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Drug Atlas · C4 Antifungals / 抗真菌薬 · 必修

レザフンギン

rezafungin

分類
Antifungals / 抗真菌薬
商品名(EU)
Rezzayo
科目
Pharmacology
トピック
C4: Antifungal agents
承認適応
カンジダ症
標的微生物
Candida albicansCandida glabrataCandida kruseiCandida tropicalisCandida auris
副作用
発熱下痢
監視検査値
カリウムマグネシウム

🧠 全体像と同じ標的()を持つだが、構造改変によりを受けにくくなった結果、半減期が劇的に延び「週1回投与」が可能になった唯一のである。既存3剤()が毎日のを要するのに対し、は初回負荷後は週1回の通院投与で済むため、カテーテルを留置せずにを継続できるという運用上の利点を持つ。ただしは「他に代替治療の選択肢が限られる、または無い」患者に限定されており、として無条件に選ばれる薬ではない点に注意する。1

薬効群の中での位置づけ

系統 代表薬 投与頻度 肝腎機能による調整 の広さ
毎日 中等度以上の肝障害で減量 カンジダ症+救済+好中球減少症の
毎日 米国添付文書上は不要 カンジダ症全般+患者での予防
毎日 不要(
週1回(初回のみ 不要・Child-Pugh B/Cいずれも調整なし) 「代替治療の選択肢が限られる、または無い」に限定(心内膜炎・骨髄炎・髄膜炎は未検討)1

「同じなのにだけが週単位に変わった」という一点が最大の出題ポイント。 第3相ReSTORE試験では、day-14 global cure・30日死亡率のいずれのでもに対しが示されている。2

機序

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='rezafungin'>レザフンギン</span>が1,3-<span class='jp-term jp-term-diagram' title='beta-D-glucan'>β-D-グルカン</span><br>合成酵素複合体を阻害"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='fungal cell wall'>真菌細胞壁</span>のβ-1,3-<span class='jp-term jp-term-diagram' title='glucan'>グルカン</span>合成が止まる"]
    B --> C["浸透圧に耐えられず細胞が破裂(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='fungicidal'>殺真菌的</span>)"]
    D["構造改変(コリン置換など)により<br>血漿中での分解・排泄が遅い"] --> E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='elimination half-life'>消失半減期</span>が非常に長い"]
    E --> F["初回<span class='jp-term jp-term-diagram' title='loading dose'>負荷用量</span>のみで以降は週1回投与が可能"]
    G["CYP450代謝を受けない"] -.->|"肝腎機能・薬物相互作用の影響を受けにくい"| E

💡 機序そのものは他のと同じでも、「薬が体内からどれだけゆっくり消えるか」というの改変だけで臨床上の使い勝手が一変する。 との構造上の違いは阻害というには影響しないため、に無効という共通の弱点もそのまま引き継ぐ。

適応

領域 使いどころ
カンジダ症 成人・12歳以上の小児におけるで、他の抗真菌薬による代替治療の選択肢が限られる、または無い場合1

心内膜炎・骨髄炎・カンジダ髄膜炎での有効性は検討されておらず、これらの病態には用いない。1 経口のに承認)とあわせて、カンジダ症治療に加わった新しい選択肢として位置づけられる。3

用法・用量

初回に400 mgを静注(し、以降は200 mgを週1回静注する(1回のは約1時間)。安全性データが確立されているのは週1回投与4回までであり、それを超える長期投与の安全性は確立されていない。B・Cを含む)のいずれでもは不要である。実際の投与期間は臨床反応・により異なるため、施設のプロトコル・添付文書で確認する。1

禁忌・注意

  • 禁忌または他の薬剤への過敏症の既往1
  • 心内膜炎・骨髄炎・カンジダ髄膜炎への使用は検討されていないため、これらの病態を疑う場合は他剤を選択する1
  • CYP450代謝を受けないため、臨床的に問題となる薬物相互作用は基本的に想定されていない1
  • 共通の弱点としてには無効

副作用

頻度 内容
高頻度(5%以上) 発熱下痢、貧血、悪心・嘔吐、、腹痛1
第3相試験(群と同様の頻度) 肺炎、など、基礎疾患に関連した重篤な有害事象2

まとめ

  • の阻害という機序自体はなど既存3剤と共通。
  • 構造改変により分解を受けにくく半減期が非常に長いため、初回の後は週1回投与で維持できる唯一の
  • いずれでもが不要で、CYP450を介さないため薬物相互作用も乏しい。
  • は「代替治療の選択肢が限られる、または無い」に限定され、心内膜炎・骨髄炎・髄膜炎では未検討。
  • 第3相ReSTORE試験でに対するが示されており、外来非経口治療(カテーテル不要)という運用上の利点を持つ。
  • 共通の弱点としてには無効。

出典

  1. 1.REZZAYO (rezafungin) for injection, for intravenous use — full prescribing information(U.S. Food and Drug Administration (DailyMed)・2025)レザフンギンの承認適応が「代替治療の選択肢が限られる、または無い」カンジダ血症・侵襲性カンジダ症の成人・12歳以上の小児であること(心内膜炎・骨髄炎・カンジダ髄膜炎では検討されていないこと)、機序が1,3-β-D-グルカン合成酵素複合体の阻害であること、用法が初回400 mg静注(負荷)後は200 mgを週1回静注する点滴静注(約1時間)であること、安全性データは週1回投与4回までしか確立されていないこと、CYP450代謝を受けず腎機能障害・肝機能障害(Child-Pugh B・Cを含む)いずれでも用量調整が不要であること、禁忌はレザフンギンまたは他のエキノキャンディン系への過敏症であること、頻度5%以上の有害事象として低カリウム血症(15%)・発熱(12%)・下痢(11%)・貧血(10%)・嘔吐(9%)・悪心(9%)・低マグネシウム血症(8%)・腹痛(7%)などがあることを確認した。閲覧 2026-08-10
  2. 2.Rezafungin versus caspofungin for treatment of candidaemia and invasive candidiasis (ReSTORE): a multicentre, double-blind, double-dummy, randomised phase 3 trial(The Lancet・2023)15か国66施設で行われた第3相ReSTORE試験で、カンジダ血症・侵襲性カンジダ症患者をレザフンギン(初週400 mg、以降200 mgを週1回、計2〜4回)とカスポファンギン(初日70 mg負荷後50 mg/日)に無作為割付けし、day-14のglobal cure(EMA基準)・30日全死亡率(FDA基準)のいずれの主要評価項目でもレザフンギンがカスポファンギンに対し非劣性であったこと、頻度5%以上の治療関連有害事象は両群とも発熱・低カリウム血症・肺炎・敗血症性ショック・貧血であったことを確認した。閲覧 2026-08-10
  3. 3.Global guideline for the diagnosis and management of candidiasis: an initiative of the ECMM in cooperation with ISHAM and ASM(European Confederation of Medical Mycology (ECMM) / ISHAM / ASM・2025)エキノキャンディン系が引き続き侵襲性カンジダ症の第一選択であること、週1回投与のレザフンギンと経口薬イブレキサフンガープが新しい治療選択肢に加わったことを確認した。閲覧 2026-08-02