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ABCD2スコア

ABCD2 score

臓器系
神経循環器
科目
Neurology
トピック
神経内科 G2-26:TIA
構成:症状
脱力失語構音障害
適用疾患
一過性脳虚血発作

🧠 全体像:は、TIA後2日以内の脳卒中リスクを5項目で層別化するために導出された簡便なである。名前自体が採点項目の頭文字(Age・Blood pressure・Clinical features・Duration・Diabetes)で、DがDurationとDiabetesの2つに使われるため「2乗(²)」を付けてABCD²と呼ぶ——この語呂がそのまま構成要素の暗記になる。ただし症候(・など)を採点項目に一切含まないという構造的な弱点があり、低スコアだからといってのやを安心して除外してはならない。⭐ 現行のガイドラインは、同じスコアを目的によって扱い分けている——紹介のやの判断にスコアを単独で使うことは推奨されない一方、2剤併用の適応判断には「4以上」という線引きが今も使われている。

目的と適用場面

内容
原著の設計目的 後2日以内のの層別化。原型はこの目的で導出された1。⚠️ ただし現行のは「その後のの評価」にスコアを用いないと定めている(→ 現在の位置づけ)2
対象 2剤併用の適応を判断するのは、専門医の評価でと確定し、非と判断された発症24時間以内の例。低リスク、の可能性にとどまる例、脳卒中専門医の評価を受けていない例は、根拠となったのいずれにも組み入れられていない3
使う場面 上記の患者での2剤併用の適応判断。の組入れ基準に由来する線引きとして現行ガイドラインが用いている
使ってはいけない場面 その後のの評価と紹介のの判断( 推奨1.1.6 はこの2つを名指しで禁じている)2。高リスク例の同定・・治療判断にスコアを単独で用いること4
評価しないもの 画像所見、症候、の特異的所見、確定診断そのもの

原型は独立に開発されたCalifornia score(90日)とABCD score(7日)で、2007年にJohnstonらがこの2つを統合し、2日に最適化した単一の指標としてを導出した1。

構成要素と配点

項目 基準 点
A: 60歳以上 1
B: 初回評価時に収縮期140mmHg以上または拡張期90mmHg以上 1
C: 片側の脱力 2
C: 脱力を伴わない(・) 1
C: それ以外の症状 0
D: 60分以上 2
D: 10〜59分 1
D: 10分未満 0
D²:糖尿病(Diabetes) あり 1

合計0〜7点1。⭐ とはそれぞれ3段階(0/1/2点)を持つ唯一の項目で、片側脱力(2点)と60分以上の持続(2点)が最も重みの大きい所見である。

flowchart TD
    A["一過性の局在神経症状(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='transient ischemic attack'>TIA</span>疑い)"] --> B["スコアを算出する前に直ちに紹介し<br>24時間以内に専門医評価を受ける"]
    B --> C{"専門医評価の結果"}
    C -->|"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='transient ischemic attack'>TIA</span>の可能性にとどまる<br>/診断が不確実"| D["スコアが高くても<br>2剤併用の根拠にならない"]
    C -->|"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='transient ischemic attack'>TIA</span>と確定し非<span class='jp-term jp-term-diagram' title='cardiogenic'>心原性</span>"| E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ABCD2 score'>ABCD2スコア</span>を算出<br>(適応判断は発症24時間以内)"]
    E --> F{"スコアの範囲"}
    F -->|"0〜3点"| G["低リスク<br>2剤併用は行わない"]
    F -->|"4〜5点"| H["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='intermediate risk (PE)'>中間リスク</span>"]
    F -->|"6〜7点"| I["高リスク"]
    H --> J["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='acetylsalicylic acid'>アセチルサリチル酸</span>+<span class='jp-term jp-term-diagram' title='clopidogrel'>クロピドグレル</span><br>21日間(強い推奨)"]
    I --> J
    I --> K["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='acetylsalicylic acid'>アセチルサリチル酸</span>+<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ticagrelor'>チカグレロル</span><br>30日間も選択肢(弱い推奨)"]

解釈とカットオフ

リスク 点数 2日以内 7日以内 90日以内
低リスク 0〜3点 1.0% 1.2% 3.1%
4〜5点 4.1% 5.9% 9.8%
高リスク 6〜7点 8.1% 11.7% 17.8%

