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Disease Atlas · 生殖・産婦人科 · 先天性疾患

性分化疾患

Disorders of sex development

別名
DSD半陰陽インターセックスintersex
臓器系
生殖・産婦人科内分泌・代謝小児
科目
Internal MedicinePediatricsUrology
トピック
内科学 E-08:性腺機能異常小児科 3-19:小児性腺疾患泌尿器科学 U-03:尿道・男性外性器の発生異常
鑑別疾患
尿道下裂
検査値
染色体検査hCG負荷試験17-ヒドロキシプロゲステロン抗Müller管ホルモンカリウム
スコア
Prader分類
下位分類
5α還元酵素欠損症アロマターゼ欠損症アンドロゲン不応症混合性腺異形成症先天性副腎過形成卵精巣性DSD

🧠 全体像:(DSD)は「1つの病気」ではなく、染色体性・性腺性・表現型性の性決定のどこかに不一致が生じた状態を包括する用語である1。学習の骨格は核型で3分類することに尽きる——46,XX DSD(染色体は女性型なのに外性器が男性化)、46,XY DSD(染色体は男性型なのに男性化が不十分)、DSD(染色体構成自体がモザイクなど非定型)の3分類である2。⚠️ かつて使われた「」「/」という用語は現在使わない——患者にとって侮蔑的と受け取られうるためで、2006年のシカゴ・コンセンサス以降はDSDという用語と上記3分類に統一されている2。の外性器非典型例は、の評価を経ないまま性別を割り当てないという原則のもとで進める(日本では戸籍法の14日の期限があるため、必要な検索を済ませたうえで可及的早期に決めるのが提案されている)。そのうえで臨床上の最優先は(CAH)によるを見逃さないことであり、この1点が初期評価のすべてを方向づける。

用語の整理

  • DSD()=染色体性(核型)・性腺性(精巣か卵巣か)・表現型性(外性器・の形態)という3層の性決定のいずれかに不一致がある先天性の状態の総称1。
  • 2006年のLawson Wilkins学会(LWPES)・欧州学会(ESPE)による合同コンセンサスは、旧来の用語をDSDへ置き換える対応表を示した2。
  • ⭐ Dの展開は「disorders」から「differences」へ動いている。 2006年のコンセンサスは disorders of sex development として提案したが2、2025年版の日本の診療ガイドラインは differences of sex development を正式な展開として採り、DSDを「染色体、性腺、解剖学的な性(、外性器)の発育が非定型的である先天的状態」と定義している。同ガイドラインは、家族への説明では疾患を表す disorders よりも体質やを意味する differences・variations のほうが受け入れられやすいとの報告に触れている3。
旧用語 現在の用語
Intersex(、インターセックス) Disorders of sex development(DSD)
Male pseudohermaphrodite() 46,XY DSD
Female pseudohermaphrodite() 46,XX DSD
True hermaphrodite() Ovotesticular DSD

⚠️ 「」「」は試験でもでも使わない。 核型(46,XX/46,XY/モザイクなど)と具体的な外性器所見で記述する。

💡 これらの旧用語は、DSDとは別の外延をもつ概念ではなく、同じ状態群を指す古い呼び名である。 2006年のコンセンサスは intersex・pseudohermaphroditism・hermaphroditism・sex reversal を「患者に侮蔑的と受け取られうる」語として名指ししたうえで、それらが指してきた状態群にDSDという呼称を与えた(上の対応表がその置き換えである)2。2025年版の日本の診療ガイドラインも、家族への説明で避けるべき表現として「異常」「不完全」「男か女か分からない」と並べて「」を挙げており、別の病態を指す語としては扱っていない3。本ノートが「」「インターセックス」を別名欄に残しているのは、旧称で書かれた資料や問題文からこのノートに辿り着けるようにするためであって、推奨される呼称という意味ではない。

