外科学

外科学 · B/11

胆石症(症状・診断・治療・合併症)

Gallstone disease (symptoms, diagnosis, treatment, complications)

前提:病態
腎結石・胆石の形成胆道系・胆嚢の炎症と腫瘍
疾患
気腫性胆嚢炎
スコア
Charcot三徴

ポッドキャスト

🧠 胆石は「どこに詰まるか」で病名も治療も変わる連続スペクトラム。 胆嚢内に留まれば(無症候〜疝痛)、に落ちれば(胆汁うっ滞パターンの酵素上昇)、感染が加われば(発熱・敗血症)。=胆管炎、=胆嚢炎、と覚えると鑑別が速い——ただしどちらも陽性なら強く示唆するが陰性でも否定できない(感度が低い)所見で、確定はTG18(Tokyo Guidelines 2018)ので行う。

1. 胆石症— 胆嚢内の結石

  • 胆嚢内に胆石が存在する状態
  • 危険因子=4F’s: fat(肥満)、fertile(妊娠可能)、forty(40歳代)、female(女性)

機序 — 胆石がする3条件:

  • 胆汁中コレステロールの
  • 胆汁うっ滞
  • 胆汁酸循環の障害

臨床像:

  • が背部に放散 → 症候性ならと呼ぶ

: 正常(単純なでは・やビリルビンは上がらない)

画像検査:

  • : を伴う胆石

治療:

  • 対症療法、
  • の適応:
    • 症候性
    • 無症候性は原則として経過観察とし、癌リスク・の上昇や将来症候性化するリスクが高い場合に個別に手術を検討する(→ 「6. 」の適応)

2. 胆管結石症— 総胆管内の結石

  • 内に胆石が存在する状態(多くは胆嚢結石が移動して生じる)
  • 危険因子はと同じ4F’s

臨床像: RUQ痛+黄疸を伴うことがある

(胆汁うっ滞パターンの肝胆道系酵素上昇):

画像検査:

  • US: 拡張、拡張
  • は非侵襲的な胆管評価に有用で、ERCPはや乳頭切開・結石除去などの治療を兼ねて行う1
  • 超音波で結石が描出されなくても臨床的な疑いが続く場合は、の前にEUS()またはで確認する(ESGE:強い推奨、中等度の質のエビデンス)2

治療:

  • 対症療法、
  • (による乳頭切開・採石)。ESGEは、処置に耐えうる患者であれば症候の有無を問わずの採石を提示することを推奨している(強い推奨、低い質のエビデンス)2
  • 講義が乳頭切開と並べて挙げているは、ESGEでは限定的な乳頭切開と内視鏡的乳頭大口径の併用という形で、採石困難なに対する第一選択の手技として推奨されている(強い推奨、高い質のエビデンス)2
  • 再発予防のための。ESGEはから2週間以内のを、開腹移行率と胆道イベント再発を減らす目的で強い推奨(中等度の質のエビデンス)としている2

💡 「先に採石、あとから胆摘」の順序そのものより、間を空けないことが効く。中に胆道イベントが再発する割合は、で2〜10%、遅延ないし症状発現時手術で24〜47%と報告されている(ただしESGE自身も至適時期はなお議論があると述べている)2

3. 急性胆嚢炎

  • 胆嚢の

機序: (最多)または→ 胆嚢壁の炎症

臨床像:

  • RUQ痛、発熱、陽性(深呼吸を続けさせながらを触診し、吸気時に痛みで呼吸が止まれば陽性 → 胆嚢炎を示唆)

⚠️ は特異度は高いが感度は低い。 TG18が引く検証研究では単独の感度20.5%・特異度87.5%で、下記のを組み合わせたほうが診断精度は有意に高かった。陰性でもは否定できない。3

: 、CRP↑

画像検査:

