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Drug Atlas · C4 Antifungals / 抗真菌薬

アニデュラファンギン

anidulafungin

分類
Antifungals / 抗真菌薬
商品名(EU)
Ecalta
科目
Pharmacology
トピック
C4: Antifungal agents
承認適応
カンジダ症
標的微生物
Candida albicansCandida glabrataCandida kruseiCandida tropicalisCandida auris
副作用
発熱皮疹
監視検査値
アミノトランスフェラーゼ(AST・ALT)
自然耐性の微生物
Cryptococcus gattiiCryptococcus neoformans

🧠 全体像と同じだが、肝臓でも腎臓でもなく血漿中で・化学的に緩徐に分解されて消失するという際立ったを持つ。この結果、のいずれでもが不要という、3剤の中で最も扱いやすいプロフィールになる。

カスポファンギンとの違い

項目
機序・スペクトラム 阻害、CandidaAspergillusには寄り 同左
消失経路 (加水分解・N-アセチル化) 血漿中での・化学分解(肝・腎のを介さない)
時の調整 中等度以上で減量が必要 不要(軽度〜重度いずれの肝障害でも用量は一定)
時の調整 基本的に不要 不要でも用量は一定)
CYP相互作用 ほぼ問題にならない 臨床的に意味のあるCYP相互作用がほぼ報告されていない

「肝・腎どちらの機能障害でも用量が変わらない」のはだけ。 や透析中の重症患者で抗真菌薬のに悩む場面では、この特性が選択理由になる。

適応・用法

より狭い。 ・その他の侵襲性カンジダ症・腹膜炎を含む)とに限られ、初日に:200 mg、:100 mg)を投与し、2日目以降は肝腎機能によらず一定の(それぞれ100 mg・50 mg)で継続する。実際の用量は適応・体重で変わるため、施設のプロトコル・添付文書で確認する。1 は非好中球減少症・好中球減少症を問わずの初期治療の第一選択に位置づけられる。2

⚠️ と違い、・好中球減少症患者のに含まれない。 IDSAのガイドラインでもとして名指しされるのはのみで、は登場しない。3 との併用による原発治療を検討したはあるが、これはとしてのデータであり、ではない。

禁忌・注意・副作用

  • 過敏症の既往がある場合は使用を避ける。
  • 共通の弱点としてには無効(細胞壁の構成比が低くキチンが多いため)。と共通の注意点(詳細はの禁忌・注意節も参照)。
  • 輸注に伴う発熱皮疹などのが高頻度。
  • 添付文書は肝値異常・肝炎・肝不全の報告を挙げ、治療中の肝機能モニタリング(AST・ALT)を推奨している。「不要」は上のであり、肝毒性そのものが起こらないことを意味しない。1
  • CYP相互作用が乏しいため、中の患者でも薬物相互作用の懸念が少ない。

まとめ

  • と同じ。機序・スペクトラムの骨格はの項を参照。
  • 血漿中ので消失するため、いずれでもが不要。ただし肝毒性そのものが起こらないわけではなく、肝機能モニタリングは必要。
  • CYP相互作用がほぼ問題にならず、中の重症患者でも扱いやすい。
  • に限られ、と違い・好中球減少症のは適応外
  • C. glabrataC. kruseiなど、多剤耐性Candida aurisにも活性を持つ。

出典

  1. 1.ERAXIS (anidulafungin) for injection, for intravenous use — full prescribing information(U.S. Food and Drug Administration (DailyMed)・2025)肝機能障害(Child-Pugh分類A・B・Cいずれも)・腎機能障害(血液透析患者を含む)のいずれでも用量調整が不要であること、消失は肝腎の代謝酵素を介さない血漿中での緩徐な非酵素的・化学的分解(開環ペプチドへの分解、in vitro分解半減期約24時間)によること、承認適応はカンジダ血症・その他のカンジダ感染症(腹腔内膿瘍・腹膜炎を含む)と食道カンジダ症のみで、侵襲性アスペルギルス症や好中球減少症患者の経験的治療は適応に含まれないことを確認した。閲覧 2026-08-03
  2. 2.Practice Guidelines for the Diagnosis and Management of Aspergillosis: 2016 Update by the Infectious Diseases Society of America(Infectious Diseases Society of America (IDSA)・2016)侵襲性アスペルギルス症の治療推奨でエキノキャンディン系として名指しされているのはミカファンギンとカスポファンギンのみでアニデュラファンギンは登場しないこと、エキノキャンディン単剤を第一選択治療として用いることは推奨されないことを確認した。閲覧 2026-08-03
  3. 3.Clinical Practice Guideline for the Management of Candidiasis: 2016 Update by the Infectious Diseases Society of America(Infectious Diseases Society of America (IDSA)・2016)非好中球減少症・好中球減少症を問わずカンジダ血症の初期治療としてエキノキャンディン系を第一選択に推奨していることを確認した(本ノートでの位置づけの根拠)。閲覧 2026-08-03