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Disease Atlas · 内分泌・代謝 · 先天性疾患

成人Refsum病

Adult Refsum disease

別名
古典的Refsum病ARDheredopathia atactica polyneuritiformis
臓器系
内分泌・代謝神経眼科耳鼻咽喉科
科目
PediatricsMolecular Cell BiologyMicroscopic Anatomy and Embryology (Microscopic Anatomy)
トピック
小児科 2-10:先天代謝異常を疑う状況と初期評価分子細胞生物学 65:ミトコンドリアとペルオキシソームへのタンパク質ターゲティング;リソソームへの基質取り込み(EM学生のみ)組織学 1.2:細胞・細胞小器官・核:膜性細胞小器官
上位概念
先天代謝異常症
鑑別疾患
Bardet-Biedl症候群Friedreich失調症Usher症候群Zellwegerスペクトラム障害
続発疾患
網膜色素変性感音難聴聴覚ニューロパチースペクトラム障害心筋症不整脈魚鱗癬白内障
関連疾患
点状軟骨異形成症
症状
夜盲嗅覚障害難聴小脳性運動失調
検査値
フィタン酸極長鎖脂肪酸赤血球膜プラスマローゲンピペコリン酸網膜電図純音聴力検査

🧠 全体像:は⭐ 「食べたぶんしか体内に入らない脂肪酸が、壊せないために溜まる」病気である。フィタン酸はヒトが合成できず、の脂肪と乳製品からしか入ってこない1。⭐⭐ だからこの病気は、遺伝性代謝疾患でありながら食事だけで血中濃度を制御できる——治療の本体が食事制限であるという、のなかでも珍しい構図がここから出てくる。臨床像は・・・難聴・・の組み合わせで、後年の不整脈と心筋症が頻繁な死因になる1。⚠️⚠️ 名前の似た「」はまったく別の病気で、のである1。

⚠️⚠️ まず「乳児Refsum病」と切り離す

GeneReviewsは「(ARD)」「(CRD)」という呼称が「Refsum病」より好ましい理由を、と区別できるからだと明記している1。

位置づけ 独立した単一の代謝異常 の1
壊れているもの だけ(PHYH、またはPEX7によるPTS2) そのものの形成(PEX遺伝子群)
発症 生後7か月〜50歳超。多くは10〜20歳1 乳児期。大脳・肝の機能障害、頭蓋顔面の異形、発達遅滞。多くは乳児期〜幼児期に死亡1
生化学異常 フィタン酸のみ1 形成障害に由来する多数の異常1

⭐ 両者が共有するのは「血漿と組織にフィタン酸が溜まること」だけである1。⚠️ 名前が似ているというだけで同じ枠に入れない。

病態——3位のメチル基が招く一本道

フィタン酸は3位にがあるためを始められず、のでしか炭素を1つ削れない(詳細はフィタン酸のノート)。この一本道の入口にあるのが(PHYH)である。

flowchart TD
    A["食事(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ruminant'>反芻動物</span>の脂肪・乳製品、一部の魚、クルミ)"] --> B["血中フィタン酸"]
    B --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='peroxisome'>ペルオキシソーム</span>での<span class='jp-term jp-term-diagram' title='alpha-oxidation'>α酸化</span><br>(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='phytanoyl-CoA hydroxylase'>フィタノイルCoA水酸化酵素</span>)"]
    D["PHYHの<span class='jp-term jp-term-diagram' title='biallelic mutation'>両アレル変異</span><br>(90%超)"] --> E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='alpha-oxidation'>α酸化</span>が回らない"]
    F["PEX7の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='biallelic mutation'>両アレル変異</span><br>(10%未満・より軽症)<br>PTS2<span class='jp-term jp-term-diagram' title='import pathway'>輸入経路</span>が壊れ酵素が入れない"] --> E
    C --> E
    E --> G["血漿フィタン酸が200 µmol/Lを超える"]
    G --> H["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='retinitis pigmentosa'>網膜色素変性</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='anosmia'>嗅覚脱失</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='polyneuropathy'>多発神経障害</span><br>難聴・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ataxia'>運動失調</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ichthyosis'>魚鱗癬</span>"]
    G --> I["後年の不整脈・心筋症"]
    J["絶食・急激な体重減少・妊娠・感染・手術"] --> K["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='stored lipid'>貯蔵脂質</span>からフィタン酸が動員される"]
    K --> G