  • 腹部USが形態診断の第一選択(TG18推奨1、レベルC)。での感度81%(95%信頼区間0.75〜0.87)・特異度83%(0.74〜0.89)。胆嚢腫大、、胆嚢周囲液体貯留、内腔のdebris、頸部への結石嵌頓などをみる3
  • USで確定できないときはMRI/MRCPが有用(推奨2、レベルB)。が疑われる場合は造影CTで壁の途絶(interrupted rim sign。感度73%・95%)を評価する3
  • 講義はUS所見として(胆嚢壁の肥厚および/または浮腫)を、(HIDA)の所見として「投与後4時間を超えて胆嚢が描出されない」ことを挙げている
  • HIDAは、USと比較した研究ではいずれもUSより診断能が高いと報告されている。それでもTG18がUSを第一選択に置くのは、簡便・非侵襲で費用が低いためである3

TG18(Tokyo Guidelines 2018)の — TG13の基準を無修正で引き継いだもの3

区分 項目
A. 局所の炎症所見 ①、②の腫瘤・疼痛・圧痛
B. 全身の炎症所見 ①発熱、②上昇、③上昇
C. 画像所見 に特徴的な画像所見
  • =Aの1項目+Bの1項目
  • =Aの1項目+Bの1項目+C
  • ・他の・を除外したうえで判定する3

TG18の — こちらもTG13から無修正3

Grade 定義(上のGradeから順に判定する)
III(重症) 次の臓器障害を1つ以上伴う:循環(5 µg/kg/分以上または任意用量のノルアドレナリンを要する低血圧)、神経(低下)、呼吸(PaO₂/FiO₂比 300未満)、腎(乏尿、クレアチニン2.0 mg/dL超)、肝( 1.5超)、血液(血小板10万/mm³未満)
II(中等症) 次のいずれか1つを満たす:18,000/mm³超、に圧痛を伴う腫瘤を触知、症状の持続が72時間超、高度の局所炎症(、、、、)
I(軽症) Grade IIIにもIIにも該当しないもの。臓器障害がなく胆嚢の炎症も軽度で、を安全・低リスクに行える状態

⚠️ Grade IIIの予測因子を判定するためにを測っておく(黄疸が陰性予測因子に入る)3

治療:

  • 初期治療は絶食のうえ十分な輸液と、、、呼吸・循環のモニタリング4
  • 手術のタイミング — TG18は「手術に耐えられると判断される患者では、発症からどれだけ時間が経っているかにかかわらずを提案する」(推奨2、レベルB)と述べる4

⚠️ 「発症72時間以内」はTG18では手術可能な期限ではない。 72時間はGrade IIの判定項目として残っているだけで、TG18の本文は発症から72時間を超えた症例でもの利益が示されていると述べている。72時間を過ぎたことだけを理由に手術を先送りしない。4

重症度別の方針4

Grade ありと判断したとき なしと判断したとき
I(軽症) Charlson指数(CCI)5以下かつASA-PS(米国麻酔科学会の術前全身状態分類)2以下なら、発症後できるだけ早く 保存的治療を先行し、を確認してから
II(中等症) 同じくCCI 5以下かつASA-PS 2以下で、かつ高度施設(と高度な腹腔鏡技術が使える施設)であれば早期。損傷回避を優先し、所見しだいで開腹移行やへ切り替える 保存的治療と胆嚢ドレナージ
III(重症) 臓器支持で機能の正常化を図りつつ抗菌薬を投与。①循環・腎の障害が速やかに回復する(FOSF)、②陰性予測因子(2 mg/dL以上の黄疸、神経障害、)がない、③CCI 3以下かつASA-PS 2以下、④高度施設で熟練が行える——を満たす場合に限り早期 全身管理を続け、胆嚢の炎症を制御できなければ早期・緊急の胆嚢ドレナージを行い、状態が改善してから

💡 TG13ではGrade IIIはの適応外だった。TG18が厳しい条件つきで適応を開いたのがこの版の最大の変更点である。因子としては、Grade I・IIでCCI 6以上・ASA-PS 3以上、Grade IIIでCCI 4以上・ASA-PS 3以上が挙げられている(レベルC)4

4. 胆管炎

⚠️ が揃うのはの一部にすぎない。 TG18は「特異度は非常に高いが感度が低く、のとしては適用できない」(レベルD)と明言しており、多施設症例集積での三徴の診断率は26.4%・21.2%、黄疸自体も患者の60〜70%にしかみられない。三徴が揃わないことを理由に胆管炎を除外しない。5

