薬剤ノート一覧へ

Drug Atlas · B13 Steroids / ステロイド · 必修

モメタゾン

mometasone

分類
Steroids / ステロイド
商品名(日本)
アズマネックスナゾネックス
商品名(EU)
AsmanexNasonex
科目
Pharmacology
トピック
B13: Mineralocorticoids. Topically applied glucocorticoids. Adrenocortical antagonists, inhibitors of corticosteroid synthesis
承認適応
アレルギー性鼻炎気管支喘息アトピー性皮膚炎
副作用
嗄声
対象疾患
尋常性白斑鼻茸
原因となる疾患
鼻出血

🧠 全体像と同じ「局所は強く、吸収分は肝で速やかに片付ける」設計の型グルココルチコイド(GC)で、機序・注意点はの項がほぼそのまま当てはまる。両者を分けるのはの低さ——は経鼻・吸入後の全身への吸収が以上に少ないとされ、この特性を活かしての点鼻薬として特に頻用される

フルチカゾンとの違い

項目
全身暴露を抑える主な仕組み 高い局所親和性+CYP3A4による速やかな代謝 そのものが極めて低い(経鼻ではほぼ以下)
最も頻用される製剤 吸入(喘息・COPDの基盤) 経鼻の点鼻薬として第一線)
吸入適応 喘息・COPDの代表格 喘息の吸入にも使われるが、ほど基盤薬としての存在感はない
CYP3A4阻害薬との相互作用 ⚠️などでの報告あり 同じ懸念はあるが、の低さゆえほど症例報告が蓄積していない
外用(皮膚) 湿疹など 湿疹など、同様に使われる

「なぜ点鼻薬としてが特に選ばれやすいか」はの低さに尽きる。 経鼻投与後にへ回る量がごくわずかであるため、小児や長期使用が前提の治療で全身性副作用への懸念を最小化できる。

適応・用法

領域 使いどころ
耳鼻科 (経鼻、の一つ。への使用は2歳以上、季節性の発症前からの予防投与は12歳以上が対象)。成人のにも点鼻でがあるが、18歳未満での有効性・安全性は確立していない1
呼吸器 喘息の吸入
反応性皮膚炎(・湿疹など、外用)2

経鼻:1日1回、各鼻腔に噴霧。吸入:重症度に応じた用量。外用:1日1〜2回患部に塗布。実際の用量は年齢・重症度・製剤で変わるため、施設のプロトコル・添付文書で確認する。

禁忌・注意・副作用

  • 禁忌:未治療の、過敏症
  • ⚠️ と同様、強いCYP3A4阻害薬との併用では全身性ステロイド症状のリスクが理論上上がる
  • ⚠️ 小児では成人以上に全身性副作用に注意する。 長期使用時はを定期的に確認し、鼻噴霧用・吸入用・外用いずれも緑内障のリスクを念頭に置く(乳幼児では特にリスクが高いとする報告がある)12
  • 副作用:局所刺激感・(点鼻)、口腔カンジダ・嗄声(吸入、うがいで予防)、(外用)。いずれも頻度・重篤度はと同様の傾向

まとめ

  • 機序・全身性副作用を避けると共通(詳細はの項を参照)。
  • 分ける一点はの低さ——経鼻投与後の全身吸収が以上に少ない。
  • この特性ゆえに、の点鼻薬としての頻用度がより高い。
  • 吸入適応もあるが、喘息・COPDの基盤薬としての位置づけはに譲る。
  • 禁忌・副作用プロファイルはとほぼ共通で、口腔カンジダ・など局所刺激系が中心。
  • 小児での長期使用は(緑内障・)のモニタリングを要し、乳幼児では成人以上に全身性副作用のリスクが高い12

出典

  1. 1.NASONEX (mometasone furoate monohydrate) Nasal Spray — full prescribing information(U.S. Food and Drug Administration(DailyMed収載)・2011)経鼻モメタゾンの適応年齢はアレルギー性鼻炎症状の治療が2歳以上、季節性アレルギー性鼻炎の予防投与が12歳以上、鼻茸の治療は18歳以上に限られ18歳未満での有効性・安全性は確立していないと明記し、小児での成長速度モニタリングおよび鼻用・吸入用ステロイドに伴う緑内障・白内障のリスクに注意喚起している閲覧 2026-08-03
  2. 2.ELOCON (mometasone furoate) Cream 0.1% — full prescribing information(U.S. Food and Drug Administration(DailyMed収載)・2010)外用モメタゾンはコルチコステロイド反応性皮膚炎(アトピー性皮膚炎を含む)の炎症・掻痒症状の緩和に用いられ、生後6〜23か月の乳幼児で視床下部下垂体副腎系抑制が高頻度にみられた試験結果を挙げ、小児では成人以上に成長遅延・体重増加遅延・頭蓋内圧亢進のリスクに注意するよう明記している閲覧 2026-08-03