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  1. 2026 09.05

    鼠径ヘルニアの鑑別表が直接型を「深鼠径輪を通る」と誤って書いていた。気分障害ではエスケタミンの適応が適応ごとに違う併用要件を平坦化しており、薬剤ノート側は現行添付文書と逆の断定が残っていた。

    • 疾患鼠径ヘルニア①鑑別表と本文が解剖学的に矛盾していた。表が直接型の経路を「深鼠径輪→鼠径管後壁を垂直に貫く→浅鼠径輪」としていたが、直接型は深鼠径輪を通らない。同じ表の1行上(下腹壁動静脈の内側)とも矛盾していた。「深鼠径輪は通らない。Hesselbach三角を垂直に貫き、大きければ浅鼠径輪から脱出」へ訂正した。②経過観察の数値に組入れ基準が無かった。12年追跡試験の組入れは50歳以上の男性で、両側・陰嚢内・大腿ヘルニア・ASA分類4は除外されている。この限定を明記した。③「無症候〜軽症」を一括りにしていたのを分けた——軽症71.7%(半数移行まで2.0年)と無症候60.4%(同6.0年)で経過が異なり、著者の結論も無症候例に限った書き方である。④抗菌薬予防投与に一言も触れていなかったので追加した(平均リスクの患者・低リスク環境の開放手術では非推奨、腹腔鏡下修復では常に非推奨、いずれも強い推奨)。⑤妊娠中の鼠径部膨隆(多くは自然軽快する子宮円索静脈瘤で経過観察を提案)を追加し、女性・大腿ヘルニアの推奨に推奨の強さを付した。⑥大腿ヘルニアの絞扼リスク「文献上15〜20%程度」は上下限とも一次資料で裏が取れなかったため数値を落とし、危険因子の列挙に置き換えた(「絞扼リスクが高い」という定性的記述は残した)。(出典:HerniaSurge 2018、eClinicalMedicine 12年追跡)
    • 疾患気分障害(うつ病・双極性障害)①エスケタミンの出典をJohnson & Johnsonのプレスリリースから DailyMed の SPRAVATO 添付文書へ差し替えた。②適応ごとに違う併用要件を平坦化していたのを是正——治療抵抗性うつ病は単剤でも経口抗うつ薬併用でも可だが、急性の自殺念慮・自殺行動を伴う大うつ病性障害の抑うつ症状は経口抗うつ薬との併用に限る。③添付文書に無い承認日の断定を落とした。④REMSと枠組み警告(鎮静・解離・呼吸抑制、投与後最低2時間の監視、乱用・誤用、小児・若年成人での自殺念慮増加)が完全に欠落していたので追加した。⑤バルプロ酸の規制が女性側だけだった。EUが2024年1月に男性患者向けの予防的措置(専門医による開始・監督、受胎前3か月が問題になるため患者と女性パートナー双方の避妊、服用中と中止後3か月の精子提供回避)を追加したこと、2026年6月のPRACが因果関係は不確実としつつ措置の維持を勧告したことを書き足した。⑥診断基準の版(DSM-5-TR 2022準拠、ICD-11も同じ軸だが項目の分け方と閾値を分類間で借りない)を明示した。⑦遷延性悲嘆症を鑑別表に追加した(DSM-5-TRは死別から成人12か月・小児青年6か月、ICD-11は6か月未満では基準を満たさない)。⑧自殺リスク評価の実質(計画の具体性・手段への到達可能性・準備行動・企図歴・保護因子)を追加した。⑨リチウム血中濃度を精密化した(標準0.60–0.80、忍容性不良時0.40–0.60、効果不十分時0.80–1.00、65–79歳は通常0.40–0.60・最大0.70–0.80、80歳超は最大0.70)。(出典:SPRAVATO 添付文書、EMA 男性患者向け予防的措置、ISBD/IGSLI リチウム血中濃度)
    • 薬剤esketamine用法の記述が現行の米国添付文書と逆の断定になっていた。「必ず既存の経口抗うつ薬と併用し、単独では使用しない」と書かれていたが、現行添付文書では治療抵抗性うつ病に対しては単剤療法または経口抗うつ薬との併用のいずれも適応があり、併用限定なのは急性の自殺念慮・自殺行動を伴う大うつ病性障害の抑うつ症状のほうである。適応ごとに書き分けた。あわせて枠組み警告の5項目(鎮静・解離・呼吸抑制・乱用および誤用・自殺念慮および自殺行動)とSPRAVATO REMSによる供給制限を明記し、投与後の監視を添付文書どおり「各回の投与後、医療者が少なくとも2時間モニタリングし、そのうえで臨床的に安定して帰宅できるかを評価する」へ精密化した。(出典:SPRAVATO 添付文書)
    • 薬剤valproate催奇形性・神経発達障害のリスクが妊娠可能な女性の側しか書かれていなかった。EUが2024年1月に男性患者向けの予防的措置を導入していることを追記した——てんかん・双極性障害・片頭痛の管理に習熟した専門医が開始し監督する、受胎前3か月の曝露が問題になるため患者本人と女性パートナーの双方に確実な避妊を考慮する必要を説明する、服用中および中止後3か月間は精子提供を避ける、挙児を計画している患者では治療継続の適否を定期的に見直す。あわせて2026年6月のPRACが、その後のデータでは関連が一貫せず因果関係は不確実としたうえで措置そのものは維持するよう勧告したことも書いた。(出典:EMA 男性患者向け予防的措置、PRAC 2026年6月)
  2. 2026 09.05

