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Drug Atlas · A11 Opioids / オピオイド · 必修

ロペラミド

loperamide

分類
Opioids / オピオイドAntidiarrheals / 止瀉薬
商品名(日本)
ロペミン
商品名(EU)
Imodium
科目
Pharmacology
トピック
B25: Drugs used in constipation (laxatives) and diarrhea. Drugs promoting digestion. Pharmacology of liver and biliary tractA11: Opioids
禁忌疾患
クロストリディオイデス・ディフィシル感染症潰瘍性大腸炎
副作用
便秘腹痛
対象疾患
過敏性腸症候群細菌性急性胃腸炎短腸症候群
原因となる疾患
中毒性巨大結腸症

🧠 全体像は化学構造上れっきとしたオピオイドのだが、腸管から吸収された後もP糖蛋白(P-gp)によって血液脳関門から積極的に追い出されるため、通常量では(鎮痛・・呼吸抑制)がほとんど出ない。この「腸管限局オピオイド」という設計のおかげで薬として広く使えるが、P-gpの排出能力を超える超高用量では中枢に入り込み、他のオピオイドにはない心毒性を起こすという裏の顔も持つ。

薬効群の中での位置づけ

グループではと対になる。どちらも腸管の末梢を作動して蠕動を抑制する点は共通だが、のための配合剤(に対する)を必要としない——それ自体が中枢に入りにくい設計だから。この違いが、が処方箋なしでされているのに対し、は処方薬にとどまっている理由になる。

薬剤 中枢移行 併用による 入手性
P-gpにより極めて限定的 不要(設計自体が中枢移行を防ぐ)
高用量ではオピオイド様作用が出うる 配合で乱用時の不快感を強める 処方薬

機序

の末梢を作動し、アセチルコリン・の放出を抑制してを低下させる。同時にの緊張を高める。

⚠️ 超高用量ではP-gpの排出能力を超えて中枢へ移行し、心筋のを阻害してQT延長・など)を起こす。 近年、鎮痛・を得る目的でを大量に自己使用する乱用(いわゆる“poor man’s methadone”)が報告されており、通常のOTC用量とは別次元の心として知られる。

薬物動態

項目 値・特徴
低い(吸収された分もP-gpでへ汲み出される)
分布 P糖蛋白の基質。通常量では血液脳関門をほぼ通過しない
代謝 肝で代謝
排泄 主に糞便中排泄
半減期 約9〜14時間

適応

領域 使いどころ
消化器 感染性胃腸炎による非炎症性の急性下痢の症状緩和、(IBS-D)の便回数コントロール
慢性 の排出量調整、の症状緩和

用法・用量

経口で、初回投与後は排便のたびに追加する形でする(添付文書上の1日最大量を超えない)。急性では対症療法として短期使用にとどめる。実際の用量は適応・年齢・体重で変わるため、施設のプロトコル・添付文書で確認する。

禁忌・注意

副作用

頻度 内容
高頻度 便秘腹痛
重篤・まれ (感染性/血性下痢への誤投与)、超高用量でのQT延長・

まとめ

  • は化学構造上オピオイドのだが、P糖蛋白により血液脳関門から積極的に排出されるため通常量ではがほとんど出ない。
  • この性質のおかげで配合なしでも薬として使え、と対比される。
  • 超高用量ではP-gpの排出能力を超えて中枢に入り、チャネル阻害によるQT延長・という他のオピオイドにはない心毒性を起こしうる。
  • 感染性/血性下痢(C. difficile感染症、の重症増悪など)では禁忌——腸管運動を止めることでを誘発しうる。
  • 主な使いどころは非炎症性の急性下痢の症状緩和とIBS-Dの便回数コントロール。