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Disease Atlas · 運動器 · 疾患

化膿性肩峰下滑液包炎

Septic subacromial bursitis

別名
感染性肩峰下滑液包炎敗血症性肩峰下滑液包炎
臓器系
運動器感染症
科目
Macroscopic Anatomy and Embryology (Macroscopic Anatomy)Medical Microbiology
トピック
総論:筋学総論微生物学 2/1:黄色ブドウ球菌
鑑別疾患
化膿性関節炎肩峰下疼痛症候群石灰沈着性腱炎痛風
合併症
骨髄炎
治療薬
クリンダマイシンドキシサイクリンスルファメトキサゾール+トリメトプリムバンコマイシンシプロフロキサシンリファンピシン
原因微生物
黄色ブドウ球菌
症状
肩痛発熱紅斑

🧠 全体像:同じ「の下が痛い」でも、⭐ は運動療法から始める慢性疾患、は抗菌薬と穿刺を要する感染症で、方針が正反対になる。⚠️ 厄介なのは、がのだという点である——や膝蓋前と違って皮膚から直接感染することはまれで、血行性、または他部位からの直接波及で起こる1。そしてのはまれで、診断が遅れることが多い2。「肩の」を見たときに感染を思い出せるかどうかが、このノートの実質である。

⚠️ 「肩峰下疼痛症候群の傘」との関係を言い過ぎない

2026年に改訂された(SAPS)の診療ガイドラインは、SAPSを「非・非の、とくに上肢挙上時に疼痛を来す肩の愁訴」と定義しなおし、含めるものを・・変性によるに絞った3。2014年版が「」を傘の中身として列挙していたのに対し、改訂版の列挙からという病名は落ちている。

⚠️ ただし「感染性が定義から除外された」とまでは書かれていない。 改訂版の定義が明示的に外しているのはとであり、感染への言及自体が本文に無い3。⭐ つまり本症が別ノートとして立つ理由は「ガイドラインが除外したから」ではなく、治療が抗菌薬と穿刺でありがまったく違うからである。 実際、StatPearls のの章は感染をの原因の一つとして列挙している4——「傘の外」と機械的に覚えると、この記述と衝突する。

浅在性と深在性で感染経路が違う

は骨・筋・腱・皮膚のあいだにある液体で満たされた袋状の構造で、浅在性とを合わせて150以上ある1。

浅在性(・膝蓋前など) (下など)
主な感染経路 直達的な接種——皮膚の・穿通、上を覆う蜂窩織炎からの波及 血行性、または他部位からの直接波及(など隣接するはその一例)
頻度 多い まれで、診断が遅れることが多い2
気づきやすさ 皮膚の発赤・腫脹が目に見える 深く、外から見えない

経路の区別は StatPearls による1。

⭐ この一段が本症の臨床像すべてを決める。 に細菌が入るには、①血流に乗るか、②他部位(隣の関節など)から回ってくるか、③針で直接入れられるかしかない。だから「刺し傷が無いから感染ではない」という推論が成り立たず、菌血症の原因を探す方向と、直近の注射歴を聴く方向の両方が要る。⚠️ 原著が挙げているのは “hematogenous or direct spread from other sites” であり、波及元を関節に限定してはいない1。

⚠️ 医原性——肩峰下ステロイド注射という入口

は、のの症状を和らげるためのステロイド注射でも起こりうる1。肩ではこれが具体的なになる。⚠️ 下ステロイド注射はの診断・治療の双方に頻用されており、はその合併症として認知されている(まれではある)5。市中で下ステロイド注射を受けた後にによるを来した2例が報告されている5。

💡 の治療(への下ステロイド注射、運動療法を可能にするための注射)が、そのまま本症の危険因子になっている。 ⭐ 「注射をした肩が、あとから前よりひどく痛む」を聞き流さない。

起因菌

病型 起因菌
急性 黄色ブドウ球菌が80〜90%、次いで。そのほか大腸菌・腸球菌・緑膿菌・
慢性 と真菌によることが多く、全身感染の評価を促す

いずれも StatPearls による1。浅在性の80%が黄色ブドウ球菌によるとする総説の記載とも一致する2。

危険因子

  • 男性に多く、平均発症年齢は約50歳1。
  • 多くは職業に関連した反復外傷によるもので、配管工・大工・屋根職人・聖職者・運動選手が多く侵される1。⚠️ ただしこれは浅在性の話が中心である——下では上記の感染経路のほうが効く。
  • 痛風などのの患者はが増えており、の頻度が高い1。
  • 関節リウマチなどの患者も危険が高い1。

