Pathology

Pathology · B/15

化学・放射線による発癌

Chemical and radiation carcinogenesis

タグ
Mechanism / 機序High-yield / ポイント
応用トピック
基底細胞癌皮膚有棘細胞癌表皮前癌病変
疾患
色素性乾皮症

🧠 全体像:化学発癌物質も放射線も最終的にはDNAに傷をつけるという同じ土俵に立つが、化学発癌には「開始(不可逆的変異)→促進(可逆的なクローン拡大)→進行(自律増殖)」という時間軸があり、この順序を理解すると、なぜ促進因子だけを除いても発癌を止められるのか(可逆性)が見えてくる。

化学的発癌

  • 歴史的には煤煙 → 煙突掃除人のと結びつけられた。Ames試験(Salmonellaの性)が発癌性をスクリーニングする。

直接型と間接型

活性化 例 → 癌
代謝変換を要さない )→ 白血病リンパ腫
(前発癌物質) で活性化 ベンゾピレン()→ (2-ナフチルアミン)→ 膀胱HCC(p53変異)、、アルコール → 口腔咽頭食道、肝、

多段階の機序

flowchart TD
    A["発癌物質への曝露"] --> B["開始:不可逆的なDNA変異(RAS・p53など)"]
    B --> C["促進:非<span class='jp-term jp-term-diagram' title='mutagen'>変異原</span>性刺激によるクローン性拡大(可逆的)"]
    C --> D["進行:自律的な増殖"]
    D --> E["過形成→異形成→<span class='jp-term jp-term-diagram' title='carcinoma in situ, CIS'>上皮内癌</span>"]
    E --> F["浸潤癌"]
  • 開始 — 遺伝毒性、不可逆的なDNA変異(例:RAS、p53)、
  • 促進 — 非性。クローン性拡大を駆動(しばしばホルモン様物質)、可逆的。
  • 進行 — 自律的な増殖。形態:過形成 → 異形成 →

放射線発癌

染色体切断、転座、点変異を介して作用する。

電離放射線(X線/γ線、α/β粒子)

  • 直接:点変異+間接
  • 感受性:AMLCML — 乳房、肺、唾液腺、 — 皮膚、骨、消化管。

非電離放射線(紫外線)

  • ピリミジン()二量体を形成 → NERで修復、欠陥 →
  • 曝露 → BCCSCC)、強い間欠的な日焼け → 黒色腫。色白 = 高リスク。

💡 ポイント: 化学:)と(P450活性化:ベンゾピレン→肺、→膀胱、→HCC/p53)。段階 = 開始(変異)→ 促進(クローン性拡大)→ 進行。放射線:電離 → (AML/CMLが最高感受性)、紫外線 → /NER →

まとめ

  • 化学発癌物質は代謝活性化を要さない型()と、で活性化される(前発癌物質:ベンゾピレン、)に分かれる。
  • は開始(不可逆的なDNA変異、)→促進(非性のクローン性拡大、可逆的)→進行(自律的な増殖)の順に進む。
  • は直接的な点変異・と間接的な生成の両方で作用し、AML/CMLで感受性が最も高い。
  • 紫外線()はを形成し、NER欠陥()でリスクが上がる。、強い間欠的日焼けは黒色腫と関連する。