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Drug Atlas · C9 Antibiotics / 抗菌薬 · 必修

セフロキシム(-アキセチル)

cefuroxime (-axetil)

分類
Antibiotics / 抗菌薬
商品名(日本)
オラセフ
商品名(EU)
Zinnat
科目
Pharmacology
トピック
C9: Cephalosporins
標的微生物
Staphylococcus aureusStreptococcus pyogenes / GASStreptococcus pneumoniaeHaemophilus influenzaeMoraxella catarrhalisBorrelia burgdorferi
副作用
皮疹下痢
自然耐性の微生物
Proteus vulgarisSerratia marcescens
対象疾患
ライム病急性中耳炎・慢性中耳炎(滲出性中耳炎を含む)市中肺炎
原因となる疾患
クロストリディオイデス・ディフィシル感染症

🧠 全体像:は第2世代で、第1世代のグラム陽性活性を保ちながら、βラクタマーゼ産生株を含むH. influenzae・M. catarrhalisへグラム陰性の間口を広げた薬。axetilはそので、体内でエステラーゼにより加水分解されて初めてになる。呼吸器感染の外来治療とライム病の代替という2枚看板を持つ。

薬効群の中での位置づけ

第1世代(・)と第3世代(セフトリアキソン等)の中間にあたる。第1世代よりグラム陰性が広がった代わりにグラム陽性は若干弱まり、第3世代ほどグラム陰性が広くない代わりにグラム陽性を保っている——「移行期」の世代であることが第2世代の位置づけそのもの。同じ第2世代の()とは対照的で、は呼吸器、は嫌気性菌という別方向に枝分かれしている。

💡 axetilエステルは食事とともに服用するとが上がる。 添付文書によれば絶対は空腹時37%・食後52%で、実務上は食後投与が推奨される1。

適応

領域 使いどころ
呼吸器 軽症の、の細菌性増悪
耳鼻科 ・(を含む)、
感染症 ライム病(ドキシサイクリン不適時の代替)

用法・用量

経口、食後投与が望ましい。成人では呼吸器感染に1回250〜500 mgを1日2回。ライム病では1回500 mgを1日2回、14〜21日間。小児は体重あたりで計算する。実際の用量は適応・年齢・体重・腎機能で変わるため、施設のプロトコル・添付文書で確認する。

禁忌・注意

  • 禁忌:への過敏症
  • :ペニシリンアレルギーとのは従来考えられていたより低い
  • Enterococcus・Listeria・には無効(セファロスポリン共通の弱点)
  • 中枢神経系感染症(髄膜炎)には使わない:静注を用いた小児の無作為化試験でも、セフトリアキソンと比べ持続陽性率・難聴の頻度で劣り2、添付文書にも髄膜炎の適応記載はない1。であるアキセチルは血中濃度の確実性でも劣るため、なおさら中枢神経系感染症の選択肢にならない。

副作用

まとめ

  • 第2世代セファロスポリン。第1世代のグラム陽性活性を保ちつつH. influenzae・M. catarrhalisへ間口を広げた「移行期」の薬。
  • axetilは。食後投与でが上がる(空腹時37%→食後52%)1。
  • 中耳炎・副鼻腔炎・軽症など呼吸器感染の外来治療が主戦場。
  • ライム病でドキシサイクリンの代替になる。
  • 同じ第2世代のとは「呼吸器 vs 嫌気性菌」で枝分かれしている。
  • 中枢神経系感染症(髄膜炎)の適応はなく、静注でもセフトリアキソンに劣る成績が無作為化試験で示されている2。

出典

  1. 1.CEFUROXIME AXETIL tablet — Prescribing Information(U.S. Food and Drug Administration (DailyMed)・2021)添付文書は絶対バイオアベイラビリティが空腹時37%から食後投与で52%へ上昇すると記載し、適応症として咽頭炎・扁桃炎、急性中耳炎、急性細菌性副鼻腔炎、慢性気管支炎の急性細菌性増悪、単純性皮膚軟部組織感染、単純性尿路感染、単純性淋菌感染、ライム病早期限局期を挙げる一方、髄膜炎・中枢神経系感染症は本文中のどこにも適応として記載されていない。閲覧 2026-08-27
  2. 2.A Comparison of Ceftriaxone and Cefuroxime for the Treatment of Bacterial Meningitis in Children(New England Journal of Medicine・1990)小児細菌性髄膜炎106例の無作為化試験で、投与18〜36時間後の髄液培養持続陽性率はセフトリアキソン群2%(1/52)に対しセフロキシム群12%(6/52、P=0.11、有意差なし)、追跡2か月後の中等度〜高度感音難聴はセフトリアキソン群4%(2例)に対しセフロキシム群17%(9例、P=0.05)で、臨床的治癒率自体は両群とも106例全例で同等だったが、著者は難聴の軽さと髄液の速やかな無菌化を理由にセフトリアキソンがセフロキシムより優れると結論した。閲覧 2026-08-27