💡 危険因子にと関節リウマチが並ぶ点は、の線引きと突き合わせて読む。 ⚠️ 疾患は2026年改訂版の定義が明示的に外しているが、はむしろSAPSに含まれる3——=傘の外、と単純化しない。結晶性の病態と感染は併存しうるので、いずれにせよ穿刺液で両方を評価する。

⚠️ 化膿性関節炎との区別——可動域が鍵

⭐ では通常、関節の可動域は障害されない。では制限される1。

肩の
通常は保たれる 著しく制限される
穿刺すべきもの

⚠️ ただし所見だけで区別しきれない。 StatPearls も、疼痛・圧痛・浮腫・紅斑・熱感・発熱といった所見は感染性との区別に完全には信頼できず、追加の検査が必須だとしている1。「可動域が保たれているから関節ではない」で終わらせず、疑えば両方を評価する。

💡 の炎症そのものの所見も覚えておく。 の下・肩の前外側に限局した圧痛があり、疼痛は限局して肩や腕の他部位へ放散しない(放散するならを鑑別に入れる)。皮膚は熱感を帯びたりになることはあるが紅斑は通常みられない4。⚠️ だから「紅斑が無い」は感染の否定材料にならない。

診断

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='acromion'>肩峰</span>下の急性疼痛<br>発熱・注射歴・菌血症を疑う状況"] --> B["抗菌薬を開始する前に<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='C-reactive protein'>CRP</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='erythrocyte sedimentation rate, ESR'>赤沈</span>・血液培養を採る"]
    B --> C{"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='passive range of motion'>他動可動域</span>は"}
    C -->|"著しく制限"| D["肩の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='septic arthritis'>化膿性関節炎</span>を優先<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='arthrocentesis'>関節穿刺</span>と<span class='jp-term jp-term-diagram' title='joint fluid'>関節液</span>分析"]
    C -->|"保たれている"| E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='bursal aspiration'>滑液包穿刺</span><br>細胞数と分画・グラム染色・培養・結晶"]
    D --> E
    E --> F{"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='bursal fluid'>滑液包液</span>の所見は"}
    F -->|"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='polymorphonuclear leukocyte, PMNL'>多形核白血球</span>優位<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='leukocytosis'>白血球増多</span>"| G["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='septic bursitis'>化膿性滑液包炎</span>として治療"]
    F -->|"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='mononuclear predominance'>単核球優位</span>・結晶あり"| H["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='non-infectious'>非感染性</span>・結晶性を検討"]
    G --> I["骨髄炎・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='septic arthritis'>化膿性関節炎</span>の疑い<br>または重症例なら<span class='jp-term jp-term-diagram' title='magnetic resonance imaging'>MRI</span>/<span class='jp-term jp-term-diagram' title='computed tomography'>CT</span>"]
  • ⚠️ 抗菌薬を始める前に、と血液培養を採る1。
  • 数は感染性とで差が無く、正常範囲のこともある。 一方 とは通常上昇する1。⚠️ が正常でも否定できない。
  • の穿刺と分析が診断の gold standard であり、細胞数と分画・グラム染色・培養・結晶を評価する1。超音波は診断の補助と穿刺のガイドの双方に有用である2。⚠️ ただしこの総説の記述は浅在性の診断を論じた文脈に置かれている——ので同じ精度が得られるとは書かれていない。
  • 単純X線は多くの場合不要で有用でない。・ は骨髄炎やが疑われる場合、または手術を要する重症例の評価に限る1。 でと軟部組織のが無いことは、の信頼できる陰性予測因子として報告されている1。

滑液包液の読み方

指標 値
平均(近年の文献の要約) およそ 63,000/mm3
白血球 2,000/mm3 超 に対して感度94%・特異度79%
分画 化膿性は優位、は
グラム染色の感度 15〜100%と幅があり、およそ半数でしか陽性にならない

数値はいずれも StatPearls による1。

⚠️ グラム染色陰性でも、が50,000を超え臨床的にを疑うなら、それに応じて治療する1。⭐ グラム染色は「陽性なら助かる、陰性でも何も否定しない」検査である。

重症度(Ho and Su 分類)