    クロザピンの米国REMSが2025年6月13日付で正式に廃止されていたのに、コーパスは2025年2月24日の運用変更で止まっていた。3ノートを2段階の経緯へ書き直し、監視義務が残ることを添付文書の実数とともに明示した。

    • 疾患統合失調症米国のクロザピンREMSの記述が「2025年2月24日にANC報告義務が撤廃された」で止まっていたため、2段階(2月24日の運用変更→6月13日付のREMS正式廃止)に書き直した。⚠️ これは監視を不要にする変更ではなく、FDAは添付文書に記載された頻度でのANC監視の継続を明示している。あわせて、ボックス警告を「無顆粒球症」1項目のように読める書き方から添付文書どおりの5項目(重度好中球減少/起立性低血圧・徐脈・失神/けいれん/心筋炎・心膜炎・心筋症/認知症関連精神病の高齢者での死亡率上昇)へ改め、添付文書の現行用語が「無顆粒球症」ではなく「重度好中球減少(ANC 500/μL未満)」であることに統一した。数値が1つも無かったANC監視を、開始前ANC 1500/μL未満(良性民族性好中球減少では1000/μL未満)で導入非推奨・1〜6か月目は毎週/7〜12か月目は2週ごと/13か月目以降は月1回として補った。(出典:FDA Drug Safety Communication、CLOZARIL添付文書 Revised 6/2025)
    • 薬剤clozapine「実際の用量・モニタリング間隔は各国のREMS/管理プログラムで確認する」という記述が米国では陳腐化していたため、添付文書のANC監視スケジュールと2025年6月13日付のREMS廃止(および監視継続の推奨)を追記した。(出典:FDA Drug Safety Communication)
    • トピックCore60: Drug-induced adverse reaction: bone marrow damage同じくREMSの記述が2025年2月24日で止まっていたため、6月13日付の正式廃止と監視継続の推奨を追記した。あわせて、米国の監視間隔を「従来制度」と呼んでいたのを「添付文書が定める間隔」へ改めた(制度は廃止されたが添付文書の規定は残るため)。(出典:FDA Drug Safety Communication)
    • 疾患統合失調症治療抵抗性統合失調症の定義が「適正量・十分な期間」とだけ書かれ項目が無かったため、TRRIPコンセンサス基準の最低要件(異なる抗精神病薬で適切な治療エピソード2回以上/各6週間以上/クロルプロマジン換算600 mg/日以上/処方量の80%以上を服用し血中濃度を1回以上測定/標準化尺度で中等度以上が12週間以上/妥当性の確認された尺度で中等度以上の機能障害)を表にした。また不動・無言・拒絶が前景の症例を統合失調症の急性増悪と決めつけて抗精神病薬を投与すると悪性症候群へ移行させうるという緊張病の鑑別を追加した。(出典:TRRIP Working Group Consensus Guidelines)
  3. 2026 09.05