⭐ (RUQ痛・発熱・黄疸)に低血圧・意識障害が加わるとReynolds pentad()と呼ばれ、胆管炎を示唆する。ただしこの呼称はTG18の用語ではない。

TG18の — TG13から無修正で引き継いだもの5

区分 項目と閾値
A. 全身炎症 A-1 発熱(体温38℃超)および/または、A-2 炎症反応(4,000/μL未満または10,000/μL超、 1 mg/dL以上)
B. 胆汁うっ滞 B-1 黄疸(2 mg/dL以上)、B-2 肝機能検査異常(・γ-GTP・・のいずれかがの1.5倍超)
C. 画像 C-1 、C-2 を示す所見(狭窄・結石・など)
  • =Aの1項目+BまたはCの1項目
  • =Aの1項目+Bの1項目+Cの1項目

TG18の5

Grade 定義
III(重症) 次の臓器障害を1つ以上伴う:循環(5 µg/kg/分以上または任意用量のノルアドレナリンを要する低血圧)、神経(意識障害)、呼吸(PaO₂/FiO₂比 300未満)、腎(乏尿、クレアチニン2.0 mg/dL超)、肝( 1.5超)、血液(血小板10万/mm³未満)
II(中等症) 次の5項目のうち2項目以上:12,000/mm³超または4,000/mm³未満、39℃以上の高熱、75歳以上、5 mg/dL以上、アルブミンが基準下限の0.7倍未満
I(軽症) 初診時にGrade IIIにもIIにも該当しないもの

💡 胆嚢炎のGrade IIが「4項目のいずれか1つ」なのに対し、胆管炎のGrade IIは「5項目のうち2項目以上」である。数え方が違うので取り違えない。臓器障害6項目でGrade IIIとする点は両者で共通している。

治療:

  • は重症度と感染環境(市中感染/)、局所に応じて選択し、に基づいて狭域化する6
  • 胆道閉塞の解除
  • 手術または。は重症度で決める(軽症=初期治療に反応しなければドレナージ、中等症=早期に、重症=全身管理で状態が改善したのち可及的速やかに)1

📝 講義が挙げるは「、アミノグリコシド系、クリンダマイシン」である。これは旧来のレジメンの書き方で、TG18は薬剤名を固定せず重症度・感染環境・地域の耐性動向で層別化し、が出たら狭域化するという立場をとる6。実際に用いる具体的なレジメン例はのノートにまとめてある。

5. 4疾患の比較(まとめ表)

結石/病変の場所 胆嚢内 内 胆嚢壁の炎症 胆管系の炎症+感染
特徴的症状 症候性なら RUQ痛+黄疸 RUQ痛・発熱・陽性(ただし感度20.5%) (RUQ痛・発熱・黄疸。ただし揃うのは2〜3割)
血液検査 正常 ビリルビン・・γ-GTP↑ WBC・↑ WBC・↑+胆汁うっ滞、しばしば菌血症
画像 US: US/: ・ US: 壁肥厚()・腫大・周囲液体貯留/HIDAは4時間を超えても非描出 US//: +の所見
— — TG18 Grade I/II/III(Grade IIは4項目のいずれか1つ) TG18 Grade I/II/III(Grade IIは5項目のうち2項目以上)
治療 +2週間以内の2 抗菌薬+があれば早期4 抗菌薬+重症度に応じた1
flowchart TD
  GS["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='gallstone precipitation'>胆石形成</span><br>コレステロール<span class='jp-term jp-term-diagram' title='supersaturation'>過飽和</span>・胆汁うっ滞・胆汁酸循環障害"]
  GS --> CL["Cholelithiasis<br>(胆嚢内結石)"]
  CL -->|"胆嚢壁の炎症"| AC["Acute cholecystitis<br>(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='acute cholecystitis'>急性胆嚢炎</span>)"]
  CL -->|"結石が<span class='jp-term jp-term-diagram' title='common bile duct (CBD)'>総胆管</span>へ移動"| CD["Choledocholithiasis<br>(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='choledocholithiasis'>総胆管結石症</span>)"]
  CD -->|"胆道閉塞+感染"| CA["Cholangitis<br>(胆管炎)"]
  CL -->|"頸部/<span class='jp-term jp-term-diagram' title='cystic duct'>胆嚢管</span>に結石が嵌頓"| MZ["Mirizzi syndrome<br>(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='common hepatic duct'>総肝管</span><span class='jp-term jp-term-diagram' title='mass effect'>圧排</span>)"]