💡 PEX7型が「より軽症」なのは、酵素そのものが無いのではなく受容体が壊れているだけだからである。 PEX7はPTS2の受容体で、⚠️ 同じ遺伝子のは主に(RCDP1)を起こす——のノートで扱っているとおり、どちらの積み荷の欠落が前景に立つかで表現型が分かれる1。⭐ RCDP1の表現型はARDと重複しうると原文も認めている1。

臨床像

GeneReviewsはWierzbicki et al [2002] のデータとして次の頻度を掲げている1。

所見 頻度 補足
100% 生化学的に診断された全例に存在する
87.5%
70% 運動感覚
難聴 62.5% ⭐ を含みうる感音難聴
50%
30% 短い・(出生時から存在)
25%

⭐ 視覚症状がほぼ必ず最初に来る。 が小児期に始まり、と低下はその何年もあとに現れる1。⚠️⚠️ だから診断は決定的に遅れる——23例の研究では、最初の眼科受診から診断まで1〜28年(平均11年)かかっていた1。

⚠️ 急性型がある。 体重減少・ストレス・外傷・感染を契機に、・脱力・・急激な・聴覚悪化が起こり、とビリルビンの上昇を伴う1。💡 契機がすべて「に傾く出来事」であることに注目する——からフィタン酸が血中へ動員されるためである。

眼と耳の細部

診断

⭐ **血漿フィタン酸の(の20倍超)が強く示唆し、確定はPHYHまたはPEX7のの同定による1。⚠️ **合意された臨床診断基準は存在しない。

検査 PHYH型 PEX7型 正常
血漿フィタン酸 >200 µmol/L >200 µmol/L <10 µmol/L
血漿 <2 µmol/L <2 µmol/L <3.0 µmol/L
フィタン酸/比 上昇 上昇 正常
血漿 20%で軽度上昇 正常 正常
正常 低下〜正常 正常
血漿 正常 正常 正常

(Table 11)

⭐ とが正常であることが、「だけが止まっている」ことの証明になる。 そのものが作れないではこれらも異常になる。⚠️ 逆に言えば、が正常であることをの除外に使えない。

⚠️ 血漿フィタン酸濃度は地域ので大きく動く。 原文は「飽和脂肪酸とコレステロールの摂取が少ない集団では見かけ上低くなりうる」と注記している1。をそのまま輸入しない。

⭐⭐ を見たら血漿フィタン酸を測る。 原文は「はほぼ常にARDの最初の症状であるため、のある人には血漿フィタン酸濃度を測定すべきであり、とくに・との短縮・難聴を伴う場合はそうすべきである」と述べている1。💡 これが本症を「治療できる」として拾い上げる唯一の入口である。

治療——食事が本体である

慢性期

⭐ フィタン酸の食事制限と、食の併用。 の動員を避けるために十分なカロリーを摂ることが、制限そのものと同じくらい重要である1。

⚠️ 避けるもの1:

  • (牛・羊・山羊)由来の食品、一部の魚(タラ)、クルミ(アーモンド・ココナッツ・ピーナッツはフィタン酸・陰性だが、クルミは陽性)
  • 絶食と急激な体重減少。疾病時・手術の前後はとくに注意し、あらかじめ外科医・麻酔科医と相談する
  • (フィタン酸代謝を妨げうる)
  • (甲状腺機能亢進症を起こし、を高めて血漿フィタン酸を上げうる)

⭐ 効果は「症状が消える順番」として現れる。 フィタン酸濃度の低下により・・がおおむねこの順で消退する1。⚠️ 一方、厳格なにもかかわらずはごく緩徐に進行するようであり、と難聴への効果は不明である1。「食事で治る病気」と伝えない。