    出典に載っていない数値・因果・時間関係が3ノートで見つかった。横断監査が一次資料を取り直して検出し、いずれも原文どおりに書き直した。

    • 疾患フェニルケトン尿症母体PKU症候群の転帰を「目標未達群の児で先天性心疾患16.4%・小頭症26.1%・精神発達遅滞27.9%」と書いていたが、これらの割合は出典の全文に一度も出てこない。117・441・472 は目標未達群の分母ではなく、系統的レビュー全体(2,094妊娠・生産児1,729例)で各所見が報告された実数(Total列)だった。実数と、母体の食事管理の開始時期で分布に有意差があったこと(p<0.05)を書く形に改め、割合の記載を削除した。あわせて「受胎前からの食事療法が母体PKU症候群を防ぐ唯一確実な方法」という断定を、出典が述べる「受胎前から目標範囲内で管理した群の転帰が最も良好」へ後退させた。(出典:Maternal Phenylketonuria and Offspring Outcome)
    • 薬剤ethionamide「PASとの併用では甲状腺機能低下症の頻度がさらに上がる」と3箇所で書いていたが、根拠にしていたメタ解析(30研究・6,241例)は「エチオナミドとPASが最も多く関連薬として報告された」と述べるだけで、併用の効果は推定していない(原著自身が『調整済みの関連指標が得られず効果量を推定できなかった』と明記している)。全文検索でも combination・concomitant・together・synergistic はいずれも0回。3箇所とも原文どおりの帰属へ改めた。統合有病率17.0%(95% CI 13.0–20.0)は正しかったので残した。(出典:Prevalence of hypothyroidism among MDR-TB patients)
    • 薬剤dexrazoxane心保護での投与を「ドキソルビシン投与の15分前に静注する」と書いていたが、添付文書の 'administer via intravenous infusion over 15 minutes prior to doxorubicin administration' の読み違いで、15分は点滴時間であって投与間隔ではない。静脈内ワンショット(IV push)が禁じられていることと併せて書き直した。またEMAの希少疾病用医薬品指定を現在形で書いていたが、10年間の市場独占期間の満了に伴い2016年8月にEUの登録簿から抹消されている。(出典:TOTECT添付文書、EMA Savene EPAR)
  4. 2026 09.05

    抗結核薬と膵疾患のトピックで、推奨の中身が原文と食い違っていた3件を是正した。いずれも「何が推奨から外れたか」「何が適応か」を一段階広く/狭く書いていた型である。