6. 胆嚢摘出術

  • =胆嚢を摘出する手術
  • 開腹または()。TG18もに対して開腹より腹腔鏡を提案している(推奨2、レベルA)4

:

  • 症候性
  • 無症候性のうち、癌リスク・上昇、または将来症候性化するリスクが高いもの

禁忌・慎重適応: 講義は禁忌として肝硬変、凝固異常、病的肥満、腸閉塞を挙げている。ただしこれらをの一覧として覚えないほうがよい。TG18は一律の禁忌リストを置かず、因子としてCCIとASA-PSを用い、Grade I・IIではCCI 6以上・ASA-PS 3以上、Grade IIIではCCI 4以上・ASA-PS 3以上を「手術に耐えられない可能性を示す」因子としている(レベルC)。併存症は一律の禁忌ではなくリスク評価の項目として扱い、局所炎症の程度と施設経験も含めて個別に判断する。4

手術の流れ:

  1. 腹腔鏡確立、または開腹(右、“Kocher incision”、右上部を切離)
  2. 胆嚢とその周囲の管・動脈を露出
  3. 安全な剥離層を保ってを展開し、critical view of safetyを確認する。達成困難例ではbail-out手技や開腹移行を考慮する7
  4. 確認できてから・をクリップで確保
  5. 胆嚢を肝床から剥離
  6. 止血確認
  7. ポートから胆嚢を摘出

📝 講義はこの流れの先頭に「切開前に(造影X線で胆管を可視化)」を置いている。そのものが不要になったわけではないが、TG18が安全手順の中心に据えているのはルーチンのではなくcritical view of safetyの達成と、達成できないときのbail-out手技である。7

⚠️ Calot三角/はの重要な解剖学的ランドマークで、解剖学的変異が多い。講義の図はこの三角の内容物として・右・Lundリンパ節を挙げているが、この三角は定義そのものに歴史的な変遷があり、内容物をに暗記するより、critical view of safetyを確認してから・を処理するほうが安全上は重要である。7

合併症(術中〜術後早期):

  • 主要胆管損傷 → につながりうる
  • 主要血管損傷 → 出血
  • 胆汁漏
  • 十二指腸/結腸損傷

7. 合併症まとめ

  • → RUQ痛、発熱、、陽性
  • → RUQ圧痛、への結石嵌頓による水腫
  • 、胆管炎
  • 膵炎
  • ⚠️ ——胆石は本症のの主要因とは考えられておらず8、の合併症として並べるより「胆嚢のガスを来す別経路(虚血・)」として区別するほうが正確である
  • Mirizzi症候群: 胆嚢頸部またはに嵌頓した結石がをし、炎症により閉塞をきたす病態

まとめ

  • 胆石の危険因子は4F’s(fat, fertile, forty, female)。
  • 胆嚢内に留まれば無症候〜、に落ちれば胆汁うっ滞パターンの酵素上昇+黄疸、感染が加わると胆嚢炎()・胆管炎(、重症化で)。
  • ⚠️ ただしの感度は20.5%、が揃うのも2〜3割にすぎない。どちらも陰性を理由に除外せず、TG18の(局所/全身の炎症所見+画像)で判定する。35
  • 画像の第一選択はUSで、は非侵襲的な胆管評価、はや結石除去などの治療に用いる。1
  • 症候性・の根治は(腹腔鏡が)。では、TG18はがあるなら発症からのを問わずを提案しており、「72時間以内」は手術の期限ではない。4
  • は内視鏡的除去のうえ、から2週間以内の(ESGE:強い推奨)。2
  • Mirizzi症候群は結石が/頸部に嵌頓してをする特殊な合併症。
  • 胆管炎は経験的抗菌薬を開始し、重症度と治療反応に応じてのを決める。61