💡 どこまで下がるかは、見ている時間の長さで違って見える。 GeneReviewsは低下率を50〜70%、到達値を典型的に約100〜300 µmol/Lとする1。一方、専門施設で10年以上(のべ237年)にわたり食事指導を反復した13例の解析では、⭐ 受診時の中央値1631 µmol/Lが89±11%低下して85 µmol/Lとなり、30%は30 µmol/L未満まで、50%は30〜300 µmol/Lまで下がった2。⚠️ ただし半減までに44.2±15.9か月を要しており、年単位で見る指標である2。この13例では、間欠的な疾病・手術・急激な体重減少・精神疾患による一過性上昇があったにもかかわらず、急性の神経眼科的合併症のための入院や・を要した患者はいなかった2。

急性期

⚠️ ・は「急性の不整脈または高度の脱力があるとき」に限って用いる1。フィタン酸がリポ蛋白に載って運ばれる性質を利用した治療である。術後にはフィタン酸を含まない(と由来のIntralipidなど)を用いる1。

サーベイランス

対象 頻度
血漿フィタン酸 3〜6か月ごと。⚠️ 状態を招く疾病・ストレス時はより頻回に1
眼科診察(、視野・) 年1回1
心臓評価(心筋症と併存する不整脈) 年1回1

⚠️ 心筋症が治療困難になった場合、が救命的となりうる1。

妊娠

⚠️⚠️ 妊娠はを誘発するため、妊娠中の血漿フィタン酸管理がきわめて重要である。 に視野の急速な狭窄が観察されている1。⚠️ 母乳栄養は勧められない——乳児が高濃度のフィタン酸を摂取することを防ぐためであり、より重要なのは産後の母体が状態に陥るのを避けるためである1。

遺伝カウンセリング

で、両親がともに保因者なら同胞は罹患25%・保因者50%・非罹患25%1。保因者は無症状で発症リスクは無い。⭐ 発症前の同胞を検査して早期に血漿フィタン酸を下げる治療を始めることが適切とされている1——⚠️ 保因者診断には血漿フィタン酸を使えないため、家族内の検索は遺伝学的検査で行う(フィタン酸のノート)。

英国での推定発症率は約100万人に1人で、これまでにPHYHまたはPEX7のを持つ200人以上が同定されている1。

まとめ

  • ⭐ フィタン酸はヒトが合成できず食事からしか入らない。 だから食事制限が治療の本体になる——としては例外的な構図である。
  • 原因はPHYH(90%超、の欠損)とPEX7(10%未満、PTS2の受容体異常でより軽症)。。
  • ⚠️⚠️ 「」は別の病気(の)。共有するのはフィタン酸蓄積だけである。
  • 臨床像は100%・87.5%・70%・難聴62.5%・50%・30%・25%で、後年の不整脈・心筋症が頻繁な死因。
  • ⭐ 診断は血漿フィタン酸200 µmol/L超(正常10 µmol/L未満)+PHYH/PEX7の遺伝学的確認。 とが正常であることが「の単独障害」を裏づける。
  • ⚠️ 最初の症状は視覚症状で、診断まで平均11年かかる。 を見たら、とくに・短いと・難聴を伴うときは血漿フィタン酸を測る。
  • ⚠️ 難聴はの形をとりうるため、が正常でも聞き取り困難を否定しない。
  • ⚠️ 絶食・急激な体重減少・妊娠・感染・手術でからフィタン酸が動員され、を起こす。 とを避ける。
  • で・・はおおむねこの順に改善するが、⚠️ はごく緩徐に進行し続ける。 急性の不整脈・高度の脱力に限って・を用いる。

