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Drug Atlas · B22 Antiasthmatic & COPD drugs / 喘息・COPD治療薬

ジロートン

zileuton

分類
Antiasthmatic & COPD drugs / 喘息・COPD治療薬
科目
PharmacologyPulmonology and Thoracic Surgery
トピック
B22: Antiinflammatory agents inhibiting bronchial inflammatory processes. Antitussive agents and expectorants呼吸器内科 23:喘息・COPDの薬物療法Core24:酵素阻害薬
承認適応
気管支喘息
副作用
不眠めまい倦怠感
監視検査値
AST・ALT
影響検査値
AST・ALT
相互作用
テオフィリンテルフェナジンプロプラノロールワルファリン
対象疾患
アスピリン増悪呼吸器疾患

🧠 全体像:は(5-LO)阻害薬で、のようなとは介入する場所が違う。⭐ 受容体を塞ぐのではなく、の産生そのものを止める——だからCysLT1受容体を介さないLTB4(好中球・好酸球の)まで抑えられるし、CysLT1拮抗薬が届かないCysLT2・GPR99(CysLT3)経由のシグナルにも効く1。⚠️ それでも主役になれないのは、実務上のが重いからである——服薬回数の多さ(は1日4回2、でも1日2回3)、の定期監視が要る肝障害、・ワルファリン・との臨床的に意味のある相互作用2。⭐ 例外的に出番があるのがで、ここでは喘息・副鼻腔とアスピリンの予防・軽減に良好な効果が示されている1。

薬効群の中での位置づけ

は「作らせない」群と「効かせない」群の2つに分かれる。は前者に単独で立つ(このクラス唯一の薬剤である)1。

群 代表薬 介入する場所 抑えられる範囲
5-LO阻害薬 (クラス唯一) →の合成そのもの ⭐ LTB4を含むすべてのと、その他の炎症性5-LO経路産物1
CysLT1受容体拮抗薬 、 CysLT1受容体への結合 LTC4/D4/E4のCysLT1経由のシグナルのみ。⚠️ CysLT2・GPR99(CysLT3)経由のシグナルには作用しない1
— 産生の広範な抑制 喘息維持療法の基盤

⭐ 「上流を止める」ことの意味は、LTB4に出る。 LTB4は好中球・好酸球ので、CysLT1受容体を介さない2。受容体拮抗薬ではここに手が届かない。

💡 上流を止めても、の代わりにはならない。 が止めるのは5-LO経路だけで、喘息の全体ではない。位置づけはステップアップの追加薬であり、維持療法の基盤はあくまでである。

機序

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='membrane phospholipid'>細胞膜リン脂質</span>"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='arachidonic acid'>アラキドン酸</span>"]
    B --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='5-lipoxygenase, 5-LO'>5-リポキシゲナーゼ</span>(5-LO)"]
    C --> D["LTB4<br>好中球・好酸球の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='chemotaxis'>走化</span>"]
    C --> E["LTC4・LTD4・LTE4<br>(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='cysteinyl leukotriene'>システイニルロイコトリエン</span>)"]
    E --> F["CysLT1受容体<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='bronchoconstriction'>気管支収縮</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='mucosal edema'>粘膜浮腫</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='mucus secretion'>粘液分泌</span>"]
    E --> G["CysLT2・GPR99(CysLT3)受容体"]
    H["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='zileuton, Zyflo'>ジロートン</span>"] -.->|"5-LOを部分的に阻害"| C
    I["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='montelukast'>モンテルカスト</span>"] -.->|"受容体を拮抗"| F

⚠️ 「部分阻害薬」はAERD総説の表現である1。ZYFLOラベルのほうは “specific inhibitor of 5-lipoxygenase”(5-LO選択的)と記しており2、両者は「選択性」と「阻害の程度」という別の軸を述べている——矛盾ではない。