段階 内容
軽症 全身徴候を伴わない局所炎症
中等症 強い局所炎症。軽度の全身徴候の有無は問わない
重症 強い周囲蜂窩織炎(感染創の有無は問わない)+全身徴候(発熱・、または血清白血球10,000/mm3超)

⭐ 治癒や免疫応答に影響する併存症があれば、重症度は1段階上がる1。

治療

の治療は常に抗菌薬療法である1。

状況
標準(を想定) 経口クリンダマイシン・ドキシサイクリン・/
重症の、免疫不全 入院のうえ静注バンコマイシン
ペニシリンアレルギー +リファンピシン

推奨はいずれも StatPearls による1。培養とグラム染色の結果が出たら、それに合わせて調整する1。

  • 期間:議論があるが、軽症で最低10日間。重症例ではから感染の徴候が消えるまで反復穿刺と抗菌薬を続ける1。
  • 入院の判断:免疫不全、全身症状、関節への波及があれば入院と1。

手術

適応 術式
明らかに突出した腫脹 併用の穿刺
抗菌薬単独に反応しない重症例 吸引がのため無効なら
慢性例・再発例 、またはの

適応と術式は StatPearls による1。⚠️ の管理は、とくに手術の使用について施設間で大きく異なり、抗菌薬治療プロトコルと手術適応の標準化された推奨を確立するには比較試験が必要とされている2。「標準治療」として暗記できる術式は無い。

合併症と再発

破裂、骨髄炎、(・過剰な滲出・慢性の瘻孔・)、再発1。

⭐ 再発の最も重要なは、適応があるのに介入を行わないことである——14.6% 対 80%1。術後例では免疫抑制が唯一のであった1。

⚠️ 慢性のでは、上を覆う・腱がでししうる1。の直下を走るのはなので、この記述は腱板断裂の危険として読む。を診断したら、・腱の病変も併せて考える1。

鑑別

鑑別 手がかり
非・非と定義され、含めるものは・・変性による3。発熱・全身徴候が無く、挙上時痛が主体で経過は緩徐
肩の が著しく制限される。 で確かめる1
蜂窩織炎 皮膚・皮下組織の感染。の貯留を伴わない1
痛風・ の結晶。⚠️ ただし結晶性と感染は併存しうる1
関節リウマチ 、慢性経過。⚠️ 危険因子でもある1
() 抵抗下の特定の運動で誘発される。⚠️ 慢性のに続発しうる1

まとめ

  • ⭐ 2026年改訂版のは「非・非」と定義され、含めるものからという病名が落ちた。 ⚠️ ただし改訂版は感染に言及していない——本症を別に扱う理由は「傘から除外されたから」ではなく、治療が抗菌薬と穿刺でが違うからである。
  • ⚠️ はの。 皮膚からの直達感染ではなく、血行性または他部位からの直接波及で起こる。のはまれで、診断が遅れやすい。
  • ⚠️ 下ステロイド注射は医原性の入口である。 「注射した肩が前よりひどく痛む」を聞き逃さない。
  • 起因菌は黄色ブドウ球菌が80〜90%、次いで。慢性例では・真菌。
  • ⭐ ではが通常保たれ、では制限される。 ただしこれだけで区別しきれない。
  • ⚠️ 数は当てにならない(正常のこともある)。・は上昇する。
  • が gold standard。 平均はおよそ63,000/mm3、2,000/mm3超で感度94%・特異度79%。⚠️ グラム染色はおよそ半数でしか陽性にならない。
  • 治療は常に抗菌薬。を想定したから入り、軽症で最低10日間。
  • ⚠️ 再発の最大のは「適応があるのに手術しないこと」(14.6% 対 80%)。
  • ⚠️ 慢性化すると上を覆う腱がしてしうる——下では腱板断裂を意味する。