3分類の考え方

flowchart TD
    A["外性器が非典型な新生児"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='karyotyping'>核型検査</span>"]
    B -->|"46,XX"| C["46,XX DSD<br>染色体・性腺は女性型なのに外性器が男性化"]
    B -->|"46,XY"| D["46,XY DSD<br>染色体・性腺は男性型なのに男性化が不十分"]
    B -->|"モザイク・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='structural aberration'>構造異常</span>"| E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='gonosome'>性染色体</span>DSD<br>染色体構成自体が非定型"]
    C --> F["代表:<span class='jp-term jp-term-diagram' title='congenital adrenal hyperplasia, CAH'>先天性副腎過形成</span>(CAH)"]
    D --> G["代表:<span class='jp-term jp-term-diagram' title='androgen insensitivity syndrome, AIS'>アンドロゲン不応症</span>、<span class='jp-term jp-term-diagram' title='5-alpha-reductase deficiency'>5α還元酵素欠損</span>、<span class='jp-term jp-term-diagram' title='gonadal dysgenesis'>性腺形成異常</span>"]
    E --> H["代表:<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Turner syndrome'>ターナー症候群</span>、<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Klinefelter syndrome'>クラインフェルター症候群</span>、<span class='jp-term jp-term-diagram' title='mixed gonadal dysgenesis'>混合性腺異形成症</span>"]
分類 何が起きているか 代表疾患
46,XX DSD 染色体・性腺(卵巣)は女性型なのに、過剰なアンドロゲン曝露で外性器が男性化する (最多)、、SRY遺伝子の転座1
46,XY DSD 染色体・精巣は男性型なのに、アンドロゲン合成障害または受容体の反応不全で男性化が不十分になる 、、、1
DSD の構成自体がモザイク・を示し、性腺の発生が非定型になりうる 45,X()、47,XXY()、45,X/46,XYモザイク、1

⭐ 外性器がな症例に限って分母をとると、内訳は46,XY DSDが51〜81%と最も多く、46,XX DSDが18〜30%、性DSDが1〜8%と報告されている。46,XX DSDのうちが65〜74%を占める3。⚠️ これはDSD全体の内訳ではなく、外性器がな症例に限った内訳である(DSDは思春期の発来遅延や成人期の不妊としても受診しうる3)。

💡 46,XX DSDと46,XY DSDは「性ホルモンの向き」で覚える。 46,XX DSDはアンドロゲン過剰への曝露(女性化すべき個体が男性化する)、46,XY DSDはアンドロゲン作用の不足(男性化すべき個体が男性化しきれない)という、ちょうど逆向きの異常である。

⚠️ 新生児期の初期評価——性別の割り当てと、塩喪失発作の除外

性別の割り当てをどう扱うか

⚠️ 原則は「急がない」ではなく「評価を先に済ませてから決める」である。 2006年のコンセンサスが定めているのは「新生児ではによる評価の前に性別を割り当ててはならない」であって、決定を先送りせよという意味ではない2。日本では戸籍法が出生後14日以内(13まで)の性別のを義務づけるため、2025年版の日本の診療ガイドラインは必要な医学的検索を実施したうえで、可及的早期に法律上の性別を決定することを提案している(推奨の強さ:弱、は)。同時に、出生時に選択された性別が将来変わりうることを家族へ説明する必要があるとしている3。

一方で、性腺の位置・陰茎/の大きさ・の位置・陰嚢形成/の程度・腟口の位置が典型的な男児/女児と異なる場合には、法律上の性別決定をいったん保留することが提案されている(推奨の強さ:弱)。14日を超える保留は可能な限り避けるべきだが、検査結果が14日までに揃わないことも少なくない3。⚠️ 亀頭型・型などの軽症ののみ、あるいは片側ののみで他に所見がない場合は、保留の必要はない3。

⚠️ 外性器の男性化の程度は、選ぶべき性別を予測しない。 やPrader分類は男性ホルモン作用の程度を評価できるが、性別を予測するではなく、性別違和の生じやすさは外性器所見の重症度ではなく原因疾患によって異なる3。