(導出に用いた2群1916例と検証した4群2893例を合わせた4809例での。この4809例は高リスク1012例=21%、2169例=45%、低リスク1628例=34%に分かれる1)

⭐ 4点以上という線引きでは、34研究35,867例のでも同方向の差が出ている。欧州脳卒中機構(ESO)の診療ガイドラインが観察研究をまとめたところ、7日以内の脳卒中は4点以上で5.3%(1257/23942)、3点以下で1.8%(212/11925)、2.97(95%CI 2.23〜3.96)だった——ただしESO自身はこの推定のエビデンスの確実性を非常に低いと格付けしている4。ただしこの差は「3点以下なら安全」を意味しない——同じガイドラインは、スコアの感度が限られるため3点以下にも早期の評価と治療を要する高リスク例が相当数含まれうると述べている(→ 限界の節)4。

4点以上・6点以上が指す治療の適応

💡 スコアの値が実際に治療を変えるのは、2剤併用()の適応判断である。同じ「高リスク」でも、併用する薬によって閾値が違う——これは各の組入れ基準がそのまま推奨に引き継がれているためである3。

レジメン 対象(いずれも発症24時間以内・非) 期間 推奨の強さ/エビデンスの質
+ 軽症(NIHSS 3以下)または高リスク(4以上) 21日間 強い推奨/高
+ 軽症〜中等症( 5以下)または高リスク(6以上、もしくは頭蓋内動脈硬化性病変か症状を説明しうる50%以上の狭窄という他の) 30日間 弱い推奨/中

(いずれもESOの推奨。表の値は推奨1・推奨2の本文による3)

⚠️ を用いたTHALES試験は、6以上で例を組み入れる際に運動症状または状があることを要件としていた。同試験の組入れ例のうちは10%未満であり、後のレジメン選択にあたって考慮すべき点として原文が明記している3。

⚠️ 21日・30日という期間を区切る理由は出血リスクである。 ESOは、CHANCE・POINTので併用の利益が発症後最初の21日間に限られていたこと、慢性期を対象としたでは虚血イベントの減少が出血でされて純利益が示されず、出血リスクは時間とともにすることを、期間を限る根拠として挙げている。実測では、併用は90日時点の大出血を有意でない範囲で増やし(RR 1.73、95%CI 0.69〜4.30、絶対増加0.2%)、併用は(HR 3.33、95%CI 1.34〜8.28、絶対増加0.3%)と(HR 3.99、95%CI 1.74〜9.14、絶対増加0.4%)を有意に増やしている——併用のほうが推奨が強いのは、この点で不利が示されていないためでもある3。なお抗凝固の適応がある例や出血リスクが高いと認識された例は組み入れられた試験から除外されており、抗凝固の適応がある例に2剤併用を通常は行わない3。

⚠️ 低リスク、あるいはの診断そのものが不確実な例には2剤併用を行わない。 同文書の11名全員が2剤併用に反対票を投じている。低リスク、の可能性にとどまる例、脳卒中専門医の評価を受けていない例は、同定されたどのにも組み入れられていない3。300mg単回負荷などの用量は推奨文そのものではなく、より弱い「提案」として付されている3。詳細な用量・切り替えのタイミングはTIA側の治療節を参照する。

現在の位置づけ

同じ「4以上」という数字でも、何を決めるために使うかで推奨の向きが逆になる。ここを混ぜると、ガイドラインが「ABCD2を捨てた」とも「今も推奨している」とも読めてしまう。

用途 現行の推奨
紹介の・高リスク例の同定() ESOは予測ツールを単独で用いて高リスク例の同定・・治療判断を行わないことを提案する(介入に反対する弱い推奨、エビデンスの質は非常に低い)4。英国はより端的に、「ABCD2などのスコアリングシステムを、その後のの評価や紹介のの判断に用いない」と定める(推奨1.1.6)2
2剤併用の適応判断 ESOは非の高リスク(4以上)への短期の2剤併用を強く推奨する(エビデンスの質は高)4。期間は21日間3

