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Drug Atlas · B32 Antineoplastics / 抗腫瘍薬

ラニムスチン

ranimustine

分類
Antineoplastics / 抗腫瘍薬Alkylating agents (nitrosoureas) / アルキル化薬(ニトロソウレア)
商品名(日本)
サイメリン
科目
Pharmacology
トピック
B32: Drugs used in cancer treatment II (cytotoxic agents targeting DNA)
承認適応
成人T細胞白血病リンパ腫膠芽腫多発性骨髄腫慢性骨髄性白血病真性多血症・本態性血小板血症

🧠 全体像:ラニムスチン(MCNU)は日本で開発・承認された水溶性系で、・と同じ系統に属するが、海外では承認されていない国内限定薬である。単剤として使われることは少なく、(ATLL)の強力レジメンVCAP-AMP-VECPの「AMP」を構成する薬剤として臨床的に重要な位置を占める。

薬効群の中での位置づけ

項目 ラニムスチン ・
開発・承認 日本国内限定 米国等で承認
主な使われ方 ATLLのVCAP-AMP-VECPレジメンの一部 ・への単剤・併用
適応(日本) ・・(ATLLを含む)・・・本態性1 中心

⭐ 「AMP」という3文字の中にラニムスチンが隠れている。 VCAP-AMP-VECPは・・・(VCAP)、・ラニムスチン・(AMP)、・・・(VECP)の3ブロックからなり、JCOG9801試験で隔週CHOPに対し・全生存率の両方で優越を示した2。

機序

構造により癌細胞の・蛋白・をし、とくに合成を強く阻害して単鎖を切断する。さらにプロセシングを阻害することで増殖阻害・殺細胞作用を示す1。💡 ・と同じ骨格を持つが、ラニムスチンは水溶性に改変されている点が化学的な特徴である。

薬物動態

項目 値・特徴
(30〜90分)または緩徐な(10〜20mLに溶解し30〜60秒)
通常6〜8週間隔。ATLLで他剤併用時は4週間以上1

適応

日本国内でのみ承認されている(海外承認なし)。

用法・用量

1回50〜90mg/m²を、または5%ブドウ糖注射液に溶解して30〜90分でするか、10〜20mLに溶解して30〜60秒かけて緩徐にする。通常6〜8週間隔で反復するが、ATLLで他の抗悪性腫瘍剤と併用する場合はを4週間以上とする1。

禁忌・注意

  • 添付文書上、明示的な禁忌の記載はない1
  • ⚠️ 遅延性の骨髄機能抑制が重篤な副作用として起こりうるため、投与後少なくとも6週間は週1回の臨床検査などで患者の状態を十分に観察する1
  • がん化学療法に十分な知識・経験を持つが、緊急時に十分対応できる医療施設で投与する1

副作用

頻度 内容
高頻度 22.2%、血小板減少20.6%1
注意 、悪心・嘔吐、赤血球減少
重篤・まれ 0.10%1

まとめ

  • 日本で開発・承認された水溶性系(MCNU)。 ・と同系統だが海外では承認されていない。
  • 機序は・蛋白・のと単鎖切断、プロセシング阻害による増殖阻害・殺細胞作用。
  • ⭐ 臨床的な重要性の中心はATLLのVCAP-AMP-VECPレジメンの「AMP」構成薬であること。 JCOG9801試験で隔週CHOPに対し・全生存率とも優越した。
  • 通常6〜8週間隔(ATLL併用時は4週間以上)で1回50〜90mg/m²をまたは緩徐静注する。
  • 遅延性の骨髄抑制が特徴で、投与後少なくとも6週間の週1回の血液検査によるモニタリングが必須。

出典

  1. 1.注射用サイメリン50mg/注射用サイメリン100mg 添付文書(独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)/ニプロ株式会社・2025)2025年4月改訂の添付文書で、効能・効果が膠芽腫・多発性骨髄腫・悪性リンパ腫・慢性骨髄性白血病・真性多血症・本態性血小板増多症であること、用法・用量が1回50〜90mg/m²を生理食塩液または5%ブドウ糖注射液に溶解し30〜90分で点滴静注または10〜20mLに溶解し30〜60秒かけて緩徐に静脈内投与し6〜8週間の間隔で反復すること、成人T細胞白血病リンパ腫で他の抗悪性腫瘍剤と併用する場合は投与間隔を4週間以上とすること、遅延性の骨髄機能抑制等の重篤な副作用があるため投与後少なくとも6週間は週1回の臨床検査等で患者の状態を十分に観察すること、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師が緊急時に対応できる医療施設で投与すべきであること、副作用発現頻度が白血球減少22.2%・血小板減少20.6%・間質性肺炎0.10%であること、薬効薬理として癌細胞のDNA・蛋白・RNAをアルキル化しとくにDNA合成を強く阻害してDNA単鎖を切断し、RNAプロセシング阻害により増殖阻害・殺細胞作用を示すことを確認した閲覧 2026-09-05
  2. 2.VCAP-AMP-VECP Compared With Biweekly CHOP for Adult T-Cell Leukemia-Lymphoma: Japan Clinical Oncology Group Study JCOG9801(Journal of Clinical Oncology・2007)未治療の侵襲性成人T細胞白血病リンパ腫118例を、ラニムスチンを含むVCAP-AMP-VECP(6サイクル・4週ごと)または隔週CHOP(8サイクル)へ無作為割付けした試験で、完全奏効率がVCAP-AMP-VECP群40%対CHOP群25%と有意に高く、3年全生存率がVCAP-AMP-VECP群24%対CHOP群13%であったこと、Grade4好中球減少98%対83%・Grade4血小板減少74%対17%・Grade3/4感染32%対15%とVCAP-AMP-VECP群で毒性も高く、VCAP-AMP-VECP群で治療関連死3例が生じたことをEurope PMCの抄録で確認した(本文は非オープンアクセスのため未取得)閲覧 2026-09-05