    • トピックC2: Antimycobacterial drugs「WHO耐性結核ガイドライン改訂で、これら注射薬(アミノグリコシド系)は推奨レジメンの構成薬から外れた」と書いていたが、外れたのはカナマイシンとカプレオマイシンで、WHOはこれをアミカシンへ置き換える改訂を行っている。Group C には今も『アミカシン(またはストレプトマイシン)』が残り、Group A・B だけでレジメンを組めないときの追加薬として使いうる。本文とclaimの両方を是正し、全経口の短期レジメンが中心になって注射薬の出番自体は大きく減ったという事実と書き分けた。(出典:WHO consolidated guidelines on tuberculosis, Module 4 (2025))
    • トピックSurgical aspects of chronic pancreatitis (symptoms, diagnosis, treatment)膵仮性嚢胞のドレナージ適応を「大きさではない。5cm超はそれ自体が適応ではない」と否定形で書いていたが、根拠にしているガイドライン自身が独立した勧告として『無症状でも径5cmを超え3〜6か月で消退しないものは治療すべき(GRADE 2C)』を掲げており、正面から矛盾していた。普遍的に認められた適応(症状・合併症・周囲臓器の圧排)と、遷延する5cm超という別ルートを書き分ける形へ改めた。(出典:HaPanEU/UEG evidence-based guidelines)
    • トピックSurgical aspects of acute pancreatitis (symptoms, diagnosis, treatment)手術適応の1つを「臓器障害が4週を超えて持続する場合」と書いていたが、出典の基準日は『発症から4週を過ぎて』であり、臓器障害が4週続くことではない。基準日を原文どおりに直した。(出典:2019 WSES guidelines for severe acute pancreatitis)
    • トピックB32: Drugs used in cancer treatment II (cytotoxic agents targeting DNA)治療関連骨髄性腫瘍の潜伏期を「アルキル化剤関連は5〜7年」として総説に帰属していたが、当の総説の本文は『平均5年』で、トポイソメラーゼII阻害薬関連は『1〜2年の範囲』である。本文とclaimを原文どおりに改め、あわせて落ちていた予後(骨髄異形成症候群として発症し多系統異形成を伴う急性骨髄性白血病へ急速進展、生存期間中央値8か月)を補った。(出典:Therapy-related myeloid neoplasms)
  5. 2026 09.05

    先天代謝異常症の急性期対応で、閾値・投与量・スクリーニング制度の記述が一次資料と食い違っていた。英国BIMDGのプロトコルと日本先天代謝異常学会2025年ガイドラインを全文で読み直して是正した。

    • 疾患先天代謝異常症①高アンモニア血症の対応閾値が「200 µmol/L以上で30分以内に静注開始、400 µmol/L以上の薬物抵抗例で6時間以内に血液濾過」と書かれていたが、英国BIMDGのプロトコルにこの4つの数値はいずれも無い。原文どおり『小児>150/新生児>200 µmol/L で直ちに再検、再検値>250 µmol/L で搬送を手配しつつ待たずに治療開始(負荷90分→24時間維持)、3時間後に再検して上昇していれば血液濾過を含む専門管理へ緊急搬送』へ書き直した。②急性期に再開する必須アミノ酸の上限を0.5→0.3 g/kg/日、カロリー目標を「80〜100 kcal/kg/日以上」→「60〜100 kcal/kg/日程度」へ是正。③カルニチンの注意書きを「専門医と協議」から原文の『心筋症の所見・不整脈・長鎖脂肪酸酸化異常症の疑いがあれば投与してはならない』へ具体化。④交換輸血を無根拠に「無効」としていた箇所に欧州UCDガイドライン2012のStatement #19(交換輸血自体が異化を招くため用いるべきでない)を付けた。(出典:BIMDG Undiagnosed Hyperammonaemia、新生児マススクリーニング対象疾患等診療ガイドライン2025 尿素サイクル異常症、欧州UCDガイドライン)
    • 疾患先天代謝異常症SMA・重症複合免疫不全症の拡大新生児スクリーニングを「令和7年度から全国の自治体で順次公費化されている」と書いていたが、こども家庭庁の資料では令和5年度補正予算で創設された事業を都道府県・指定都市が『モデル的に』実施し『全国展開を目指す』段階であり、公費化されたとは書かれていない。本文とまとめの両方を是正した。あわせて新生児マススクリーニングの対象疾患表が16疾患+「など」で20という数を検算できなかったため、CPT1欠損症・ヒドロキシメチルグルタル酸血症・複合カルボキシラーゼ欠損症・グルタル酸血症1型を補って20疾患に揃えた。(出典:こども家庭審議会成育医療等分科会 資料)
    • 疾患フェニルケトン尿症セピアプテリンの適応を「BH4反応性PKU」と書いていたが、米国添付文書(Revised 7/2025)の適応は『セピアプテリン反応性PKU』である。BH4(サプロプテリン)非反応例でもセピアプテリン反応性でありうるため臨床的に別物であり、本ノートと先天代謝異常症ノートの本文・claimを両方是正した。(出典:SEPHIENCE添付文書)
  6. 2026 09.05