薬物動態

項目 値・特徴
吸収 速やかに吸収され、Tmax 約1.7時間2
食事の影響 Cmaxが27%上がるが・Tmaxは変わらない。⚠️ 「食事に関係なく服用してよい」のはについての記載である2。は朝食後・夕食後1時間以内と服用時点が指定されている3
蛋白結合 93%(主にアルブミン)2
半減期 ⚠️ 約2.5時間(が1日4回投与になる理由。はこれを製剤で補って1日2回にしている)23
代謝 肝で・CYP2C9・により酸化。主代謝物はO-2
⭐ 軽度〜重度のでも透析中でもは不要2

適応

⚠️ このノートの適応・禁忌・用法は、すべて米国の添付文書( ZYFLO=Chiesi USA、=)の記載である。 確認できた範囲では、スペイン AEMPS CIMA(検索で103件に対し0件)・フランス BDPM(85行に対し0行)・イタリア AIFA の包装マスター(543行に対し0行)・ハンガリー OGYÉI の医薬品データベース(はヒット、は0件)・英国 emc(58製品に対し0件)のいずれにも収載が無く、日本でも厚生労働省の医薬品マスター(2026年3月17日版)に0行である4。⚠️ これは「調べた登録簿に現行の収載が無い」という事実であって、「・日本に承認が無い」「かつても無かった」という断定ではない。 商品名欄(brandEu)の Zyflo も、現行の収載を確認できないから外したのであって、欧州に存在しなかったことを確かめたわけではない(⭐ 同じバッチで、は現行の登録簿には0件でも欧州10か国に国内承認があったことがEMAの文書で確認できている——現行の不在を過去の不在と読み替えない)。以下の数値はいずれも米国の文書の記述として読む。

⚠️ その米国でも、 ZYFLO(300 mg・600 mg)と ZYFLO CR()は Drugs@ 上いずれもで、流通しているのは後発のである5。⭐ だから「=1日4回の薬」という覚え方は、現在入手できる剤形とはずれている(下記「用法・用量」)。

領域 使いどころ
(米国) 成人および12歳以上の小児のの予防と長期管理2
実地で意義が大きい場面 。コントロール不良の喘息・難治性・反復する・全身性ステロイドのやを要する患者では、や生物学的製剤を検討する前に、単独または既存のとの併用を試す価値がある1

⚠️ (を含む)のを解除する薬ではない。 ただし増悪中も投与そのものは継続してよい2。

💡 効果が示されたのは高用量だけである。 では600 mg 1日4回のみが有効性を示し、400 mg 1日4回では示されなかった。600 mg 1日4回群で全身性ステロイドを要した患者は7.0%(18.7%)であった2。

💡 有効性が知られていても処方は少ない。 の患者調査ではの追加がきわめて有効と報告されたが、実際にはほとんど処方されていない。米国では最近まで費用と保険の問題で入手が難しかったが、総説は執筆時点では入手しやすくなっており一部の患者には現実的な選択肢になりうると続けている1。⚠️ ただしこれは2020年時点の記述で、が販売中止になった現在の入手可能性は剤形ごとに確かめる必要がある5。

用法・用量

⚠️ 剤形で用法が違う。1日総量2400 mgは同じでも、回数と食事との関係が別である。

剤形 用法 現在の米国での流通
(ZYFLO) 600 mg錠を1錠、1日4回(1日総量2400 mg)。食事とともに、および就寝時に服用してよい2 ⚠️ 販売中止5
600 mgを2錠、1日2回(1日総量2400 mg)。朝食後および夕食後1時間以内に服用し、⚠️ 噛まない・割らない・砕かない。飲み忘れても2回分をまとめない3 が流通5

