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Drug Atlas · B7 Calcium channel blockers / カルシウム拮抗薬 · 必修

アムロジピン

amlodipine

分類
Calcium channel blockers / カルシウム拮抗薬
商品名(日本)
ノルバスクアムロジン
商品名(EU)
Norvasc
科目
Pharmacology
トピック
B7: Ca++-channel blockers and other vasodilatorsB8: Drugs influencing the oxygen demand and oxygen supply of the heart. Drugs improving microcirculation
副作用
末梢浮腫頭痛顔面紅潮歯肉増生動悸
対象疾患
高血圧症常染色体優性多発性嚢胞腎腎動脈狭窄症慢性冠症候群(安定狭心症)溶連菌感染後糸球体腎炎

🧠 全体像の中でもが突出して長い(約35〜50時間)薬で、この一点がクラス内での立ち位置をほぼ決めている。緩徐に効果が緩徐に消えるため、のようなを起こしにくく、として最も処方頻度の高いCa拮抗薬になっている。同じDHPでもでSAH後の予防に特化し、は食事・の影響を強く受けるなど、DHP内でもの違いが使い分けを生む。

薬効群の中での位置づけ

まずDHP系()か非DHP系()かで分ける。はDHP系の代表格。

分類 代表薬 主な標的 特徴
DHP系 が主体。
非DHP系 。β遮断薬併用で徐脈リスク
その他の 受容体・PDE5・細動脈平滑筋 機序はCa拮抗と別枠

DHP系の中でも半減期・適応で棲み分けがある。

薬剤 半減期の目安 特徴的な適応
約35〜50時間 高血圧・慢性安定/の第一選択級
は数時間 (局所)にも使用。で禁忌
約11〜16時間 が低くの影響が大きい
約1〜2時間 脂溶性が高く。SAH後の予防に特化

の一番の違いは半減期。 は数時間で効果が消えるため急激な血管拡張からを起こしやすく、では禁忌になる。は緩徐なのおかげでこの問題が少なく、長期の治療に向く。

機序

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='amlodipine'>アムロジピン</span>が<span class='jp-term jp-term-diagram' title='vascular smooth muscle cell'>血管平滑筋細胞</span>の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='L-type calcium channel'>L型Caチャネル</span>に結合"] --> B["脱分極した<span class='jp-term jp-term-diagram' title='vascular smooth muscle'>血管平滑筋</span>で選択的に結合<br>(心筋より<span class='jp-term jp-term-diagram' title='vascular smooth muscle'>血管平滑筋</span>の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='resting membrane potential'>静止膜電位</span>が浅いため)"]
    B --> C["Ca2+流入↓"]
    C --> D["細胞内Ca2+低下→<span class='jp-term jp-term-diagram' title='myosin light chain kinase (MLCK)'>ミオシン軽鎖キナーゼ</span>活性↓"]
    D --> E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='vascular smooth muscle relaxation'>血管平滑筋弛緩</span>"]
    E --> F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='peripheral vascular resistance'>末梢血管抵抗</span>↓→<span class='jp-term jp-term-diagram' title='afterload'>後負荷</span>↓(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='antihypertensive (blood-pressure lowering)'>降圧</span>)"]
    E --> G["冠動脈拡張→<span class='jp-term jp-term-diagram' title='coronary vasospasm'>冠攣縮</span>を解除"]

💡 DHP系がで心臓にほぼ効かない理由は「結合部位の」にある。 は脱分極した状態でDHPと強く結合する。は心筋よりが浅く(脱分極寄り)で常に一部のチャネルが結合可能な状態にあるため、DHPは血管側に選択的に効く。一方、非DHP系()はが強く、興奮頻度の高いに選択的に効く。

薬物動態

項目 値・特徴
約64〜90%
食事の影響 ほぼ受けない
分布 高い脂溶性、蛋白結合率約93%
代謝 主にCYP3A4
排泄 代謝物として
半減期 約35〜50時間(DHP系で最長級)。定常状態到達に7〜8日かかる

半減期が極端に長いため、1回飲み忘れても血中濃度は大きく変動しない。 逆に効果発現・消失も緩徐で、効果が安定するまで1〜2週間かかる。急性の血圧コントロールには向かない。

適応

領域 使いどころ
高血圧 第一選択級のCa拮抗薬。ACE阻害薬・ARBで管理不十分ななど)への追加薬としても頻用される
狭心症 )、

用法・用量

高血圧・狭心症とも成人は1日1回2.5〜10 mg経口から開始し、効果を見て増量する。半減期が長いため増量間隔は1〜2週間空ける。が主体でないため腎機能によるは基本的に不要だが、高齢者・肝機能低下例では低用量から開始する。実際の用量は適応・年齢・体重・肝機能で変わるため、施設のプロトコル・添付文書で確認する。

禁忌・注意

  • 禁忌・慎重投与:過敏症、重度の低下で血行動態が悪化しうる)
  • ⚠️ 急性の目的には使わない。 効果発現が緩徐なためには向かない
  • では他のなど)が優先されることが多い

副作用

頻度 内容
高頻度 、毛細血管前細動脈の拡張による)、頭痛
注意 だがDHP系の中では頻度低め)、
重篤・まれ 高度な低血圧、基礎がある場合の房室ブロック増悪

まとめ

  • DHP系Ca拮抗薬の代表格。半減期約35〜50時間と突出して長く、緩徐な作用発現・消失が最大の特徴。
  • のおかげでに選択的に効き、心臓の収縮力・伝導への抑制作用はほぼない。
  • 高血圧・慢性安定/が主な適応。効果安定に1〜2週間かかるため急性期のには不向き。
  • 副作用はが代表的。より少ない。
  • 非DHP系()と異なり、心拍数・には影響しない。
  • (ADPKD、など)でACE阻害薬・ARBに追加する薬としても頻用される。