    エチオナミドと多剤耐性結核の記述で、推奨の向きと強さが潰れていた。WHO 2025年版 Module 4 を読み直し、日本の電子添文を初めて反映した。

    • 薬剤ethionamide「Group A・Bの薬が使えない場合に限り採用」としか書いていなかったが、WHO 2025年版の推奨3.12 は『ベダキリン・リネゾリド・クロファジミン・デラマニドを用いない場合などに限って含めてよい(**使用しない方向への条件付き推奨**、非常に低い確実性)』であり、推奨の向きが落ちていた。あわせて、長期レジメンでは使用しない方向の推奨である一方、9か月全経口レジメンでは4か月分の構成薬として名指しされている(リネゾリド2か月で置換可能、妊婦にはリネゾリド版)という二層構造を新設した。日本の電子添文(ツベルミン錠、2023年3月改訂)を初めて反映し、適応が多剤耐性結核に限定されていないこと、禁忌の項自体が無く重度肝障害は注意扱いであること、妊婦の項がヒトでの奇形報告に言及すること、交差耐性の記述が米国・WHOと食い違うことを国差として書き分けた。米国添付文書にあって本文に無かった血糖モニタリング(治療前・治療中、糖尿病患者は低血糖に注意)を追加した。(出典:WHO consolidated guidelines on tuberculosis, Module 4 (2025)、ツベルミン錠 電子添文)
    • 疾患多剤耐性結核BDLLfxC(ベダキリン+デラマニド+リネゾリド+レボフロキサシン+クロファジミン)を「9か月レジメン」と書いていたが、WHO 2025年版の推奨1.2 は6か月である。同じファイルの他2箇所が既に6か月と書いており、ファイル内で矛盾していた。あわせて、6か月レジメンに適格でない患者向けの9か月全経口レジメンと、その下の18〜20か月の長期レジメンという階層を追記した。(出典:WHO consolidated guidelines on tuberculosis, Module 4 (2025))
    • 疾患結核9か月の全経口ベダキリン基盤レジメン(ベダキリン6か月+レボフロキサシン/モキシフロキサシン・エチオナミド・エタンブトール・高用量イソニアジド・ピラジナミド・クロファジミン4か月→レボフロキサシン/モキシフロキサシン・クロファジミン・ピラジナミド・エタンブトール5か月)に一切触れていなかったため追記した。エチオナミドはリネゾリド2か月で置換でき、妊婦にはリネゾリド版を用いる。⚠️ ただし2025年指針は、フルオロキノロン耐性を伴わない肺MDR/RR-TBについて、この9か月レジメンよりBPaL(リネゾリド600 mg・26週)を用いることを条件付きで推奨しており、9か月レジメンは第一に選ぶものではない。(出典:WHO consolidated guidelines on tuberculosis, Module 4 (2025))
  7. 2026 09.05