⚠️ がこの薬の実務上の最大のである。 の1日4回は半減期約2.5時間に由来し、でもなお1日2回+食後1時間以内という縛りが残る。

⚠️ 適応年齢はどちらも成人および12歳以上の小児で、12歳未満には肝毒性の危険から使用が推奨されない23。

⚠️ 投与開始前と投与中に必ずを測る(次節)2。

禁忌・注意

  • 禁忌(米国添付文書):⚠️ 、またはがの3倍以上に上昇している患者、本剤・への過敏症2。💡 の添付文書は同じ線を「肝機能酵素が3×以上へ持続して(persistent)上昇している患者」と書き、過敏症の側もアレルギー反応(発疹・好酸球増多など)の既往という書き方をしている3
  • ⚠️ 肝障害の監視スケジュールが決まっている。 血清を投与開始前、最初の3か月は毎月、その後1年間は2〜3か月ごと、以後は長期投与例で定期的に測定する2。
    • プラセボ対照試験での 3×以上は1.9%対0.2%、調査で12か月まで投与した患者では4.6%対通常治療のみ1.1%であった。⭐ その61%は投与開始2か月以内に生じている(2か月以降は新規上昇のが0.30%/月対0.11%/月で安定する)2。
    • 5000例超の集計での 3×以上は3.2%。1例が黄疸を伴うを発症し、中止により回復した2。
    • ⚠️ 65歳を超える女性、および治療開始前からが高い患者は上昇の危険が高い2。
    • ⚠️ アルコールを多量に摂取する患者、肝疾患の既往がある患者では慎重に投与する2。
  • ⚠️⚠️ 「開始してよいか」の線と「中止すべきか」の線は別の数字である。 開始時の禁忌は3×以上だが、投与中の中止基準は「の臨床徴候・症状(右上腹部痛・悪心・疲労・傾眠・掻痒・黄疸・)が現れたとき、またはが5×を超えたとき」で、その場合は中止して正常化まで追跡する2。
    • ⭐ 3〜5×は自動的な中止基準ではない。 調査でが3〜5×となった61例のうち、32例(52%)は投与を続けたまま2×未満へ低下し、21例(34%)は5×以上へ上昇して中止された2。中止した患者でが2×未満へ戻るまでは平均32日(範囲1〜111日)かかった。
    • ⚠️ 中止後に初めて上昇が見つかることがある(少数例で、通常は中止後2週間以内)2。中止した時点で監視を打ち切らない。
  • ⚠️ :定常状態クリアランスが約50%低下し、が約2倍、Cmaxが73%上昇、半減期が24%延長する。⭐ 開始時にを約半量へ減らし、血中濃度を測る2。
  • ⚠️ ワルファリン:R-ワルファリンのクリアランスが15%低下しが22%増加、が臨床的に有意に延長する(S-ワルファリンには影響しない)。を追い、用量を調整する2。
  • ⚠️ :クリアランスが42%低下し、Cmax 52%・ 104%・半減期25%増加してβ遮断作用と徐脈が増強する。減量を検討する。他のβ遮断薬との併用でも臨床的な監視を行う2。
  • との併用は推奨されない2。
  • ⚠️ 市販後に睡眠障害と行動変化を含む神経精神系事象が報告されている。 患者にはこうした変化が生じたら申し出るよう説明し、生じた場合は継続の可否を慎重に判断する2。

副作用

頻度 内容
3%以上(、対) 頭痛24.6%対24.0%、疼痛(部位不特定)7.8%対5.3%、8.2%対2.9%、悪心5.5%対3.7%、腹痛4.6%対2.4%、無力症3.8%対2.4%、偶発外傷3.4%対2.0%、筋痛3.2%対2.9%。⚠️ プラセボ群と並べて読む——統計学的な差が付いたのはだけで、最も多い頭痛はとほぼ同率である2
1%超(、より多い) 関節痛、胸痛、結膜炎、便秘、めまい、発熱、、、不眠、リンパ節腫脹、倦怠感、・硬直、、掻痒、傾眠、尿路感染、、嘔吐2
5%以上() 副鼻腔炎、悪心、痛3
⚠️ ALT上昇(3×以上が3.2%)、低値(2.8×10⁹/L以下が1.0%対0.6%、一過性)2
市販後 睡眠障害・行動変化、皮疹・蕁麻疹2

