28%と、早期に偏る2。
  • 閉経前ドナーからののほうが12か月が良好であった2。
  • 出生後の重大な合併症は11児(うち9児が)にあったが、は認められなかった2。
  • ⚠️ 登録データは自己申告で検証を経ておらず、少なくとも4施設の症例が含まれていない2。数字は下限として読む。

💡 は「一時的な移植」である。 望む数の子どもを得た時点で移植子宮を摘出でき、免疫抑制を中止できる1。⭐ の患者が少なくないこの疾患では、の腎毒性を生涯背負わずに済むことが大きい1。

まとめ

  • 46,XX・卵巣正常・子宮と腟上部の欠損。無月経の4層モデルでは流出路性にあたり、もホルモンも正常なのでが来ないことだけが手がかりになる。
  • の約16%を占め、卵巣機能不全に次ぐ第2の原因。は女児出生約5,000人に1人(欧州の集団研究2件)。
  • type I(孤発、56〜72%)と type II(性器外奇形を伴う、28〜44%。を含む) に分ける。⭐ 腎(約30〜40%、半数は)と骨格の評価を必ず行う。
  • 診断は骨盤が gold standard。核型(46,XX)とテストステロン(女性域)でと分ける。⚠️ 診断のためだけに腹腔鏡をしない。⚠️ 思春期前の画像で「子宮が無い」と決めない。
  • ⚠️ が48〜95%にあり、があれば・・を来す。 「無月経なのに」は矛盾ではない。
  • の第一選択は(成功率90〜96%)。手術は拡張失敗例に留保し、術後も拡張は続く。治療しない選択肢もある。
  • 妊孕性は。のの88%が本症で、12か月74〜75%、あたりの率約30%、⚠️ が妊娠の23%に生じる。