⚠️ スコアが低いことは「後回しにしてよい」根拠にならない。 は、が疑われる人には禁忌がなければ直ちに300mg日量を開始し、発症から24時間以内に専門医の評価と検査を受けられるよう直ちに紹介すると定めたうえで、リスク評価と紹介のの判断にABCD2を用いないと明記している(推奨1.1.4・1.1.5・1.1.6)2。ESOも、例の専門医評価を発症24時間以内に行うことを強く推奨している4。

💡 なぜ「治療の適応には使うのに、には使わない」のか。 治療の側では、CHANCE・POINTなどのが「4以上」を組入れ基準にしていたため、効果が示された集団を指すラベルとしてこの閾値が引き継がれている3。の側では、スコアの値で評価の順番を変える運用そのものを検証したも観察研究も存在せず、しかも感度が限られるため低スコア群にも早期治療を要する例が含まれうる4。「試験の組入れ基準として妥当」と「診療の振り分けに使って安全」は別問題である。

限界と使ってはいけない場面

⚠️ 症候を採点項目に含まない。 めまい・・・などのに特徴的な症候は5項目のどこにも反映されず、のやを十分に捉えられない構造的な弱点がある5。所見を組み込んだABCD3-Iのような改良版でも、この弱点を完全には解消しない。

⚠️ 3点以下にも高リスク例が残る。 ESOは推奨の理由として、スコアの感度が限られるため3点以下に分類された患者のなかにも早期の評価と治療を要する高リスク例が相当数含まれうること、そして予測ツールを使う運用が、や抗凝固の対象となる患者の評価を不必要に遅らせうることを挙げている4。

⚠️ 識別能そのものが高くない。 33研究16,070例のでは、7日以内の脳卒中に対するは0.70(95%CI 0.62〜0.78)にとどまった。0〜3点を低リスク・4〜7点を高リスクとして切ったときの感度は0.89(0.87〜0.91)だが特異度は0.34(0.33〜0.35)——脳卒中を起こさなかった患者の3分の2が4点以上に入る。そのため確率の修正幅は小さく、5%の集団では4点以上でも7日以内のが絶対値で2.0%上がるだけ、3点以下でも2.9%下がるだけで、がこれより低い場面や非専門医が用いる場合の修正幅はさらに小さい6。

⚠️ 区切り値を上げると感度が崩れる。 カナダの8で患者2056例を前向きに検証した研究では、原著が高リスクとした5点超の7日以内脳卒中に対する感度はわずか31.6%(95%CI 19.1〜47.5)、は判定者によって0.56〜0.65で、著者はどの区切り値でも切迫する脳卒中の予測因子として不正確だとしている7。⭐ 4点以上(=ESOの2剤併用の閾値)と5点超(=原著の高リスク区分)は別の線であり、感度・特異度はどこで切るかで大きく変わる。数値を引くときは必ず区切り値を添える。

💡 ここでいう「感度」と「の取りこぼし」は別の弱点である。画像情報を組み込んだABCD2-I・ABCD3-Iのような改良版は、が使える場面では高リスク群の同定に有用な可能性があるとされ、ESOがの解析から除いたのはこれらが一次医療での使用を想定して作られていないためであって、有用性を否定したからではない4。

⚠️ 画像所見・心電図所見・頸動脈評価の結果を反映しない。これらはとは独立に、すべてので評価する。

⚠️ 低スコアを理由に、緊急評価・専門医紹介・の開始を先送りしない。 後90日以内のは最大17.8%に達し、その約半数は発症後2日以内という短期間に生じる1。スコアはのではなく、治療の適応を指すラベルである。 単独で経過観察の可否や評価の順番を決めてはならない42。

⚠️ の診断そのものが不確実な場合がある。・てんかん・失神などのはスコアの対象外であり、は臨床診断を代替しない。診断が不確実な例はの試験にも組み入れられていないため、スコアが高くても2剤併用の根拠にはならない3。