生命に関わる病態の除外

評価と並行して、まず生命に関わる病態を除外する。

flowchart TD
    A["外性器非典型の新生児"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='expert'>専門家</span>評価の前に性別を割り当てない"]
    B --> C["一次検査を一括して提出<br>結果は通常48時間以内に揃う"]
    C --> D["核型(X・Y特異的プローブ)"]
    C --> E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='17-hydroxyprogesterone (17-OHP)'>17-ヒドロキシプロゲステロン</span>"]
    C --> F["電解質・尿検査"]
    C --> G["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='pelvic ultrasound'>骨盤超音波</span>"]
    C --> H["テストステロン・ゴナドトロピン・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='anti-Müllerian hormone'>抗Müller管ホルモン</span>"]
    E --> I{"高値か"}
    I -->|"はい"| J["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='congenital adrenal hyperplasia, CAH'>先天性副腎過形成</span>を疑う"]
    F --> K{"低Na血症・高K血症があるか"}
    K -->|"はい"| L["⚠️ <span class='jp-term jp-term-diagram' title='salt-wasting crisis'>塩喪失発作</span>として緊急対応<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='electrolyte correction'>電解質補正</span>+<span class='jp-term jp-term-diagram' title='hydrocortisone'>ヒドロコルチゾン</span>"]
    J --> L
    D --> M["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='multidisciplinary team'>多職種チーム</span>で評価<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='pediatric endocrinology'>小児内分泌</span>・外科/泌尿器科・心理・婦人科・遺伝・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='neonatology'>新生児科</span>"]

⭐ 初期評価では、核型・・・テストステロン・ゴナドトロピン・・電解質と尿検査を一括して提出する。これらの結果は通常48時間以内に揃い、に足る2。46,XX DSDの原因として最も頻度が高いのはであり、これが起こすの塩喪失は最も重篤な合併症で、グルココルチコイドによる迅速な診断・治療を要する生命を脅かす病態である1。46,XY児では外性器所見が乏しく出生時に気づかれにくいため、生後2〜4週の・嘔吐・体重増加不良・脱水・低血圧というの症状で初めて発覚することがある(詳細な病型・電解質パターンはに譲る)。

で構成を、で精巣組織の有無とテストステロン産生能を確認する。はから分泌されるため、精巣組織の存在を裏づける手がかりになる。で子宮・腟・性腺の位置を確認し、とカリウムを含む電解質でCAHを積極的に検索する。核型はで提出するが、結果が早く得られるSRY遺伝子のまたはを同時に出してよい3。

2025年版の日本の診療ガイドラインは、・触診、、内分泌学的検査、超音波・などの画像検査、チームによる包括的評価を強い推奨として挙げている(は)。身体所見のなかでは性腺が触知できるかどうかが性別の決定に寄与する所見として重視される。骨盤・・/陰嚢部の超音波は必須で、性腺が触知できず超音波でも同定できない場合に骨盤を追加する3。

⚠️ DSDは原発性を伴うことがあり、生後数日でを起こしうるため、な外性器を呈する全例で副腎皮質機能の迅速評価が不可欠である。とくに欠損症を除外できるまでは、を24〜48時間ごとに測定する3。

新生児マススクリーニングとの関係

日本では1989年から欠損症のが行われており、小児の欠損症はほぼすべてがマススクリーニングを契機に発見される4。💡 それでも外性器がな児でスクリーニングの結果を待ってはならない——・などのは出生時に判明することが多く、その場合は検査を前倒ししてが測定される。46,XX症例の約半数はマススクリーニングより前に発見されると報告されており、逆に外性器を見たときに測定は最初に考慮すべき検査である4。

⭐ マススクリーニングが拾い上げているのは、外性器所見では気づかれにくい側である。 開始前の推定発生頻度1/43,674に対し、開始後の調査では1/18,827で、・単純男性型のいずれも男女比は1:1だった。ガイドラインは、開始以前には単純男性型の男児が見逃され、の症例が原因不明の突然死として取り扱われていたと考えられる、としている4。

多職種による評価

⭐ 至適な診療は・外科または泌尿器科・心理/精神科・婦人科・遺伝・からなる専門チームを要する2。単一診療科でやを決めず、家族への説明・を含めた長期的な管理計画のなかで進める。のタイミング(か本人のが育つまで待つか)は、このと家族の協働で個別に判断される領域であり、画一的な標準治療は定まっていない。