    脂肪乳剤・膵炎・発生学のトピックで、試験の結論や出典の位置づけを実際より強く書いていた箇所を是正した。

    • 薬剤fish oil lipid emulsion①「ある研究では大豆油2 g/kg/日群が1 g/kg/日群より約1週間早く腸管不全関連肝疾患を発症した」を観察結果として書いていたが、出典の原文はその試験の主要結論を『大豆油乳剤の減量は発症率の低下と関連しなかった』とし、1週間早いというのは6週の試験期間を超えて静脈栄養を続けた場合の**仮説**である。②純粋魚油を「改善効果が最も強い」としていたが、同総説は胆汁うっ滞のある患者では魚油を含む**混合脂肪乳剤が第一選択**で、純粋魚油への切替えは高ビリルビン血症が遷延する場合の**レスキュー**としている。③ビリルビンが正常化しても線維化は退縮しないこと(6例の連続肝生検で不変2・進行3・改善1、最終生検で5/6例にgrade 2以上が残存)を追記した。④現行の米国添付文書(Revised 8/2025)にあって本文に無かった警告(急速注入による死亡、市販後のアナフィラキシー、リフィーディング症候群、アルミニウム毒性)を追加した。(出典:Frontiers in Pediatrics IFALD総説、Mercer 2013)
    • トピックSurgical aspects of acute pancreatitis (symptoms, diagnosis, treatment)①2012年の改訂Atlanta分類で廃止された「膵膿瘍」を2箇所で使っていたため、局所合併症を『膵炎の型 × 発症4週の前後』の4型(急性膵周囲液体貯留/膵仮性嚢胞/急性壊死性貯留/被包化壊死)に置き換えた。②重症度表から軽症の定義の「全身合併症なし」が落ちており、また `<48時間`/`>48時間` で48時間ちょうどがどの区分にも属さなかったため、コーパス内の改訂Atlanta分類ノートと同じ『48時間以内に改善/48時間を超えて持続』に揃え、修正Marshallスコア(3系統・いずれか2点以上)を補った。③感染性壊死への介入時期について、本文が「延期介入が優先される根拠」としていた無作為化試験は**優越性試験で即時ドレナージの優越性を示せなかった**もので、延期の優越性を示した試験ではない。実際に言えるのは介入回数が少ないこと(平均2.6回対4.4回)と、延期群49例中19例(39%)がドレナージを要さず抗菌薬のみで治療され17例が生存したことである。④輸液を積極輸液から WATERFALL 試験(体液過剰20.5%対6.3%、中間解析で中止)を踏まえた記述へ更新した。(出典:2019 WSES guidelines、POINTER試験、WATERFALL試験)
    • トピックAcute Pancreatitis同じ無作為化試験の出典claimが「延期介入を優先する根拠」となっており、非優越性の結果を優越性として要約していた。本文とclaimの両方を原著の結論(即時ドレナージの優越性は示されなかった/延期群は介入回数が少なく39%はドレナージ不要)へ是正した。同型の誤りが外科トピックにもあったため同時に直した。(出典:POINTER試験)
    • トピックFirst Week of Development — Uterus at implantation着床の窓が「黄体期中期」という定性表現のみで日数が無かったため、221人の妊娠計画コホートの解析(6週以上継続した141妊娠のうち118例=84%が排卵後8〜10日、分布は6〜12日)を追記した。この研究は着床時期を『尿中hCGの初出現』で定義しており接着そのものを見た値ではないこと、本文が別の箇所で使う「第6日ごろ接着」は受精後の日数で基準が違うことを明記して3箇所を統一した。あわせて着床が遅いほど早期流産が増える勾配(9日目まで13%/10日目26%/11日目52%/11日目より後82%)を追加した。(出典:Time of Implantation of the Conceptus and Loss of Pregnancy)
    • トピックThird Week of Development — Clinical①原発性線毛運動不全症で「約半数に内臓逆位または臓器錯位」という頻度を、その数値を自身の結果として出していない論文に帰属していたため、337人のコホート研究(正常配置46.0%/全内臓逆位47.7%/臓器錯位6.3%)へ付け替えた。②「内臓逆位は比較的無害」を、臓器錯位に伴う心奇形を具体名で列挙したうえで、同じ研究では Dandy-Walker奇形・無耳症/小耳症・四肢欠損はむしろ全内臓逆位に相対的に多いという但し書きとともに書き直した。③無脾症候群・多脾症候群を心疾患の一種のように並べていた表を『右側相同=無脾症候群、左側相同=多脾症候群に大別され、複雑先天性心疾患を高率に合併』へ改めた。④神経腸管嚢胞と背側腸瘻を同列に並べていた記述を、分離不全の程度によるスペクトラムとして書き分けた。(出典:Congenital Heart Disease and Other Heterotaxic Defects in PCD、Laterality defects in the NBDPS)
  8. 2026 09.05

    全身性炭疽の抗菌薬レジメンが、CDC 2023の推奨順リストを「髄膜炎の有無で分かれる表」と取り違えて3ファイルに広がっていた。髄膜炎時の蛋白合成阻害薬の優先順位も逆だったため是正した。