まとめ

  • は年齢・血圧・・・糖尿病の5項目、合計0〜7点で後2日以内のを層別化する。
  • 低リスク(0〜3点)・(4〜5点)・高リスク(6〜7点)に分け、2日リスクはそれぞれ1.0%・4.1%・8.1%。
  • には使わない。 ESOは予測ツールを単独で用いないことを提案し(弱い推奨)、はABCD2などのスコアでリスク評価や紹介のを決めないと定める。は直ちに紹介し、24時間以内に専門医の評価を受ける。
  • 治療の適応判断には今も使う。 4以上は非高リスクへの+21日間併用(強い推奨)の対象を指し、6点以上または他のは+30日間併用(弱い推奨)の対象を指す。低リスク・診断が不確実な例には行わない。
  • 識別能は高くない。 7日以内の脳卒中に対するは0.70で、4点以上で切ると特異度は0.34にとどまり、区切り値を5点超に上げると感度は31.6%まで落ちる。
  • 2剤併用の期間(21日・30日)は出血リスクとの釣り合いで切られている。長く続けると虚血イベントの減少が出血でされる。
  • 症候を採点項目に含まないため、低スコアでもやを除外できない。
  • 画像・心電図・頸動脈評価を代替せず、低スコアを理由に緊急評価を先送りしない。

