Pediatrics

Pediatrics · 08

新生児感染症

Neonatal infections

前提:病態
先天性ウイルス感染(例)ストレプトコッカス・アガラクチエ(B群)
疾患
新生児敗血症先天性TORCH感染症

🧠 全体像症は感染経路と発症時期で3つに分けて考える。早期発症は分娩前後に母体から獲得した病原体(GBS・大腸菌が代表)、遅発性は環境・医療関連病原体(カテーテル関連のブドウ球菌等)、性(先天性)はTORCH等のであり、それぞれ危険因子・検査・治療が異なる。早期/遅発の時間境界は制度により異なり、早産児はいずれの型でもリスクが高い。

総論

  • 感染経路:(先天性)、腟からの、分娩時、出生後の環境・接触による感染。
  • 発症時期による分類:早期発症と遅発性の境界は定義により生後48時間・72時間・7日と異なる。抗菌薬選択や監視では施設基準を確認する。
  • 早産児はいずれのタイプの感染症でもリスクが高い。

早期発症新生児感染症

項目 内容
危険因子 (>18時間、とくに早産の場合)、母体感染徴候、GBS腟保菌歴または既往児のGBS感染、、皮膚/粘膜の損傷
主な病原体 GBS、大腸菌などのグラム陰性桿菌が中心。Listeriaなどは地域疫学による。HSVやクラミジアはを起こすが、典型的な細菌性早期敗血症とは発症時期・診断・治療が異なる
症状 体温不安定、活動性低下、、無呼吸・呼吸窮迫、、DIC。骨髄炎などのは遅発例でより典型的
診断 抗菌薬前の血液培養、CBC・炎症指標(単独では除外不可)。髄膜炎が疑われ全身状態が許せば、呼吸症状があれば胸部X線
治療 呼吸循環支持+地域の耐性・薬剤感受性に基づく経験的抗菌薬(例:またはアンピシリン)。投与決定後は1時間以内に開始。血液培養陰性、初期疑いが低い、臨床経過良好、炎症指標の推移が良好なら36時間で中止を再評価する

遅発性新生児感染症

項目 内容
危険因子 カテーテル類、(例:)、重症疾患、栄養不良、免疫不全
主な原因菌 黄色ブドウ球菌、大腸菌、その他グラム陰性桿菌、カンジダ、GBS。医療関連・環境由来が多いが、GBSなどは母体由来・市中由来の遅発例もある
症状 発熱、活動性低下、、呼吸窮迫、、DIC
診断 血液培養、CBC・炎症指標、血糖。尿培養はカテーテル採尿または恥骨上穿刺で採取し、髄膜炎が疑われ全身状態が許せば
治療 カテーテル、地域のNICU菌叢・耐性、髄膜炎の有無を踏まえて経験的抗菌薬を選ぶ。バンコマイシンを含む薬剤は耐性菌リスクやに基づいて使用し、全例に固定しない。培養陰性で経過良好なら48時間で中止を再評価する

経胎盤感染(先天性感染)

病原体 特徴的な症状
TORCH全般 SGA()、黄疸、肝炎、肝脾腫、紫斑、/水頭症
先天性風疹 感音難聴などの、紫斑・
先天性CMV 感音難聴、、紫斑、肝脾腫。は風疹ほど典型的ではない
B19 胎児の重症貧血・血小板減少、。風疹様発疹は主に感染したの所見
では、眼・神経系異常
先天性梅毒 SGA、黄疸、、発疹、鼻炎、粘膜出血、骨軟、髄膜炎
細菌感染 通常は非特異的な症状で発症
  • 診断:病原体ごとに検査を選ぶ。先天性CMVは生後3週以内の唾液PCR(陽性は尿PCRで確認)または尿PCR、HSVは病変・粘膜・血液・、梅毒は母児の定量的とトレポネーマ検査を組み合わせる。IgG単独は母体抗体移行のための証明にならない。
  • 治療:病原体別治療+臓器評価が基本。先天性の児にはを用いる(は主に妊娠中の母体治療)。先天性梅毒には、症候性先天性CMVでは専門医のもと/、HSVではアシクロビルを検討する。

まとめ

  • 早期発症感染症は母体由来、症は環境・医療関連が中心で、経験的抗菌薬は発症時期だけでなく地域疫学・デバイス・髄膜炎リスクに基づいて選ぶ。
  • 早産児はいずれの発症時期・感染経路でも感染リスクが高い。
  • では、風疹の、CMVの感音難聴・、先天性水痘のB19のなど、病原体ごとの組合せを手掛かりにする。
  • 確定には母体血清だけでなく、CMVの生後3週以内PCR、HSVの病変・血液・、梅毒の母児定量血清検査など、病原体と採取時期に応じた児の検査を選ぶ。