出典

  1. 1.Tokyo Guidelines 2018: initial management of acute biliary infection and flowchart for acute cholangitis(Journal of Hepato-Biliary-Pancreatic Sciences(日本肝胆膵外科学会)・2018)急性胆管炎では初期治療後、軽症は反応不良時、中等症は早期、重症は全身管理後可及的速やかに胆道ドレナージを行うことを確認した。閲覧 2026-08-09
  2. 2.Endoscopic management of common bile duct stones: European Society of Gastrointestinal Endoscopy (ESGE) guideline(European Society of Gastrointestinal Endoscopy(ESGE)・2019)誌上版全文(Endoscopy 2019;51:472-491、Amsterdam UMCリポジトリに置かれたCC BYのVersion of record)で確認した。推奨は逐語で「ESGE recommends performing a laparoscopic cholecystectomy within 2 weeks from ERCP in patients treated for choledocholithiasis to reduce the conversion rate and the risk of recurrent biliary events.(強い推奨、中等度の質のエビデンス)」であり、本文は早期手術と遅延・症状発現時手術を比べると開腹移行率が4〜23%対8〜55%、胆道イベント再発が2〜10%対24〜47%だが、正確な至適時期はなお議論があると述べる。ESGEはまた、症候性か否かを問わず処置に耐えうる総胆管結石患者すべてに採石を提示すること(強い推奨、低い質)、超音波で結石が示されない持続疑い例にはEUSまたはMRCPを行うこと(強い推奨、中等度の質)を推奨する。閲覧 2026-09-21
  3. 3.Tokyo Guidelines 2018: diagnostic criteria and severity grading of acute cholecystitis(Tokyo Guidelines 2018・2018)誌上版全文(J Hepatobiliary Pancreat Sci 2018;25:41-54、Amsterdam UMCリポジトリに置かれたVersion of record)で確認した。Table 1のTG18/TG13診断基準はA(局所の炎症所見=Murphy徴候、右季肋部の腫瘤・疼痛・圧痛)・B(全身の炎症所見=発熱、CRP上昇、白血球数上昇)・C(急性胆嚢炎に特徴的な画像所見)から成り、疑診はAの1項目+Bの1項目、確診はさらにCを満たすもので、TG13基準を無修正でTG18基準として採用したと明記する。Table 2の重症度分類も無修正の再掲で、Grade IIIは循環・神経・呼吸・腎・肝・血液の臓器障害のいずれか1つ以上、Grade IIは白血球>18,000/mm³、右季肋部の圧痛を伴う腫瘤触知、症状の持続>72時間、高度の局所炎症のいずれか1つ、Grade Iはそのいずれにも該当しないもの、と定義する。画像は腹部USを形態診断の第一選択とし(推奨1、レベルC)、メタ解析の感度81%(95%CI 0.75-0.87)・特異度83%(0.74-0.89)を挙げ、USで確定しない場合はMRI/MRCPを推奨する(推奨2、レベルB)。HIDAとUSを比較した研究はいずれもHIDAの診断能のほうが高いとしている。TG07基準の検証ではMurphy徴候単独が感度20.5%・特異度87.5%で、基準の診断精度が有意に高かった。⚠️ 全文にsonographic Murphyという語も胆泥(sludge)の語も現れない。閲覧 2026-09-21
  4. 4.Tokyo Guidelines 2018: flowchart for the management of acute cholecystitis(Tokyo Guidelines 2018・2018)誌上版全文(J Hepatobiliary Pancreat Sci 2018;25:55-72、Amsterdam UMCリポジトリに置かれたVersion of record)で確認した。Q3の推奨は逐語で「If a patient is deemed capable of withstanding surgery for AC, we propose early surgery regardless of exactly how much time has passed since onset.