出典

  1. 1.Septic Bursitis(StatPearls (NCBI Bookshelf)・2023)章の日付は2023年4月22日、著者はTruong J・Mabrouk A・Ashurst JV。NCBIのライブページが接続不能だったため、Europe PMCのbookXML(スナップショットの発行表示は2026年1月)で全文を取得して確認した。滑液包が骨・筋・腱・皮膚のあいだにある液体で満たされた袋状の構造で、浅在性と深在性を合わせて150以上あること、滑液包炎の好発部位が膝蓋前・肘頭・転子部であること。化膿性(感染性)滑液包炎が、直達的な接種(通常は浅在性滑液包)、あるいは血行性または他部位からの直接波及(深在性滑液包の関与)による感染で生じること、急性・亜急性・再発性/慢性の経過をとりうること、臨床像が非感染性滑液包炎と区別できないことがあるため正確な診断には滑液包穿刺と液の分析が必須であること。原因としては皮膚の微小外傷や穿通による接種が最も多く、上を覆う蜂窩織炎からの連続性波及も浅在性化膿性滑液包炎の一般的な原因であること、深在性滑液包では血流または化膿性関節炎などの関節感染からの波及の可能性が高いこと。急性化膿性滑液包炎の起因菌は80〜90%が黄色ブドウ球菌で次いでレンサ球菌属であり、そのほか大腸菌・腸球菌・緑膿菌・コアグラーゼ陰性ブドウ球菌が挙がること、慢性の感染性滑液包炎は非結核性抗酸菌と真菌によることが多く全身感染の評価を促すこと。男性に多く平均発症年齢は約50歳、多くは職業に関連した反復外傷によるもので配管工・大工・屋根職人・聖職者・運動選手が多く侵されること、非感染性滑液包炎の症状緩和を目的とした関節へのステロイド注射でも生じうること、痛風などの結晶誘発性関節症や関節リウマチなどの炎症性関節炎の患者で頻度が高いこと。身体所見は滑液包上の疼痛・圧痛、浮腫、紅斑、熱感が多く、発熱はあってもなくてもよいが非感染性より感染性で認めやすいこと、化膿性滑液包炎では通常関節の可動域は障害されず化膿性関節炎では制限されやすいこと、ただしこれらの所見は感染性と非感染性の区別に完全には信頼できないこと。末梢血白血球数は感染性と非感染性で差が無く正常範囲のこともある一方、CRPと赤沈は通常上昇すること、単純X線は多くの場合不要で有用でないこと、CT・MRIは骨髄炎や化膿性関節炎が疑われる場合や手術を要する重症例の評価に限られること、MRIで滑液包と軟部組織の造影効果が無いことが化膿性滑液包炎の信頼できる陰性予測因子として報告されていること。滑液包液の穿刺と分析が診断の gold standard であり、細胞数と分画・グラム染色・培養・結晶を評価すべきこと、近年の文献の要約では滑液包液の平均白血球数がおよそ63,000/mm3であったこと、別の研究では2,000/mm3を超える白血球増多が化膿性滑液包炎に対して感度94%・特異度79%であったこと、化膿性では多形核白血球優位・非感染性では単核球優位となること、グラム染色の感度は15〜100%と幅がありおよそ半数でしか陽性にならないこと、グラム染色陰性でも白血球数が50,000を超え臨床的に化膿性滑液包炎を疑う場合はそれに応じて治療すべきこと。治療は常に抗菌薬療法であること、外来治療も可能だが免疫不全・全身症状・関節への波及がある患者では入院と静注抗菌薬が必要になりうること、経験的治療としてメチシリン耐性黄色ブドウ球菌を想定した経口クリンダマイシン・ドキシサイクリン・トリメトプリム/スルファメトキサゾールが推奨され、重症の局所感染や免疫不全患者では静注バンコマイシンでの入院が最も適切で、ペニシリンアレルギーではシプロフロキサシンとリファンピシンが推奨されること、投与期間と種類には議論があるが軽症で最低10日間、重症例では滑液包液から感染の徴候が消えるまで反復穿刺と抗菌薬継続が推奨されること。手術の適応は明らかに突出した腫脹・抗菌薬単独に反応しない重症例・慢性例・再発例であり、術式は全身抗菌薬併用の穿刺、吸引が房室化のため無効なら切開排膿、吸引灌流、直視下または鏡視下の滑液包切除であること。Ho and Su分類が臨床徴候により軽症(全身徴候を伴わない局所炎症)・中等症(軽度の全身徴候の有無を問わない強い局所炎症)・重症(感染創の有無を問わない強い滑液包周囲蜂窩織炎で発熱・悪寒戦慄や血清白血球10,000/mm3超などの全身徴候を伴う)に分け、治癒や免疫応答に影響する併存症があれば1段階重症度が上がること。合併症が滑液包破裂・骨髄炎・創傷治癒不良・再発であり、再発の最も重要な独立危険因子は適応があるのに手術的介入を行わないことである(14.6%対80%)こと、術後例では免疫抑制が唯一の独立危険因子であること。慢性の化膿性滑液包炎では上を覆う靱帯・腱が慢性感染により脆弱化し断裂しうるため、化膿性滑液包炎の診断時には腱炎も考慮すべきこと。鑑別として蜂窩織炎・痛風/偽痛風・関節リウマチ・膝軟部組織損傷・腱炎が挙がること。閲覧 2026-09-04