⭐ 有害事象による試験中止率はと大差ない(9.7%対8.4%)2。問題は「中止に至る副作用の多さ」ではなく、肝機能の定期監視と相互作用の管理という手間である。

まとめ

  • に選択的に働く阻害薬(AERD総説は「部分阻害薬」と表現)で、このクラス唯一の薬剤。の産生そのものを止めるため、受容体拮抗薬が届かないLTB4やCysLT2・GPR99経由のシグナルまで抑えられる。
  • ⚠️ 適応・禁忌・用法はいずれも米国添付文書の記載である。 スペイン・フランス・イタリア・ハンガリー・英国の登録簿と日本の医薬品マスターのいずれにも現行の収載が無いことは確認したが、・日本に承認が無い(かつても無かった)と断定できる資料までは確認していない。米国のは成人・12歳以上の喘息の予防と長期管理。⚠️ 急性発作の解除には使えない。
  • ⚠️ 剤形で用法が違い、のはもう流通していない。 ZYFLO は600 mgを1日4回(半減期約2.5時間に由来する)だが Drugs@ では販売中止で、現在流通するは600 mg×2錠を1日2回・朝食後と夕食後1時間以内(1日総量は同じ2400 mg)。
  • ⚠️ ・ 3×以上は(開始の)禁忌。 開始前、最初の3か月は毎月、その後1年は2〜3か月ごとにを測る。上昇の61%は2か月以内に起きる。
  • ⚠️ 投与中の中止基準は別の数字で、肝障害の症状が出たとき、またはが5×を超えたとき。 3〜5×では投与継続下に半数が低下する。中止後2週間以内に初めて上昇が見つかることもある。
  • ⚠️ は約半量へ、ワルファリンは延長、は倍増。 相手はいずれもの基質だが、⚠️ ZYFLOラベルはを阻害薬とは書いておらず、記載されているのは各薬での実測PK変化である2。教科書が「阻害薬」に分類するのはこの実測から遡った整理である。
  • ⭐ では、や生物学的製剤の前に試す価値があるとされ、喘息・副鼻腔とアスピリンの予防・軽減に良好な効果が報告されている。