出典

  1. 1.Validation and refinement of scores to predict very early stroke risk after transient ischaemic attack(The Lancet(Johnston SC, Rothwell PM, Nguyen-Huynh MN, et al.)・2007)年齢60歳以上1点・血圧140/90mmHg以上1点・臨床症状(片側脱力2点、脱力を伴わない言語障害1点)・持続時間(60分以上2点、10〜59分1点)・糖尿病1点の5因子から合計0〜7点のABCD2スコアを導出したこと、導出に用いた2群1916例と検証した4群2893例を合わせた4809例が高リスク(6〜7点)1012例21%・中間リスク(4〜5点)2169例45%・低リスク(0〜3点)1628例34%に分かれ、2日以内の脳卒中リスクがそれぞれ8.1%・4.1%・1.0%であったことを抄録で確認した。7日以内・90日以内のリスクは全文の表にある値で、本誌は購読制でありUnpaywallでもリポジトリ版が無いため今回は逐語で確認できていない。閲覧 2026-08-11
  2. 2.Stroke and transient ischaemic attack in over 16s: diagnosis and initial management(National Institute for Health and Care Excellence (NICE), guideline NG128・2022)推奨1.1.6が、TIAが疑われるか確定した人について、その後の脳卒中リスクの評価や紹介の緊急度の判断にABCD2などのスコアリングシステムを用いないこと(原文は「Do not use scoring systems, such as ABCD2, to assess risk of subsequent stroke or to inform urgency of referral for people who have had a suspected or confirmed TIA.」)と定めていること、代わりに推奨1.1.4が禁忌がなければアスピリン300mg日量を直ちに開始すること、推奨1.1.5が発症から24時間以内に専門医の評価と検査を受けられるよう直ちに紹介することを定めていることを本文で確認した。ガイドラインは2019年5月1日公開・2022年4月13日最終更新で、1.1.6には2019と付記されている。閲覧 2026-09-08
  3. 3.European Stroke Organisation expedited recommendation for the use of short-term dual antiplatelet therapy early after minor stroke and high-risk TIA(European Stroke Organisation・2021)推奨1として、発症24時間以内の非心原性の軽症脳梗塞(NIHSS 3以下)または高リスクTIA(ABCD2スコア4以上)にアスピリン+クロピドグレルの21日間併用を強く推奨(エビデンスの質は高)していること、推奨2として、非心原性の軽症〜中等症脳梗塞(NIHSS 5以下)または高リスクTIA(ABCD2スコア6以上、もしくは頭蓋内動脈硬化性病変か症状を説明しうる内頸動脈50%以上の狭窄という他の高リスク所見)にアスピリン+チカグレロルの30日間併用を弱く推奨(同じく中)していること、チカグレロルを用いたTHALES試験がABCD2スコア6以上の組入れに運動症状または言語症状の存在を要件としていたこと、クロピドグレル300mg単回負荷は推奨文ではなく提案として付されていること、低リスクTIAまたはTIAの診断が不確実な例では専門家11名全員が2剤併用に反対票を投じたこと、クロピドグレル併用が90日時点の大出血を有意でない範囲で増やし(RR 1.73、95%CI 0.69〜4.30、絶対増加0.2%)チカグレロル併用が頭蓋内出血(HR 3.33、95%CI 1.34〜8.28、絶対増加0.3%)と重度出血(HR 3.99、95%CI 1.74〜9.14、絶対増加0.4%)を有意に増やしたこと、クロピドグレル併用のほうが推奨の強さとエビデンスの確実性を高く格付けした理由として、関連する転帰を報告した試験が3件あることと頭蓋内出血の有意な増加が示されていないことを挙げていること、CHANCE・POINTのプール解析ではクロピドグレル併用の利益が発症後最初の21日間に限られており、慢性期の大規模無作為化比較試験では虚血イベントの減少が出血で相殺されて純利益が示されなかった(出血リスクは時間とともに累積する)と述べていること、抗凝固の適応がある例と出血リスクが高いと認識された例は組み入れられた試験から除外されており抗凝固の適応がある例には2剤併用を通常は行わないとしていることを全文(PMC8370083)で確認した。閲覧 2026-08-11
  4. 4.European Stroke Organisation (ESO) guidelines on management of transient ischaemic attack(European Stroke Organisation・2021)TIA疑い例では予測ツールを単独で用いて高リスク例の同定・トリアージ・治療判断を行わないことを提案し(介入に反対する弱い推奨、エビデンスの質は非常に低い)、その理由として感度が限られるため3点以下にも早期の評価と治療を要する高リスク例が相当数含まれうること、予測ツールの使用が内膜剥離術や抗凝固の対象となる患者の評価を不必要に遅らせる懸念を挙げていること、一方で非心原性の高リスクTIA(ABCD2スコア4以上)にはアスピリン+クロピドグレルの短期併用を強く推奨(質は高)していること、TIA例の専門医評価を発症24時間以内に行うことを強く推奨(質は低)していること、34研究35,867例のプール解析で7日以内の脳卒中が4点以上5.3%(1257/23942)対3点以下1.8%(212/11925)でオッズ比2.97(95%CI 2.23〜3.96。ただしGRADEのエビデンスの確実性は非常に低いと格付けしている)であったこと、画像を組み込んだABCD2-I・ABCD3-Iは神経画像が使える場面で高リスク群の同定に有用な可能性があるとしつつ一次医療での使用を想定した設計でないため今回の解析から除いたとしていることを全文(PMC8370080)で確認した。閲覧 2026-09-08
  5. 5.Diagnosis, Workup, Risk Reduction of Transient Ischemic Attack in the Emergency Department Setting: A Scientific Statement From the American Heart Association(American Heart Association・2023)ABCD2スコアが運動失調・同名半盲などの後方循環症候を採点項目に含まず、椎骨脳底動脈系のTIAや心原性塞栓を十分に捉えられない構造的な限界を指摘していること閲覧 2026-08-11
  6. 6.Performance of the ABCD2 score for stroke risk post TIA: meta-analysis and probability modeling(Neurology・2012)TIA後のABCD2スコアと脳卒中転帰を報告した33件の研究(16,070例)のメタ解析・確率モデリングで、7日以内脳卒中に対する曲線下面積が0.70(95%CI 0.62〜0.78)にとどまったこと、0〜3点を低リスク・4〜7点を高リスクとして切った場合の感度が0.89(0.87〜0.91)・特異度が0.34(0.33〜0.35)であったこと、事前確率5%の集団では4点以上で7日以内の脳卒中リスクが絶対値で2.0%増えるだけ、3点以下では2.9%減るだけであり、事前確率がより低い場面や非専門医が用いる場合は修正幅がさらに小さいことを抄録で確認した。閲覧 2026-08-27
  7. 7.Prospective validation of the ABCD2 score for patients in the emergency department with transient ischemic attack(CMAJ (Canadian Medical Association Journal)・2011)カナダの8救急部門でTIA患者2056例を前向きに検証した研究で、高リスクとされるABCD2スコア5超の7日以内脳卒中に対する感度はわずか31.6%、判定者による曲線下面積は0.56〜0.65であり、どの区切り値でもABCD2スコアは切迫する脳卒中の予測因子として不正確だったこと閲覧 2026-08-27