(推奨2、レベルB)」であり、本文も発症から72時間を超えた症例でなお早期手術の利益があると述べる。Q2はGrade IではCharlson併存疾患指数5以下かつASA-PS 2以下なら早期腹腔鏡下胆嚢摘出術、Grade IIは同基準を満たし高度施設であれば早期手術で所見しだいに開腹移行・亜全摘へ切り替え、Grade IIIは臓器支持と抗菌薬を行いつつ回復しやすい臓器障害(FOSF=循環・腎障害で速やかに可逆)があり陰性予測因子(総ビリルビン2 mg/dL以上の黄疸、神経障害、呼吸障害)がなくCCI 3以下かつASA-PS 2以下で高度施設なら早期手術、とする(推奨2、レベルD)。Q5はGrade I・IIではCCI 6以上・ASA-PS 3以上、Grade IIIではCCI 4以上・ASA-PS 3以上を手術リスク因子として挙げる(レベルC)。なおフローチャート図の凡例はこの線引きをand/orと注記しており、本文の書き方と厳密には一致しない。Q1は開腹より腹腔鏡を提案する(推奨2、レベルA)。Q4は経皮経肝胆嚢ドレナージ後の手術時期について合意が得られていないとする(レベルC)。閲覧 2026-09-21
  5. 5.Tokyo Guidelines 2018: diagnostic criteria and severity grading of acute cholangitis (with videos)(Journal of Hepato-Biliary-Pancreatic Sciences(日本肝胆膵外科学会)・2018)誌上版全文(J Hepatobiliary Pancreat Sci 2018;25:17-30、Amsterdam UMCリポジトリに置かれたVersion of record)で確認した。TG18/TG13診断基準はA(全身炎症=体温38℃超の発熱または悪寒戦慄、白血球数4,000未満または10,000/μL超、CRP 1 mg/dL以上)・B(胆汁うっ滞=総ビリルビン2 mg/dL以上、ALP・γ-GTP・AST・ALTのいずれかが基準上限の1.5倍超)・C(画像=胆管拡張、狭窄・結石・ステントなど成因を示す所見)から成り、疑診はAの1項目+BまたはCの1項目、確診はA・B・Cから各1項目とする。重症度はGrade III(循環・神経・呼吸・腎・肝・血液のいずれか1つ以上の臓器障害)、Grade II(白血球12,000/mm³超または4,000/mm³未満、39℃以上の高熱、75歳以上、総ビリルビン5 mg/dL以上、アルブミンが基準下限の0.7倍未満の5項目のうち2項目以上)、Grade I(初診時にIII・IIのいずれにも該当しないもの)。Q1はCharcot三徴について、特異度は非常に高いが感度が低く急性胆管炎の診断基準としては適用できないとし(レベルD)、本文は多施設症例集積での三徴の診断率を26.4%と21.2%、黄疸は患者の60〜70%にしかみられないと述べる。⚠️ 全文にReynoldsもpentadも現れない。閲覧 2026-09-21
  6. 6.Tokyo Guidelines 2018: antimicrobial therapy for acute cholangitis and cholecystitis(Journal of Hepato-Biliary-Pancreatic Sciences(日本肝胆膵外科学会)・2018)胆道感染症の抗菌薬は重症度、市中・医療関連感染、局所耐性動向を踏まえて選択し、培養結果に基づき狭域化することを確認した。閲覧 2026-08-09
  7. 7.Tokyo Guidelines 2018: surgical management of acute cholecystitis: safe steps in laparoscopic cholecystectomy for acute cholecystitis (with videos)(Tokyo Guidelines 2018・2018)腹腔鏡下胆嚢摘出術ではcritical view of safetyの確認を安全手順の中心とし、達成困難例ではbail-out手技を選択することを確認した。閲覧 2026-08-09
  8. 8.A comparative appraisal of emphysematous cholecystitis(The American Journal of Surgery・1975)気腫性胆嚢炎が急性胆嚢炎とは区別すべき臨床的実体であり、局所の虚血に助けられて特定の細菌群が起こす胆嚢の急性感染であること、胆石が発症機序の主要な因子とは思われず、このことが虚血への依存とあいまって本症が女性よりも男性に多いことを説明しうること、壊疽が一般的な特徴で胆嚢穿孔の危険が通常の急性胆嚢炎の5倍にあたることを結論したことを確認した。抄録のみを閲覧しており全文は未取得閲覧 2026-09-03