まとめ

  • DSDは染色体性・性腺性・表現型性の性決定のいずれかに不一致がある先天性の状態の総称で、核型により46,XX DSD・46,XY DSD・DSDの3分類で整理する。
  • ⚠️ 「」「」は現在使わない用語だが、別の状態を指す語ではなく同じ状態群の旧称である。2006年のシカゴ・コンセンサス以降はDSDという用語に統一され、Dの展開は disorders から differences へ動いている(2025年版の日本の診療ガイドラインは differences of sex development を採る)。
  • 46,XX DSDは、46,XY DSDはアンドロゲン作用不足という逆向きの機序で外性器の非典型を来す。46,XX DSDの最多原因はである。
  • ⚠️ の外性器非典型例では、の評価の前に性別を割り当てない。日本では戸籍法の14日の期限があるため、必要な検索を済ませたうえで可及的早期に法律上の性別を決めることが提案され、一定の重症度では逆に決定の保留が提案される(いずれも推奨の強さは弱)。外性器の男性化の程度は選ぶべき性別を予測しない。
  • ⚠️ 核型・・・テストステロン・ゴナドトロピン・・電解質を一括して提出し(結果は通常48時間以内に揃う)、によるを最優先で除外する。欠損症を除外できるまでを24〜48時間ごとに測る。
  • ⚠️ 日本では欠損症のが1989年から行われているが、外性器がな児ではその結果を待たず、を直接測定する(46,XX症例の約半数はスクリーニングより前に発見される)。
  • 診療は・外科/泌尿器科・心理・婦人科・遺伝・からなるで進める。