  2. 2.Management of septic bursitis(Joint Bone Spine・2019)浅在性の化膿性滑液包炎は頻度が高いが正確な発生率のデータは無いこと、最も多く侵される部位が肘頭滑液包と膝蓋前滑液包であること、浅在性滑液包炎の臨床診断は容易だが無菌性と化膿性の区別には通常は穿刺した滑液包液の検査を要すること、超音波が診断の補助と穿刺のガイドの双方に有用であること、黄色ブドウ球菌が浅在性化膿性滑液包炎の80%の原因であること、深在性の化膿性滑液包炎はまれで診断が遅れることが多いこと、化膿性滑液包炎の管理はとくに手術の使用について施設間で大きく異なり、抗菌薬治療プロトコルと手術適応の標準化された推奨を確立するには比較試験が必要であること。抄録のみを閲覧しており全文は未取得。閲覧 2026-09-04
  3. 3.Update of guideline for diagnosis and treatment of subacromial pain syndrome: a multidisciplinary review by the Dutch Orthopedic Association Part 1: preventive measures, diagnostics, and non-surgical treatment of subacromial pain syndrome(Acta Orthopaedica / Dutch Orthopedic Society・2026)出版社サイト(actaorthop.org の article/view/45365)で閲覧した。改訂版の作業部会が肩峰下疼痛症候群を「非外傷性・非リウマチ性の、とくに上肢挙上時に疼痛を来す肩の愁訴」(原文 "SAPS refers to non-traumatic, non-rheumatologic shoulder complaints that are particularly painful during arm elevation")と定義しなおしたこと、含めるものを棘上筋腱症・石灰沈着性腱炎・変性による棘上筋腱断裂("supraspinatus tendinosis, calcific tendinitis, and degenerative supraspinatus tears")としたこと、定義が外傷性の損傷とリウマチ性疾患を明示的に除外していることを確認した。⚠️ 感染性・化膿性滑液包炎への言及は見当たらず、感染をSAPSの定義から除外すると明示した記述も確認できなかった閲覧 2026-09-09
  4. 4.Subacromial Bursitis(StatPearls (NCBI Bookshelf)・2023)章の日付は2023年6月26日。Europe PMCのbookXMLで本文を取得して確認した。肩峰下滑液包の炎症を来す原因として、肩峰下インピンジメント・頭上動作の反復と過用・直達外傷・結晶沈着・肩峰下出血・感染・関節リウマチなどの自己免疫疾患が列挙されていること。滑液包炎がプライマリケア受診のおよそ0.4%を占め性差が無く、頭上動作を反復する運動選手・工場労働者・肉体労働者に多いこと。身体所見が肩峰の下・肩の前外側に限局した圧痛で、疼痛は限局し肩や腕の他部位へ放散しないこと(放散する場合は頸椎病変を鑑別に入れる)、皮膚が熱感を帯びたり浮腫状になることはあるが紅斑は通常みられないこと、75〜80度を超える抵抗下外転で疼痛が誘発されること。血液検査は特徴に乏しく診断に必要ないが、肩の化膿性関節炎が疑われる場合は関節穿刺と関節液分析が選択肢となること。閲覧 2026-09-04
  5. 5.Methicillin-resistant Staphylococcus aureus infection of the subacromial bursa: an unusual complication following subacromial corticosteroid injection (a report of two cases)(Shoulder & Elbow・2015)肩峰下ステロイド注射が肩痛の診断・治療の双方に頻用されること、化膿性肩峰下滑液包炎がその合併症として認知されているがまれであること、市中で肩峰下ステロイド注射を受けた後にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌による化膿性肩峰下滑液包炎を来した2例を報告し、本症の診断と管理の難しさを指摘していること、肩峰下注射後のメチシリン耐性黄色ブドウ球菌による肩峰下滑液包感染の報告はそれまで文献に無かったこと。抄録のみを閲覧しており全文は未取得。閲覧 2026-09-04