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Symptoms · Published

神経障害性疼痛

Neuropathic pain

臓器系
神経
科目
PhysiologyAnesthesiology
トピック
生理学 8-03:痛覚の生理麻酔科学 B-20:疼痛管理
関連疾患
Fabry病ギラン・バレー症候群異染性白質ジストロフィー三叉神経痛多発性硬化症腕神経叢損傷頸椎・腰椎椎間板ヘルニアによる神経根症
起因薬
ブレンツキシマブ ベドチンボルテゾミブ

🧠 全体像は「そのものの病変・疾患によって生じる疼痛」で、末梢神経が正常に機能しての信号を伝えているだけのとは成り立ちが違う。神経そのものが誤作動しているため、がなくても、あるいは既に治っていても痛みが続く。灼けるような・電気が走るような性状と、正常なら痛くない刺激で痛む・軽い痛みが増幅されるという2つの陽性徴候()が診断の手掛かりになり、の選び方もこの機序の違いに従う。

侵害受容性疼痛との違い

何が壊れているか 組織(皮膚・関節・内臓) そのもの(末梢神経・神経根・脊髄・脳)
典型的な性状 鋭い、うずく、 灼けるような、電気が走るような、を伴う
との対応 損傷の程度とおおむね対応する がなくても、治っていても持続しうる
効きやすい薬 NSAIDs、、オピオイド 、SNRIなど。NSAIDs・は効きにくい

アロディニアと痛覚過敏

に特徴的な陽性徴候は次の2つである。

  • :本来は痛みを起こさない刺激(軽く触れる、衣服がこすれる)で痛みが誘発される。
  • :痛み刺激に対する反応が過剰になる(軽い刺激で激痛と感じる)。

⭐ これらはという共通の増幅機序(疼痛を参照)が、ではなく神経そのものの障害を土台に起こったものと理解すると位置づけやすい。という陰性徴候を同時に伴うことが多く、「痛いのに感覚が鈍い」という一見矛盾した訴えはを疑う手掛かりになる。

末梢性か中枢性かで原因を分ける

分類 代表疾患 特徴
末梢性(末梢神経・神経根・神経叢の障害) 障害された神経の支配領域に一致した分布。・脱力を伴うことが多い
中枢性(脊髄・脳の体性の障害) 病変部位に応じた分布で、病変では頸部の感覚が四肢へ放散する現象()を伴うことがある

💡 日常診療で頻度が高い末梢性の原因は、などである。いずれもそのものではなく、代謝異常・感染の再活性化・薬剤毒性がを直接傷害する点で、や物理的な絞扼・牽引によるとは原因が異なるが、「そのものが壊れている」という位置づけは共通する。

⭐ 診察では、・痛みの分布が末梢神経・神経根・神経叢のどのに一致するかを確認する。なら、一肢の特定分布なら神経叢・神経根病変、片側の帯状分布と対側への広がりならを疑うというように、分布のパターンが末梢性か中枢性かの判断を助ける。

治療の考え方

⚠️ 疼痛で述べたとおり、にNSAIDs・を増量しても効果は乏しい。第一選択はなどのなどのなどのSNRIで、原因疾患の治療(免疫治療、の除去など)と並行して行う。単剤で不十分なら作用機序の異なる薬を併用し、オピオイドは第一選択にしない。

まとめ

  • そのものの病変による疼痛で、の程度とは対応しない。
  • 灼けるような・電気が走るような性状と、という陽性徴候、という陰性徴候が手掛かりになる。
  • 原因は末梢性(末梢神経・神経叢の障害)と中枢性(脊髄・脳の体性の障害)に分けて考える。
  • ・SNRIで、NSAIDs・は効きにくい。