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Lab values · Published

マグネシウム

Magnesium

別名
血清マグネシウム血清MgMg
臓器系
内分泌・代謝腎・泌尿器循環器
科目
Internal MedicineNeurologyPharmacology
トピック
内科学 G-02:小腸の吸収不良と消化不良神経内科 G1-29:ウェルニッケ・コルサコフ症候群薬理学 B5:心臓電気生理に作用する薬
関連疾患
ウェルニッケ・コルサコフ症候群心室性不整脈(心室頻拍・心室細動)先天性QT延長症候群短腸症候群副甲状腺機能低下症
監視対象薬
アンフォテリシンBオンダンセトロンジギトキシンジゴキシンシスプラチンパチロマーパロノセトロンバンデタニブパントプラゾールボノプラザンマグネシウム(Mg++)ラベプラゾールレザフンギン
影響する薬剤
(エス)オメプラゾールMgOH 水酸化マグネシウムアミカシンゲンタマイシンシクロスポリンAセツキシマブタクロリムストブラマイシンパチロマーパニツムマブパントプラゾールフォスカルネットペンタミジンボノプラザンラベプラゾール硫酸マグネシウム

🧠 全体像:血清(Mg)は、ATP依存反応、K・Ca恒常性を評価する入口だが、血清にあるのは全身Mgのごく一部で、正常値でも細胞内・骨の欠乏を除外できない。低値では難治性低K・低Ca、痙攣、(TdP)を、高値では低下とMg製剤蓄積による反射低下・呼吸循環抑制を急いで評価する。

何を測っているか

体内Mgの多くは骨と細胞内にあり、は1%未満である。通常の生化学検査は血清・血漿中の総Mgを測り、Mg、蛋白結合Mg、との複合体を合わせた値を報告する。

flowchart TD
    A["食事・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='intestinal absorption'>腸管吸収</span>"] --> B["血清Mg"]
    B --> C["骨・細胞内へ分布"]
    C --> B
    B --> D["腎で濾過・再吸収"]
    D --> E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='urinary excretion'>尿中排泄</span>"]
    F["消化管喪失"] --> G["低Mg"]
    H["腎性喪失"] --> G
    I["腎不全+Mg負荷"] --> J["高Mg"]
測定 役割 限界
血清総Mg 最も一般的で迅速 全身量・細胞内量を直接表さない
Mg 生理活性分画を評価 利用施設と標準化が限られ、条件に敏感
尿Mg・ 腎性喪失か腎外喪失かの補助 腎機能、利尿薬、最近の補充に影響される

基準値と単位

成人血清総Mgの代表的な範囲は約0.70〜1.00 mmol/L1.7〜2.4 mg/dLだが、測定法と施設基準を優先する。

1 mmol/L2.43 mg/dL2 mEq/L1\ \mathrm{mmol/L} \approx 2.43\ \mathrm{mg/dL} \approx 2\ \mathrm{mEq/L}

Mgは2価イオンなので、mmol/LmEq/Lを同じ数値として扱わない。アルブミン低下では総Mgが低く見えても分画が比較的保たれることがある。

低値の原因

機序 代表例 手掛かり
摂取・吸収低下 、アルコール使用、吸収不良、短腸 食事、下痢、体重、他の欠乏
消化管喪失 、膵・ 量、
腎性喪失 ループ・、アミノグリコシド、シスプラチン、 尿Mg、薬剤、
抑制薬 長期 中止・変更で改善する例
細胞内移動 、インスリン治療、 リン・K・Caも低下
遺伝性 など 低K、、家族歴

付近でも、持続する下痢、栄養不良、利尿薬、シスプラチンなどがあれば欠乏の可能性を臨床的に再評価する。

低値の症状と関連電解質

影響 所見
神経筋 振戦、、筋力低下、痙攣
心臓 QT延長、心房・、TdP
K 腎からのK喪失が続き、低K血症が補正抵抗性になる
Ca PTH分泌低下・作用抵抗性により低Ca血症が遷延する
代謝 依存性酵素反応を妨げ、欠乏治療への反応を弱め得る

⚠️ TdP、持続性、痙攣、著しいでは緊急対応する。TdPへの静注Mgは、血清Mgが正常でも適応になり得るため、検査結果待ちでや治療を遅らせない。

高値の原因と症状

機序 代表例 注意点
低下 AKI、進行CKD 単独では軽度でもMg負荷でし得る
Mg含有製剤 、下剤、 便秘・腸閉塞では吸収時間が長くなる
医療投与 子癇治療、静注補充 尿量、反射、呼吸、投与量を監視する
細胞からの放出 腫瘍崩壊、など K、リン、腎機能も評価する
採血時溶血、Mg含有輸液ライン混入 再採血と検体状態を確認する

高Mg血症は濃度上昇に伴い、悪心、、傾眠、、筋力低下、低血圧、徐脈、、呼吸抑制、、心停止へ進み得る。症状と濃度の対応は腎機能、Ca、薬剤、上昇速度で変わる。

評価と初期対応

flowchart TD
    A["血清Mg異常"] --> B["心電図・反射・呼吸・腎機能を評価"]
    B --> C{"低値か高値か"}
    C -->|"低値"| D["消化管喪失・腎性喪失・薬剤を検索"]
    D --> E["K・Ca・リンも測定しMgを補充"]
    C -->|"高値"| F["Mg製剤を中止し投与源を確認"]
    F --> G["症候性ならCa投与などで膜を安定化"]
    G --> H["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='renal excretion (renal elimination)'>腎排泄</span>を促すか透析を検討"]
    E --> I["症状・心電図・Mgを再評価"]
    H --> I

低Mg血症では症状、経口可能性、、腎機能に応じて経口または静注補充を選ぶ。静注では血圧・心電図を監視し、腎不全では減量して再測定する。血清値が一時正常化しても細胞内貯蔵の回復には時間がかかる。症候性高Mg血症ではMg源を止め、静注Ca塩で心筋・神経筋作用を一時的に拮抗する。循環が保たれ腎機能があれば輸液と利尿を検討し、重症または腎不全では透析を早期に相談する。

測定上の注意

  • 溶血では赤血球内Mgが漏れ、になり得る。
  • Mgを含む輸液・薬剤の投与ラインから採血しない。
  • 最近の補充、利尿薬、下剤・、抗癌薬、抑制薬を確認する。
  • や酸では総MgとMgの関係が変わる。
  • K・Caが補正できないときは、血清Mgが境界域でも再測定と原因評価を行う。

まとめ

  • 血清Mgは全身Mg量のごく一部で、正常値だけで欠乏を完全には除外できない。
  • 低値は消化管喪失、腎性喪失、薬剤、に分ける。
  • 低Mgは低K・低Caを補正抵抗性にし、痙攣・QT延長・TdPを起こし得る。
  • 高値は腎不全とMg含有製剤の組合せをまず探し、反射・呼吸・循環を監視する。
  • 単位、腎機能、薬剤、検体溶血を確認し、緊急症状は結果待ちで治療を遅らせない。