出典

  1. 1.Mayer-Rokitansky-Küster-Hauser (MRKH) syndrome: a comprehensive update(Orphanet Journal of Rare Diseases・2020)PMCの全文(PMC7439721)で確認した。MRKH症候群がミュラー管無形成あるいは子宮と腟の先天欠損とも呼ばれ、正常女性核型(46,XX)の女性における子宮と腟上部の無形成・低形成を特徴とすること、外性器は正常に見え、生殖内分泌機能は通常正常で乳房発育・恥毛発生とも正常な思春期を迎えること。思春期に原発性無月経で受診するのが典型で、原発性無月経の患者の約16%に報告されており、卵巣機能不全に次ぐ第2の原因と考えられていること。有病率は一般に女児出生5,000人に1人とされるが十分に調べられておらず、集団ベースの研究は2件のみで、フィンランドの4,961人に1人とデンマークの4,982人に1人(95%CI 4,216〜5,887)であり、いずれも欧州集団に基づくため他集団での違いは不明であること。Mayer(1829)・Rokitansky(1838)・Küster(1910)・Hauser(1961)の4つの記載に由来すること。合併奇形の無い孤発型がtype I、腎・骨格その他の性器外奇形を伴うものがtype II(MURCS連合を含む)で、頻度はそれぞれ56〜72%と28〜44%であること。ミュラー管(傍中腎管)は妊娠5〜6週に形成が始まり、卵管・子宮・頸部・腟上部3分の2を作り、腟下部は尿生殖洞に由来すること。病因は依然として不明で大半が孤発例だが、家族例の家系図の多くは浸透率不完全な常染色体顕性遺伝を示唆すること。AMHとその受容体の過剰発現という仮説は支持されなかったこと。染色体マイクロアレイで1q21.1・16p11.2(TBX6)・17q12(LHX1・HNF1B)・22q11.21の反復するコピー数変異が同定され、不均衡の検出陽性率は約16〜20%だがその病原性の解釈はなお課題であること。GREB1L が腎奇形を伴うtype IIと強く関連する最初の遺伝子とみられ、浸透率不完全な常染色体顕性遺伝を示すこと。WNT4 変異による男性化・高アンドロゲン血症を伴うミュラー管無形成はMRKH症候群とは別の疾患単位と考えられていること。紹介時年齢の中央値は17.5歳(四分位範囲16〜19歳)であること。診断では骨盤MRIが子宮腟無形成の gold standard とされ常に行うべきで、CTより優れ、子宮遺残内の内膜の有無まで示し腹腔鏡と高い評価者間一致を示すため、診断のみを目的とした腹腔鏡はまれにしか適応にならないこと。身体所見は身長・二次性徴・体毛が正常、外性器正常、頸部を欠く0〜3 cmの盲端腟、内診で子宮を触れないこと。FSH・LH・エストラジオール・アンドロゲンはいずれも正常であること(生化学的な高アンドロゲン血症が約50%に報告されたが検証を要する)。腎奇形は欧州のコホートで約30〜40%に見られ最多の性器外奇形で、片側腎無形成が腎奇形の約半数を占め、しばしば同側ミュラー管の完全欠損を伴うこと。中国のコホートでは13%・5%と低く民族差の可能性があること。骨格奇形は検査の範囲により約10〜40%で、側弯・Klippel-Feil異常・半椎・肋骨欠損など主に体軸骨格を侵すこと。心奇形は5%未満、聴力障害も一般に5%未満と報告されるが系統的な耳鼻咽喉評価では11%に耳の異常が報告されており過小評価の可能性があること。子宮遺残は48〜95%に認められ、活動性内膜を含むと周期性腹痛を来し、遺残腔内の潜伏月経により血腫症を生じうること、子宮内膜症も遺残と活動性内膜のある患者でとくに起こりうること、遺残子宮の平滑筋腫・腺筋症・鼠径部の卵巣/ミュラー管ヘルニアもありうること。卵巣は通常両側に存在し機能も保たれるが、卵管が発達しないため位置が通常より頭側かつ外腸骨動脈の外側にあることが多く、卵巣の異常は約5〜10%にとどまること。鑑別では腟無形成が処女膜閉鎖や横腟中隔と誤解されることがあり超音波では近位腟腔と時に腟血腫が見えること、この取り違えは医原性の不利益を招きうること。卵巣機能不全(性腺形成不全)のある46,XXおよび45,Xの女性でミュラー管無形成が誤って報告されることがあるが、これらの患者では外因性エストロゲン曝露により子宮の発達が誘導されると報告されており無形成ではなく思春期の子宮発達の欠如であること、思春期前の子宮の画像は無形成と誤判定する危険があるため慎重に解釈すべきこと。46,XY の性分化疾患とも所見が重なり、完全型アンドロゲン不応症(AR のヘミ接合性変異、X連鎖)と CYP17A1 の両アレル性変異による17水酸化酵素/17,20-リアーゼ欠損症が挙げられ、疑わしければ染色体分析が有用であること。腟無形成の管理として、米国産科婦人科学会(ACOG)が2002年以降、成功率90〜96%・非侵襲的・合併症率が低く低コストであることを根拠に拡張療法を第一選択として推奨しており、手術は拡張療法が奏効しなかった患者に留保すべきで、手術後も狭窄を避けるために拡張の継続を要すると強調していること。自己拡張法(Frank法)は漸増する拡張器を1日1〜3回・10〜30分あて、d'Alberton法は性交による拡張であること。手術法にはMcIndoe(分層植皮)・Baldwin(腸管)・Davydov(腹膜)・Williams(大陰唇皮弁)の各腟形成術と腹腔鏡下Vecchietti法があること。拡張に基づく方法は正常な粘膜と腟内細菌叢をもたらし子宮移植の際に有利でありうること。拡張療法と手術を比較した数少ない研究は概して拡張が手術に劣らないと結論していること。治療しないという選択肢があることも認識すべきこと。MRKH症候群は絶対的子宮性不妊(AUFI)に属し、子宮移植が最初の真の不妊治療として登場したこと、世界初の子宮移植後の出産が2014年9月にスウェーデン・ヨーテボリで起きたことを確認した。閲覧 2026-09-04
  2. 2.Second report of registry of the International Society of Uterus Transplantation (ISUTx): international activities 2000-2024(Human Reproduction(International Society of Uterus Transplantation)・2026)抄録のみを閲覧しており全文は未取得。2000年4月6日から2024年12月31日までに5大陸24施設で登録された91件の子宮移植(生体ドナー67件・死体ドナー24件)の解析であること。12か月時点の生着で定義した外科的成功率が75%(要約では12か月生着74%と記載)であること。レシピエントの88%がMRKH症候群であったこと。生体ドナーは母親が最も多く64%を占めたこと。生体ドナーの子宮摘出は開腹54%・ロボット支援28%・腹腔鏡18%で行われたこと。総阻血時間は生体ドナーのほうが死体ドナーより短かったこと。免疫抑制の増強を要した拒絶エピソードは移植後1〜5か月(44%)のほうが6〜10か月(28%)より多かったこと。閉経前ドナーからの移植片のほうが12か月生着が良好であったこと。単胎生児出産が44件(平均在胎期間34.5週、2回目の出産8件を含む)報告され、胚移植あたりの生児出産率が30%(要約では30.3%)であったこと。妊娠合併症では妊娠高血圧腎症が最多で生児出産に至った妊娠の23%に生じたこと。出生後の重大な合併症が11児にあり9児が呼吸窮迫症候群であったが、大奇形は認められなかったこと。⚠️ 登録データは自己申告で検証を経ておらず、少なくとも4施設の症例が登録されていないという限界があることを確認した。閲覧 2026-09-04