出典

  1. 1.Aspirin-exacerbated respiratory disease: Update on medical management(World Journal of Otorhinolaryngology - Head and Neck Surgery・2020)Europe PMC経由でPMC7729248の全文XMLを取得して該当箇所を確認した。ロイコトリエン修飾薬が2群に分かれ、第1群のCysLT1受容体拮抗薬(モンテルカスト・ザフィルルカスト)はCysLT1受容体を介するシグナルを遮断するがCysLT2やGPR99(CysLT3)を介するシグナルには作用しないこと(原文 "These block signaling through the CysLT1 receptor but do not effect signaling through CysLT2 or GPR99 (CysLT3)")、第2群が5-リポキシゲナーゼ阻害薬でありジロートンは5-リポキシゲナーゼの部分阻害薬として下流のすべてのロイコトリエン(LTB4を含む)およびその他の炎症性5-リポキシゲナーゼ経路産物の生成を遮断しこのクラス唯一の薬剤であること(原文 "Zileuton, a partial inhibitor of 5-lipoxygenase blocks the downstream formation of all leukotrienes (including LTB4) and other pro-inflammatory 5-lipoxygenase pathway products. It is the only drug in this class.")、ジロートンがLTC4・LTD4およびGPR99/CysLT3を介してシグナルするLTE4の量を減らすこと、ジロートンがアスピリン増悪呼吸器疾患で特異的に検討され喘息・副鼻腔アウトカムとアスピリン誘発反応の予防・軽減に良好な効果を示すこと、CysLT1受容体拮抗薬はアスピリン脱感作中の下気道保護に明確な役割を持つ一方で喘息・鼻茸に対する長期的な有益性は明確でないこと、コントロール不良の喘息・難治性鼻茸・反復する化膿性副鼻腔炎・全身性ステロイドの反復投与や再手術を要する患者ではアスピリン脱感作や生物学的製剤を検討する前にジロートン単独または既存のロイコトリエン修飾薬との併用を試みる価値があること、アスピリン増悪呼吸器疾患患者の調査でジロートンの追加はきわめて有効と報告されたがほとんど処方されていないこと、米国では最近まで費用と保険の問題でジロートンの入手が困難であったことを確認した。閲覧 2026-09-07
  2. 2.ZYFLO (zileuton tablets) — Prescribing Information(DailyMed(U.S. National Library of Medicine)/Chiesi USA・2017)DailyMedの当該ページ(drugInfoのHTML)とSPLのXMLを取得して確認した。文書に印刷された改訂表示は患者向けリーフレット末尾の「Revised: January 2017」の1か所だけで、SPLのeffectiveTimeは20251130(version 33、ページ表示は Updated November 30, 2025)のみ。DailyMedのUpdated Dateは掲載側の更新日なのでyearは印刷された改訂表示から2017とした。製品名はZYFLO、Labelerは Chiesi USA, Inc. で先発品のSPLである。ジロートンが5-リポキシゲナーゼの特異的阻害薬でありLTB4・LTC4・LTD4・LTE4の生成を阻害すること、ロイコトリエンが好中球・好酸球の遊走亢進、好中球・単球の凝集、白血球接着、血管透過性亢進、平滑筋収縮を起こしLTB4が好中球・好酸球の走化因子であること、適応が成人および12歳以上の小児の喘息の予防と長期管理であること、用法が600 mg錠1錠を1日4回(1日総量2400 mg)で食事とともにおよび就寝時に服用してよいこと、禁忌が活動性肝疾患またはトランスアミナーゼが基準上限の3倍以上に上昇している患者およびジロートンまたは添加物への過敏症であること、急性喘息発作(喘息重積を含む)の気管支攣縮の解除には適応がないが増悪中も投与を継続してよいこと、プラセボ対照試験でのALT 3×ULN以上の頻度がジロートン群1.9%対プラセボ群0.2%であり、長期安全性調査で12か月まで投与された患者の4.6%対通常治療のみ1.1%がALT 3×ULN以上を来しその61%が投与開始2か月以内に生じたこと、対照・非対照を合わせ5000例超でのALT 3×ULN以上の頻度が3.2%で1例が黄疸を伴う症候性肝炎を発症し中止で回復したこと、65歳超の女性でALT上昇の危険が高いようにみえること、血清ALTを投与開始前・最初の3か月は毎月・その後1年間は2〜3か月ごと・以後は長期投与例で定期的に測定すべきこと、テオフィリン併用でテオフィリンの定常状態クリアランスが約50%低下しAUCが約2倍・Cmaxが73%上昇し半減期が24%延長するためテオフィリンを約半量に減らして血中濃度を測ること、ワルファリン併用でR-ワルファリンのクリアランスが15%低下しAUCが22%増加してプロトロンビン時間が臨床的に有意に延長すること(S-ワルファリンには影響なし)、プロプラノロール併用でプロプラノロールのクリアランスが42%低下しCmax 52%・AUC 104%・半減期25%増加してβ遮断作用が増強すること、テルフェナジンとの併用は推奨されないこと、代謝がCYP1A2・CYP2C9・CYP3A4によるO-グルクロン酸抱合体とN-脱ヒドロキシ体を介し半減期が約2.5時間であること、腎機能障害・透析では用量調節が不要であること、市販後に睡眠障害と行動変化を含む神経精神系事象が報告されていること、1%超で報告された副作用に関節痛・胸痛・結膜炎・便秘・めまい・発熱・鼓腸・筋緊張亢進・不眠・リンパ節腫脹・倦怠感・頸部痛/硬直・神経過敏・掻痒・傾眠・尿路感染・腟炎・嘔吐が含まれること、白血球数低値(2.8×10⁹/L以下)がジロートン1.0%対プラセボ0.6%にみられ一過性であったこと、臨床試験で有効性が示されたのは600 mg 1日4回のみであり400 mg 1日4回では示されなかったこと、全身性ステロイドを要した患者が600 mg 1日4回群7.0%対プラセボ群18.7%であったことを確認した。