    • 疾患炭疽全身性炭疽のレジメンを「髄膜炎を除外できる場合=3剤/除外できない場合=別構成」と書いていたが、CDC 2023のTable 8は髄膜炎の有無で表を分けず、レジメン1〜8を推奨順の降順に並べ「髄膜炎が疑われず感受性が判明していればレジメン2から始める」と定めている。第1選択=異なるクラスの殺菌薬2剤+蛋白合成阻害薬(PSI)またはRNA合成阻害薬1剤、レジメン2=殺菌薬1剤+PSI 1剤へ書き直した。⚠️ 髄膜炎時のPSIをリネゾリド/クリンダマイシンとしていたのも逆で、同指針は薬物動態・薬力学の観点からミノサイクリンとドキシサイクリンを preferred PSI とし、この2剤の血漿・髄液中曝露量がクリンダマイシン・リネゾリドより大きいとしている(クリンダマイシンは神経保護の文脈では選択肢に残る)。あわせて曝露後予防の期間を「一律60日」から曝露経路・年齢・ワクチン併用による分岐へ、皮膚炭疽の「未治療で致死率約20%」を「未治療では最大20%が全身性へ進展し、その場合の致死率が10〜20%」へ是正し、本文から欠落していた注射炭疽を4病型目として追加した。(出典:CDC Guidelines for the Prevention and Treatment of Anthrax, 2023、StatPearls: Anthrax Infection)
    • 微生物Bacillus anthracis同じ誤ったレジメン記述と「未治療で致死率約20%」の取り違えが残っていたため、疾患ノートと同じ内容へ揃えた。吸入炭疽の致死率も「未治療でほぼ100%・早期治療下で約45%」から出典どおりの「未治療85〜90%、多剤併用抗菌薬と抗毒素の速やかな開始が40〜50%低下させる」へ是正し、注射炭疽の行を追加して病型を4つに揃えた。(出典:CDC Guidelines for the Prevention and Treatment of Anthrax, 2023、StatPearls: Anthrax Infection)
    • トピックBacillus anthracis and other species of the Bacillus genus同じく全身性炭疽のレジメンを髄膜炎の有無で分かれる表として書いていたため、CDC 2023の推奨順リストの構造へ書き直し、PSIの優先順位(ミノサイクリン・ドキシサイクリンが優先)を明記した。(出典:CDC Guidelines for the Prevention and Treatment of Anthrax, 2023)
  9. 2026 09.05

    WHOの結核ガイドラインが「使用しない方向への条件付き推奨」としているエチオナミド/プロチオナミドとPASを、コーパスは「Group Cの後方選択肢=条件を満たせば採用」と推奨の向きごと潰して書いていた。