出典

  1. 1.Ambiguous Genitalia and Disorders of Sexual Differentiation(StatPearls (NCBI Bookshelf)・2023)DSDが染色体性・性腺性・表現型性の性決定のいずれかに不一致が生じた状態と定義されること、46,XX DSDの原因として先天性副腎過形成が最多でありアロマターゼ欠損症・SRY遺伝子の転座も含まれること、46,XY DSDの原因としてアンドロゲン不応症・性腺形成異常・テストステロン合成酵素欠損が含まれること、性染色体DSDには45,X/46,XYモザイクや46,XX/46,XYモザイクが含まれること、初期評価に核型検査とSRY遺伝子のFISH、全例での17-ヒドロキシプロゲステロン測定、テストステロン・ゴナドトロピン・抗Müller管ホルモンの測定、超音波・MRIによる性腺/子宮/腟の評価が含まれること、先天性副腎過形成による新生児期の塩喪失が最も重篤な合併症でありグルココルチコイドによる迅速な診断・治療を要する生命を脅かす病態であることを確認した。閲覧 2026-09-01
  2. 2.Consensus statement on management of intersex disorders(Archives of Disease in Childhood(Lawson Wilkins Pediatric Endocrine Society/European Society for Paediatric Endocrinology Consensus Group;Hughes IA, Houk C, Ahmed SF, Lee PA)・2006)「intersex」「male/female pseudohermaphrodite」「true hermaphrodite」といった旧来の用語が患者にとって侮蔑的と受け取られうるため、性染色体・性腺・表現型のいずれかに不一致がある状態を包括して「disorders of sex development(DSD)」と呼び替えること、旧用語との対応がmale pseudohermaphrodite→46,XY DSD、female pseudohermaphrodite→46,XX DSD、true hermaphrodite→ovotesticular DSDであること、外性器が非典型な新生児の一次検査が核型(X・Y特異的プローブを用いる)、腹部・骨盤超音波、17-ヒドロキシプロゲステロン、テストステロン、ゴナドトロピン、抗Müller管ホルモン、血清電解質・尿検査を評価すべきであること、至適な診療には小児内分泌・外科/泌尿器科・心理/精神科・婦人科・遺伝・新生児科などからなる専門チームを要することを確認した。閲覧 2026-09-01
  3. 3.性分化疾患(DSD)の診療ガイドライン(2025年版)(性分化疾患の診療ガイドライン作成委員会(日本小児内分泌学会・日本内分泌学会・日本小児泌尿器科学会・日本生殖内分泌学会・日本GI(性別不合)学会・厚生労働省難治性疾患政策研究事業ほか)・2025)第四版(2025年9月24日)のPDFを自分で取得して確認した。序文と用語表がDSDを「differences of sex development」と展開し「染色体、性腺、解剖学的な性(内性器、外性器)の発育が非定型的である先天的状態」と定義したうえで46,XY DSD・46,XX DSD・性染色体性DSDの3カテゴリーに分けていること、DSDが新生児期の非典型的外性器のほか思春期の二次性徴発来遅延・成人期の不妊としても受診しうること、CQ1が「必要な医学的検索を実施し、出生後早期に性別を決定することを提案する」(推奨の強さ:弱、エキスパートオピニオン)であり戸籍法が出生後14日以内(日齢13まで)の性別の届出を義務づけることを理由に挙げ、出生時に選択された性別が将来変わりうることを説明する必要があるとしていること、CQ3の解説が家族への説明で「異常」「不完全」「男か女か分からない」「半陰陽」など負のイメージを抱きがちな表現を避けるべきだとし、disordersよりdifferencesやvariationsのほうが家族は受け入れやすいかもしれないとの報告に触れていること、CQ4が性腺の位置・陰茎/陰核の大きさ・外尿道口の開口部位・陰嚢形成/陰唇癒合の程度・腟口の位置で典型的男児/女児と異なる場合に法律上の性別決定の保留を提案する(推奨の強さ:弱)一方、亀頭型・冠状溝型などの軽症尿道下裂のみや片側の停留精巣のみで他に非典型的所見がなければ保留の必要はないとし、14日以降の保留は可能な限り避けるべきだが検査結果が14日までに得られない場合も少なくないとしていること、CQ4が外性器男性化の重症度と性別違和は必ずしも相関せず原因疾患によって異なるとし、CQ7がPrader分類・Quigley分類は男性ホルモン作用の程度は評価できるが選択すべき性別を予測できないと明記していること、CQ7の推奨が視診・触診、染色体検査、内分泌学的検査、超音波・MRIなどの画像検査、専門家チームによる包括的評価(推奨の強さ:強、エキスパートオピニオン)であること、非典型的な外性器における46,XX DSD・46,XY DSD・性染色体性DSDの比率がそれぞれ18〜30%・51〜81%・1〜8%と報告され46,XX DSDでは先天性副腎皮質過形成症が65〜74%と最多であること、性腺が触知可能かどうかが性別の決定に寄与する重要所見であること、核型はG分染法で提出しSRY遺伝子のFISHやPCRを同時提出してもよい(結果が早く得られるため)こと、DSDが原発性副腎皮質機能低下症を伴い生後数日で副腎クリーゼを起こしうるため非典型的外性器を呈する全例で副腎皮質機能の迅速評価が不可欠であり21-水酸化酵素欠損症を除外できるまで血清電解質を24〜48時間毎に測定すべきであること、骨盤・鼠径部・陰唇/陰嚢部の超音波が必須で性腺が非触知かつ超音波で同定できない場合に骨盤MRIを行うことを確認した閲覧 2026-09-05
  4. 4.21-水酸化酵素欠損症の診断・治療のガイドライン(2021年改訂版)(日本小児内分泌学会・日本マススクリーニング学会・日本小児泌尿器科学会・日本内分泌学会・2021)PDFを自分で取得して確認した(日本小児内分泌学会サイトの同一ファイルとチェックサムが一致)。日本では1989年より21-水酸化酵素欠損症の新生児マススクリーニングが開始され、開始以前の推定発生頻度1/43,674に対し開始後の調査では1/18,827であったこと、この調査では塩喪失型・単純男性型のいずれも男女比が1:1であったこと、開始以前には単純男性型の男児が見逃され塩喪失型の症例が原因不明の突然死と取り扱われていたと考えられること、新生児マススクリーニングが広汎に運用されている日本では小児の古典型21-水酸化酵素欠損症はほぼ全てマススクリーニングを契機に発見されること、その一方で陰唇癒合・陰核肥大などの外性器男性化は出生時に判明することが多く検査日齢を前倒しして17-OHPが測定され46,XX症例の約半数がマススクリーニング以前に発見されると報告されていること、逆に非典型的外性器をみた場合に17-OHP測定は最初に考慮するべき検査であることを確認した閲覧 2026-09-05