同じ本文で、⚠️ **肝機能障害の臨床徴候・症状(右上腹部痛・悪心・疲労・傾眠・掻痒・黄疸・インフルエンザ様症状)が現れた場合、またはトランスアミナーゼが基準上限の5倍を超えた場合には本剤を中止し正常化まで追跡すべきこと**、ALTが3〜5×ULNであった61例のうち32例(52%)は投与を続けたまま2×ULN未満へ低下し21例(34%)は5×ULN以上へさらに上昇して試験規定により中止されたこと、中止した患者でALTが2×ULN未満へ戻るまで平均32日(範囲1〜111日)を要したこと、投与開始2か月以降は3×ULN以上の新規ALT上昇の発生率が本剤併用群0.30%/月・通常治療のみ0.11%/月で安定したこと、少数例では初回のトランスアミナーゼ上昇が中止後(通常2週間以内)に初めて認められたこと、アルコールを多量に摂取する患者や肝疾患の既往がある患者では慎重に用いるべきことも確認した。あわせて、治療開始前からトランスアミナーゼが高い患者もALT上昇の危険が高いとされること、Table 2(プラセボ対照試験で頻度3%以上かつプラセボより多い有害事象。画像として収載されているのでJPEGを取得して読んだ)が頭痛24.6%対24.0%・疼痛7.8%対5.3%・腹痛4.6%対2.4%・無力症3.8%対2.4%・偶発外傷3.4%対2.0%・消化不良8.2%対2.9%(プラセボに対しp≦0.05)・悪心5.5%対3.7%・筋痛3.2%対2.9%であること、テルフェナジンのクリアランスが22%低下しAUC・Cmaxが約35%上昇するため併用が推奨されないこと、12歳未満の小児には肝毒性の危険のため使用が推奨されないことも確認した。閲覧 2026-09-16
  3. 3.Zileuton Extended-Release Tablets — Prescribing Information (Rising Pharma Holdings)(DailyMed(U.S. National Library of Medicine)/Rising Pharma Holdings, Inc.・2024)DailyMedの当該ページ全文を取得して確認した。印刷された改訂表示は「Revised: 5/2024」。徐放錠の適応が成人および12歳以上の小児の喘息の予防と長期管理であり急性発作には用いないこと、用法が600 mg徐放錠2錠を1日2回、朝食後および夕食後1時間以内に服用し1日総量2400 mgであること、錠剤を噛んだり割ったり砕いたりしないこと、飲み忘れたときは次回を予定どおり服用し2回分をまとめないこと、禁忌が活動性肝疾患または肝機能酵素が基準上限の3倍以上へ持続して上昇している患者およびジロートンまたは添加物へのアレルギー反応の既往であること、ALTの測定間隔が速放錠と同じ(開始前・最初の3か月は毎月・その後1年は2〜3か月ごと・以後は長期投与例で定期的に)であること、肝機能障害の臨床徴候・症状またはトランスアミナーゼの5×ULN以上の上昇で中止すること、5%以上でみられた副作用が副鼻腔炎・悪心・咽喉頭痛であること、市販後に睡眠障害・行動変化を含む神経精神系事象が報告されていること、相互作用の項がテオフィリン・ワルファリン・プロプラノロールであることを確認した。5000例超でのALT 3×ULN以上が3.2%という数値は、この文書では速放錠(immediate-release)での成績として引用されている。閲覧 2026-09-16
  4. 4.診療報酬情報提供サービス 医薬品マスター(令和7年度・y_20260317)(厚生労働省(診療報酬情報提供サービス)・2026)公開されている医薬品マスターのZIP(R07_y.zip、展開すると2026年3月17日付のy_20260317.csv、19,337行)を取得して品目名を数えた。陽性対照としてモンテルカストは101行・テオフィリンは31行ヒットするのに対し、ジロートン(ジレウトン)とザフィルルカスト(アコレート)はいずれも0行で、2026年3月17日時点の医薬品マスターに収載が無いことを確認した。このマスターは日本の保険診療で算定できる医薬品の一覧であり、承認の有無そのものを示す文書ではない。閲覧 2026-09-16
  5. 5.Drugs@FDA — NDA 020471 (ZYFLO, zileuton tablets)(U.S. Food and Drug Administration・2026)2026年9月16日時点で、NDA 020471(ZYFLO、申請者CHIESI)の300 mg錠・600 mg錠がいずれも販売区分Discontinued(販売中止)であることを確認した。openFDAのDrugs@FDAデータでは、徐放錠のNDA 022052(ZYFLO CR)も同じくDiscontinuedである一方、ANDAの後発徐放錠(Rising・Strides・Annora・Aizant)はPrescriptionとして残っている。閲覧 2026-09-16