出典

  1. 1.Adult Refsum Disease(GeneReviews (University of Washington, Seattle)・2021)⚠️ 本ノートのために Europe PMC の bookXML エンドポイント(https://www.ebi.ac.uk/europepmc/webservices/rest/NBK1353/bookXML)から全文XMLを自分で再取得して確認した。改訂履歴の最新は2021年9月30日のcomprehensive updateで、章の副題として「Synonym」欄に Classic Refsum Disease が挙げられていること、原文が「成人Refsum病(ARD)は"古典的Refsum病"とも呼ばれるペルオキシソーム病であり、大多数ではPHYHの両アレル性病的バリアントによるフィタノイルCoA水酸化酵素の欠損、約10%ではPEX7の両アレル性病的バリアントによるより軽症の病型である」と述べていること、Table 2でPHYHが90%超・PEX7が10%未満を占めるとされていること、Nomenclature節が「ARDとCRDという用語がRefsum病より好ましいのは、Zellwegerスペクトラム障害である"乳児Refsum病"(IRD)と区別できるためである」と明記し、IRDが大脳・肝の機能障害・頭蓋顔面の異形・発達遅滞を伴い乳児期〜幼児期に死亡するのに対しARDと共有するのは血漿・組織のフィタン酸蓄積のみであること、ARDではフィタン酸代謝だけが異常であるのに対しIRDではペルオキシソーム形成障害に由来する多数の生化学異常が生じることを述べていること、1946年にノルウェーの神経学者Sigwald Refsumがheredopathia atactica polyneuritiformisとして記載したこと、Table 1で血漿フィタン酸がPHYH型・PEX7型とも200 µmol/L超(正常は10 µmol/L未満)・血漿プリスタン酸が両型とも2 µmol/L未満(正常は3.0 µmol/L未満)・フィタン酸/プリスタン酸比が上昇・血漿ピペコリン酸がPHYH型の20%で軽度上昇しPEX7型では正常・赤血球プラスマローゲンがPHYH型で正常でPEX7型では低下〜正常・ジヒドロキシコレスタン酸/トリヒドロキシコレスタン酸が両型とも正常であること、血漿極長鎖脂肪酸が成人Refsum病では正常であること、Table 1の脚注に血漿フィタン酸濃度が地域の食習慣に依存して大きく変動し飽和脂肪酸とコレステロールの摂取が少ない集団では見かけ上低くなりうると記されていること、Table 3(Wierzbicki et al 2002 のデータに基づくと原文が明記)の頻度が網膜色素変性100%・嗅覚脱失87.5%・多発神経障害70%(運動感覚混合性)・難聴62.5%(聴覚ニューロパチーを含みうる感音難聴)・運動失調50%・骨格異常30%・魚鱗癬25%であること、これまでにPHYHまたはPEX7の両アレル性病的バリアントを持つ200人以上が同定されていること、発症年齢が生後7か月から50歳超に及び多くが10〜20歳の間に最初の症状を自覚すること、急性型では体重減少・ストレス・外傷・感染を契機に多発神経障害・脱力・運動失調・急激な視力低下・聴覚悪化が生じ肝逸脱酵素とビリルビンの上昇を伴うこと、網膜色素変性が生化学的にARDと診断された全例に存在し視覚症状がほぼ必ず最初の症状であること、23例の研究で最初の眼科受診から診断までが1〜28年(平均11年)かかったこと、白内障が加齢性より早期に生じ後嚢下型と皮質核型を呈すること、瞳孔散大が不良でZinn小帯が脆いため白内障手術に虹彩フックや虹彩固定型前房レンズを要しうること、難聴が両側対称性の軽度〜高度感音難聴で高音域または中〜高音域を侵し聴性脳幹反応で聴神経病変(聴覚ニューロパチー)が明らかになることがあり純音聴力図が正常でも聞き取り困難を訴えうること、短い中手骨・中足骨が約30%に出生時から存在すること、心不整脈と心筋症による心不全が後年に生じARDの頻繁な死因であること、髄液蛋白が著明に高値であること、PEX7の両アレル性病的バリアントが主に根性点状軟骨異形成症1型(RCDP1)と関連し軽症型RCDP1の表現型はARDと重複しうること、鑑別にAMACR欠損症・Zellwegerスペクトラム障害・非症候性の網膜色素変性・Usher症候群・Alström症候群・Bardet-Biedl症候群・Kearns-Sayre症候群・Friedreich失調症・Sjögren-Larsson症候群が挙がること、原文が「視覚障害はほぼ常にARDの最初の症状であるため、網膜色素変性のある人には血漿フィタン酸濃度を測定すべきであり、とくに嗅覚脱失・中手骨と中足骨の短縮・難聴などARDを示唆する所見を伴う場合はそうすべきである」と述べていること、英国での推定発症率が約100万人に1人であること、治療がフィタン酸の食事制限と高カロリー食(貯蔵脂質の動員を避ける)であり血漿フィタン酸濃度は50〜70%低下して典型的には約100〜300 µmol/Lに達すること、フィタン酸濃度の低下により魚鱗癬・感覚性神経障害・運動失調の症状がおおむねこの順で消退すること、厳格な食事療法にもかかわらず網膜色素変性はごく緩徐に進行するようであり嗅覚脱失と難聴への治療効果は不明であること、急性の不整脈や高度の脱力がある場合にのみ血漿交換または脂質アフェレーシスを用いること(フィタン酸がリポ蛋白に載って運ばれるため)、術後にはフィタン酸を含まない静脈栄養(大豆油と卵黄リン脂質由来のIntralipidなど)を要すること、避けるべきものが反芻動物(牛・羊・山羊)由来の食品と一部の魚(タラ)およびクルミ(アーモンド・ココナッツ・ピーナッツはフィタン酸・フィトール陰性だがクルミは陽性)・絶食と急激な体重減少・イブプロフェン(フィタン酸代謝を妨げうる)・アミオダロン(甲状腺機能亢進症を起こし異化を高めて血漿フィタン酸を上昇させうる)であること、サーベイランスが血漿フィタン酸を3〜6か月ごと(異化状態を招く疾病・ストレス時はより頻回に)・眼科診察と心臓評価を年1回行うこと、心筋症が治療困難となった場合に心移植が救命的となりうること、妊娠が異化を誘発するため妊娠中の血漿フィタン酸管理がきわめて重要であり第3三半期に視野の急速な狭窄が観察されていること、乳児が高濃度のフィタン酸を摂取するのを防ぐためと産後の母体の異化状態を避けるために母乳栄養は勧められないこと、常染色体潜性遺伝で保因者夫婦の同胞リスクが罹患25%・保因者50%・非罹患25%であること、保因者は無症状で発症リスクが無いこと、発症前の同胞に検査を行い早期に血漿フィタン酸を下げる治療を始めることが適切であることを確認した。閲覧 2026-09-03
  2. 2.The effectiveness of long-term dietary therapy in the treatment of adult Refsum disease(Journal of Neurology, Neurosurgery and Psychiatry・2010)Europe PMCで書誌情報と抄録を確認した(全文は未取得で抄録のみを閲覧している)。専門施設に10年以上通院し繰り返し食事指導を受けた成人Refsum病13例の後方視的診療録解析であること、通院期間が11〜28年・のべ237年に及んだこと、受診時の血漿フィタン酸濃度中央値が1631 µmol/L(370〜2911)であり89±11%低下して85 µmol/L(10〜1325)となったこと、フィタン酸濃度が完全に正常化(30 µmol/L未満)した患者が30%・部分的に正常化(30〜300 µmol/L)が50%・300 µmol/L超にとどまったのが15%であったこと、食事療法を遵守した患者でフィタン酸濃度が半減するまでの期間が44.2±15.9か月であったこと、この期間中に間欠的な疾病・手術・急激な体重減少・精神疾患によるフィタン酸の一過性上昇があったにもかかわらず急性の神経眼科的合併症のために入院や血漿交換・アフェレーシスを要した患者はいなかったことを確認した。⚠️ 本研究が「正常化」の基準に用いた30 µmol/L未満は、GeneReviewsが正常上限とする10 µmol/L未満とは別の閾値である。閲覧 2026-09-03