    • 薬剤protionamideWHO Module 4(2025)の推奨3.12はエチオナミド/プロチオナミドを「ベダキリン・リネゾリド・クロファジミン・デラマニドが使われない場合、またはより良い組み合わせが組めない場合に限る(使用しない方向への条件付き推奨、エビデンスの確実性は非常に低い)」としているが、本文は「Group A・Bの薬が使えない場合に限り採用」と書いており推奨の向きが消えていた。同じGroup Cでもエタンブトール・デラマニド・ピラジナミド・カルバペネム系・アミカシンは「組み込んでよい」向きの条件付き推奨(3.7〜3.11)、クラブラン酸だけが「強い推奨・使用しない」(3.14)という3段階を表にして復元した。⚠️「条件付き」は「強い推奨」ではなく、「使用しない方向」は「使用禁止」でもない。あわせて、添付文書がハンセン病の適応を挙げることを「プロチオナミドに特有」と断定していた記述を削除した(引いていた2出典のどちらもエチオナミドについて何も述べておらず、一方の薬のラベルは他方に適応が無いことの証拠にならない)。(出典:WHO consolidated guidelines on tuberculosis. Module 4: Treatment and care)
    • 薬剤para-aminosalicylic acid推奨3.13が3.12と同文・同じ強さでPASを「使用しない方向への条件付き推奨」としている点を、prothionamideと同じ3段階の表で明記した。⚠️ エチオナミドは9か月全経口レジメンの構成薬として名指しされるがPASは名指しされず、同レジメンの根拠を述べる段落はPASを明示的に除外している。あわせて、米国PASERの禁忌2項目のうち「重度腎疾患」がノートに一言も無かったため補い、日本の電子添文の禁忌が「高カルシウム血症」のみで過敏症は9.1.2に置かれるという日米の構造の違いを表で書き分けた。ビタミンB12吸収が5 gで55%低下し1か月超の投与では維持補充を検討すること、吸収不良症候群(脂肪便・絨毛萎縮・D-キシロースと鉄の吸収低下、トリグリセリドは正常)も追加した。⚠️ プロベネシド併用については、米国添付文書が「以前はそう報告されたが、プロベネシドは血中濃度を上げない」と明示的に否定する一方、日本の電子添文はプロベネシドの効能・効果に「パラアミノサリチル酸の血中濃度維持」を今も掲げているため、日米で書き分けた。(出典:WHO consolidated guidelines on tuberculosis. Module 4、PASER 添付文書、ニッパスカルシウム顆粒100% 電子添文)
  10. 2026 09.05

    キサノメリン・トロスピウム(Cobenfy)の禁忌・警告がノートに一つも書かれておらず、添付文書が定める胆道疾患の評価と肝障害での中止基準も欠けていた。過敏症が禁忌に加わった現行版(Revised 1/2026)へ2ノートを揃えた。

    • 疾患統合失調症Cobenfyの禁忌・警告が本文に一つも無かったため、添付文書§4の5項目(尿閉/中等度Child-Pugh Bまたは重度Child-Pugh Cの肝機能障害/胃内容停滞/本剤またはトロスピウムに対する過敏症の既往〈血管性浮腫の報告に基づく〉/未治療の閉塞隅角緑内障)を追記した。⚠️ 高頻度の消化器症状(消化不良・悪心・嘔吐・上腹部痛)は「よくある副作用」ではなく、添付文書が胆嚢・胆道疾患と膵炎の評価を促すトリガーとして挙げているもので、開始前に肝酵素とビリルビンを測り、ALTが基準値上限の5倍を超えるなど実質的な肝障害の徴候があれば中止するよう求めている点も補った。あわせて、承認を「数十年ぶりに新しい作用機序の抗精神病薬として」と修飾していたが、FDAの承認書にその記述は無い(decade・novel・first-in-classとも0件)ため落とし、承認が適応を認めるものであって既存薬に対する推奨の順位を定めるものではないことを明記した。(出典:COBENFY 添付文書 Revised 1/2026、NDA 216158 Approval Letter)
    • 薬剤xanomeline + trospium禁忌の一覧が過敏症を欠く4項目のままだったため現行版の5項目へ揃え、活動性の胆道疾患(症候性胆石症など)には推奨されないこと、開始前と臨床的に必要なときに肝酵素・ビリルビンを評価すること、黄疸・掻痒やALTが基準値上限の5倍もしくはベースラインの5倍を超える場合に中止することを追記した。⚠️ また `contraindicatedDiseases` が前立腺肥大症を挙げていたが、添付文書§4の禁忌は「既存の尿閉」であり前立腺肥大症は§5.1が挙げる危険因子であるため、逆参照で「禁忌薬」と表示されるのを避けてフィールドから外し、本文の注意として残した。(出典:COBENFY 添付文書 Revised 1/2026)
    • トピックPsychopharmacology I: Antipsychotics and anxiolytics: mechanism of action, indications, effects and side effects同じく「数十年ぶりに承認された」という無出典の修飾を落とし、承認書が実際に述べている承認日(2024年9月26日)と適応(成人の統合失調症)へ置き換えた。(出典:NDA 216158 Approval Letter)